オウンドメディアの戦略の立てる4ステップと具体的な事例

Jo Ota

Jo Ota

株式会社LIGでメディアコンサルタントをしています太田と申します。

前職は広告会社のプランナーとして、広告のコピーライティングやWeb施策のディレクションを担当していました。

さて、メディアコンサルタントとして仕事をしていると、お客様からこのようなお悩みをよくお伺いします。

「オウンドメディアをはじめたいけど、何から進めるべきかわからない……」
「記事を更新したけど、読まれていない気がする……」

時間をかけて記事を公開しても成果が出ないと「あの記事執筆に費やした時間はなんだったんだ……」とモチベーションも下がってしまいますよね。

ここで必要になるのが「戦略」です。戦略を立てることで、失敗を恐れずに成功へ繋げることができます。この記事ではそんな「オウンドメディアの戦略」について、立て方や事例をお伝えします。
 

オウンドメディアの戦略でお困りのみなさまへ

「オウンドメディアを運用しても成果がなかなかでない」「施策の立て方が難しい」などとお困りではありませんか?

・SEO対策で自然流入が14倍。うち10位以内は0%→7%に
・認知拡大を目的とするオウンドメディアで、コンテンツ企画〜制作までを継続的に支援し、月間40万PVまで成長

など、15年近くオウンドメディアの運営・支援をおこない実績をだしてきた弊社が、オウンドメディア運用支援プランをご用意しました。オウンドメディアにおける課題を明確にし、最短で成果を出すための戦略や施策を提供します。ぜひ一度、資料をご覧ください。

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オウンドメディアの「戦略」とは?

戦略とは地図のようなものです。目的を把握し、次の施策を考えて実行するために役立てられます。

「新しい施策を実施したけど、効果があったのかよくわからない」
「今の施策がなんとなくしっくり来ないけど、とりあえず続けてみる」

このように、なんとなく施策を続ける状況は、戦略を立てているとは言えません。まさに、「目的地がわからないまま、とりあえず進み続けたら迷子になってしまった」という状況です。

目的を正しく把握できていれば「施策が正しく進んでいるか」、「正しい方向に進んでいきそうか」を検討できます。要するに、オウンドメディアにおける戦略は、あらゆる施策の良し悪しを判断する基準となるのです。

戦略を立てることは、理想の姿になるための地図を描くこと。それを意識すると、どのような戦略を今立てるべきなのかを強く意識することができます。

オウンドメディアとは?

念のための補足です。オウンドメディアとは【owned=所有】【Media=媒体・情報】という二つの単語から成り立っています。直訳すると「所有する媒体」「自社の媒体」という意味です。一般的には「自社ブログ」「お役立ちコラム」などと表現されることもあります。

ちなみに、今ご覧いただいているLIGブログもオウンドメディアです。(オウンドメディアとは何かについて詳しく知りたい方はこちら

オウンドメディアの戦略を立てる前に、現状を把握

戦略の裏付けは目指すべき目的地と、現在地のギャップから生まれます。このギャップがいわゆる「課題」です。まずは課題の把握から行うと戦略設計がスムーズに進みます。

①現状と課題の把握

自社の現状を様々な角度から分析しましょう。

Webサイトであれば、サイトへの流入状況やサイトの滞在時間のスコア、コンバージョン数の推移などが代表的です。もう少し視野を広げると、売上や顧客数の傾向、顧客満足度や知名度調査なども挙げられます。

果たしてこの現状が、自社が思う理想とどれくらい違うのか、ということが課題を把握する第一歩です。

②競合と自社の違い

ビジネスとして発展していく以上は、競合会社の動きも気になるものです。この時点でしっかりと競合の状況も把握しましょう。

競合他社もオウンドメディアを運用している場合は必須です。「掲載しているコンテンツ」「記事カテゴリーの種類」「記事が更新されている頻度」「上位表示されているキーワード」などを把握するだけでも、競合の戦略を考察する材料が揃います。

特に同じようなテーマで記事を発信するときには、最低限競合の情報量や質を上回るように設計しましょう。

主なチェックポイントは以下の通りです。

  • サービスや商材は自社とどのように違うのか?
  • Webサイトにはどのようなコンテンツがあるのか?
  • 流入経路はどこが想定されるか?
  • SNSなどのWebサイト以外の情報発信は行われているか?
  • オウンドメディアを運用しているのか?
以下、オウンドメディアを運用している場合
  • 掲載されているコンテンツはどのような種類があるか?
  • 記事のカテゴリーはどのようにわかれているか?
  • どれくらいの頻度で記事が更新されているか?
  • 上位表示されているキーワードは何があるか?

このように戦略設計の準備でもっとも重要なのは現状の課題把握です。

これは担当者であるあなた自身だけではなく、チームメンバー複数人で取り組むことをおすすめします。様々な角度からの視点を持って、より解像度の高い課題の把握ができると、後々の戦略設も質の高い設計ができます。

オウンドメディアの戦略を立てる4ステップ

現状の課題把握がしっかりとできたら、いよいよ戦略を立てましょう。冒頭でお伝えした通り「戦略=目的までの地図」です。どのように目的まで進んでいくかを可視化していきましょう。

戦略を設計する方法は以下の通りです。

①オウンドメディアの目的を明確にする

みなさんは以下の二つの記事がある場合、どちらが成功だと思いますか?

