こんにちは、LIGのりこぴんです。
LIG CHというYouTubeチャンネルのディレクターを担当して、1年になりました。
そもそもの話、私はYouTube運用も、動画編集も触ったことがないまったくの素人で、なんならマーケティング未経験で入社しました。とにかく前提知識は何もなく、一人試行錯誤しながらやってきました。
そんな手探りのなかでしたが、1年間で約4,000人だったチャンネル登録者を16,700人(2026年1月26日現在)まで増やすことができました。YouTubeなどのSNSを活用した問い合わせ数も月間15〜20件ほどになり、またわずかではありますが、初めての収益化にも成功しました。
まだまだ小さなメディアではあるかもしれませんが、自分の振り返りも含めて、これまでやってきたことをご紹介します。これからYouTubeを始めようと思っている方の参考になったら嬉しいです。
目次
そもそもの前提
私が携わったプロジェクトは、既存チャンネルのリニューアルです。
LIGのYouTubeは実は4度目くらい(?)のリニューアルになります。チャンネル登録年は2013年とかなり老舗のYouTubeチャンネルで、前任者たちも試行錯誤を繰り返しながら、チャンネルを育ててきてくれました。
ターゲット設定は前任から引き続き、LIGが運営するWebクリエイタースクール「デジLIG」との連携を軸にしたもので、スクール事業との親和性を意識したチャンネル運営を進めていくことになりました。
任された当初は登録者約4,000人。リニューアル前の直近1年間での登録者増加数が約2,000人だったため、私の年間目標は+3,000人の「登録者7,000人」を目標にしていました。
やったこと準備編
1. コンセプトの決定
YouTubeディレクターに任命されてまず取り組んだことは、「どういう方向性でやっていくかを考える」です。デザイン系のチャンネルは競合がすでにたくさんいるので、どのポジションで勝っていくのかを考えました。
その際、思考整理のためにカスタマージャーニーマップを引き、視聴者の態度変容を可視化しました。

自分自身がデザインを勉強していたためペルソナに近く、かつ、以前の担当者がペルソナへインタビューを実施していたのでわりと引きやすかったです。
また、Webクリエイタースクール「デジLIG」に入学したばかりの在校生が、どんな悩みを抱えているのか、どんなモチベーションを抱いて学習しているのかなどリアルな声を収集しました。

このカスタマージャーニーマップによって、どんな企画を、どんな人に、どんな内容でお届けしたいのか言語化しました。
3パターンほどの企画方向性と、チャンネルアートを用意し、部長陣と揉みながら決定しました。

この企画やチャンネルコンセプトについては、まだまだ改善できる余地があると思っているので、今期頑張りたいと思っています。企画設計についてはより詳しく後述します。
2. YouTubeをとにかく未漁る
もともと、テレビ番組やYouTubeなどの動画コンテンツが大好きで暇さえあれば見ていたのですが、なぜ伸びているのかを意識的に見るようにしました。
どういうBGM・SEが使われていて、テロップはどうなのか。喋り方は真面目がいいのか、カジュアルがいいのか、演者はどんな人が伸びるのか、カメラの画質や音質はどうなのかなど、登録者が多いチャンネルから、立ち上げ初期のチャンネルまで幅広くみて研究しました。
ちょっと個人的な考えも入ってるかもしれませんが、以下が自分の中で言語化した一部です。
- 動画は画質より音質
- 間を詰める(テンポが命)
- 量と質の両立が大事
- サムネイルとタイトルはやっぱり命
- 定番のフォントとSEは見やすい
- まるで友だちと雑談しているかのようにカジュアルに喋る
- ノウハウチャンネルなのか、タレントチャンネルなのか明確に
3. 過去の動画を分析
YouTube動画に大切なことが言語化できたところで、リニューアル前のLIG CHにはどんな問題点があったのか、どの部分を改善できるのかを分析しました。
また、リニューアル前の動画を初めて見たということもあり、そのときの初見の感想を大切にしました。
他にも、友だちと飲みに行くときに「どうすればもっと伸びるかな〜」と漠然とした質問を投げかけたりして、一般の視聴者目線での意見も探りにいきました。
4. 導線設計
企業が運営するYouTubeチャンネルはきっと何かしらのCVポイントがあると思います。LIG CHも同様で、YouTubeを通して、視聴者を最終的にどこに繋げたいのかを整理しました。
チャンネル登録者を増やすことは大事な指標の一つですが、LINEやメルマガなど他チャネルにどう繋げるか、繋げた先で何を、どれくらいの頻度で配信するのかを洗い出しました。
やったこと 実践編
1. サムネイル研究
YouTubeはサムネイルとタイトルが命と言われていると思いますが、やはりサムネイルの差はクリック率に大きな変化をもたらします。
現在もデザイナーのまっつーさんと一緒に、毎動画ABテストを行い、どのようなクリエイティブが最適なのか検証しています。
たとえばですが、以下の2つのサムネイル、どちらのほうがクリック率が高いと思いますか?
違いとしては、使用している「色」です。ピンクとオレンジの組み合わせか、青と赤の組み合わせか。この色だけの違いで、約9%もクリック率が変わるんです……!
正解は……

