株式会社LIG 海外事業部部長の岩田です。これまで、ベトナム・セブで多くの日本企業様とのプロジェクトを経験してきました。
ほんの10年前のベトナムオフショア開発は「安かろう悪かろう」の世界でした。しかし今は情報系大学への進学も増え、モダン言語への対応もなされており、開発先として人気な国のひとつになっています。
とはいえ、ベトナムで本当に大丈夫? 信頼できるパートナーはいるの?
そんな不安を抱える方は多くいらっしゃると思います。
今回は最新の動向をふまえて、あらためてベトナムがオフショア開発先としてベストな理由や、失敗しないパートナー選びのポイントを解説した上で、安心して任せられるオフショア開発会社を7社推薦いたします。
💡ベトナムに限らず、オフショア開発におすすめの企業はこちらから
はじめての相談相手としてベトナムでの開発実績が豊富な日本企業「LIG」はいかがですか?
・海外拠点立ち上げ支援や実績が豊富
・日本語対応が可能なため、言語の問題は心配なし
・業界歴10年以上のベテランがPMとして参画
・ノーコード開発に対応し、低単価・高品質を実現
「とりあえず見積もりだけ欲しい」「相談に乗ってほしい」というご状況でも、ビジネスの壁打ち相手としていつでもご相談を承っております。コスト面や機能面など貴社のご要望をお伝えいただき、より良いオフショア開発の伴走をさせていただければと思います。
弊社がどのような思いでオフショア開発をおこなっているのか、代表の大山が思いを語ったこちらの記事もぜひご覧ください。
いま「オフショア開発」に改めて目を向けてほしい理由
目次
ベトナムオフショア開発の現状
オフショア開発国のなかでも昨今、圧倒的に人気が高いのがベトナム。2022年の日本貿易振興機構JETRO「海外進出日系企業実態調査|アジア・オセアニア編」によると、約1,800社もの日本企業が進出しています。
また、オフショア開発白書(2023年版)の「オフショア開発先の人気国ランキング」を見ても、ベトナムが48%で1位と圧倒的な人気を誇っています。
オフショア開発白書(2023年版)を加工して作成
人気の理由は、なんといっても開発の進めやすさです。
親日国として知られているように、第一外国語として日本語教育をおこなう小学校もあり、日本語検定を持っている人もたくさんいます。
また、高い技術力を背景に高い給与を稼げるITの仕事の人気が高く、国としても教育に力を入れているため、若い世代の優秀なエンジニアが豊富に育っている国と言えます。
そのほかにも、開発の選択肢が多い点もベトナムが人気の理由です。近年、日本企業によるオフショア開発のニーズが増加したことで、オフショア開発会社が急増しました。それにより、価格競争だけでなく、品質や専門技術など価格以外で競合差別化を図ろうとする企業が増えています。
結果、日本企業にとってはコスト面以外での選択肢が増え、自社のニーズにマッチした企業を選びやすくなりました。
▶︎▶︎オフショア開発先としてベトナムを選ぶべき7つの理由 へ飛ぶ
ベトナムオフショア開発の過去
10年前のベトナムオフショア開発は課題が山積みで、「Aという納品物をお願いしていたのに、Bという納品物が出来上がってしまう」といった、みなさんがイメージされるであろう “オフショア開発の失敗例” が頻発していました。
その影響からか、
「オフショア開発で過去に一度失敗しました」
「オフショア開発はクオリティが心配です」
という言葉を耳にすることは多く、世の中的にネガティブなイメージが強すぎるものでした。
ベトナムオフショア開発のこれから
日本において “エンジニア不足” という課題がますます顕在化したことで、今後のシステム開発においてオフショア開発は看過できないものになっています。
労働人口の減少、採用市場の激化が進む日本において、海外エンジニアとチームを作ることは「やったほうがいい」ものではなく、「やらなければならない」ものです。AIの台頭やノーコード・ローコード開発の普及はもちろん今後も進んでいくでしょうが、少なくとも向こう10年、エンジニアの需要が減っていく世界になるとは到底思えません。
さらに、オフショア開発ニーズの増加により、ベトナムの中でもホーチミン・ハノイという二大都市に集中していたオフショア開発企業が、ダナンなどの第3・第4の地方都市に広がってきています。
地方都市にもオフショア開発企業が分散されることで、コストを抑えられるだけでなく、技術面や語学力など各社の特徴を踏まえさらに豊富な選択肢をとれるようになるでしょう。
ベトナムにおけるIT教育もますます加速し、若いエンジニアが次々に市場に出ていることから、今後は日本よりも安定的に人材を確保できるようになると考えられます。
このように、ベトナムでのオフショア開発は年々成長しているのですが、「正直なところ、ベトナムでのオフショア開発が本当に良いのか不安が残る…… 」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?実際にこのようにご相談いただくことがとても多いのが実情です。
