グラフィックデザイナーの平均年収は?求められるスキルや年収アップの方法を解説

グラフィックデザイナーの平均年収は?求められるスキルや年収アップの方法を解説

Ten Tanaka

Ten Tanaka

こんにちは。Webクリエイタースクール 「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG」(通称:デジLIG)運営の天です!

「デザイナー」といえば、まず「グラフィックデザイナー」というお仕事を思い浮かべる方も多いと思います。

グラフィックデザイナーは、広告やカタログ、ポスターや商品パッケージなど、主に印刷物のデザインを制作するお仕事です。デジタル化が進み印刷媒体は減少しつつありますが、企業のブランディングやWebデザイン、動画制作など、デザインのスキルを活用し活躍の場が広がっている職業でもあります。

そこで今回は、年代別のグラフィックデザイナーの年収や、年収やスキルを上げる方法をご紹介します。これからグラフィックデザイナーになりたい方やキャリアアップを目指している方の参考になれば幸いです。

グラフィックデザイナーの年収はどのくらい?

厚生労働省が運営するjobtagによると、グラフィックデザイナーの年収は令和5年時点で全国平均509.3万円です。

※賃金構造基本統計調査の職業分類は「デザイナー」となっており、その他多くのデザイナーに属する職業が含まれた年収額となっています。

グラフィックデザイナーの平均年収(年代別)

年代別に見てみても、キャリアを進める中で上昇傾向にあります。

20代前半 300万円〜350万円
20代後半 350万円〜400万円
30代前半 400万円〜450万円
30代後半 450万円〜500万円
40代以上 500万円〜600万円

参考:グラフィックデザイナー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

国税庁の発表する「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は約458万円とのことで、グラフィックデザイナーの平均年収は全体よりも11.2%高い結果といえます。

グラフィックデザイナーの平均年収(地域別)

以下はグラフィックデザイナーの平均年収を地域別にまとめたものです。関連情報として、労働時間や平均年齢についても記載しています。

全国平均 東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県
賃金(年収) 509.3万円 569.8万円 523.6万円 494.7万円 393.8万円
労働時間 171時間 172時間 166時間 165時間 177時間
年齢 38.8歳 39.1歳 40.9歳 38.8歳 34.7歳

参考:グラフィックデザイナー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

派遣やアルバイトとしての雇用も多く、求人ボックスの情報だと、平均時給として、派遣社員は1,798円、アルバイト・パートは1,200円となっています。

他職種との比較も見てみましょう

その他、Webディレクター、UI/UXデザイナーの関東エリアの就業者統計データを見てみましょう。Webデザイナーについては、グラフィックデザイナーと同じ職業分類となっているので割愛します。

Webディレクター

全国平均 東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県
賃金(年収) 551.4万円 593.7万円 494万円 549.5万円 435.1万円
労働時間 162時間 162時間 161時間 162時間 163時間
年齢 41.6歳 39.8歳 46.9歳 43.9歳 40.3歳

参考:Webディレクター – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

UI/UXデザイナー

全国平均 東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県
賃金(年収) 557.6万円 571.7万円 522.5万円 567.7万円 568.9万円
労働時間 168時間 170時間 161時間 162時間 168時間
年齢 38.6歳 37.7歳 36.7歳 41.2歳 40.1歳

参考:UX/UIデザイナー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

グラフィックデザイナーが年収を上げる6つの方法

ここからは、グラフィックデザイナーとして年収を上げる6つの方法を紹介します。

  • マネージャーやアートディレクターへキャリアアップする
  • WebデザイナーやUI/UXデザイナーへ転身する
  • コピーライティングやマーケティングなどの知識を身につける
  • 副業に挑戦する
  • フリーランスとして独立する
  • ハイクラス求人を扱う転職エージェントで転職する

マネージャーやアートディレクターへキャリアアップする

社内でチームを持ったり、チーフデザイナー、アートディレクターとしてステップアップを目指すことも可能です(会社により呼び名も異なります)。

チーフデザイナーとは、デザインチームのリーダーとして、ディレクターの指示を伝えたり、全体の進行管理などを行います。

アートディレクターとは、プロジェクトのデザインに関する責任者であり、グラフィックデザイナー、イラストレーター、カメラマンなどに指示を出しながら管理をおこないます。そのためマネージメント力や高いコミュニケーション力が必要です。

