こんにちは!セブ支社で働くディレクターしゅんです。
「オフショア開発」というと中国やベトナムといった国々のイメージが強いと思いますが、実はフィリピンのオフショア開発も盛り上がっているんです!
私はディレクターとして、日本とフィリピンの両拠点で約2年半、フィリピン人との開発に関わってきました。そんなフィリピン人との開発に、人生のうちの10分の1を捧げる私しゅんが、フィリピンのオフショア開発のメリットとデメリット、またデメリットを克服する方法を、成功事例を交えてお伝えいたします!
- 私たちLIGは2015年よりフィリピンでオフショア開発をおこなってきました。
現在は100名を超えるエンジニアがお客様のシステム・サービスを開発しています。日本人プロジェクトマネージャーが必ずチームに参画するため、コミュニケーション面もご安心ください。費用感や特徴など、詳細は以下よりご覧いただけます!
目次
フィリピンってどんな国?
フィリピンは、一言でいうと勢いのある国です!
人口は1億を超え、GDPは右肩上がりで毎年6%以上の成長率を誇っています。
そして国民の平均年齢は約23歳! 日本国民の平均年齢が約43歳なのに比べると、若い勢いが顕著な国で、人口ピラミッドも綺麗な富士山型になっています。
そんなフィリピンのオフショア開発事情について、詳しく解説していきます!
フィリピンのオフショア開発のメリット
英語力
フィリピン人の凄さはなんといっても英語力。フィリピン人の約9割は英語が話せるといわれており、世界的に見ても英語人口はアメリカ、インドに次ぐ堂々の3位です。フィリピンへの語学留学が流行っていることからも、フィリピンの英語人材がどれだけ豊富かを物語っていますね。
私も現地で長く生活してみて、英語が伝わらなくて困った経験はほとんどありません! フィリピン人の英語力、おそるべしです。
とくに高い教育を受けてきたIT系エンジニアやデザイナーは、綺麗な英語を話します。
時差が1時間/飛行機で4時間半
フィリピンは日本から近いです! 成田空港から約4時間半で着いちゃいます。
気楽に行き来できる距離にあり、時差も1時間しかないので、日本企業のオフショア開発先として最高の立地といえます。
高い能力
私は日本人のエンジニア・デザイナーとも仕事をしたことがありますが、フィリピン人メンバーの技術力やコミュニケーション能力も、弊社LIGの日本人メンバーと引けを取らないものだと思っています。
優秀な大学出身のエンジニアやデザイナーが多く、期待以上の成果を出してくれます。
そんなイケてるフィリピン人メンバーの記事も過去に書いたので、ぜひ覗いてもらえると嬉しいです!
フィリピンの東大出身!憧れの日本企業で、夢を追う。 (フロントエンドエンジニア・Anna) セブ支社の盛り上げ番長!誰かの記憶に残る人に。(デザイナー・Van)
安価な人材の豊富さ
IT人材不足が拡大している現在の日本。求める人材を確保することは、予算的にもなかなか難しいと思います。フィリピンも徐々に物価も人件費も高騰してきている印象はありますが、日本人に比べるとやはり人件費は大幅に抑えることができます。
フィリピンのオフショア開発のデメリット
文化の違い
文化や価値観の違いには、十分に注意を払いながら働いています。
フィリピン人の方々の根本の考え方にあるのが、「家族ファースト」。家族が絡む用事、イベントは最優先。あくまで仕事の優先順位は、家族の後の方にあります。
ディレクターとして、会社として、彼ら彼女らの家族を含む全員の人生を幸せにする責任があります。文化の違いによって起きる摩擦は最小限におさえなければなりません。
品質の基準が異なる
Webサイトひとつとっても、日本人とフィリピン人の合格ラインは異なります。
- どこまでていねいに機能テストをするか
- どこまでデザインの再現度を実装に求めるか
などなど、ここは研修や日々の業務をこなす中で、お互いの足並みをしっかりと揃える必要があるポイントです。
コミュニケーションコスト
「言語」と「距離」という2点から、オフショア開発は、日本人との開発に比べコミュニケーションコストがかかります。
英語に自信がなくても、Google翻訳などを使ってなんとかコミュニケーションを取ることはできるのですが、やはり細かいニュアンスなどを伝えるときには、使用言語が異なることは大きな壁になります。
また、フィリピンは時差が1時間しかないので就業時間の問題はありませんが、ディレクター・デザイナー・エンジニアが隣り合って作業することができません。MTGはビデオ会議ツールでできるのですが、細かい進捗管理やメンバーのモチベーション管理などは、同じ開発現場にいた方がスムーズに進むと思っています。
デメリットをどのように攻略するか
上述したデメリットをどう攻略していくか、詳しく解説していきます。
文化の違いを攻略!