色の違いだけでこんなにも差が出るのはびっくりですよね。こういった比較系のサムネイルは、コントラストをハッキリさせることが大切だと感じました。
このように「これだけの違いで、こんなに差が出るの!?」と思うような気づきがたくさんあります。サムネイルは奥が深いです……。
他にも、サムネイルのABテストでおもしろい発見がたくさんあったので、また別の機会にまとめたいと思います。
YouTubeを運営する上で、できるだけABテストはやったほうが良いかと思います。
2. 伸びている動画のエッセンスを取り入れる
パクるのではなく、参考にしましょうということです。
例えばですが、YouTube研究をしていて感じたことの1つとして、「伸びている動画は演者の人がちゃんと視聴者に向けて喋っている」ということがあります。
ハキハキと喋る人もいれば、ゆっくりなテンポで喋る人もいますが、どんな人も視聴者を意識して、ラフに喋っているように感じます。演技力というか、一種のパフォーマンスですね。
一方で伸び悩んでいるチャンネルは、演者の人が台本をずっと見ながら喋っていたり、棒読みだったり、喋ることに精一杯で、視聴者を置いてけぼりにしているように感じます。
ここで、伸びているチャンネルの「まるで友だちと話しているかのようにハキハキとラフに喋る」を取り入れるようにしました。
やり始めてわかりましたが、「カメラの前でラフに喋る」って人によっては難しいようです。
そのため、自分以外の誰かに出ていただくときは、「友だちと話す感じで喋ってください」という声掛けや、あえて聞き役としてカメラ裏に進行役をつけたり、撮影前の雑談を長めにとることで楽しい雰囲気にしたりなど、環境づくりを心がけています。
ゆるさもあり、真面目さもありというバランスを大切にしています。
他にも、編集の間やBGM・SEの選定、使用素材やトンマナなど、自己流でおこなうと失敗するので、すでに成功しているYouTubeチャンネルの編集スタイルを参考にしています。
そっくりそのまま真似るとパクリになるので、必ずLIGならではのオリジナリティを加えるようにしています。
3. 動画編集・撮影技術を身につける
現在は動画編集をチームメンバーに依頼することが多いですが、ディレクターとして適切な依頼をするには編集のノウハウを理解している必要があると考え、動画編集や撮影技法を学びました。
編集や撮影技法を学ぶ中で、各作業にかかる工数の感覚値が掴めるようになったことで、編集費の予算配分や業務委託先との交渉がスムーズにできるようになりました。
また、「編集作業は想像以上に大変」と実感したことで、編集効率を上げるためのテンプレート作成や、AIツール・編集Tipsなどのノウハウ共有にも積極的に取り組むようになりました。
最初はPremiere Proもカメラの使い方もまったくわからない状態でしたが、今では動画編集もカメラも大好きです。「動画編集、私にやらせて!」と思うくらいに大好きです。
4. YouTubeだけに頼らない
規模の小さい弱小チャンネルは、YouTube側にレコメンドされづらいということもあるので、YouTubeだけで戦っていくのは最初は難しい面もあると感じています。
そのため、すでにあるアセットを最大限に生かすようにしました。
LIGブログをはじめ、公式Xやメルマガ、LINEなど、使えるものはとにかく使い、はじめは外部から集客しました。初期の頃は、Xからの流入がほとんどを占めていました。
すると徐々に視聴者層が固まっていき、その視聴者層と同じようなターゲットへYouTube側がレコメンドしてくれるようになりました。
最近のYouTubeのアルゴリズムは、立ち上げ初期のチャンネルでもおすすめに出してくれるようになりましたが、それでも最初はインプレッションを伸ばすのが大変だと思うので、他チャネルも活用したほうが良いと思います。
また、ショート動画を活用し、TikTokやInstagramなどに流用するのも良いかと思います。あまり実践できていない領域ではあるのですが、ショートのほうが拡散性が高いのは感じています。
ただ、ショート動画の作成も地味に大変なので根気強く頑張りましょう(最近ぜんぜんショート更新できてない。すみません)。
5. VSEOを意識
やはりVSEOでの流入は重要だと感じます。実際、検索流入を狙った動画コンテンツは長く伸び続けています。
例えば、リニューアル以前の約3年前に公開した【Illustrator】画像の切り抜き方法 ×3 という動画は未だに伸び続けており、YouTube検索からの流入が51.6%と約半分を占めています。新規視聴者を獲得する動画の1つになっています。

