SEOコンテンツの王道・ウェブライダー松尾氏が語る「言語化力」の鍛え方

SEOコンテンツの王道・ウェブライダー松尾氏が語る「言語化力」の鍛え方

Mako Saito

Mako Saito

こんにちは、LIGのマーケターのまこりーぬ(@makosaito214)です。

みなさんは「初めて読んだマーケティングの本」がなんだったか、覚えていますか?

約7年前、私が最初に手にとった本は、Webマーケティング支援会社であるウェブライダーの松尾茂起さんの著書『沈黙のWebマーケティング』でした。シリーズ累計15万部のベストセラーということで、きっと読んだことがある方も多いのではないでしょうか。

今回はなんと……そんな憧れの存在である松尾茂起さんに、取材の機会をいただくことに!!!(涙)

ico 株式会社ウェブライダー 代表取締役 松尾 茂起さん関西学院大学 経済学部を卒業後、音楽系の制作会社に勤務し、舞台音楽などの制作に携わる。その後、2005年にフリーランスとして独立し、2010年に京都にて株式会社ウェブライダーを設立。検索集客を軸としたWebマーケティングのコンサルティングやコンテンツ制作を手がける。
これまでにプロデュースした主なコンテンツは『沈黙のWebマーケティング』『沈黙のWebライティング』、メディアには「素敵なギフト」「美味しいワイン」「Betters」などがある。沈黙シリーズは書籍化され、15万部を超えるベストセラーに。2017年秋には、文章作成アドバイスツール「文賢(ブンケン)」をプロデュース。ピアノ弾き・作曲家としての顔ももち「国民文化祭・京都2011」などのイベントや京都の貴船神社などに楽曲を提供。

AIの進化が著しいなか、SEOはこれからどうなっていくのか? ウェブライダー社はどうして骨太なコンテンツを生み出すことができるのか? 松尾さんにアレコレお聞きしました。ぜひご覧ください!

こ、このたびは、我々のインデックスが加速するッ・・・!!!

 
※当記事はPLAN-B「SEARCH WRITE」の提供でお送りします。

AIの進化によって「検索」はどう変わる?

まこりーぬ:松尾さん、こうしてお会いできてとても光栄です! 本日はよろしくお願いいたします!!!

本題に入る前に、一つお聞きしておきたいことが。 ここ最近、ChatGPTの登場を機に「検索の在り方が変わるのではないか?」という議論をよく見かけるようになりました。検索の未来について、松尾さんはどのようにお考えでしょうか?

松尾:ChatGPT、便利ですよね。僕もよく使っています。何度も繰り返し利用していくなかで、僕はChatGPTはユーザー自身が「回答を作りにいく」ものだと感じました。欲しい答えを得るためには、前提条件をしっかりと入力する必要がありますよね。

対してGoogle検索は、「回答を選びにいく」感覚に近いと思います。検索窓に「SEO」と一言入力すれば、定義から手法までわかりやすく網羅的にまとまったコンテンツがいくつもヒットする。あとは選べばいいだけです。

多くの人にとって、ChatGPTで「回答を作りにいく」のはなかなか面倒なことなので、Googleで「回答を選びにいく」という行動はそう簡単にはなくならないだろう、と僕は思います。もちろん今後、社会全体がAIを中心に動いていく中で、ユーザーの行動に変化が生まれる可能性はありますが。

まこりーぬ:なるほど。たしかに回答を作るより “選ぶほうがラク” である以上、Google検索とコンテンツSEOの需要はまだまだ残りそうですね。

「いいコンテンツを作ればOK」ではない

まこりーぬ:長らくSEOに携わっていらっしゃる松尾さんから見て、検索ユーザーに選ばれるコンテンツを作るコツとは、ズバリなんでしょうか?

松尾:「検索意図に合致するコンテンツを作ること」は、2014年頃から変わらないポイントです。しかしここ最近、「いいコンテンツを作ればOK」ではなくなっていると感じます。

というのも、検索結果上にこれだけ似通った情報が溢れかえっていれば、検索ユーザーは自然と「 “信頼できるサイト” が出している情報を選びたい」と考えるようになりますよね。つまり「なにを作るか」より、「だれが作るか」が一層重視されているんです。

一般的に「だれ」は「Who」と表現されますが、僕は「How」に近いと考えています。たとえば、芸能人がいきなりSEOについて解説するコンテンツを作ったとしても、その人自身に「SEOをやってきた」という実績がなければ、情報に対する信頼は生まれません。このように、信頼とは「いままでこんなことをやってきた」という文脈があってはじめて生まれるものです。

