2018秋の無料相談会
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2018.08.30

オウンドメディアってそもそも何なの?LIGブログを例に事例・メリット・立ち上げ方法をお話しします。

まこりーぬ

みなさまこんにちは。マーケターのまこりーぬ(@makosaito214)です。

LIGは現在Web制作事業を中心に企業活動をおこなっているのですが、ありがたいことにWeb制作案件のほとんどがLIGブログからのお問い合わせをきっかけに生まれています。

営業文化の強い人材業界から転職してきたわたしにとっては オウンドメディアの力でひとつの事業がまわっているなんてそれはもうカルチャーショックだったんですが……その一方で、LIGブログの運営にはたくさんの社内リソースが費やされていることも知りました。

今回はオウンドメディアを運営している一企業として自社の体験談も交えながら、オウンドメディアのアレコレをまとめてみました!

オウンドメディアとは

オウンドメディアの定義

オウンドメディア(Owned Media)とは、日本語訳どおり 自社が所有している情報発信媒体 を指します。たとば、コーポレートサイトやサービスサイトはもちろんのこと、メールマガジンや会社案内パンフレットなど、自分たちで情報を自由にコントロールできるものはすべて含みます。ただし、マーケティングの文脈においては 自社が所有しているWebマガジン を示していることがほとんどです。

オウンドメディアの台頭

「オウンドメディア」という言葉は2011年頃に登場し、2014年頃からグッと目にする機会が増えました。トレンドとなった背景には、企業の情報発信手段の変遷が密接に関わっています。GoogleTrends

Google Trendsで見る「オウンドメディア」検索ボリューム推移

企業が世の中に情報発信する方法は、もともとはテレビ広告や新聞広告といったマス広告一強でした。しかし広告の主戦場がマスからインターネット、PCからモバイルへと移り、小さな画面になんとかして広告を表示させようとあの手この手が使われるうちに「あぁまた広告か……」と、広告はユーザーから一層嫌われる存在になってしまいました。そのような状況下では当然費用対効果も落ちてしまうため、企業は広告だけではなく、SNSやSEOにも力を入れなければならない、と考えるようになったのです。

そこから多くの企業が「Facebookページ」や「Twitterアカウント」を立ち上げました。しかしフォロワーを獲得するためには、ユーザーが思わずシェアしたくなるようなコンテンツを定期的に投稿する必要があります。企業のSNSアカウントで投稿できるのはせいぜい商品情報や社員情報ぐらい……。更新がストップしてしまうのも、無理はありません。

また、一方でSEOにも大きなルール変更が起こりました。検索上位を獲得するためなら被リンクもコピーコンテンツもなんでもアリ! だったところに「良質なコンテンツでなければ検索で上位表示させない」というGoogleからのメスが入ったのです。この指摘によって、検索流入を獲得するためにはあくまで企業側が届けたい情報ではなく、検索しているユーザーが知りたい情報でなければならない必要性がいっそう強くなりました。

つまり

  • 「広告」は嫌われてしまい費用対効果が落ちてきた
  • 「SNS」は単なる企業アカウントだと更新し続けるのが難しい
  • 「SEO」のためにはユーザーが求めるコンテンツを提供しなければならない

という、マーケティング担当者にとっては八方塞がりにも見える状況に……。

そんな中で登場したのが、

読者にとって価値あるコンテンツの制作・発信をとおして見込み客のニーズを育成、購買を経て、最終的にはファンとして定着させることをめざす

いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本(インプレス)より

という、コンテンツマーケティングの概念です。

そしてオウンドメディア(自社が保有するWebマガジン)は、そんなコンテンツマーケティングを実現するための手段のひとつとして注目を集めました。

オウンドメディアの事例

ここからは事例をもとに、企業がオウンドメディアでどのような情報発信をおこなっているのかを具体的にご紹介します。3つの目的別に見ていきましょう!

1. BtoB問い合わせ獲得のため

営業相手となる職種にむけてノウハウ系の記事を発信することで、将来的に問い合わせを獲得することを目的としたオウンドメディアです。会員登録や資料ダウンロードでリード情報を獲得し、メルマガで定期的に情報を届け、いざ比較検討フェーズに入るときに問い合わせてもらいやすいポジションを築いておく……というのが王道の流れです。また、ノウハウ記事は検索流入を狙いやすいため、SEO対策として取り入れている企業が多いでしょう。

LISKUL

https://liskul.com/
主に中小・ベンチャー企業を対象にWebマーケティング支援をおこなっているソウルドアウト株式会社が運営している、2014年にスタートしたマーケティング担当者向けメディアです。マーケティング関係のキーワードであれば必ずといっていいほど、検索上位で記事を見かけます。

目的 マーケティング担当者からの問い合わせ獲得
成果 問い合わせが月間3件から200件に増加。電話営業はほぼやらなくてよくなった。記事広告無料出稿サービス「RentaLISKUL」をリリースし、メディアの収益化も進んでいる。