  • A. たくさんのPVがあるけど、問い合わせ数が少ない記事
  • B. PV数は少ないけど、問い合わせ数は多い記事

どちらも見方によっては「成功」とも「失敗」とも取れる状況です。もしオウンドメディアの目的が「認知向上」であれば前者が成功といえますし、「リード獲得」であれば後者が成功といえます。

オウンドメディアの目的を明確にし、どのような状況になると「成功」と言えるのかしっかり定義しましょう。

②目的の達成度を把握する指標を決める

続いて、目的を達成するための指標を決めます。いわゆるKGI(Key Goal Indicator)とKPI(Key Performance Indicator)です。

「KGI」とは①で明確にした目的を定量的に示した指標であり、「KPI」とはKGI達成までのプロセスにおける達成度を測るもので、ゴールまでの中間指標となります。

月間リード獲得100件をKGIとした場合を例にみてみましょう。

リード数=流入数×問い合わせ率となるので、重要なKPIは流入数と問い合わせ率ということになります。

それぞれの指標が施策を通して数値が上がっているかを確認することが大切です。例えば問い合わせ率が1%なのであれば、流入数は10,000件ないとKGIの達成が見込めません。

KGI達成に向けて数値が計画通りに成長しているかをしっかり追いましょう。(オウンドメディアのKGI、KPIについて詳しくはこちら

③目的を達成するための施策を決める

目的を達成するための指標が決まりその指標の数値に近づけば、自然と目的達成につながることが明確になりました。続いてのステップは、具体的な施策を決めることです。

前述の例のように「流入数を上げる」ということが必要であれば、以下のような施策が考えられます。

  • SEO対策:獲得キーワードを増やす、順位を上げる
  • 広告出稿:リスティング広告やSNS広告など

それぞれの施策が果たして目的達成に向けてどのように貢献されるのか。過去の実績や事前の調査なども踏まえて、より最適な施策を決定しましょう。

④目的の達成度合いを振り返る

ただ施策を繰り返しても、それがすべて上手くいくとは限りません。失敗となることもあるでしょう。定期的に施策の状況を振り返り、「目的に向かって正しく進んでいるのか」、「成功した要因は何か」、「失敗した要因と対策は何か」を必ず考察しましょう。

 

これら一連の流れを整理することが「戦略を立てる」ことに繋がります。まさに目的まで正しく進むための地図のようなものが出来上がりました

実際に目的へ向けて進み始めても、違う方向に進んでしまったり、進みが遅かったり、予期せぬ壁が出てきてしまうかもしれません。

必ず戦略を立てた地図に立ち返り、正しい目的を見失わず、何が必要かを定期的に整理するようにしましょう。

オウンドメディア戦略の事例

ペット商材を始めた企業のオウンドメディアの場合

具体的な戦略立案の例を挙げさせていただきます。新たにペット商材の展開を決めた企業のオウンドメディアをモデルケースにします。

ペット商材は「健康」「食事」に関する商材が多いです。なおかつ「人生のパートナー」に与えるものとなりますので、エンドユーザーとしては「失敗したくない」「変なものは与えたくない」という潜在的なニーズがあると仮定しました。

しかし購入決定権を持つエンドユーザー(飼い主)が実際にその商品を使うわけではないため、一度固定化するとブランド乗り換えも起こりにくいと想定されます。

これらの状況を踏まえて、「『ペット商材といえば【企業名】』という存在を目指す」というエンドユーザーから純粋想起を得るという戦略が考えられます。

この戦略まで導かれた理想の姿に対する現実は以下の通りです。

  • 自社のファンを作りたいが、そもそも新規事業のため認知度がない。
  • 購買商品は企業への信頼、安心感を作りたいが、それを訴求する場面が少ない。

そしてこの戦略を実現するための施策は以下の通りです。

  • オウンドメディアを通して、読者(消費者)へのブランド知名度と信頼度を醸成させる。
  • 消費者が興味を持っているキーワードを調査し、その言葉をもとに記事の企画を考えて、検索による流入を強化する。
  • 実際の利用者や、獣医師などの第三者機関からのインタビューを通して、社会的な信頼を得る。

見落としがちな「リアルの行動」

他にも忘れてはいけないのは、リアル店舗でのイベントや、オフライン広告などのリアル施策の可能性です。どうしてもオウンドメディアの戦略と考えると、Webの世界だけで考えてしまいます。ここで忘れてはいけないことは「人間の生活ではWebで過ごす時間は一部に過ぎない」ということです。

Web上の検索が起きる行動も、世の中で体験した出来事をきっかけに始まります。リアルで仕掛けたイベントや広告が、最終的に消費者の行動を促し、検索をして自社のSNSやオウンドメディアへ流入する……という消費者の流れも十分に考えられます。