弊社LIGではベトナムとフィリピンに開発拠点をもち、オフショア開発をおこなっています。オフショア開発実績が豊富なので、貴社の開発におけるベトナムのメリット・デメリットや、他国の提案など、オフショア開発のさらに詳しいお話しができるかと思います。ビジネスの壁打ち相手としてぜひお気軽にご相談ください。
▶︎▶︎ベトナムでのオフショア開発が自社に最適なのか壁打ちを依頼する
▼弊社代表の大山がベトナムオフショア開発について語ったこちらの記事もぜひご覧ください。 2022年のベトナムで感じた、オフショア開発の“変化”の兆し
オフショア開発先としてベトナムを選ぶべき7つの理由
① 勤勉かつ親日の国民性
ベトナム人は勤勉で真面目な人が多く、日本人に近いと言われています。
経済産業省が発表している我が国におけるIT人材の動向によると、ベトナムのIT人材の週あたりの平均勉強時間は3.5時間。1.9時間の日本の平均勉強時間と比較すると約2倍です。
学齢の面では、Vietnam IT Market Reportsレポートによれば、74%の学生が大学・短大でコンピューターサイエンスなどのITを専攻していたことが明らかになりました。
ベトナム人が勤勉である理由には、国民性が関係していると言われています。ベトナムでは大家族が多く見られますが、すべての子どもに満足のいく教育を提供することが難しい現状があります。
そのため、家族の中で特に優秀な子どもに教育投資を集中させ、良い大学を卒業させて家族の支え手に育てる傾向にあります。このようにして教育を受けた子どもは、家族から特別な教育の機会を与えられたことに感謝し、家族を大切にし、家族を守るために必死で勉強する姿勢を持ち続けます。
また、ベトナムは歴史的背景からも親日国として知られており、日本の文化についても理解や関心がある人が多いです。そのためコミュニケーションがとりやすく、オフショア開発が進めやすい国といえます。
② 東南アジア諸国の中でも単価が安い
オフショア開発先として多く選ばれるの国の中で、ベトナムは人件費が安い国です。
また、日本と比較するとベトナムの人件費は50〜70%程度といわれており、コスト面でのメリットが期待できます。
他国と比較したベトナムオフショア開発単価
人月単価(万円) | プログラマー | シニアエンジニア | ブリッジSE | PM |
---|---|---|---|---|
ベトナム | 40.22 | 49.13 | 57.73 | 79.38 |
フィリピン | 35.83 | 53.33 | 81.25 | 70.83 |
インド | 50.83 | 68.75 | 94.29 | 111.43 |
ベトナムとフィリピンは大きく変わりませんが、インドはやはり少し高額になる傾向があります。
国内のITリソースは逼迫しているので、多くの企業において今後もオフショア開発の継続は続いていく見通しです。
③ IT人材が豊富
ベトナムはIT教育が盛んで、IT人材も豊富です。Vietnam IT Market Reportsによると、ベトナムのIT人材の人口は2023年時点で53万人。そのうち約56%が20代、約26%が30代と若いエンジニアが多数です。
このような背景も相まって、ここ数年はAIやクラウドといった最先端の開発者が増加傾向にあります。
④ 時差が2時間でコミュニケーションがとりやすい
ベトナムと日本の時差は2時間で、日本の方が2時間進んでいます。
また、ベトナムの一般企業のビジネスアワーは8:00〜17:00が基本です。一方日本は、10:00~19:00の企業も多く、この時間であればベトナムのビジネスアワーとピッタリと一致します。このような背景から、コミュニケーションがとりやすいのもベトナムがオフショア開発先としておすすめできる理由です。
⑤ 政府によるIT産業への積極投資
ベトナム政府は国策としてIT人材の育成やオフショア開発に力を入れています。そのような取り組みが後押しとなり、ベトナムのIT産業が急速に発展しています。
1. IT人材育成の強化
2024年現在、大学と専門学校から毎年約12万人のIT人材が輩出されています。現在ベトナムでは35万人のIT人材がいるとされていますが、政府の方針では今後100万人以上に増やすことを検討しています。
2. 税制優遇措置
ベトナムに進出する外資系IT企業に対し、4年間の免税期間と9年間の減税期間を提供しています。
3. 外資系IT企業の誘致
政府は外資系IT企業の誘致を積極的に行っています。これは国内のIT産業の育成だけでなく、IT技術者の雇用の促進にもつながっています。
⑥ 豊富な実績
