こんにちは、LIGのAIコンサルタント・かけるです。
先日、LIGでは20周年の記念パーティーを開催しました。
【LIGNEWS】20周年ありがとう!キックオフパーティーの様子をお届けします!
「会場で流すBGMをAIで作って」という無茶振りオーダーがあり、Gemini(Google AI Studio)とElevenLabsを使って社歌(のようなもの)を作ってみたので、その制作方法をシェアします。
まずは完成したラップをどうぞ!
「自社BGMをAIで作りたい」という方に向けて、制作プロセスを紹介していきます。
目次
※本記事の内容は2025年11月時点の情報をもとに執筆しています。紹介しているAIツールの仕様やライセンス条件は変更される可能性があります。最新情報や商用利用に関する詳細は、必ず各サービスの公式サイトおよび利用規約をご確認ください。
Step1. AIに「LIGっぽい歌詞」を書かせる
まずはラップの歌詞づくりから。使ったのは Google AI Studio です。
1. URL context機能を利用し、LIGについて調べさせる
▲URL contextのトグルをONにする
Google AI Studioで使える「URL context」は、指定した記事の中身をAIに直接理解させられる機能です。
URL contextのトグルをONにしたうえで以下の記事を読み込ませ、LIGのカルチャーやブログの雰囲気をインプットしました。
LIGブログの昔といま、そして未来【2022年現在】 思い出に残っている記事126選。
2. ひたすら手動でフィードバック

生成された歌詞に対して、「この要素を入れてほしい」とフィードバックを繰り返します。
例:「社長が砂浜に埋まった伝説を入れてほしい」
例:「昔は社員ブログ月1本ルールがあったことも触れて」
ここに一番時間がかかりました(笑)。
3. 完成
数回のやりとりで、完成したラップ歌詞がこちら。
- LIFE IS GOOD feat.雑なLIGラップ
- (Yeah)
scratch
We celebrate!
Drop it in…2007年の始まりは、ちょっと変わってたって
営業よりもブログ、言葉で繋ぐ、それが俺らのスタイル
砂浜に埋まった社長、あの伝説、知ってるかい?バズった記事の裏で、SEOも仕込んだ戦略家
「世界一即戦力な男」、あのキクチもここに
想像を超えるアイデア、毎日が刺激的な日々
Web制作のプロフェッショナル、DX支援のフロンティアデザイン、テクノロジー、デジタルを彩るクリエイター
社員は月に一本記事、昔はそんなルールもあったねみんなの日常、学び、ペットの笑顔
水中麻雀も真剣勝負、遊び心は忘れないやってみたい!が原動力、未経験からでも輝ける
あのペイも、心身ともに、豊かさ増してくストリート
まっつーの山手ライン、まるで旅するビート
変化を恐れない、柔軟な姿勢、それがリグイズム
時に悩み、時にぶつかり、それでも高め合うチームリグリグ、デジタルキャンバスに描くストーリー
ユーモアと情熱、溢れる創造のセオリー
ウエノ、ヒロシマ、セブにベトナム、世界へと広がる夢
挑戦を恐れず、未来を動かすリズムリグ!CTOの朝礼MC、今日も優しさが必要さ、Yeah
Noahの横文字シャワー、ついてくのに必死なゲーム
頼れるマコリーヌの早口フロー、情報爆速、みんな注意
思い出の記事は数知れず、語り継がれるエピソードscratch
Rig style, keep it sleek
Twenty years strong, we on peak…
遊び心と歴史を織り交ぜた、LIGらしいリリックになりました。
Step2. AIでメロディとトラックを作る
次に、歌詞に合うBGMを生成します。使ったのはElevenLabsの音楽生成機能(Eleven Music)です。
ちなみにこの「Eleven Music」は、商用利用にも対応したAI音楽生成モデルです。著作権処理をクリアしたうえで提供されており、安心して自社BGMなどに活用できます。
参考:XenoSpectrum
ElevenLabsでできることについては、以下の記事でご紹介しています。 音声AI「ElevenLabs」が今後のコンテンツ作りに変革をもたらすかもしれない
1. メロディを作るためのプロンプトを生成する
Elevenlabsでイメージ通りの音楽を生成させるためには、曲調のイメージをできるだけ詳細に伝えることが重要です。
音楽に詳しい人であれば、「テンポは〇〇BPMで〜」「ベースは〇〇で〜」のようにスッと理想のイメージを伝えることができるかと思いますが、そういった知識がない場合は、AIにざっくりと感覚的にイメージを説明して、それを専門用語で言語化してもらえばOKです。
ということでAI(ChatGPTでもなんでもOKです)にプロンプトを作ってもらいましょう。
Step1でできた歌詞を渡しつつ、歌詞似合う音楽ジャンルを整理させたり……