この「文脈」を作らなければ、上位表示されない時代になったと思いますね。

まこりーぬ:なるほど。なにより「文脈」が大切、ですね。……いざ文脈をゼロから作ろうとすると数年かかってしまいそうで、もし自分が新規メディアの担当者だったら心が折れてしまいそうです (涙)。

松尾:いえいえ、そこまで時間はかかりませんよ。現に弊社が運営しているメディアのなかには、新規ドメインでも数か月で上位表示されたコンテンツがいくつもあります。

文脈を作るために我々がなにをやったのかというと、「なぜそのサイトを作ったのか」「どのようにコンテンツを作っているのか」をイベントで発信したり、SNSアカウントを立ち上げていろんな方とコミュニケーションをとったりしたんです。こうしてサイトが信頼される土壌を築いていきました。

まこりーぬ:なんと、まるでD2Cブランドの立ち上げのようですね!

松尾:こうした地道な文脈の積み上げに取り組んでいるメディア運営者はまだとても少ないんですよね。そのため我々がお客様のオウンドメディア立ち上げを支援するときは、SNSアカウントの運用もセットで提案することが多いんです。

まこりーぬ:SEO支援会社でありながら、SNSまで提案されるとは驚きました。SEOで成果を出すために必要な業務の幅広さを痛感します……!

―― CMのあと「ウェブライダー流「言語化力」の鍛え方」に続く

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「コンテンツSEOには文脈作りが欠かせない」となると、ますますやることが盛りだくさん!(涙) そんな多忙なみなさまには、コンテンツSEOツール「SEARCH WRITE」がオススメです!

ico「SEARCH WRITE」を提供する株式会社PLAN-Bの松本です! 「SEARCH WRITE」は導入数1,000社超・月額5万円のコンテンツSEOツールです。キーワード調査や順位チェックはもちろんのこと、タスク管理までこれ一つで完結。オウンドメディア運営者のみなさん、ぜひ一度チェックしてみてください!

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ウェブライダー流「言語化力」の鍛え方

まこりーぬ:さて、後半は貴社のコンテンツ制作の裏側にグッと迫ります。ウェブライダーさんといえば、きめ細やかで重厚なコンテンツを作り上げ、数々のビッグワードで上位を獲得していらっしゃいますよね。

ex. 「出産祝い 男の子」 / 「出産祝い 女の子」 / 「ホットワイン」

いったいどうしたらここまでコンテンツを作り込めるのでしょうか……? 貴社ならではの取り組みを、ぜひ教えてください!

松尾:一番の特徴は、「11の基本欲求」「11の価値志向」「1,600のバリューワード」という独自のフレームワークを用いて、検索意図を深堀りしていることでしょうか。

まこりーぬ:ととととんでもない数ですね……!(汗)

松尾:そう、すごい数なんです。でも実際の人間の心理はもっともっと複雑で、簡単には理解できません。僕は、「理解できた」と思った瞬間、人は人に向き合うことをやめてしまうと思っています。だから、永遠に理解はしちゃいけない。あくまで “寄り添う” んです。

この「人間の心理ってなかなか理解できないな」というマインドセットこそが、より繊細な検索意図を見つけ出すこと、そしてその意図に寄り添った演出を生み出すことにつながっていると感じます。

まこりーぬ:なるほど……! マインドセットの違いが、アウトプットに表れていたのですね。ほかにも、ウェブライダーさんが大切にしていることをぜひ教えていただけますか?

松尾:一つは、やはり「自分たちが一番いいものを作る」という気概ですね。納期や予算といった制約があるなかでも、2位や3位に妥協することなく1位を目指すことが大切だと思います。

もう一つは、「フィードフォワードの文化」です。弊社では作ったコンテンツに対して全員がコメントするんですよ。ポジティブな感想はもちろんのこと、「こうしたほうがいいな」と感じたところは理由付きでしっかりと伝えます。

この文化は、僕が作ったコンテンツについて「気になるところがあれば教えて」と社員にたびたび意見を求めていたことがきっかけで生まれました。徐々にみんなに浸透していって、いまとなってはコンテンツの公開前に全員からコメントをもらうことが当たり前になっています。

まこりーぬ:こうしたルーティンからも、ウェブライダー社の強みが生まれていたのですね。全員でコメントし合う仕組み、ぜひマネしてみます!

