Googleアナリティクスのアクセス解析に有料レポートツールを導入すると無料とどう違うのか比較してみた

Googleアナリティクスのアクセス解析に有料レポートツールを導入すると無料とどう違うのか比較してみた

LIGブログ編集部

LIGブログ編集部

こんにちは、LIGブログ編集長の朽木です。先月くらいから記事末に関連記事のリンクを設置しているのですが、毎日数十本を手動でやってます。さっき社内のエンジニアに「システム化すればいいじゃん」と言われて「慧眼(けいがん;物事の本質を鋭く見抜くさま)!」と思いました。
自分の手を動かしたほうが早いしリソースもかからないような気がしても、目先のコストを避けたことで後で自分の首が絞まるというのはよくあることでしょう。大事なのはフラットな視点に立った取捨選択だと思う今日この頃です。

さて、みなさんは普段のアクセス解析をどのようにされていますか。僕は右に習えでGoogleアナリティクスを使っています。
編集者にはマーケターやアナリスト的な役割が求められる時代ですし、ある意味ではWeb関係者は誰であれGoogleアナリティクスを使えないとまずいような気がします。しかし、僕自身も体系立ててアクセス解析を学んだことはなく、それを専門にしている訳でもありません。あくまで経験的に運用をしています。

具体的に、たとえばLIGブログでは毎月アクセス解析記事を公開しています。PV・UU・回遊率はもちろんですが、ユーザの行動分析や、検索キーワード・流入元サイト・ブラウザ・OSの人気ランキングなど、内容は盛りだくさんです。
昨年編集担当になってからと言うもの、このレポートをもうすぐ1年、月に1回ずつリリースして来たのですが、本音を言ってしまうと正直めんどい。解析、とくにレポートの作成にかなりのリソースがかかることは、経験者ほどご理解いただけるかと思います。

そのような折、アクセス解析の有料レポート作成ツールの「トラストモニター」を試用させていただけることになったので、3日間絶食させた末に突然肉を差し出された犬のように飛びついた結果をまとめてみることにしました。
それでは、はじめます。

アクセス解析にお金を支払うってどうなの

さて、レポートをお届けする前に言っておきたいのが、そもそも僕は「アクセス解析にお金を支払うってどうなの」と思っているタイプです。同じように、Googleアナリティクスを日常的に触る人ほど、そもそも無料で使えるサービスにどうしてコストを支払うのか、メリットが見えづらいように思います。

その理由が何故なのかを掘り返してみると、

  • 自分にできる範囲で今のところ事足りている
  • 有料のアクセス解析関連ツールの費用対効果がわからない

の2点に集約されるのではないでしょうか。

そこで、ここからは「アクセス解析の有料レポート作成ツールではなにができるのか」、そして「その費用対効果の実際」について紙面を借りて報告することにします。

アクセス解析ツール「トラストモニター」について

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トラストモニターは、Googleアナリティクスのデータを元に“アクセス解析のレポートを作成してくれるツール”です。そのまま社内外へのレポートとして利用できるようにデザインされており、コメントを挿入したり、別紙としてオリジナルの資料を差し込んだりと、ある程度自由な編集が可能でもあります。
カスタムレポートには独自の分析項目があり、アクセス解析の経験がなくてもわかりやすいように、見るべきポイントを教えてくれます。

以下は、トラストモニターで作成できるレポートが、僕に作成できるレポートとどのように違うのか、違わないかをご紹介しながら、その費用対効果について考えてみたいと思います。

実際に使ってみた

まず、レポートの作成を依頼してから、およそ1時間以内に解析結果が届きました。
ちなみにLIGブログのアクセス解析記事は現在、僕を含めた4名のプロジェクトメンバーで分担し、それぞれがデータをグラフにしたり、考察をテキストにしたりして、さらに僕が全体を編集するというフローなので、おそらく2人日くらいのリソースがかかっていると思います。人件費で換算するとゾッとしますね。
1時間以内というのはとてもいい数字だと思います。

とは言え、自分たちに作成できるレポートよりも内容が不足していれば、サービスを利用する意味がありません。
具体的なレポート項目は以下のようになります。ざっと眺めて、みなさんも自分にできることと、できないことをチェックしてみましょう。