日本のIT人材不足が叫ばれ始めた2016年ごろからオフショア開発に注目が集まり、2018年ごろからベトナムオフショア開発が盛り上がり始めました。
そのため、他東南アジア諸国と比べてもオフショア開発の歴史と実績が積み上がっており、オフショア開発の知見が国内に溜まっているため、安心して依頼できる開発国です。
⑦ AIや最先端テクノロジーの活用
ベトナム人の勤勉な国民性や政府によるIT教育への積極投資により、高度な技術を持つIT人材がますます増えています。
Web3や仮想通貨、NFT領域の開発経験者、AI開発などスキルを持った人材の給与水準は高まる一方で、給与を上げるため必死に勉強する若い技術者が増加しています。結果、現場において最先端技術を応用した開発が積極的におこなわれています。
このように、ベトナムでのオフショア開発は多くのメリットがあるのですが、「ベトナムがいいのはわかったけど、正直なところ、うちの開発にあう最適な国なのかわからない…… 」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?実際にこのようにご相談いただくことがとても多いのが実情です。
一番多いご相談が、「ベトナムとフィリピンのどちらが良いでしょうか?」という国選びについてです。
弊社LIGではベトナムとフィリピンに開発拠点をもち、オフショア開発をおこなっています。オフショア開発の実績が豊富なので、貴社に最適な開発国のご提案ができるかと思います。開発国選びでお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。
関連記事
ベトナムオフショア開発の実情とおすすめ開発会社【2024】 【2024】中国におけるオフショア開発の現状と特徴を解説
オフショア開発における失敗事例と対策
これから紹介する企業はオフショア開発を任せるに十分な実績のある会社ですが、とはいえすべてを開発会社に任せてしまうのはプロジェクト失敗の元です。
- ブリッジSEの日本語レベルが低い
- 時間にルーズ
- 曖昧な指示が伝わらない
オフショア開発で具体的な失敗事例を紹介しているので、同じようなことにならないよう対策をおこないましょう。
ブリッジSEの日本語レベルが低い
オフショア開発を進める場合、日本語を話せるブリッジSE(コミュニケーター)が間に入って開発を進めることになります。
ベトナムは第一外国語として日本語教育をおこなう小学校もあり、日本語検定を持っている人もたくさんいますが、それでもやはり日本語能力には差があります。
ブリッジSEの日本語レベルが低いと、細かなニュアンスが伝わらずに違ったものができあがる、という失敗につながります。
対策
この失敗を防ぐためには、発注前に必ずプロジェクトメンバーとの面談の時間を設け、コミュニケーション能力に問題がないか確認するようにしましょう。プロジェクトを進める上で重要なトランスレーター(ブリッジSE)がどのようなメンバーなのかは、あらかじめ確認することは必須とも言えます。
ちなみに弊社LIGでは、日本とフィリピンの間に英語が堪能な優秀な日本人ブリッジSEを配置しています。
LIGのブリッジSEは日本語の話せるベトナム人ではなく、「英語が話せる日本人」または「一定の日本文化を理解している外国人」を採用し、コミュニケーションの齟齬を少なくできるように努めています。
日本人に細かいニュアンスまでヒアリングを行い現地の開発者に正確に伝える、といった体制をとることによって、コミュニケーションによるストレスが溜まらないプロジェクト進行をしています。
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時間にルーズ
日本人と比較すると、ベトナム人は時間に対する意識がそれほど強くありません。
日本では会議が時間ぴったりに始まる、納品期限を守ることが当たり前ですが、ベトナム人は期限を守るという教育は受けていても、時間に対する価値観がそもそも異なり「絶対に守らなければいけない」という意識はあまりないようです。
また、日本人のような空気を読んで休暇を調整するなどの意識も薄いため、突然休暇に入ることも珍しくありません。
もちろん、仕事をサボるなんてことはありませんが、仕事に対する考え方や価値観が違うというのは理解が必要です。
対策
オフショア開発を進める上で、国民性・文化差の違いを理解し、このあたりのマネジメントは予め意識しておきましょう。
またこれに関しては、システム開発会社側のマネジメント力によるので、プロジェクト成功の鍵を握るPM(プロジェクトマネージャー)は優秀な人材をアサインすることがとても重要です。
弊社LIGでは、業界歴10年以上のベテランや外資コンサル出身の日本人メンバーが必ずPMとしてプロジェクトに参画します。プロジェクトの成功のためにも、企業選びの際はぜひPMがどのような人なのか注意して確認すると良いです。