松尾:そのほかのルーティンでいくと、「それ、抽象度を上げるとどうなる?」「◯◯に例えると?」「もっと解像度を上げるとどうなる?」といった、言葉を練り上げるための “問い” が日常的に飛び交うことも弊社ならではの特徴だと思います。

漢字の意味もよく問いかけますね。たとえば、「大事」と「大切」って一般的に同じように使われていますが、漢字が異なるじゃないですか。「大事」はおおきな事象を指す、「大切」はおおいに切実なことを指す。だから情緒的な表現をしたいときには「大切」を使おうね……というふうに、ウェブライダーでは言葉の分解を日頃からおこなっています。

まこりーぬ:一つひとつの言葉をとても大切にしていること、ひしひしと伝わってきました。ウェブライダーさんの日常には「言語化力を鍛えるヒント」がたくさん詰まっていますね。貴重なお話、ありがとうございました!

ちなみに松尾さん、「SEARCH WRITE」についてどう思いますか?

最後に、コンテンツSEOの第一人者である松尾さんに「SEARCH WRITE」をレビューしていただきました!

PLAN-B松本:「SEARCH WRITE」のポイントは、キーワード選びからコンテンツ調査、順位チェックにリライトまで、一連のサイクルを誰もが簡単に回せるところです。

▼キーワード選び:軸となるキーワードの関連語句、自社の順位状況から候補を選択

▼コンテンツ調査:見出しやサジェストマップを取得し検索意図を深堀り

▼タスク管理:発見した施策は1クリックでタスク登録

▼順位チェック:タスク完了日(縦線)と順位変動の関係性が一目瞭然!

松本:これからはじめてメディアを運営する方、兼任であまり時間をかけられない方であっても、再現性高く合格点をとれることを目指しています。

松尾:SEOツールにタスク管理機能を集約する、この発想がすごくいいなと思いました。コンテンツSEOの現場では、「次になにをやったらいいのかわからない」というお悩みをよく聞きます。タスク一覧があれば、やるべきことが明確になっていいですね。

あとは、記事を公開したあと、順位やコンバージョンがどう変化したのかがひと目でわかる点も魅力に感じました。「納品したら終わり」だと思いがちなライターさんを、成果につながるコンテンツを作れるよう育成していくのに、とても有効だと思います。

まこりーぬ:松尾さんから見て、「SEARCH WRITE」はどんな企業様と相性がよいと思われますか?

松尾:「SEOにそこまで詳しくないけれど、しっかり成果は出したい」という企業様にはピッタリではないでしょうか。ツールって、ふだんの業務に組み込めるかどうかがすごく重要です。その点「SEARCH WRITE」は動線もスムーズで、使いやすそうな印象を受けましたよ。

松本:嬉しいご評価、ありがとうございます!!!

まとめ

ウェブライダー流「言語化力」の鍛え方
  • 「11の基本欲求」「11の価値志向」「1,600のバリューワード」という独自のフレームワークを用いて検索意図を深堀りする
  • 「人間の心理は簡単に理解できない」という前提に立って思考する
  • 作ったコンテンツには全員でコメントしあう
  • ふだんから具体と抽象を行き来する問いを投げかける
  • ふだんから漢字の使い方一つにまでこだわる 

取材前、「ウェブライダーさんはどうしてこんな骨太なコンテンツを生み出せるんだ?」と不思議でいっぱいでしたが、社に根付くマインドセットやルーティンを知り、謎が解けました。コンテンツづくりに携わるみなさん、ぜひ一緒に実践していきましょう!

また、「メディア運営に手一杯で、みんなでフィードバックどころじゃない〜……(涙)」なんてみなさんには、コンテンツSEOツール「SEARCH WRITE」がオススメです! ぜひ一度、触ってみてくださいね。

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以上、まこりーぬがお届けしました!

 
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Mako Saito
Mako Saito LIGブログ編集長 / 人事部長 / 齊藤 麻子

1992年生まれ。2014年九州大学芸術工学部卒業後に採用コンサルティング会社へ新卒入社。法人営業から新規事業推進、マーケティング業務に従事したのち、2018年にLIGへ。2023年にLIGブログ編集長、2024年に人事部長に就任し、現在は自社のマーケティング・人事業務を担う。副業ではライターとして活動中。あだ名は「まこりーぬ」。著書『デジタルマーケの成果を最大化するWebライティング』(日本実業出版社)

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