スパイスボックス 2016年度新卒採用サイト
http://www.spicebox.co.jp/fresh/
新卒採用マーケットにおいて挑戦、成長、覚悟、志といった言葉たちが使われすぎている現状に、正直、嫌気が差しています。
より強くてたくましい学生を採るために、高いハードルを設ける気持ちはとてもわかります。が、本来企業と学生は選び・選ばれる関係性であるべきなのに、多くの企業が「採ってやる」というスタンスになってしまうのは何故なのでしょうか。
結局「覚悟」が言いたいのって「仕事ツラいけどお前大丈夫なの?」ですから、どうしてもエラそうに見えてしまうのです。
だからこそ、スパイスボックスさんの掲げるコピーはキラリと光って見えました。
デジタルで、なにしよう。は、今の従業員と未来の従業員(学生)を束ねる言葉として機能すると思ったからです。常に新しいことを模索する、そんな社風も感じさせてくれます。ぼくだったら、こんなことを言ってくれる企業に入りたいと思いました。
金太郎飴本店
http://www.kintarou.co.jp/original_special/
こちらでは、オリジナルの金太郎飴を作ってくれるサービスを紹介しています。
毎日が、飴模様。というコピーが、とってもチャーミング。ぼくは生来のダジャレ好きで、こういう表現には目がありません。もちろん、単なるダジャレはコピーとして成立しないのですが、職人が一つひとつ作るからすべて表情が違う、ということも感じられるので、非常にセンスがあるなぁと感じています。
この企業も制作者も、最初から金太郎飴を買おうなんて思ってくれている人はいないくらいの前提に立っているのではないかと推測します。
だからでしょうか。デザインやアニメーションを含めた全体のトーン&マナーも「ちょっとしたプレゼントにどうぞ」と言ってくれている気がしていて、とても心地よいです。
「言えばわかってくれる」といった気持ちで臨んでいたら、もっと押し付けがましい表現になっていたような気がするのです。職人が作る、世界で一つのスイーツ。といった具合に。よく思われようと必死すぎて、引いてしまいます。
ぼくだったら、絶対そんなとこから買おうなんて思わないです。
TRUE WETSUITS BY QUIKSILVER
サイトタイトルのとおり、コピーもTRUE WETSUITSです。
初見の印象はどうせ防水に優れたスーツを誇張して言ってるだけでしょ?です。そんな先入観を確信に変えたくスクロールしたぼくはきっと、制作者の罠にまんまとハメられたのだと思います。
実際に見ていただくとわかりますが、見た目がスーツで、仕様がウエットスーツになっています。まさにTRUE WETSUITS。反論のしようがありません。写真も映像もクオリティが高く、けっこうお金がかかっている印象です。
サイト全体を通じて、表現は至って真面目。だからこそ、商品の奇抜さとのギャップを生み、ぼくの心に強い印象を残してくれたのだと思っています。
価格は300,000円(税抜き)とのこと。ECサイトにも遷移できるので、どうやら実際に購入できるみたいです。
(でも、誰が買うんでしょうか)
株式会社 闇
注:ホラーが苦手な方は見ないことを強くオススメします。
こちらはもう……コピーというか、社名とドメインの勝利だと思いました。
「株式会社 闇」「death.co.jp」なんて、怖いに決まってます。スクロールの先には、それはそれは恐ろしい恐怖体験が待っているんだろうな、と。ぼくもこういった類のものは苦手なので、ものすごく目を薄めながら見てみたのですが、怖すぎたのでスクロールして間もなく離脱しました。
さいごに
サイトのTOPページって、企業と制作者がいちばん力を入れる場所だと思っています。その表現の背景にある思いや熱意を想像しながら見ると、意外と面白いものです。お手すきの際に、ぜひやってみてください。
ぼくもいつか、あなたの心にグっとくるようなサイトを作れるようにがんばります。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
【Johnのお墨付き】
※ 事例から学ぶ、優れたキャッチコピー10選。 第一回「コピーされるコピー」
※ 事例から学ぶ、優れたキャッチコピー10選。第二回「衝撃の事実があるコピー」
※ 事例から学ぶ、優れたキャッチコピー10選。第三回「ほどよい脅迫があるコピー」