
クライアントの満足を引き出すコミュニケーション術とは?LIG’s DIRECTION school 2016開催レポート
こんにちは。ディレクターのむむです。
突然ですが、皆さんはこんな経験ありませんか?
ディレクション業務としての「進行管理」や「サイト運営」だけでは、なかなか解決できそうにない悩み。
これらを解決するためには、人をサイトに呼ぶための広告の知識が必要になってきます! 広告のことが分かれば、なぜ成果が出ないのか根本の原因もわかるし、どんな人がサイトに訪れるのかもわかる。そうなると、業務の幅がググッと広がってきますね。
しかし、広告の知識を学ぶと言っても、種類がたくさんで何が何やら。
” Webという広い海の中で闇雲に釣り針をたらしてもうまくいかない気がする “
そんな不安を解消するために、今回「LIG’s DIRECTION school 2016 with 日本ディレクション協会」に参加してきました!
などなど、体系的に学びにくく、独自で現場でしか学ぶことができなかった「ディレクション」を学ばせてくれるスクールです。
初級と上級の2コースがあり、難易度に合わせて受講可能!
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今回の講師:本間 和城 氏 株式会社インタースペース / 株式会社Resspress STORYS.JP プロデューサー 株式会社インタースペースでWeb広告の新規営業を経験後、現在は新規事業の企画運用を行っている。また、STORYS.JPではプロデューサーとして、企業タイアップの企画などを担当。日本ディレクション協会副会長 |
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では、今回の講義でいったいどんな学びがあったのか。
講義の中で得られた気づきを、会場の雰囲気を交えながら紹介します。
読者の皆さんも、参加している気分で読み進めてください!
当日はグループに分かれて課題に取り組むため、同じテーブルに着いた方々と一緒に課題に向き合うこととなります。
自己紹介も兼ねて、はじめにディベートを行いました。
お題は「広告を何かに例えて、広告の良さを伝えよう!」です。
参加者の皆さんから出てきた答えはこのようなものでした。
講師の本間先生も驚くほど答えはバラバラ。人によって広告に対するイメージはさまざまなことに気づかされます。
このディベート、実はこの「何かに例える」こと自体が広告において大切なポイントだったのです。自分たちが言いたいこと・伝えたいことを、相手にメリットが伝わるように変換してあげる。それが広告において一番大切なことだと、本間先生は仰っていました。
企業が言いたことをそのまま伝えても、ユーザーは一切耳を傾けてくれません。
ユーザーに伝わる言葉へ変換してあげることが広告を考える第一歩になるんですね。
そんなディベートから始まった今回の講座、内容はWeb広告の設計編と広告改善編の2つのテーマでボリューム4時間のセミナーでした。4時間と聞くと「そんなに長い時間、大変そう…」と思うかもしれませんが、参加者の皆さんは「あっという間だった」「時間が足りないくらいに感じた」と口を揃えておっしゃっていました。
では、広告の設計編から学んだことをひとつずつ紹介していきます。
広告は企業が伝えたいことだけを伝えたいままに表現してしまうと、一方通行になりがちです。それでは、ユーザーが欲しい情報にならず、ユーザーの行動を変えることはできません。
そういった独りよがりな広告にならないために、忘れてはいけない大切な3つのポイントから学んでいきました。
広告を設計するとなると、ついつい「リスティング」や「SNSの広告」と、手法から考えてしまいがちです。実はそうではなく、ユーザーのことから考えていくべきなんですね。
まずはユーザー像を明白にしていく作業からスタートです。一般的なペルソナを設定したうえで「欲求のスイッチ」となるペルソナが抱える悩みと理想、ハードルを洗い出していきました。
こんなかんじです。
悩みと理想、ハードルが分かれば「このユーザーにはこんなことを伝えてあげれば、商品を気にかけてくれるかもなぁ」とぼんやり見えてきますよね!