ぜひ広い視点を持って「企業の戦略で考えると、オウンドメディアも施策のひとつにすぎない」ということを意識しながら、日々の業務を意識できると良いのかもしれません。

 

【もはや自戒】オウンドメディア戦略のよくある失敗ポイント

オウンドメディアの運用はトライアンドエラーの繰り返しです。冒頭でもお伝えしたとおり、失敗は次の成功へと繋げていくことが大切です。最後に「あるある」なオウンドメディアの失敗ポイントと、それの対策や改善ポイントをお伝えします。

無理な戦略設計がされている

大きな目標を持つことは大切です。しかし誰もがいきなり富士山を登頂することが難しいように、あまりにも無謀な数値となると「目標」は「理想」となってしまい、正しい戦略の検証ができません。

現在のマーケティング状況などを照らし合わせながら、他社の成功事例に引っ張られることなく、現実的な目標設定とそれに向けた戦略を設計しましょう

戦略は一度設定すると変更してはならない、というルールはありません。実際の数値を見て、目標数値を修正するなど、新たな戦略を立てることも大切です。

記事を公開し続けることが目的となっている

たしかに記事数が多かったり、更新頻度が高いほうがサイトとしての評価は高まるとされています。しかし、質の低い記事や似たような記事が多く公開されてしまうと、総合的にはサイトの評価が下がってしまいます。

特に昨今は、コンテンツの質を重視した検索エンジンの傾向になっていると考えられています。

最初は更新の頻度ではなく、記事のクオリティを意識するようにしましょう。

記事を公開したまま、効果検証が行われていない

さあ今週の記事が書けた! 次は来週の記事の準備を……となっていませんか?

あなたの書いた記事がどのようにユーザーに届いているかを正しく把握できているでしょうか? どれだけ熱量を持って書いても、読まれなければ書いていないこととほぼ一緒です。

Google アナリティクスなどの解析ツールを使って、「どれだけのユーザーが読んでいるのか」、「滞在時間はどれくらいか」、「コンバージョン率はどれくらいか」といった指標を振り返りましょう。

もっと力を入れていくのであれば、ヒートマップツールを入れて、離脱しているポイントや、逆によく読まれているポイントを探すことも大切です。

記事の内容が古いままで止まっている

何年も前に公開された記事がそのままになっていませんか?

記事の内容によっては、法律や制度の改定により情報が更新されていることがあります。誤った情報が掲載されたままの場合、検索エンジンからの評価が下がり流入数の減少につながる場合があります。

また、せっかく流入したユーザーに誤った情報を伝えてしまうと当然信用を失います。いわゆる「炎上」にも繋がりかねません。

特に検索流入数が多い記事については、定期的に記事の内容チェックを行い、最新の情報へのアップデートが済んでいるか、リンク切れが起きていないかなどをしっかり確認しましょう。

費用対効果が伴っていない

オウンドメディアについて、「広告よりも費用を抑えて、効果的に流入ができる」というメリットに期待していることが多いです。

たしかにオウンドメディアとしての大きなメリットであることに変わりはありませんが、どうしても見落としがちな点があります。人件費という人的コストです。

企画〜取材〜執筆まですべて社内で行えるとたしかに目に見える出費は減ります。一方で、そこに対応する担当者の稼働や負担は増え続けてしまいます。

慣れていない担当者の場合は、残業をしてしまうこともあるでしょう。他の業務への負担がかかってしまうことも考えられます。

そのように考えると、記事の執筆は外部に依頼する、オウンドメディアが育つまでは広告を併用するといった外部リソースを使ったほうが効率的に事業が進むこともあります。(オウンドメディアの内製外注についてはこちら

戦略設計からお任せください!LIGのメディアコンサルティング

日々、SEO含むコンテンツマーケティングの状況は変わり続け、オウンドメディアに関するノウハウもアップデートされ続けています。

一方で大切な本質は変わることはありません。消費者が必要としている情報を、企業ならではの視点で、質の高いコンテンツとして提供できているか

AIや、デジタル広告手法の発達でどうしても手段が注目されがちですが、企業の視点で情報を発信する以上、消費者にとって意義あるものを提供することが、もっとも重要とされています。

ぜひ、オウンドメディアの戦略について考え直しながら、より有益な情報を発信し続ける媒体となることを意識して取り組みましょう!

LIGではオウンドメディアの運用実績のノウハウを活かして、メディアコンサルティングのサービスを行っています。

オウンドメディアの立ち上げはもちろん、運用中のオウンドメディアの更なる拡大へ向けて伴走型のコンサルティングを行います。まずは徹底的に現状整理をさせていただいた後に、理想の姿へ向けた戦略を立案させていただきます。

オウンドメディアの戦略設計についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください
 

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地域密着系広告会社のプランナーとして7年間、企業の広報活動を支援。WebディレクションやSNS運用、企業タグライン開発や広告クリエイティブ制作など、守備範囲の広い業務を柔軟に対応。コピーライターとデジタルマーケターの2つの視点を活かした提案が得意。WACA上級ウェブ解析士。地域広告賞受賞多数。週6日は水玉の服を着ている。Twitter:@jo_ota_dot

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