  • 1. サマリ
    • Webサイトの概要
    • 流入と収益の概況
    • 月別サマリ
    • 日別サマリ
    • 今月のポジティブトピック
    • 今月のネガティブトピック
  • 2. ユーザ属性ごとの分析
    • 新規/リピーターの分析1(流入とコンバージョン)
    • 新規/リピーターの分析2(訪問の品質)
    • スマートフォンユーザーの分析1(タブレット含む)
    • スマートフォンユーザーの分析2(訪問の品質)
  • 3. コンテンツの分析
    • よく見られているページ
    • 入口ページの評価
    • 入口ページの増減
  • 4. 流入経路ごとの分析
    • 流入経路のサマリ
    • 検索エンジンからの流入
    • キーワードからの流入
    • キーワードの増減
    • Webサイトからのリンク流入
    • 参照サイトごとの分析
    • ソーシャルメディアからの流入
    • ノーリファラー(直接アクセス)からの流入
  • 5. 重要キーワードの分析
    • 特定キーワードのサマリ
    • 指名キーワードからの流入
    • ブランドに対するイメージ
    • 注力キーワードからの流入
    • 注力キーワード周りのユーザーのニーズ
  • 6. リスティング広告の分析
    • 自然検索/有料検索のサマリ
    • 自然/有料キーワード
    • 自然/有料キーワードのタイプ別ランク

結構なボリュームだったことかと思います。とりあえず、一般的なアクセス解析レポートに必要な事項はだいたい押さえられていると思っていただければOKです。
また、各項目には下図のように重要度が☆マークで表示されており、

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「見るべきポイントはココ」と言われているようで、どのデータが重要かが視覚的によくわかります。

サマリからリスティング広告の分析まで、おもしろかった解析結果

個人的におもしろかった解析結果を紹介させていただきます。せっかくですので。

ブランド力や読ませる力など、サイト全体の力を比較できる

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※収益力が0なのはコンバージョンを設定していないためです

こちらは“サマリ”カテゴリの“Webサイトの概況”というページ。新規/リピート集客力収益力読ませる力ブランド力SEMの6項目で、メディアの地力とも呼べるそれぞれの要素がレーダーチャートになっており、よくわかります。

伸びている・下がっているページをひと目で把握できる

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こちらも“サマリ”より“今月のポジティブトピック”と“今月のネガティブトピック(後述)”です。データを計測した月次で集客力がもっとも高いページやキーワードがまとまっています。

今、集客力が上向きのキーワードやページを確認することができるため、当該月に打った施策の成果をチェックするのに有効です。みなさんも日夜A/Bテストに勤しんでいるかとは思いますが、自社はどんなキーワードが人気なのか、サイトにマッチするのはどんな広告か、のような傾向を把握することができます。

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こちらが“今月のネガティブトピック”。“ポジティブトピック”とは対照的に、集客力の下がっているページがまとめられており、改善のポイントが明確になります。

面倒な流入元の確認から、流入の増減までを一括で整理できる

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こちらは“流入経路ごとの分析”カテゴリの“参照サイトごとの分析”の結果です。個人的にはこれがグッと来ました。

参照サイトはGoogleアナリティクスで3〜5回くらいクリックしてようやく情報を引っ張って来れる(カスタムレポートを使用すればいいのはわかるのですが僕にはちょっと難しい)ので、かなり面倒な項目でもありました。また、月次の比較は毎月分をスプレッドシートにデータ移行していたので、その負担がかなり軽くなると思います。

Googleアナリティクスにない独自指標のデータがもらえる

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※CVが0なのはコンバージョンを設定していないためです

Googleアナリティクスにはない“指名キーワード(ブランドネーム)”や、任意のキーワードを1つ選択する“注力キーワード”のように独自の評価により解析結果を抽出してくれます。また“キーワードごとの直帰率”という項目に関しては、これまで考えたことがなかったので、いい気づきになりました。

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ここで言う“指名キーワード(ブランドネーム)”とは、LIGのブランドに寄与する重要なキーワード、という意味らしいです。上位20個のうち、17のキーワードには“美人”が含まれていました。
確かにLIGはしばらく“美人”というキーワードで検索トップだったため、美人と言えばLIGというブランドを取り戻すためにも、もう一度美人コンテンツに挑戦しなければいけないと思いました。

