こんにちは、ヒロです。
最近「AI」というワードを聞かない日はないくらい、AIが盛り上がっていますよね。そんななか、こんな噂をよく耳にするんです。
「Googleが検索を捨てた」
「SEOオワコン」
この手の噂って、本当にキリがないんですよね〜。
煽るだけ煽って結局何も変わらなかったとか、珍しくなくて。実際「ブログはオワコン」って大昔から言われているのに、未だにブログで稼いでいる人は結構いますしね。
僕的にはいつも通り「スルーでOK」案件なんですが、純粋なLIGブログ読者の中には、もしかして不安で夜も眠れない人もいるかも……?
ということで、今回はSEOのプロフェッショナルに「バカげた噂です」とスパッと切ってもらって、スッキリしたいと思います!
ご協力いただくのは、この方!
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藤井 慎二郎 / 株式会社オロパス 代表取締役SEOコンサルタントとしてBtoB、BtoCを問わず、2,000社以上のWebサイトのコンサルテイングを実施。経営軸の高い視座で戦略的にSEOを進めることを得意とする。2014年に株式会社オロパスを設立、SEOの知見を活かしてSEOツール「パスカル」を開発。 |
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ヒロ:SEO業界のパイオニアであるオロパス代表の藤井さんです!
藤井:よろしくお願いします。
ヒロ:オロパスが提供する“圧倒的に使いやすいSEOツール”「パスカル」は、2,700社以上が導入している大人気ツールで、LIGでも何度か紹介しています。藤井さん自身もSEOのプロとして、メディアで引っ張りだこですね。
▼パスカルの紹介記事はこちら 控えめに言って万能なSEOツール「パスカル」でコンテンツSEOを時短してみた 無駄記事量産してない?初心者にもわかるSEOキーワードの選び方と構成案作りの基本 SEOツール「パスカル」導入で検索10位→1位、売上5倍!SEOのプロも御用達の理由とは?
藤井:ありがとうございます。LIGブログ経由でお問い合わせいただくケースは未だに多くて、LIGさんのお力になれるなら、なんでも答えちゃいますよ!
ヒロ:なんと心強い……! ぜひ今日はよろしくお願いします!
目次
SEOって本当に終わるの!? 業界大激変の未来予想図
ヒロ:今回藤井さんをお呼びしたのは、ある噂にケリをつけたかったからなんです。
藤井:噂ですか?
ヒロ:ハイ! こんな噂聞いたことないですか?
「SEOオワコン」
藤井:あー、ありますね。
ヒロ:これってChatGPTが登場したあたりからずっと言われているんですよね。でも最近特によく聞くようになって。僕もSEOに両足突っ込んでいる身として、「SEOが終わる」なんてバカげてるって思うんです。
藤井:ふむふむ。
ヒロ:LIGブログ読者でも、噂に振り回されてほとほと困っている人も多いはず。だからSEOのプロにハッキリと「根拠のない噂だ」って言ってもらいたいんです!
お忙しいのに、こんなことに付き合わせちゃってすみません。でもたった一言でいいんです、ズバリ言っちゃってください!
藤井:わかりました。SEO、終わります。
ヒロ:あざーーーーーーっす!!! ですよね、SEOが終わるわけないですよね。いやー、スッキリしました。
藤井:いや、だから、SEO、終わりますよ。
ヒロ:え? 何言ってるんですか? 「根拠のない嘘です」の聞き間違いですよね? 藤井さんまで噂を信じちゃってます? ひょっとして周りに流されやすいタイプ? もしかしてトレンドに敏感なフリして、若い子にモテようとしてる? 無理だよ? そんなんでモテないよ? 俺も試したけど、おじさんはそんなんじゃモテない! 相手にされるわけないだろぉぉぉぉぉぉ!
藤井:ヒロさん、落ち着いて……! おじさんの欲望がダダ漏れですよ。
ヒロ:す、すいません……取り乱しました。でも一体どういうことですか?
藤井:SEOが終わるというのは少し乱暴な表現だったかもしれませんね。もう少し解像度を上げていうと、「検索」という行為がなくなります。
ヒロ:オーマイガッ……。
藤井:これから数年で、Web業界の勢力図は大きく変わるでしょう。それではここから本気で解説するので、ついてきてくださいね!
ヒロ:恐い、聞きたくない……、けどお願いします!
「AIモード」で変わる検索。日本で解禁のX(エックス)デーは近い
藤井:まず、Google検索に「AIモード」という新しい機能が搭載されたのはご存知ですか?