「なんかもっと早口な感じにしたい」といったざっくりの相談でも、「『ビートの質感』『BPM』『ラップの乗せ方』『雰囲気』 をセットで指示すると伝わりやすいです」と調整してくれるのでめちゃくちゃ便利。
最終的に完成したメロディのプロンプトはこちら。
-
Genre: Modern Hip Hop with fast male rap flow and stylish production
Tempo: 100 BPM, energetic but controlled groove
Instruments: deep and smooth bassline, crisp modern drum kit with tight snares and hi-hat rolls, subtle 808 elements, clean synth stabs, atmospheric pads for depth, occasional record scratch for texture
Vocals: male vocal, sharp and confident fast rap delivery; clear articulation; rhythmic and stylish; keep all provided Japanese lyrics exactly as they are, do not alter, rewrite, or replace them
Mood: modern, cool, and celebratory; powerful enough to energize a 20th anniversary party, but not noisy or overwhelming; sleek and sophisticated with a festive edge
Melody line: contemporary, catchy, and elegant; designed to support fast rap flow while remaining memorable in a live party setting
Structure:Intro: minimal beat and bass with atmospheric pad, short male vocal ad-lib, then beat drop
Verse: rapid rap over clean modern beat, clear groove and space for the original lyrics
Chorus: stronger bass and layered percussion, melodic synth accents to create uplifting and stylish party vibe
Bridge: stripped-down beat with atmospheric build, highlighting vocal flow, then drop back with impact
Outro: fade-out with bass and subtle scratches, leaving a cool aftertaste
2. プロンプトをElevenLabsに読み込ませてメロディ生成
ElevenLabsでプロンプトを入力して、生成されたメロディから、良さそうなものをベースに採用していきます。
3. 歌詞を音楽にのせる

ElevenLabsでは「パートごとに歌詞を割り当てる」ことが可能です。
- Verse1には2007年のエピソードを
- Verse2にはバズ記事やSEO戦略を
- Chorusには「20周年を祝う」フレーズを
といった具合に割り振っていきます。
AIボイスが読み上げると、自然なラップ調に仕上がりました。
AIラップBGM完成!
こうして完成したのが、冒頭のラップBGMです。
LIGの歴史やカルチャーを盛り込みつつ、お祝いムードを演出し、しかもAIが「秒で」作ってくれる、テクノロジーの面白さとLIGらしさが詰まった一曲になりました。
AIを使えば、企画から数時間でオリジナルBGMを制作できます。今回はパーティ用でしたが、採用イベントや社内表彰、周年企画など、いろんなシーンで応用できそうです。
- 「やってみたい!」が原動力。
未経験からでも輝けるのがLIGイズム。
ちなみにこの記事のアイキャッチも、デザイナーのまっつーさんが生成AIで爆速で作ってくれました。
ぜひAIをうまく取り入れて、遊び心あふれるクリエイティブに挑戦していきましょう!
僕たちLIGの「AIコンサルティングサービス」では、長期的な貴社のパートナーとして、伴走しながら、AIを活用した社内業務の効率化やAIツール選定、導入支援を行っております。
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