一般的にアートディレクターとなると、自身が手を動かすことは少なくなりますが、制作物のクオリティを保つための重要なポジションでもあるため、デザイナーとしての幅広い経験や知識が求められます。

プロジェクトの成否に関わる重要なポジションのため、アートディレクターになることで年収の大幅アップが期待できます。

WebデザイナーやUI/UXデザイナーへ転身する

Webデザインとグラフィックデザインは違う分野ではありますが、デザインスキルがあればどちらとしてでも活躍できる可能性があります。

たとえば、Webサイトのデザインを手がけたり、UIデザイナーとしてサービスの使いやすさを追求したり、さらにはUXデザイナーとして製品全体の体験をデザインすることもできます。

デザインの力を活かして、クライアントのさまざまな課題を幅広く解決できれば、あなたの市場価値も上がるでしょう。

コピーライティングやマーケティングなどの知識を身につける

デザインスキルの向上だけではなく、幅広いスキルの習得も目指しましょう。

たとえば、グラフィックデザインでは限られたスペースで製品の魅力を伝えるため、短くて印象的なキャッチコピーが重要になることがあります。これをコピーライターに頼むこともできますが、自分で書けるようになれば効率アップにつながります。

さらに、作品を作るだけでなく、その社会的影響を数字で読み解くマーケティング力があれば、より総合的なデザインが可能になります。このように複数のスキルを身につけることで、自分の価値を高められるでしょう。

副業に挑戦する

最近では副業を認める企業が増えてきました。本業の経験やスキルを活かして、休日やスキマ時間を利用して副業に取り組むこともできます。

グラフィックデザインの需要は意外と身近なところにあります。たとえば、ハンドメイドアクセサリーを作っている人が、イベント出展のために名刺やロゴが必要になるケースなど、専門家でなくても趣味の延長線上でデザインスキルが役立つことがあります。

自分がグラフィックデザインを学んでいることや、できることを周りに積極的にアピールすれば、仕事のチャンスが広がるかもしれません。

また、ココナラのようなスキルシェアサービスを利用すれば、「Illustratorの使い方講座」など、自分のスキルそのものを販売することも可能です。

このように副業を上手く活用すれば、本業と合わせて年収アップを目指せるでしょう。

フリーランスとして独立する

フリーランスの働き方に憧れる人も多いのではないでしょうか?

ただし、会社を離れると、デザイン以外にも営業や経理など、すべてを自分でこなす必要があります。また、毎月決まった給料が振り込まれるわけではないので、収入にばらつきが出ることも覚悟しなければなりません。

その一方で、働いたぶんだけ報酬がもらえるケースも多いので、忙しく稼ぐ月と、ゆっくり過ごす月を自分で調整できるのも魅力です。さらに、複数の企業と業務委託契約を結び、週の半分は企業で働くことで、ある程度の安定収入を確保しながら活動している人も少なくありません。

場所を選ばず、パソコン1台でどこでも仕事ができる自由な働き方に挑戦してみたい方は、会社員のうちにたくさんの人脈を作っておくのも良いかもしれません。

ハイクラス求人を扱う転職エージェントで転職する

一般的に年収800万円以上を目指す転職を「ハイクラス転職」と呼びます。

最近では、テレビCMなどでもよく見かけるようになり、専門のエージェントも増えてきました。これまでのスキルを活かして、一気に年収アップを狙う人も増えているようです。

エージェントを利用するメリットは、専門的なキャリアアドバイスが受けられること。自分のスキルを見直しながら、最短での転職を目指すことができます。

「ひとりでの転職活動に不安がある」「自分の市場価値を知りたい」という方は、ぜひエージェントを活用してみてはいかがでしょうか。

以下におすすめのハイクラス転職エージェントをご紹介します。

ReNew by LIG AGENT

公式サイト

まずは弊社の業界特化型のエージェントサービス「ReNew by LIG AGENT」をご紹介します。

制作会社LIGとしての豊富なネットワークを活かし、非公開求人も多数取り扱っています。正社員の求人はもちろん、業務委託案件も扱っているため、フリーランスの方にも最適なサービスとなっています。