ヒロ:AIモード?? 僕の検索画面にはそんな表示出たことないですよ。
藤井:それもそのはずです。AIモードは2025年5月にアメリカのユーザー向けに機能が解放されたんですが、日本ではまだ利用できません(2025年7月時点)。
AIモードとは、AIを活用して検索体験を向上させる新機能のことです。これを使ってGoogle検索をすると、AIがサイトなどを調べて回答を生成してくれます。対話形式で調べたいことを深掘りできるので、よりユーザーが求めることに近い回答が得られますし、質問によっては関連するマップや動画も表示してくれるので、多角的に情報にアクセスできるんですよ。
ヒロ:めちゃくちゃ便利ですね! アメリカではAIモードがデフォルトなんですか?
藤井:今のところ、AIモードを使うかどうかはユーザー自身が選択可能です。というのもいきなりAIモードにフルチェンジしてしまうと、リスティング広告を運用代行している世界中の広告代理店(広告エージェント)が激怒しかねない。Googleの収益の約半分は検索エンジンでの広告収入なので、彼らへの配慮が必要です。
でもAIモードの利用者が増えていけば、どこかのタイミングでAIモードがデフォルトになると思いますよ。
ヒロ:それってつまり、これまでのGoogle検索が使われなくなるってことですか?
藤井:そういうことです。今は検索結果に表示されたリンク先を一つひとつ開いて読んで、自分で情報を集めていましたよね。でもAIモードならAIが代わりにやってくれる。
人間は楽なほうに流れるので、かなり早い段階で検索という行為がなくなると思いますよ。
ヒロ:日本でAIモードが実装されたときが、大きなタイミングになりそうですね。そのXデーはいつになるんでしょうか?
藤井:これは完全に私見ですが、早ければ2025年11月くらい、遅くとも2026年の4月くらいまでには日本でもAIモードが公開されると思います。
ヒロ:!!!もう時間がないじゃないですか!!!
ナレッジ記事では集客できなくなる。AIで変わる記事の役割
ヒロ:検索が終わるとなると、これまでがんばってやってきたSEO対策は全部パーですか? ってことは僕らの努力は無になる……。ど、どうしてくれるんですかっっっ!!!!!!
藤井:いやいや、ちょっと落ち着いて。「検索が終わる=SEOが終わる」じゃないんですよ。でもSEO対策で作ってきた記事の役割は大きく変わります。
ヒロ:SEO記事の役割が変わる? どういうことですか?
藤井:まず「〜とは?」といった「Knowクエリ」に答えるナレッジ系の記事は、集客効果がほとんどなくなるでしょう。
ヒロ:そ、そんな……。 ナレッジ系の記事はSEO対策のテッパンですよ?
藤井:今、Google検索をすると検索結果の上部に「AIによる概要」という欄が出てくることがありますよね。これは「AIオーバービューズ(AI Overviews、AIO)」という機能で、主に「Knowクエリ」での検索に対しては、ほぼ表示されています。
AIがサイトに存在する情報をまとめてくれるので、その下に表示されている従来の検索結果のサイトリンクをクリックしない人が増えています。いわゆる「ゼロクリックサーチ」です。
ヒロ:たしかに、僕もAIOを読んで満足して、下にスクロールすらしないことがあります。AIOでこれなんだから、AIモードがデフォルトになったらサイトのナレッジ記事を読む人は激減しそうですね……。
藤井:用語解説サイトやまとめサイトも淘汰されていくでしょうね。
ヒロ:収入源を断たれる企業や人、めちゃくちゃいるはずですよ。影響大きいですね。
GEO(もしくは、LLMO)として今からやるべきこと、AIモード実装後にやるべきこと
ヒロ:AIモードが日本で実装されたら、Web業界の勢力図は大きく変わりそうです。来たるXデーに備えて、我々は何をしたらいいんでしょうか?
藤井:AIOでは回答の右側に引用元サイトが表示されます。AIモードでも引用元サイトのほか画像、マップなどもでてきます。そこに自社サイトがあれば、ユーザーの訪問が期待できます。
ヒロ:マジっすか! AIに引用されたい! おすすめに選ばれたいです!!!!