どんな文化を持っている人と仕事するにしても、「プロジェクトを円滑に進めるプロジェクトマネジメント」を行うことが一番の解決策になると思っています。
フィリピンでは家族を優先するので、休日出勤や残業することへの拒否感がことさら強いです。
「リリース前だし気合いで対応してくれるはずだ……」ってついつい開発者に甘えちゃうことってありますよね(本当はよくないことなのですが)。フィリピンではそんな甘い考えは通用しません。
これは日本人、フィリピン人に限らず、メンバーが健康的に働くために、いかに要件定義をしっかり行うか、現実的なスケジュールをクライアントとの同意の上で定めることができるか、日々の進捗管理を行っているか、リスクを常に洗い出せているか、などの「プロジェクトマネジメント力」で解決できる問題だと思います。
フィリピン人は本当に真面目ですし、作業スピードも早いです。余裕を持ったスケジュールで、常に作業者のモチベーションを気遣うことができれば、問題なくプロジェクトを成功に導けると考えています。
品質の基準を攻略!
品質の基準をそろえるために実施すべきことはたくさんあります。
LIGでは、コーディングやデザインルールのマニュアル化やマニュアルを浸透させるための研修、日々の業務で厚めのフィードバックを行うことによって、「日本と同等の厳しめの基準」を徹底しています。
品質のレベルが染み付いたメンバーが新しいメンバーに指導することによって、組織全体に品質の基準を浸透させています。
コミュニケーションを攻略!
コミュニケーションに対する不安は、英語でのコミュニケーションに慣れていない人はとくに感じる点だと思います。
「今すぐ語学を習得して何とかうまくやってくれ!」というのは不可能ですので、そんなときは体制をきっちりと整えます。
LIGでは、日本とフィリピンの間に英語が堪能な優秀な日本人トランスレーターを配置しています。日本人に細かいニュアンスまでヒアリングを行い現地の開発者に正確に伝える、といった体制をとることによって、コミュニケーションによるストレスが溜まらないプロジェクト進行をしています。
成功事例
一例として、LIGで経験したオフショア開発の成功事例を紹介いたします。
- 状況
- エンジニアの人手が足りなく、LIGに問い合わせをしてきたA社。人手不足解消のために、エンジニア5人をA社に提供。さらに開発を円滑に進めるために、LIGからブリッジディレクターもアサイン。いざ、協業して開発スタートだ!
▼Step0:現地視察
まず重要なことは、なんといっても「現地視察」です!
基本的にクライアントはブリッジディレクターを介してフィリピン人メンバーとやりとりをすることになりますが、実際にフィリピンに来て開発現場を肌で感じてもらうことで、以後のコミュニケーションが劇的に変わります。LIGでは、一度開発メンバーとご飯に行っていただくことをお願いしています。成功事例のA社さんも、実際に現地視察にきていただき、メンバーと仲良くなったことで、視察前よりも断然にコミュニケーションが取りやすくなり、開発をさらにスムーズに進めることができました。
▼Step1:要件定義(クライアント)
この案件の要件定義は、クライアント側で行っていただきました。ブリッジディレクターが要件定義資料を確認し、不備や疑問点があった場合は、随時クライアントに質問して不明点をゼロにしていきます。
▼Step2:フィリピン人スタッフに伝達(LIG)
LIGのブリッジディレクターが、フィリピン人スタッフに要件を伝えるために、翻訳した資料を用いて社内共有会を行います。疑問点があればその場でクライアントにチャットをして、理解度を100%まで高めていきます。
▼Step3:ガンガン開発!(LIG)
要件の理解を終え、開発環境も整っていれば、スケジュールを作成しどんどん開発していきます。都度クライアントには「Asana」を用いて進捗報告を行い、認識を合わせるようにします。
▼Step4:定例会(LIG/クライアント)
週に一回は定例会を行い、進捗の報告、疑問点の解消、リスクの洗い出しなどを行います。また、開発を終えた週には、リリースしたサイトや機能のレビューを行います。
開発対象物の規模にもよりますが、基本的に上記Step1〜4がぐるぐると回っていくようなイメージで、プロジェクトを進めていきます。より多くのサイトや機能を開発したい場合は、随時ヒアリングし、増員やアサインの変更、進め方の提案などを行うことによって、クライアントの問題を柔軟に解決していきます。
まとめ
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます。
「IT人材の確保を行い、最適な開発体制を組み、プロジェクトを成功までもっていく」というのは、なかなか難易度が高いことだと思います。
LIGのフィリピン拠点では、そんな悩みを持つ多数の企業様のお手伝いをさせていただき、成功に導いてきた実績があります。開発部分だけでなく、LIGのコンサルタント、テクニカルディレクター、ブリッジが総力をあげて、最良のソリューションを提案させていただきます!
LIGでは、クライアントとLIGがチームとなり、開発を進める手法を「BiTT(ビット)開発」と名付けてサービス展開しています。
「あとは任せた!」という受託形式ではなく、日本とフィリピン、両拠点にいるLIG社員がみなさんと一緒のチームに加わって進めていきます。

エンジニア不足を解決するLIGの新サービス「BiTT(ビット)開発」ってなんだ?
一緒にチームを作り、一緒に最高のプロダクトを作りましょう!
資料ダウンロード用フォーム
ご相談をご希望の方はこちらから。お待ちしております!