
ラボ契約とは?メリット・デメリット・契約する際の注意点まで徹底紹介
こんにちは、LIGのAkemiです。「BiTT開発」というオフショア開発事業のコンサルタントを担当しています。
仕事柄、開発パートナーを探しているお客様と商談することが多いのですが……正直なところ、システム開発会社の選び方ってめちゃめちゃ難しいですよね。
調べるとたくさん候補が出てくるし、専門用語で解説されていていまいちよくわからないし、単純に料金で比較することもできない。しかも相当高い買い物なので、適当に選ぶわけにもいきません。
そこで今回は、悩めるみなさまへおすすめのシステム開発会社をご紹介します! 選ぶ手順やよくある失敗も合わせてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
世の中にごまんと存在するシステム開発会社のなかから、自社に合ったパートナーを選ぶために必要な手順を解説します。
システム開発会社と一口にいっても、IT戦略を練ってくれる会社から指示通りにプログラムを組むだけの会社まで、大小さまざまに存在します。
ITコンサル | システムを作る目的は決まっているが、どんなシステムかは決まっていない。設計するところから手伝ってほしい。 |
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システムインテグレーター(SIer) | 作りたいシステムは決まっていて、予算に合う要件も社内である程度整理している。形にするところを手伝ってほしい。 |
オフショアのラボ型開発、クラウドソーシング | 作りたいシステムは決まっていて、エンジニアに直接指示出しもできるが、リソースが不足している。手を動かすところを手伝ってほしい。 |
当然費用はおさえたい……という気持ちがあると思いますが、安易に安いサービスを選ぶのも考えもの。著しく安い場合は「クラウドソーシングで品質がよくないエンジニアに外注している」「オフショア開発で現地のエンジニアに直接英語で指示出ししなければならない」など、それ相応の理由が存在する可能性があるため、注意しましょう。
ラボ契約とは?メリット・デメリット・契約する際の注意点まで徹底紹介
1の観点からさらにパートナー候補を絞るときは、なんといっても実績を重視すべきです。とくにWebサービス開発なのか、業務システム開発なのか、モバイルアプリなのかによって必要な技術やおさえるべきポイントは異なります。これから自社が作りたいシステムに近い実績をもった会社を選ぶようにしましょう。
まったく実績がない会社に依頼してしまった場合、期待した品質が満たされない場合がありえます。たとえば、納期は遅延し、バグが散見され、開発費用が追加でかかる……なんて事態もおおいにあり得ます。トラブルを避けるためにも、実績があるかどうかにはぜひ強くこだわってください。
候補を絞ることができても、1社の見積もりだけを見てそれが適正価格かどうか判断するのは至難の業です。複数社に見積もりをとることをおすすめします。システム開発会社の選定は億劫ですが、適正な企業・価格で依頼するためには「知り合いの会社に指名でお願いする」といった選び方はおすすめできません。
出てきた見積もりのなかに、もし「一式」といった曖昧な表記がある場合は注意しましょう。誰がどれほどの時間をかけてどんな業務を担うのかが不明瞭である可能性が高いです。もちろん提示した要件が曖昧なために、やむをえず「一式」となる場合もあります。現時点でシステム会社側が想定している内容を、きちんと確認しましょう。
ここからは具体的におすすめのシステム開発会社をご紹介します! 今回は「Web制作会社LIGのエンジニアやディレクター陣が実際に仕事をしてよかったと思うシステム開発会社」を中心にまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
日本で14年にわたり、Web開発を行ってきた実績があるLIG。現在Web開発に携わるメンバーが60名います。ありがたいことに国内外からデザイン力や技術力の評価をいただき、これまでに30以上ものWebデザインアワードを受賞しています。
https://web.div.liginc.co.jp/bitt
トップバッターが自社で恐縮ですが、Webサービス開発を検討中であれば自信をもって弊社LIGをおすすめします! 特徴は、上流工程から設計・実装・QA(品質保証)までを、日本とセブの混合チームでおこなうこと。セブの豊富なエンジニア人材とともに、柔軟かつスピーディーにチーム体制を整えます。また、長年のWeb制作事業で培ってきたUI/UXデザインも強みの一つです。