藤井:ではAIに選ばれる、つまりGEO(LLMO)*対策として重要なポイントを、「今やるべきこと」と「長期的にやるべきこと」に分けてお伝えしますね。
*GEO:Generative Engine Optimizationの略。AIの検索に選ばれやすいようWebサイトを最適化する手法のこと。
【今やるべきこと】ブランディング!必要なのは内部2割、外部8割の力加減
藤井:まずできるだけ早く取り組んでいただきたいのが、自社や商品・サービスの「ブランディング」です。
ヒロ:ブランディング? そういえば最近マーケティング文脈でよく聞きますね。
藤井:たとえばパスカルは「圧倒的に使いやすいSEOツール」として、ブランディングの確立を図っています。「〇〇といえば××」と独自のブランディングができれば、AIにも認識してもらいやすくなります。
ヒロ:なるほど。GEO(LLMO)対策としてのブランディングというと、具体的にどんなことをしたらいいんですか?
藤井:やっていただきたいことは二つあります。
一つは「USP(自社商品・サービスの独自の強み)の明確化」です。できるだけ“尖った”USPを設定して、他社や他サービスと差別化を図ってください。
ヒロ:尖ったというと、たとえば「溶けにくいアイスクリーム」ではなく、「50度でも溶けない極固のアイスクリーム」という感じですかね?
藤井:そうです。もう一つは「外部認知の獲得」です。USPはLPに掲げるなど自社から主張するだけでなく、外部からも同じ認知を獲得することが大事です。パスカルの場合、お客様の口コミなどで「圧倒的に使いやすい」と紹介していただいています。
そのためにはSNS発信、テレビやラジオCMの出演、書籍の出版、寄稿記事、プレスリリース発信なども大事になってきます。他社メディアの記事やプレスリリースに登場する「サイテーション(言及)」も獲得したいところです
ヒロ:今まではSEO対策として内部対策に力を入れるサイト運営者が多かったと思いますが、GEO(LLMO)対策では外部対策も重要なんですね。
藤井:その通りです。もしいままで外部強化をしていないのであれば、「内部2割、外部8割」くらいの力加減がおすすめです。
【AIモード実装後にやるべきこと】AIに選ばれるコンテンツづくり
藤井:日本でAIモードが実装された後に取り組んでいただきたいことは二つあります。
一つ目は、GEO(LLMO)を意識した売上につながる記事の作成です。AIで情報は調べられても、商品やサービスを購入する手前では、必ずWebサイトを訪問します。
コーヒーを淹れるのに最適な温度を知りたいユーザーのAIとのやりとり、気持ちの変化を想像してみましょう。
↓
「温度調整はどうやったらできるの?」
↓
「温度調整ができるおすすめのポットを教えて」
やりとりの過程でユーザーの気持ちが「know」から「do」へと変化していますよね。ポットの購入へと気持ちが傾いたこのタイミングで自社商品をAIにおすすめ・引用してもらうことができれば、サイトへと誘導できるでしょう。
↓
know「温度調整はどうやったらできるの」
↓
do「温度調整ができるおすすめのポットを教えて」
ヒロ:なるほど! このときに「おすすめのポット」として出てくればいいわけですね!
藤井:ここでAIに選ばれるためには、ユーザーの気持ちが変化するときに知りたいであろうことを考えて、それに答える記事を準備しておくことが必要です。
ヒロ:ぬおー、難しい! ユーザーの気持ちの深掘りがめちゃくちゃ大事になりそう。
藤井:二つ目は「Knowクエリ」に答えるような、ナレッジ系の記事の作成です。
ヒロ:へ? さっきナレッジ系の記事は集客効果がなくなるって言ってましたよね??