参加者の皆さんも「自社商品のターゲットはどんな悩みや理想、ハードルがあるのかなぁ」と自分の扱っている商品を想像して聞いているようでした。
Web上にはたくさん広告を出せる場所があります。
さまざまなWebサイト上やSNS、Googleの検索結果ページにyoutubeなどなど。
どうやってその広告出稿場所を決めているのか。そこで大切なのが、ユーザーの心が動き易いタイミングを見極める! ことでした。
「女性向けの商品だから、女性が沢山見ているサイトに広告出せばいいんじゃない?」
そう思ってしまいがちですが、それは違うらしいんです。わたしも講義を聞く前はそう思っていましたが、理由を聞いて納得。
その理由とは「ユーザーは常に同じ感情ではない」ということでした。
同じ情勢でも、ファッションサイトを見ているときは服が欲しくなるし、痩せてキレイになりたいと思う。グルメサイトを見ていればお腹が空きし、お腹いっぱい食べたいと思う。見ているサイトが違うだけで「痩せたい!」「お腹いっぱい食べたい!」と全く違うことを思っているのに「女性」とひとくくりにしてしまうと、ユーザーの心は動かせそうにありませんね。
そして欠かせないものといえば言葉です。
企業の言いたいことを消費者が知りたいことへ変換することでユーザーの心にぐっと近寄ります。
ターゲットユーザーを決めたときに出てきた3つの「欲求スイッチ」をそれぞれの方法でくすぐってあげる言葉。
読者のみなさんもいろいろな広告を見て、このどれかの感情の変化になったことはありませんか? 感情が変わると「欲しい!」や「買わなきゃ!」と行動が変わっていくんですね。
私自身もネットでモノを買った時に思い当たる節が…。
今までは広告設計の流れを紹介していましたが、本間先生いわく「設計したものが思った通りの結果を出すことはほとんどない」とのことでした。
そこで大切なのが広告の効果改善。
広告の効果は放っておいても上がらないですもんね。
広告の効果改善に大切なことは「仮説力」だと、本間先生は仰っていました。
広告の効果を改善するために一番大切なことは「効果が良かった・悪かった一番の要因を見つけること」だそうです。
なぜ広告の効果が悪かったのか、その一番の要因さえわかれば、あとはそこをテコ入れするだけです。でも、数字を眺めているだけでは一番の要因がなかなか見つからない。
そこで、ワークショップ形式で「一番の要因」を見つけるための仮説出しを参加者の皆さんで行いました。
ここでポイントとなる言葉は「クロス集計」です。
クロス集計とは2〜3の情報を並べ、データの分析や集計を行なう方法です。縦軸と横軸に項目を割り振ることで、動的な変化を視覚的にわかりやすくなります。
例えば…
この例であれば「各広告手法だけで比べる、各デバイスだけで比べる」と、広告の効果が悪かった本当の理由が見えてこないですよね。
リスティングの効果が悪い、で考えが止まっちゃう。
ですが、各数値を分解して掛け合わせることで「リスティング広告は効果が悪いと思ったけど、スマホのときはすごい効果がいい!」と新しい発見ができるんです!
このクロス修正の例をもとに、みんなで「こういうタイミングのこういう人って効果良さそうだよね」を沢山洗い出しました。中には「台風が…」「チャラい人は…」といった斜め上からの仮説まで出てきて、皆さんのワーク内容発表を聞いているだけでとても楽しめました!
みなさん今日はおじめましての人たちでチームを組み、職歴も職種もバラバラ。
私のいたチームは現在はデザイナーだけれどもゆくゆくはディレクターの知識を得たいと熱意を持って参加されているかたもいらっしゃいました。
ですが、終始穏やかに、全員が発言や意見を出しあいながらワークショップを進めることができました。
テーブルにはお菓子も用意されており、ちょっと小腹が減ったときにはお菓子を食べ、課題に悩んでいるときには先生やディレクション協会のスタッフさんが声をかけてくださるのでとても安心して初めての課題にも取り組めました。
一つの視点にとらわれず、掛け合わせた視野で見る「クロス集計」がとても「なるほど!」となり、思わず首を縦に振りました。今までの私は数値を基に次の手を考える思考になっていましたが、目に見える数値だけではなく、もう少し大きな視野で「Web広告」を見ることが重要なことだと感じています。
そうすることでWeb広告の成功法則に一歩近づく気がします。
今回私が参加したのは、『LIG’s DIRECTION school 2016 with日本ディレクション協会』初級コースの5回目でした! コースをお申し込みでない方も、初級・上級ともに今から単発での受講が可能です。
次回は10月16日(日)に、上級コースの5回目「LIG流、サービスを成長させるグロースハック術」を開講します。
トップダウンで巡ってきた難題。いったい、どうすれば!?
そんな疑問や焦りを抱く人は多いはずです。月間700万PVまでのし上がることができたLIG流グロースハック術とはどういったものなのか、ぜひ講座を通して学んでみてください!
それでは、また「LIG’s DIRECTION school」でお会いしましょう!
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