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曖昧な指示が伝わらない
日本では、「よしなに」というような曖昧な指示でも、なんとなく伝わってしまうことがあります。これは日本特有の「察する文化」があるからです。これはベトナムに限らずですが、海外でそれは通用しないと考えた方が無難です。
オフショア開発では、曖昧な指示ではなく細かく伝えるようにしないと、イメージと異なったものができあがります。とくにプロジェクト発足して間もないときは、丁寧なコミュニケーションを心がけるようにしましょう。
対策
日本側のディレクションの問題によることが多いので、日本側が明確な指示出しをする必要があります。
そのため、何か依頼をする際はなるべく具体的に開発会社に伝えましょう。
また、通訳の役割を担うブリッジSEの語学力と技術力がとても重要になります。必ず開発会社がどのようなブリッジSEをアサインしているのか開発体制を確認しましょう。
ちなみにLIGでは、日本とフィリピンの間に英語が堪能な優秀な日本人トランスレーター(ブリッジSE)を配置しています。
LIGのブリッジSEは日本語の話せるベトナム人ではなく、「英語が話せる日本人」または「一定の日本文化を理解している外国人」を採用し、コミュニケーションの齟齬を少なくできるように努めています。
日本人に細かいニュアンスまでヒアリングを行い現地の開発者に正確に伝える、といった体制をとることによって、コミュニケーションによるストレスが溜まらないプロジェクト進行をしています。
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※関連記事 オフショア開発はなぜ失敗する?事例からみる6つの成功ポイント
オフショア開発の成功事例
オフショア開発の概要がわかったところで、事例をみてよりイメージを沸かせていきましょう。弊社でサポートした企業様の事例を、導入背景や効果に加え、なぜ成功に繋がったのかという考察もあわせてまとめました。
アパレル業界/基幹システム・ECサイト開発の事例
まず紹介するのは、アパレル業界における基幹システム・ECサイト開発の事例です。この企業さまは、開発リソースの不足に悩みを抱えていたものの、半年で30名の開発体制を整えることに成功しました。
以下、企業様からいただいた声をもとに作成しております。
導入の背景
体制的にレガシー技術に頼らざるを得ない状況。日本国内で必要技術を扱えるエンジニアを採用するのが非常に難しく、目標としていた採用人数から大きな乖離があった。そのため開発体制に対して、抜本的な改革の必要性を感じていた。
導入の効果
自社の技術要件に沿ったメンバーを採用から始めてチームを構築をし、わずか半年で30名の開発体制を築くことができた。これまで、煩雑になっていた開発におけるドキュメント(DB設計図、API設計書、画面設計書など)の作成も手厚くサポートしてもらえているので、ナレッジが蓄えられる環境が構築されている。
成功の要因
日本人メンバーをアサインしてもらい、開発体制をどのように構築していくかの戦略、開発の要件定義、ドキュメント作成など上流工程から深くコミットしてもらえた。さらに、自社の要件に合った、オリジナルの研修プログラムを作成し、対象の開発メンバーが受講。そのため、スムーズにプロジェクトに参加してもらえた。
事業内容 | ファッションEC |
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プロダクト | 基幹システム、ECサイト |
契約期間 | 6ヶ月〜現在 |
フランチャイズ事業/会員向けWebモバイル・アプリケーション開発の事例
続いて紹介するのは、コワーキングスペースを主事業とする企業さまです。会員向けWebアプリの開発を検討していましたが、開発コストに課題を抱えていました。
オフショア開発での開発を採用したことで、コストを当初の想定から1/2に抑え、店舗拡大にも成功された事例です。
導入の背景
コストは抑えつつ、クオリティの高いプロダクトを作りたい気持ちがあり、複数の開発会社で迷っていた。また、営業の状況やニーズによって開発すべき機能の仕様や優先度が頻繁に変わるため、柔軟に動ける開発チームが必要だった。
導入の効果
開発コストを1/2に抑え、店舗拡大に成功。
順調に会員数を増やし、店舗数も1年間で3店舗から20店舗まで増やすことができている。セブで開発するうえで一番心配だったデザインに関しては、日本と変わらない品質のものを1/2程度のコストでリリースできた。
成功の要因
初期の設計やレビューなど一部の重要な役割だけ日本人をアサインしてもらうことで、コストパフォーマンスを最大化できた。日本人のブリッジSE、リードデザイナーに入ってもらうことで品質担保ができた。
事業内容 | フランチャイズ事業/コワーキングスペース |