 

HR NOTE

hrnote

https://hcm-jinjer.com/media/
HR領域で幅広く事業を手がける株式会社ネオキャリアが運営している、人事担当者のためのメディアです。2016年に人事システム「jinjer」の認知拡大を目的にスタートし、採用・労務・組織開発と人事関連のノウハウを発信しています。

目的 「jinjer」の認知拡大、問い合わせ獲得、人事領域の発展への貢献
成果 「HR NOTE見てます」と声がかかるようになり、jinjerへの問い合わせが増加。検索流入も獲得できており、リマーケティングリストが充実した。取材依頼も増えている。

2. BtoC購買促進のため

BtoCのオウンドメディアは大きく2パターン存在します。

1つめは、自社の商品を通じてライフスタイルがどう豊かになるのかを、洗練された写真や文章で丁寧に綴り、購入を促進するパターン。Instagramとかけ合わせた発信に適しています。

2つめは、医療系や美容系によく見受けられる、ユーザーのお悩みにプロが回答することで認知を広げつつ、来店や予約を獲得することを目的としたパターン。こちらもノウハウ系の記事のため、SEOとの相性がよいといえます。

BBQ GO!

bbqgo

https://www.bbqgo.jp/article/
日本ハム株式会社が運営しているバーベキュー情報の総合サイトです。“ニッポンハムグループのブランディング・マーケティングに貢献するWebコミュニケーションの実現” という目的のもと戦略的にSEO対策を施し、現在では日本最大級のバーベキュー情報サイトとなりました。
(過去にLIGブログでも紹介させていただきました!)

目的 商品購入見込みの高いユーザーに対する継続的なタッチポイントの獲得
成果 リリースから1年半で累計約800万人が訪問し、バーベキュー業界でNo.1のサイトに成長。BBQ GO!を通じて、様々なマーケティング・ブランディング施策が展開できている。

3. ブランディング・採用強化のため

直接的な問い合わせや商品サービス購入よりも、ブランディングや採用強化に重きをおいたオウンドメディアも多数存在します。

サイボウズ式

サイボウズ式

https://cybozushiki.cybozu.co.jp/
オウンドメディアの代名詞ともいえる、サイボウズ株式会社が運営する「サイボウズ式」。ユーザーに役に立つ情報を発信し続けることで企業認知度が上がり、採用や売上において成果がでている成功事例です。また、2018年6月には「サイボウズ式 第2編集部」というコミュニティが立ち上がり、編集部と読者が一緒になってメディアを盛り上げる活動をスタートさせています。

目的 「サイボウズ」の認知度アップ
成果 新卒採用エントリー者の4.2%がサイボウズ式経由でエントリー。サービス契約者の4〜5%がサイボウズ式をきっかけに問い合わせるなど、メディア立ち上げ初年度から売上にも貢献している。

メルカン

http://mercan.mercari.com/
株式会社メルカリが運営している採用強化目的のオウンドメディア「メルカン」は、社員やオフィスの雰囲気を飾り過ぎることなく、ありのままに届ける文章や写真がとても印象的です。「採用広報」という言葉が広まっている今、同様のメディアは今後も増えていくでしょう。

目的 採用強化
成果 分散していた情報を集約でき、求職者とのコミュニケーションが効率化された。

オウンドメディアのメリット

ここで改めて、オウンドメディアを運営するメリットをまとめます。

好印象で認知される

前提としてユーザーの求めるコンテンツを発信しているので、「役に立つ情報をありがとう!いい会社だな」というふうに覚えてもらいやすいです。また、「ザイオンスの法則」に則り、長期にわたって接点をもつことでより好印象が醸成されやすいといえます。

ザイオンスの法則とは
同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好印象を持つようになる効果のこと(ferretより

採用が楽になる

好印象で認知されるため、採用目的で運営していなかったとしても採用力UPの効果があります。オウンドメディアのコンセプトやトーンは企業理念や社風に通ずる部分があるため、読者から知らず知らずのうちに「運営企業はきっとこういう会社なんだろうな」とイメージをもたれることが多くなるでしょう。

営業が楽になる

単純にメディア経由で問い合わせが獲得できるだけでなく、テレアポにおいても「〇〇というメディアを運営しているんですが~」というトークに挟むことで信頼度が上がり、アポ取得率UPに貢献します。また、ちょっとしたキャンペーンやセミナーの告知であれば広告を出さずともオウンドメディアに掲載するだけで集客できるようになるため、速やかに打ち手を広げることができます。

LIGブログの場合は……

2008年にBtoB問い合わせ獲得目的でLIGブログをスタートして早10年、ありがたいことにWeb界隈の方々には認知してもらっていることが多く、例にもれず上記3つの恩恵をうけています。LIGブログ開始から約4年後には、ブログの集客力を活かしたメディア事業(記事広告やバナー広告の提供)もスタートしました。