藤井:集客記事としての役割はなくなります。でもAIからの評価を高めるための裏方記事として、欠かせないんです。
AIは検索上位ページを参考に回答を生成している傾向があります。だから引用元として表示してもらうためには、検索上位を獲得しておかなければいけない。そのためにはSEO対策の王道である専門性や権威性、信頼性は引き続き重要であり、ナレッジ記事を揃えておくことが必要なんです。
ヒロ:それなら関連するクエリでナレッジ記事を量産して……。
藤井:いやいやいやいや、書けばいいっちゅうもんじゃないんですよ。
AI時代のナレッジ記事は、
- AIに引用に使える専門知識という”エサ”を与える
- ユーザーに自社やサービス名称などを刷り込むための”種”を蒔く
という二つの役割を持ちます。だから内容や構成はきちんと考えなければいけません。
ヒロ:対AI、対ユーザー、両者に対して最大限の効果が発揮されるように考えて書かなければいけないんですね。でも認知拡大につながるのはともかく、AIのエサになると思うと、なんかモヤっとします……。
藤井:GEO(LLMO)対策ではユーザーファーストはもちろんですが、さらにAIファーストで考えていくことも重要なんです。
藤井:例えば、先程の「ポット」を例にあげます。
▼ユーザーとAIとのやりとり(再掲)
↓
know「温度調整はどうやったらできるの」
↓
do「温度調整ができるおすすめのポットを教えて」
このような場合、下記の2点を強調した商品記事を作れば、AIに引用されやすくなるわけです。
・ドリップのための最適な温度調節ができる
ただし、上位に表示されていないとAIにおすすめ・引用してもらえないので、上記記事を下記のようなキーワードでSEO対策することも忘れないでください。
- 「コーヒー 最適温度」
- 「コーヒー 最適温度 ポット」
ぜひAIに選ばれるコンテンツづくりを頑張ってほしいですね。
AIOの引用状況もわかる!GEO(LLMO)対策も「パスカル」が最強
ヒロ:ブランディングやサイト記事の見直しなど、具体的な方法を教えてもらえてめちゃくちゃ勉強になりました! でもそれを始めようにも、やり方がわからない人も多いと思います。
藤井:当社のクライアントでも、危機感を持っているけど何から始めたらいいのという悩みをよく聞きますね。
実は当社のパスカルはGEO(LLMO)対策にも最適なんです!
【パスカルとは】
SEOやコンテンツマーケティングの調査や分析にかかる時間を圧倒的に時短してくれるSEOツール。SEOコンサルタントとして2000以上のWebサイトのSEOコンサルティングを行った経験をもとに株式会社オロパスが開発。検索上位のサイトを自動で分析し、上位サイトにあって自社サイトにない要素をグラフなどでわかりやすく表示してくれる。〈特徴〉
・SEOに最適なキーワードを自動で判別
・サイトを上位に表示させるための具体的な改善点提示
・各種データをレポートとして出力可能。クライアントへの報告資料にも活用できる
藤井:ご説明したように、AIに引用元として表示してもらうためには、検索上位にいることが欠かせません。パスカルはキーワード選定から競合サイトの調査、上位表示獲得の難易度まで、SEO対策を行ううえで必要な分析がすべてできるんです。
ヒロ:2,700社以上が導入しているという実績が、使いやすさや効果の裏付けですね。
藤井:ちょうど先日、新しく「AIO分析機能」をリリースしました。
▲実際の「AIO分析機能」画面
▲実際の「AIO分析機能」画面を拡大したもの
藤井:これはキーワードを指定すると、そのキーワードを検索した際に表示されるAIOで、自社名やサービス名、サイト名などが引用されているかどうかを調べる機能です。
ヒロ:自分で調べるとめちゃくちゃ手間がかかりそうなので、やってもらえるなんてありがたすぎです!
藤井:パスカルには、指定のキーワードについてコンバージョンの期待値を判定する「CVE(Conversion Expectation)」という独自指標があるんです。数値が高いほどコンバージョンに至るまでの時間が短く、低いほど時間が長いと考えられます。
▲パスカルでのCVEの画面
藤井:そこでまずはCVEが高いキーワードのAIO分析結果からチェックします。そしてコンバージョンに近いものからAIの認識を確認していけば、効率的にサイトを改善をしていくことができます。
ヒロ:実用的なアドバイスですね。LIGのサイトでもさっそくやってみます!
藤井:パスカルは4日間の無料体験が可能なのですが、もちろんこのAIO分析機能も利用できます。今後、自社は引用されていないのに競合が引用されている場合の原因分析、対策アドバイスなどの機能追加も予定しています。GEO(LLMO)対策のはじめの一歩として、ぜひみなさんに活用していただきたいですね。
Web業界に激変の波。「パスカル」を活用して早めに対策しよう!
今日の取材、何回「えーっ!」って言ったかわからないくらい衝撃の話ばかりでした。
「SEOオワコン」なんて噂を聞いて、「そんなわけないだろ!」っておじさんはプンプンしていたんです。でも検索が終わる、SEO記事の役割が変わるという藤井さんの分析を聞いて、「バカげた噂だ」とスルーしていてはいけないと感じました。
さぁ、この記事を読んだ純粋で聡明なLIGブログ読者のみなさん、過去の僕のようにスルーするのはやめて、いったん現実と向き合いませんか?