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プロダクト | 会員向けWebモバイル アプリケーション |
契約期間 | 1.5年 |
IT事業(受託開発)/アパレル系モバイルアプリの開発の事例
最後に紹介するのは、アパレル系のモバイルアプリの開発事例です。この企業さまは開発の長期化に課題を抱えていましたが、オフショア開発を採用することで自発的な開発体制の構築に成功。短期間での納品を実現させました。
導入の背景
予算の関係から積極的にオフショア・ラボ型開発を行いたいと思っていた。担当のPMは英語が話せたので、直接英語でやりとりをしたかった。
スケジュールがタイトだったので、スピード感を持って動けるメンバーのアサインが早急に必要だった。
導入の効果
着手から納品まで、3ヶ月で目標の実装まで行うことができた。エンジニアから積極的に仕様や技術のアイデアを出してもらえたことで、難しかったエンドクライアントへのリクエストにも、答えることができた。
成功の要因
フロントエンドの技術でハイブリッドアプリを開発することはすでに決まっていた。そのため、要件が明確になり、過去に開発経験があるメンバーをアサインしてもらえた。
頻繁にオンラインミーティングを行い、実際の画面やホワイトボードを使いながらディスカッションを行なった。チャットベースでは難しい話も積極的に会話を中心としたコミュニケーションをとるようにし、認識の齟齬を最小限にできた。
事業内容 | IT事業/受託開発 |
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プロダクト | ファッション系モバイルアプリケーション (ハイブリッドアプリ) |
契約期間 | 6ヶ月 |
ここまで開発の成功事例をお伝えしてきましたが、契約や権利の問題で公開できる事例が限られてしまうことが、開発会社ではどうしても発生してしまいます。
非公開事例については実際に開発会社へ確認してみるのが良いです!
低コスト・高品質を実現する方法を3ステップで解説
低コストと高品質を保つのはとても難しいことです。あらためてこれからオフショア開発先を選ぶという方向けに、コストと質を両立させるためのポイントを3ステップでまとめてみました。
- 国の選び方で注目すべき6ポイント
- 信頼できるパートナー企業の選び方
- 低コスト・高品質を両立するプロジェクトの進め方
貴社のプロジェクトを成功に導くために、ぜひ参考にしてみてください。
ステップ1:国の選び方で注目すべき6ポイント
まずは国を選ぶところからはじめます。国選びはコストと質に大きな影響を及ぼす重要な要素です。ここを間違えてしまうと、まずプロジェクトは成功しません。
以下6つのポイントに注目してみてください。
- 人件費:開発の人件費が安いことで、全体のコストを抑えることができます。
- 時差:時差が少ないことで、リアルタイムでのコミュニケーションがしやすくなります。
- 公用語:英語や日本語が公用語だとコミュニケーションの齟齬も少なくなります。
- 技術力:高い教育水準がある国では、質の高いエンジニアを採用しやすくなります。現地の大学や専門学校のレベルに注目しましょう。
- 文化:ビジネスに対する価値観が日本と近かったり、親日で日本文化に理解があると、よりコミュニケーションがスムーズに進みます。
- 情勢:政治的な安定や、ITに関する法的な整備が進んでいると安心して開発が進められます。
ベトナムは人件費も比較的安価、時差も2時間、第二公用語として英語・日本語教育がおこなわれている、国がIT教育に投資している、文化も親日、政治的にも経済的にも比較的安定していることから、オフショア開発先として非常に人気が高い国となっているのです。
ステップ2:信頼できるパートナー企業の選び方
国が絞れたら、次にパートナーとなる企業の選定をおこないます。以下ポイントに着目してください。
- 日系企業運営がおすすめ
- 自社のニーズに近い実績があるか
- 充実したサポート体制はあるか
日系企業運営がおすすめ
オフショア企業には、ベトナム、日系、外資系企業が運営している3パターンがありますが、コミュニケーション効率や品質の安定性を考えると、日系企業がおすすめです。
以下に現地企業、日系企業、外資系企業の特徴をまとめました。
現地企業 | コストパフォーマンスが高いが品質にバラツキあり。コスト重視の場合はおすすめ。例)FPTソフトウェア |
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日系企業 | 日本基準の品質を維持できるがやや高め。日本語でのコミュニケーションや高品質が求められるプロジェクトにおすすめ。例)LIG |
外資系企業 | 国際基準に基づいた高い技術力が強みだが高単価。多国籍のプロジェクトにおすすめ。例)IBMベトナム |