リクルートダイレクトスカウト

公式サイト

転職といえば真っ先に思い浮かぶ「リクルート」。こちらは、そのリクルートが提供するハイクラス転職向けのサービスです。

特徴はスカウト型であること。ネットで簡単に職務経歴を登録するだけで、採用担当者やヘッドハンターからオファーが届きます。レジュメ登録から1ヶ月の平均スカウト受信数は23通にもなるそうです。

また非公開求人も多く、求人数は業界トップクラス。無料で利用できる点も、使いやすさのポイントの一つです。

ビズリーチ

公式サイト

とにかく高収入の転職を目指すなら、まずは登録してみるのもよいでしょう。アプリもあり、在職中の方でもスキマ時間を使って転職活動ができます。

登録には審査があるため、ハードルが少し高く感じますが、審査自体はどなたでも受けることができます。有料会員になれば、全職種の検索や、すべてのスカウトに返信できるようになります。

その他おすすめのエージェントはこちらもご確認ください。

未経験からグラフィックデザイナーになる方法

グラフィックデザイナーになるために、必要な資格はありません。まずは独学で始めてみて、必要があればスクールも検討するとよいでしょう。

ここでは、未経験からグラフィックデザイナーになる方法として、独学とスクールそれぞれのメリットやデメリット、具体的な手段についてご紹介します。

新しいことを学ぶのは、時間とお金だけでなく、勇気も必要ですよね……! その大きな決断を支え、学習を続けられる環境を作るため、自分のライフスタイルに合った方法を選んでください。

独学で勉強する

独学の場合、自分の好きな時間に学べ、費用もそこまでかからないことがメリットとなります。一方で時間の制限がないぶんダラケてしまったり、どこまで学べばいいのかゴールが見えにくいというデメリットもあります。

書籍での勉強方法や独学におすすめの動画メディアをご紹介します。

書籍で学ぶ

さまざまなデザイン本がありますが、おすすめは実際に本屋さんに行ってみて手にとって見てみること

デザイン技法はある程度パターンがあり、その伝え方が書籍によって異なるので、自分に合う読みやすい本を見つけてください。

リグアカで学ぶ

独学なら、弊社LIGが提供する動画学習サービスリグアカがおすすめです。デザインツールのFigmaの使い方や、マーケティングに関する講座なども公開しています。

独学でスキルアップを目指す方や、Figmaをはじめとした最新のデザインツールを学びたい方にぴったりの内容となっています。また、マーケティング講座もあるので、デザインスキルとマーケティング知識を合わせて学べる点も魅力的です。

グラフィックデザイナーとして年収を高めたい方にとってもおすすめの学習プラットフォームです。ぜひ一度、リグアカのサイトをチェックしてみてください。きっと役立つ情報が見つかるはずです!

Udemyで学ぶ

ベネッセが提供するUdemy。200,000 以上のオンラインコースから学ぶことができ、グラフィックデザインだけではなく、Webデザイン、マーケティングなど幅広く学ぶことができます。

YouTubeで学ぶ

YouTubeなどでも、グラフィックデザインを学ぶことができますよ!

「Illustrator 初心者」などのキーワードで検索すれば、たくさんの動画が見つかります。さらに効率的に探すなら、「ツール名」と「作りたいもの」を組み合わせて検索するのがおすすめです。

たとえば……

  • 「Illustrator ロゴデザイン」
  • 「Photoshop 写真加工」
  • 「InDesign 冊子制作」

このように具体的に検索すると、自分の目的に合った動画により早くたどり着けるでしょう。

クリエイタースクールに通う

スクールは費用はかかりますが、決められた期間内にサポートを受けながら学習をやり切れるのがメリット。ただし、仕事などとの両立が難しいのがデメリットです。

専門学校から社会人向けのスクール、オンラインで学べるスクールもあれば、授業形式のスクール、またそれらを併用するスクールなど、全国にたくさんのスクールがあります。

学び方も人それぞれです。決まった日に通学する方が集中できる人もいれば、空き時間を活用したい人、学校や仕事と両立させたい人もいるでしょう。

大切なのは、自分のライフスタイルに合ったスクールを選ぶこと。自分に最適な学習環境を見つけることで、効果的にスキルアップできるはずです。まずは自分の生活リズムや学習スタイルを考えてみて、それに合うスクールを探してみてはいかがでしょうか。