設立年 | 2007年 |
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従業員数 | 230名 |
開発拠点 | 東京・フィリピン |
代表実績 | Webサービス開発(東京システムハウス株式会社) Webサービス開発(株式会社四月一日企画) |
我々LIGともたびたび一緒にチームを組んで開発プロジェクトを進行しており、信頼できるパートナーの1社です。対応範囲はWeb制作からサーバー構築までさまざまですが、ユーザー参加型のプロモーションに絡めたシステム開発実績が特に豊富です。
設立年 | 1999年 |
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従業員数 | 190名 |
開発拠点 | 東京・札幌 |
代表実績 | Webサービス開発(住友生命保険相互会社) CMS開発(株式会社ビームス) |
アイレット社はAWS(Amazon Web Services)の導入・活用支援に圧倒的な強みがあります。AWS認定資格保有者が多く、安心してお任せできるでしょう。大手企業や金融業界の実績も豊富であり、セキュリティ面も万全です。
設立年 | 2003年 |
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従業員数 | 638名 |
開発拠点 | 東京・愛知・大阪 |
代表実績 | データ分析プラットフォーム構築(株式会社バンダイナムコエンターテインメント) Webサービス開発(日本生命保険相互会社) |
おなじくAWS(Amazon Web Services)の導入・活用支援に強みをもつクラスメソッド社は2020年に国内のAWSビジネスに最も寄与したコンサルティングパートナーに選出されています。LINE活用に特化したチームがあるのも特徴的です。
設立年 | 2004年 |
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従業員数 | 530名 |
開発拠点 | 日本各地・ドイツ・カナダ・インド・タイ |
代表実績 | Webサービス開発(スターバックス コーヒー ジャパン株式会社) LINEミニアプリ活用(ロクシタンジャポン株式会社) |
企業のDX推進を掲げ、AI技術にも強いコアコンセプト・テクノロジー社。受託開発だけでなく、SESやオリジナルパッケージなどあらゆる手法で企業のエンジニアリソース不足を解決しています。
設立年 | 2009年 |
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従業員数 | 203名 |
開発拠点 | 東京・大阪・福岡 |
代表実績 | 業務システム開発(東レエンジニアリング株式会社) 業務システム開発(株式会社アート) |
BTM社も受託開発だけでなくSESでシステム開発を支援しています。日本各地にニアショアの開発拠点を展開することで、比較的安価に料金を抑えることに成功しています。
設立年 | 2011年 |
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従業員数 | 130名 |
開発拠点 | 日本各地 |
代表実績 | 動画配信サービスセキュリティ対策 ECサイト環境マイグレーション |
国内トップクラスとも言える500本以上のアプリ開発実績があり、大手企業案件も多いbravesoft社。ARやVRなど、新しい技術も積極的に取り入れることを企業姿勢として大事にしています。
設立年 | 2005年 |
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従業員数 | 70名 |
開発拠点 | 東京・ベトナム・中国・島根 |
代表実績 | TVer 進研ゼミ 中学講座 |
ガラパゴス社はiPhone・Android向けアプリの受託開発実績が豊富です。企画からデザイン・開発・運用までまとめてお願いできます。的確なUI・UX設計と技術力に定評ありとのこと。
設立年 | 2009年 |
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従業員数 | 70名 |