今回ご紹介しているのはすべて日本の企業が運営している会社なので、長期的にも安心してパートナー契約を結ぶことができるはずです。
自社のニーズに近い実績があるか
フロントエンド開発、アプリ開発、システム開発が得意なのかなど、会社によって得意領域はさまざまです。また、システム開発の中でもデザインや企画などの上流工程や、戦略策定などに強みを持つ会社もあります。さらに金融、ヘルスケア、EC分野など特定の分野に特化した会社もあります。
判断のポイントとしては、自社のニーズに近い実績があるかどうかということです。大手案件などは非公開であることが多いので、一度要望を伝えたうえで各社に問い合わせてみることをおすすめします。
弊社LIGは、数々のWebデザインアワードを受賞してきた実績から、ユーザーにとって使いやすいUI/UXデザインに強みを持っています。
「UI/UXに優れたシステム・アプリを開発して欲しい」とお問い合わせいただくことがありがたいことに多く、デザイン性に優れたシステム・アプリ開発を検討されている場合はお気軽にご連絡ください。
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充実したサポート体制はあるか
日本人のサポートスタッフはいるのか、品質管理のプロセスはどうなっているのか、使っているコミュニケーションツールはなにかなど、開発を進めるうえで重要なバックグラウンドの情報を確認してください。
さらに現地のエンジニアに対して定期的なトレーニングを提供しているかどうかもポイントです。最新の技術や開発手法を学べる環境があることで、高い技術を持ったチーム組織を期待できます。
弊社LIGでは、プロジェクト管理ツールの共有をおこなうことでプロジェクトの透明性を担保しています。
他にも、実際に現地に足を運んでいただく現地視察や、「英語が話せる日本人」または「一定の日本文化を理解している外国人」をブリッジSE(通訳)の採用など、ブラックボックス化してしまいがちなオフショア開発ですから、できるだけ安心して依頼いただけるような開発体制の構築に努めています。
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ステップ3:低コスト・高品質を両立するプロジェクトの進め方
パートナー企業が絞れたら、低コスト高品質を保ちながらプロジェクトを進める具体的な方法をご紹介します。
- 要件定義を明確にする
- 適切な開発手法を選択する
- 現地エンジニアとのコミュニケーションの機会を設ける
- ノーコード開発の活用
要件定義を明確にする
プロジェクトで実現すること、しないことなど、詳細な要件定義をおこなうことで、自社含め、チーム全体の認識のズレを防ぎ、無駄なコストを削減することができます。
適切な開発手法を選択する
プロジェクトの進め方として「ウォーターフォール型開発」と「アジャイル型開発」の2つの開発手法があります。それぞれの特徴を理解し、開発したいシステムやアプリにあった手法を選ぶことで、コストを抑えることに繋がります。
ウォーターフォール型開発 | 要件定義をしっかりと固め、それに従って各工程を1つずつ完了させていく手法。プロジェクトの全体像を把握しやすいが、途中での変更が難しい。要件が明確で変動の少ないプロジェクト向き。 |
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アジャイル型開発 | プロジェクトを小さなフェーズごと分けて都度フィードバックをしながら次へと進める。大きな手戻りがなく無駄なコストを抑えながらの開発が可能な一方、全体像を把握しにくくスケジュール管理や予算の見通しをすることが難しい。顧客の要求が変化しやすいプロジェクトや、スピーディーな開発が求められるプロジェクト向き。 |
現地エンジニアとのコミュニケーションの機会を設ける
定期的なミーティングを実施し、プロジェクトの進捗をこまめに共有してもらうことも大事です。
弊社の場合、日本人のブリッジディレクターだけでなく、現地エンジニアと直接交流していただくことをおすすめしています。顔を合わせて交流することで、双方の心の障壁を減らしたり、モチベーションを高めたりすることができます。
どんな人が開発しているんだろう、どんな人に依頼されているのだろうか、を互いに知ることは、単純ですが実はプロジェクト成否を左右するとても大切なことなのです。
ノーコード開発の活用
ゼロからコーディングをおこなうスクラッチ開発と違い、ノーコード開発では基本的にコーディング不要で開発をおこなえるため、開発工数や開発コストを抑えることができます。
ただしノーコード開発には、単体で開発できる範囲が限られる、拡張性に制限がある、他ツールへの乗り換えが難しいというデメリットもあり、大規模なシステムや複雑な要件の開発には不向きといえます。