Googleアナリティクスでは物足りないスマホの分析ができる

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Googleアナリティクス内には、スマートフォン専用のページがなく、スマートフォンのみのデータは「セカンダリディメンション」で選択するか、カスタムレポートでオリジナルのウィジェットを作ることでしか確認できません。
トラストモニターには最初から“スマートフォンユーザーの分析”項目があるので、僕のようにGoogleアナリティクスのカスタムがよくわかっていない場合にいいと思いました。

結局トラストモニターには何ができるのかと、その費用対効果

さて、ここまで見てきたように、トラストモニターには何ができるのかと、その費用対効果をまとめます。

1. アクセス解析の新しい知見・気づきがあった

前述したように、僕は非専門家なのでこれまで見よう見まねでアクセス解析をしてきました。
トラストモニターのレポートにはアドバイスや、本来見るべき観点についての記載もあり、「なるほど、これがプロか」と思いました。例えば“キーワードごとに直帰率を調べる”などは、メディアとしてマネタイズを考える上で、重要な要素のひとつです。まだまだ勉強が足りないです。

アクセス解析の初心者であり、周囲に知見のある存在がいない場合は、まず「アクセス解析とは何をするものか」を教えてくれることになり、継続的に使ってみる価値があると思います。
僕のように“かじったことがある”程度の人間であれば、単発で利用をしてみると、これまで気がつけなかったことをプロの視点で指摘してくれる、答え合わせになるかもしれません。

2. 作業時間がかなり圧縮される

これも前述しましたが、LIGブログのアクセス解析記事には2人日くらいかかっているので、そう考えると作業時間はかなり圧縮されます(僕たちがリソースをかけすぎているという気もしますが)。
また、複数サイトを同時に運営しているような場合は、かかる物理的な時間はそれこそ一気に削減できるでしょう。

ただし、僕たちが時間をかけているのは、それが自分のスキルやナレッジになるからです。時間をかける必要があるかどうかは、自分やチームのリソース状況を判断した上で、選べばいいでしょう。
個人的には、どうしてもレポートを送らないといけないけど、その余裕がない、あるいは、アクセス解析・レポート作成以外のことにリソースを割いたほうがコストの回収が速やかな場合に、最適だと思いました。

3. そのままレポートを提出できる、ということについて

レポートはPowerPoint形式なので、テキストや追加スライドに関してはある程度自由な編集が可能です。そのままレポートとして利用できるようにデザインされています。
懸念点は、デザインに関しては決まったテンプレ以外の選択肢がないので、既存のレポートに組み込むような場合にはトンマナを合わせる作業が別途必要になります。

定まったデザインや、こだわりがあまりない場合、あるいは制作会社・代理店などの担当者が並行していくつものサイトを分析し、報告しなくてはいけない場合には、作業の効率化ができると思います。

じゃあ、費用対効果は

トラストモニターは6ヶ月の継続契約で1サイト29,800円単発でも39,800円なので、LIGブログの事例であれば2人日分の人件費と比較すると費用対効果が高いと言えると感じました。

スポット的に導入し、自社の改善点を洗い出すような利用の方法もできるかと思います。継続する場合は、サイトが増えるほど1サイトあたりの価格が安くなるため、自社で運用しているサイトをいくつかまとめて依頼すると費用対効果はより高くなります。

まとめ

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以上がトラストモニターを使用してみた感想です。便利なサービスであることは間違いないでしょう。
あとは費用対効果を各自で考慮する必要があると思います。

あくまで個人の感想というやつですが、トラストモニターを使用するメリットがあるのは、

  • 企業のアクセス解析を行うマーケター(とくに初心者か、アクセス解析に割く時間がない状況で)
  • 制作会社のWebディレクター(サイトリニューアルなどで、リニューアル前後の検証・KPIの定点観測など)
  • メディア運営担当・Web編集者(コンテンツマーケティングは実施後の結果をしっかり分析しないとダメ)
  • インターネットのプロモーション、サイト制作の発注側(クライアントサイドも、第三者的な立場に分析してもらいたいことがありそう)

上記のような立場だと思いました。時と場合によりますが、使用してみてはいかがでしょう。

僕はいつも目先のコストを避け、結果としてタスクを抱え込みがちになるので、アクセス解析を外部に振って他のプロジェクトを円滑に進行し、そこでコストを回収できるなら有料アクセス解析を導入する、という視野を持つようにします。

>>レポート作成を簡単にするトラストモニター詳細はこちら<<

それでは、また!

 

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