また、LIGブログでは 書き手である社員のキャラクターをしっかりと記事に出すことを意識的におこなっているため、「ブログに出ている〇〇さんですよね!」と名指しで呼んでいただくことも多く、これは新規営業や採用の場面で大きなアドバンテージになっています。

LIGブログの広告掲載プランを紹介する記事。メディアのあちこちに社員が登場します。

……かくいうわたしも学生時代からLIGブログの存在を知っており、「おもしろいことを考える人が多い会社なのかな〜」という気持ちでWantedlyの「話を聞いてみたい」ボタンを押し、今日に至ります。ごまんとある企業の中で「この会社は知ってる!いい会社な気がする!」と色づいて見えるのは、商品サービスや職場を選択する場面において大きな意味を成しているのではないかと思います。

オウンドメディアの立ち上げに必要なもの

ここまでは必要性やメリットをたくさん書いてきましたが、オウンドメディアの懸念点といえば、なんといっても継続することが大変なことです。ここから先は、LIGブログの運用における体験談も交えながら、オウンドメディアの立ち上げ・運用に必要なものをお話しします。

明確なゴール設定と定期的な効果測定

立ち上げ時はしっかりとゴール設定していても、運用が始まった途端記事の更新に意識がもっていかれてしまい、オウンドメディアでは本来の目的が見失われがちです。全社をあげて気持ちよく運用していくためには、いま取り組んでいることはゴールの実現にむけて必要なものだと、関係者全員が納得した状態で進んでいくことがとても重要です。

また、「なぜ今日はPVが下がったのか?」「どういうルートでコンバージョンがとれているのか?」といった日々の分析・改善も後回しになってしまうことが多いため、定期的に効果測定のためのミーティングを確保しておくとよいでしょう。

戦略的なサイト構築

丹精込めて記事をつくるからにはSNSや検索エンジンを通じて多くの人に届いてほしいものですが、Webマガジンにおいては(記事の質とは関係なく)サイト構造やUIによってユーザーにうまくリーチしてなかった!なんてことが起こり得ます。特にテクニカルな部分でGoogleからマイナス評価されてしまっている場合、専門知識がなければなかなか改善することができません……。サイトをゼロから構築する際には、SEOが得意な人を巻き込んで設計するようにしましょう。また、立ち上げたあともUIを改善していけるような体制を敷いておくことが大切です。

記事の質と量の担保

マーケティング目的であってもブランディング目的であっても、記事を作成する上でもっとも重要なのはコンテンツの質です。Web上にありふれた、誰にでも書けるような記事ではなく、自社にしかない視点や考察を交えた記事をつくりましょう。オウンドメディアを運営する上で弊社代表の吉原ゴウが社員に求めていることも「熱量のある記事を書こう」の一点です。

とはいえ、仮にKPIのひとつが「月間100万PV」だったとすると、ある程度の記事本数が必要なのも事実です。LIGでは「全社員が月に1本ブログを書く」ことを業務の一貫として取り組んでいます。

ゴールの実現にはどのような記事がどれだけ必要なのかをきちんと整理し、経営陣とも相談しながらリソースを確保しましょう。

編集体制の整備

執筆者である社員のライティング経験にバラつきがある場合、目的や企業イメージに沿っているかどうか、不適切な表現がないか、クオリティチェックをおこなう編集者の存在は欠かせません。とくに、医療系メディアの情報の信頼性が問題となった以降、ユーザーの目はより厳しくなっています。意図せぬ炎上を防ぐためにも、公開前に一度チェックを入れる体制を整えましょう。

オウンドメディアが継続する企業とは

この記事を執筆する上で、クライアントのオウンドメディアの立ち上げ・運用に携わっている社員にも話を聞いてまわったところ、「オウンドメディアは覚悟を決めている企業にしかオススメできない」「Webメディアを通じて発信することがそもそも好きじゃないと続かない」という重みのある一言をもらいました。

オウンドメディアは、3ヶ月や半年ではなかなか成果が見えてきません。しかしそれでも目的を見失わずに長く続けていくためには、覚悟が必要です。

また、LIGブログがここまで続けられているのは、単に問い合わせを獲得したいという目的以上に、代表の「自分たちが発信するコンテンツでまわりにいる人を楽しませたい! 役に立ちたい!」というブレない思いが根幹にあるからだと感じています。

わたしは一マーケティング担当者として、長期的に考えるとどの企業もオウンドメディアをもったほうがいいと思っています。ただしそのタイミングは本当に今なのか、Webマガジンという手法が本当に最適なのかは、一度じっくり考えてみてもいいかもしれません。

以上、まこりーぬがお届けしました!

……

LIGではクライアントのオウンドメディアの立ち上げ・運用サポートもおこなっています。「オウンドメディアを立ち上げたいがなにから始めていいかわからない」「オウンドメディアの運用を一部手伝って欲しい」……そんなお悩みがあれば、ぜひこちらから詳細をご覧ください!

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