プロジェクトの要件に応じて採用を慎重に判断する必要はありますが、併用するなど上手に活用することをおすすめします。
関連記事:ノーコード開発とは?注目される理由やローコードとの違いを解説
【厳選】信頼できるおすすめオフショア開発会社7選
前述したようにベトナムでオフショア開発をうまく進めるには、会社選びが重要です。
以下にまとめた会社は、いずれもベトナムでのオフショア開発に定評のある会社です。老舗や大手、パイオニア企業など、安心して任せられる会社のみを厳選しました。
株式会社LIG
- おすすめ理由
-
- フィリピンやベトナムの優秀なエンジニアと日本でグローバルチームを結成し、高品質を実現
- ノーコード・ローコード開発で低コスト・高品質を実現
- 日本で設計・デザインなどの上流工程、海外で開発を行う安心のチーム体制
アプリ開発、Webサイトなどのシステム開発やリニューアル、リリース後のマーケティング支援までおこなう開発会社。
日本・セブ・ベトナムの3拠点の優秀なエンジニアをはじめUI/UXデザイナー、大手出身コンサルタントなど専門性の高いメンバーがチームを組んで貴社のビジネスに伴走します。
Javaを中心にPHP Laravel、Reactなど幅広い言語や、ラボ型開発、アジャイル型開発など開発形態にも柔軟に対応。ノーコード・ローコード開発の実績も豊富なため、低単価高品質の開発が実現できます。
弊社LIGのご紹介でした。窓口は私をはじめ、必ず日本人または日本語に熟練したスタッフが対応いたします。開発拠点への視察サポートもおこなっていますので、ぜひ一度ご相談ください。
開発拠点 | 東京・フィリピン(セブ)・ベトナム(ホーチミン) |
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サービス詳細(公式サイト) | https://liginc.co.jp/solutions/technology/offshore |
設立年 | 2007年 |
従業員数 | 約230名(2023年時点 連結) |
得意分野 | オフショア開発、アプリ開発、Webサービス開発 |
代表実績 | EV充電スポット検索アプリ「おでかけEV」の開発(株式会社ナビゲート) 営業支援AIプロダクト「ACES Meet」の開発支援(株式会社ACES) |
費用 | 要問い合わせ |
弊社がどのような思いでオフショア開発をおこなっているのか、代表の大山が思いを語ったこちらの記事もぜひご覧ください。
いま「オフショア開発」に改めて目を向けてほしい理由
株式会社Sun Asterisk
日本とベトナムに拠点を持つ東証プライム市場のシステム開発会社で、DX関連の開発実績が豊富です。
アジャイルでの開発アプローチと独自ツールの活用により、素早く顧客のニーズに応えてくれます。
開発拠点 | 東京・ベトナム(ハノイ) |
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設立年 | 2013年 |
従業員数 | 約1,800名(グループ全体) |
得意分野 | Webサービス開発、アプリ開発 |
代表実績 | 「膝栗毛」アプリの開発(三菱地所株式会社) 寄付仲介プラットフォーム「トドクン」サービスの開発(NPO法人ブリッジフォースマイル) |
株式会社バイタリフィ
ホーチミンとハノイに拠点をもつ、ベトナムのオフショア開発の老舗企業。特にスマートフォンアプリの開発に強みを持っています。
開発拠点 | ベトナム(ホーチミン、ハノイ) |
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設立年 | 2005年 |
従業員数 | 400名(グループ全体) |
得意分野 | アプリ開発 |
代表実績 | 地域コミュニティアプリの開発(同志社大学) AIを活用した除雪状況のプラットフォーム開発(NTTコミュニケーションズ株式会社) |
インディビジュアルシステムズ株式会社
ベトナム・ホーチミンで2002年に設立されたシステム開発会社。
日本企業向けのオフショア開発およびシステムインテグレーション事業を展開しており、ベトナム日系IT業界の代表ともいえる会社です。
開発拠点 | 東京、大阪、ベトナム(ハノイ、ニャチャン、ホーチミン、カントー) |
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設立年 | 2002年(2014年1月IVS Co., Ltd.として再設立) |
従業員数 | 280名 |
得意分野 | 業務系システム開発全般 |
代表実績 | 大手人材派遣会社向け基幹システムの開発 私立学校の学校業務全般に関するシステム開発 |
SHIFT ASIA CO., LTD.