開発拠点 | 東京 |
代表実績 | BAYCREW’S STORE FODマガジン |
モバイル領域に特化したサービス開発経験が豊富なゆめみ社。開発だけにとどまらずデジタルマーケティング全般の支援もおこなっています。アプリ開発はNTTドコモのdmenuニュースやコープさっぽろなどを手がけています。そのほかにも、日本マクドナルド社を筆頭に、大手企業との実績も豊富です。
設立年 | 2000年 |
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従業員数 | 300名 |
開発拠点 | 日本・京都・北海道 |
代表実績 | 日本マクドナルド 横浜銀行 |
初めてシステム開発を担当する方からすると「ウソでしょ?」と思われるかもしれませんが、システム開発プロジェクトでは以下の失敗がよく起こります。原因・対策と合わせて予めチェックしておきましょう。
とくに低価格重視で選んだ場合、品質の悪いパートナーに当たってしまい、依頼したシステムが納品されないケースは本当によく起こります。冒頭でもお伝えしたとおり、安さには相応の理由が存在します。品質を求める場合は、一定の予算が必要であることをしっかり理解しましょう。
また、提案時は「開発できます」と言っていたのに、いざ蓋を開けてみたら開発できなかった……という事態もときおり発生します。これは営業担当の知見・経験不足が起因していることが多く、「持ち帰って回答します」という発言が多い営業担当の場合は注意が必要です。
逆に営業担当はイケているのに、プロジェクトマネージャーがイケておらずプロジェクトが失敗することもあります。提案時には、営業担当だけではなくプロジェクトマネージャーにも同席してもらうようお願いするとよいでしょう。
上記のように不具合が多いからこそ、期日通りにプロジェクトが進行しないことが多々起こります。厳密にコントロールすることはかなり難しいため、あらかじめ余裕をもったスケジュールを設定するように心がけましょう。
また、一部の大手企業〜中堅企業は多重下請け構造になっており、指示・連絡が伝言ゲームのようになってしまうため、コミュニケーションスピードが遅くなりがちです。発注前には体制図をしっかり確認しておくとよいでしょう。提案段階でお見積もりの提出が遅い会社は、内部で伝言ゲームが起きている可能性が高いと言えます。
初期の設計不足があり、「これを実装するには追加で費用がかかります……」と、あとになって開発費用が膨らむこともよくあります。プロジェクト開始時点で要件が明確でない場合は、受託ではなく準委任契約にする、あるいはアジャイル開発を選ぶことをおすすめします。
「ウォーターフォールモデル」「アジャイル開発」って何?二大開発手法のメリット・デメリットをまとめました
また、「最初に選んだシステム開発会社がまったく依頼どおりに納品できず、別の会社に依頼し直して、結局倍近く費用を支払う……」なんて最悪のケースもたびたび見受けられます。パートナー選びはぜひ慎重に進めてください。
……あらゆる対策をお伝えしてきましたが、「依頼したシステムが期日どおり納品されなかったことはありますか?」「開発費用があとから膨らむケースはありますか?」といった質問を投げかけ、リアクションを見てみるのもおすすめです。想定されるリスク、それに対する対策を明快に回答してくれるパートナーを選びましょう。
システム開発プロジェクトの失敗原因を考えるとき、システム開発会社側ばかりに目が向きがちです。しかし、実は依頼主側で要件が不明瞭であることが、その後のさまざまな歪みを生む原因になっていることが多々あるため注意が必要です。
経営陣と担当者の間で目的や重視するポイントがズレてしまい、担当者とシステム開発会社の間で合意形成していた内容があとになって変更されてしまった……というケースはよく見受けられます。これらの齟齬が発生しないよう、システム開発要件を言語化・資料化し、共通見解をもつための社内確認の場をかならず設けるようにしましょう。社内で要件を言語化することが難しい場合は、上流から支援してくれるパートナーを選ぶという手もあります。
さいごに、本記事に出てきた「システム開発会社を選ぶポイント」をまとめます!
おすすめの選定方法
こんな場合は注意
当記事が、システム開発会社選びにお悩みのみなさんのお力となれば幸いです。頼れるパートナーを見つけ、軽快に動くシステムを開発し、ビジネスを前進させましょう!