デジタルハリウッドSTUDIO by LIG

デジタルハリウッドSTUDIO by LIGWebデザイナー専攻のトップページ公式サイト

Web制作会社である弊社がデジタルハリウッドと共同で運営するクリエイタースクールです。動画教材を使った自主学習とオンライン・通学を柔軟に組み合わせられるのが特徴です。

グラフィックデザインベーシック講座(2ヶ月)とグラフィックデザイン講座(4ヶ月)の2つの講座があります。動画学習に加え、4ヶ月の講座では毎月オンラインで実施するクラス授業にご参加いただき、担任のトレーナーより指導を受けることが可能です。授業はアーカイブでの視聴も可能なので、自分のペースで学習を進められます。

カリキュラムでは、名刺やロゴ制作、チラシなど、グラフィック分野を幅広く学べ、実践的なスキルが身につきます。さらに、卒業後も転職に向けた書類作成やポートフォリオ制作のフィードバックなど、手厚い転職サポートを受けられるため、転職を考えている方におすすめです!

転職成功例:広報として心動かすデザインを!アパレル店員からグラフィックデザイナーになった日髙さんのお話

SHElikes

SHElikes(シーライクス)公式サイト

女性向けのキャリアスクールで、定額制で、45種類以上の職種スキルが学べる約150本の動画が見放題となっています。

1〜2ヶ月でIllustratorの基礎を学ぶ「Illustratorコース」、Illustratorコースを修了した方向けの「グラフィックデザインコース」では、ステッカーやショップカードなどより詳しいデザインを学びます。常にモチベーションを高め合えるコミュニティに興味がある人にもおすすめです。

Winスクール

Winスクールのトップページ公式サイト

教室での学習は、平均3名という少人数制で学ぶことができます。オンラインでの学習を選ばれた場合は、月額9,900円(税込)で環境が整ったパソコンをレンタルすることも可能です。入学時に追加料金を支払えば、教室とオンラインの両方で学ぶことも可能です。

Adobe社が認定する国際資格である「アドビ認定プロフェッショナル試験」の資格対策講座なども実施しています。

デザインへの情熱や熱意がなにより重要!

多くの人が「デザイナーになるには美術大学を出なければならない」と思い込んでいるかもしれません。しかし、この記事を執筆するにあたって調べてみると、意外にも専門学校出身や独学でスキルを磨いた方が多いことがわかりました。

グラフィックデザイナーという職業は、学歴よりもむしろ、デザインに対する情熱や熱意が重要なのだとあらためて感じました。自分が作ったものが実際に形になり、手に取って見られるのが、グラフィックデザインの醍醐味の一つだと思います。

この記事が、グラフィックデザイナーを目指す方々の背中を押すきっかけになれば幸いです。みなさんがそれぞれの目標に向かって成長し、充実したキャリアを築いていけることを心から願っています!

天でした◎

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「センス」がなくてもグラフィックデザイナーになれる?
デザインは「センス」ではなく「理論」を学ぶことが重要です。スクールで体系的に学ぶことで、未経験からグラフィックデザイナーを目指すこともできます。具体的にスクールでどんなことが学べるのか、卒業後はどんなキャリアプランがあるのか、気になる方はぜひ無料の個別説明会へご参加ください。オンラインでも開催しています。ご予約は以下フォームよりどうぞ!
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Ten Tanaka
Ten Tanaka Digital Education / School Operator / Leader / 田中 天

大阪市立デザイン教育研究所、成安造形大学卒業後、京都芸術大学院を修了。在学中は芸術学を中心に多くのコンペティションに挑戦し功績を残す。カプセルトイメーカー、キャラクターライセンス事業の広報を経て、2018年にLIGに入社。デジタルエデュケーション部にてクリエイタースクールであるデジタルハリウッドSTUDIO by LIGの運営を中心にキャリアサポートを行う。

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