出典:トップページ-SHIFT ASIA CO., LTD.
ホーチミン、ハノイに拠点を構えています。QAが有名な株式会社SHIFTのオフショア拠点ですが、ソフトウェア開発やPMOサービスも展開。
開発拠点 | ベトナム(ハノイ) |
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設立年 | 2016年 |
従業員数 | 公式サイトに記載なし |
得意分野 | ソフト開発や、テスト自動化のソリューション |
代表実績 | シェアオフィス予約アプリ ソーシャル録音アプリ |
株式会社ハイブリッドテクノロジーズ
株式会社エアトリのグループ会社で、2016年よりオフショア開発事業を行っています。
対応領域は、社内システムの構築やモバイル・アプリの開発などで、特にウェブに関連する開発、ウェブ上でのユーザー体験をデザインすることに強みをもっています。
開発拠点 | ベトナム |
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設立年 | 2016年 |
従業員数 | 554名(2022年9月30日時点、100%子会社含む) |
得意分野 | アプリの企画・UXデザイン・開発 |
代表実績 | メルマガ・ニュースをスムーズに閲覧できるアプリの開発(株式会社まぐまぐ) 医師専門のスポット求人マッチング(株式会社ドキットメディカルサービス) |
株式会社モンスターラボホールディングス
モンスターラボホールディングスは、世界20ヵ国・33都市(2023年1月時点)に拠点を構えているグローバルなシステム開発会社です。
ベトナム(ハノイ・ダナン)に拠点があり、請負開発やアジャイル開発、スタートアップ向けの案件などに対応しています。
モンスターラボでは、ビジネスの設計・企画などの上流工程から開発まで一貫したサポートが特徴で、単なる開発だけでなくブランディングやデザイン、グロースハックなどにも強みがあります。
開発拠点 | ベトナム(ハノイ、ダナン)を含む世界20ヵ国・33都市 |
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設立年 | 2006年 |
従業員数 | 1,200人(グループ合計) |
得意分野 | Webサービス開発、アプリ開発 |
代表実績 | ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(シンガポール植物園)公式アプリの開発※外部サイトに遷移します Shake Shackのオンライン注文プラットフォームの開発※外部サイトに遷移します |
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まとめ
オフショア開発を成功させるためには、海外開発チームと密なコミュニケーションを取り合って連携し、かけがえのないパートナーとして文化を理解し、尊重しながら組んでいく必要があります。
この記事が少しでも貴社のプロジェクト成功に役立てば幸いです。
この記事の著者
オフショア開発の成功を左右するのは、安心して任せられるパートナー企業選びです。そのためには、オフショア開発での豊富な実績や、品質管理の方法、プロジェクトマネージャーや技術者の対応力などを十分に確認する必要があります。
弊社LIGは、
・業界歴10年以上のベテランがPMとして参画
・ノーコード開発に対応し、低単価・高品質を実現
・日本で設計・デザインなどの上流工程、海外で開発を行う安心のチーム体制
などの強みを活かし、貴社のニーズに応じたご提案をいたします。公開の事例を含め、貴社の要望をもとにお見積もりや現地ツアーのご提案、ビジネスの壁打ちなどもおこないます。アイデアはあるけど、形にできない……と悩みの方もぜひ一度ご相談ください!
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