さらには、Googleで検索した際も動画項目の1位に表示されるため、Google検索からも新しい視聴者が流れ込んできます。
このように、VSEOを意識したタイトル作成は重要だと感じているため、現在もタイトルをつける際は検索キーワードを意識して作成しています。
6. デザイン力をあげる
私はデザインが大好きですが、マーケターとして入社しているため、自分が手を動かしてモノづくりをするデザイナーではありません。そんな自分がカメラの前でデザイン知識を喋ることに、どこか嫌悪感を抱いていました。
そこで、個人でデザインの仕事を受けるようにし、自分自身もきちんとデザイン制作をやっていると自信を持てるように行動しました。
例えば、このブログのアイキャッチなども自分で作っています。
Webやグラフィックなど、とにかく自分で手を動かすことで発信者としての自信を保つことができているのに加え、ターゲットと同じ目線になれると感じています。
ノウハウを発信している身として、地道に専門知識を学んでいく必要があると感じています。
YouTubeのここがムズイ!覚悟するべきこと
バズは難しい
チャンネルリニューアル後に公開したはじめに教わるデザインの基本。気をつけるべき28のポイントという動画は、12万回再生を回っています(2026年1月時点)。
そして直近公開した動画も10万再生を達成し、2本の動画が10万再生を超えることができました。
ただ、継続的にバズるコンテンツを作るのは本当に難しい。いまだに模索中です。
登録者をさらに伸ばしていくには、今のままカメラの前でノウハウを話すだけでは難しいと感じています。
デザイン関連のチャンネルという少し狭い市場だからこそ、競合がやっていないようなオリジナリティを出していかないと爆発的に伸びることはないんだろうなと今感じてます。
これは今後の課題です。もっといろんな企画にチャレンジしていきたいと感じています。
(銀の盾欲しい……!)
継続は力なり
現在は週1ペースで投稿しているのですがこれが意外とキツいです(笑)。毎日投稿しているYouTuberって本当にすごいなと感じています。
ただキツいからこそ、脱落していく人が多いのも事実です。継続して投稿し続けることがまずは大切だと感じます。やっぱりちゃんと更新し続けないと伸びないですね。
初期の初期は企画から編集まで1人で運用していましたが、今はチームを作り、組織として継続できるよう体制を整えています。
誰が出るねん
企業YouTubeあるあるかもしれませんが、「こんな企画やりたい!」と思っても、「え? 誰出る?」となり、アサインする人がいないため企画が頓挫することがよくあると思います。
この演者問題に悩みまくり、結果的に自分一人で話すスタイルに落ち着いてしまいました。
もっと人を巻き込んで運用することが現在の目標です。
買わせようとすると売れない
企業が運営するYouTubeチャンネルは、きっと何かしらのCVポイントがあると思います。物を売りたい、採用に繋げたい、問い合わせを増やしたい…… などなど。
YouTubeを通じて、自分がどれだけ売上を持って来れているのかというのを、自分で勝手にプレッシャーに感じ、CV数を追っていた時期がありました。
動画内でプロモーションを多めに挟んだりして、行動を促していたのですがまあ売上には繋がらなかったです。その一方で、CVを意識せずに作った動画のほうがCVに繋がったりしました。
視聴者のリテラシーも上がっています。薄っぺらいPRは視聴者の心に届きません。
物を売りたいならきちんとしたPR動画にする、それ以外はおもしろい動画を撮る。これに尽きるなと感じています。
とにかく良いコンテンツを作って出す。これを繰り返していれば、回り回って売り上げに繋がると感じています。
結果的に定量的な成果以外にも、スクールの説明会で「YouTube見てます!」というお声をいただいたり、「りこぴんさんのようになりたいからデジLIG入学します」というお声をいただいたり、定性的な面で売上に貢献できていると感じます。あとはお褒めのコメントが付くとやっぱり嬉しいです……!
1人のマーケターとして、KPIはちゃんと追っていますが、そんな短期的に成果が出るものでもないと思っているので、とにかく質のいいコンテンツを作ることを目標に頑張ってます。
1万人からさらに伸ばすには
ここからはまだ達成していないので未知の領域ではあるのですが、1年間運用してきた中で「こういうことが必要なんだろうな」と感じることを書いていこうと思います。
人を巻き込む
現在はある程度フォーマットが定まってきて、カメラの前でノウハウを喋ることがメインになっていますが、もっとたくさんのクリエイターの方に取材に行きたいです。
このLIG CHをリニューアルした目的の一つとして、「クリエイティブ業界を盛り上げる」という点があります。
ただ粛々とノウハウを喋り続けるだけでなく、非デザイナーの方にもおもしろいと思っていただけるようなコンテンツを作っていきたいです。
そのためには、真面目なインタビューだけでなく、オフィスツアーやデスクツアーなど、クリエイターさんのクリエイティビティを存分に引き出せるような動画にしたいと考えています。
それが結果的に、クリエイターになりたいという人を増やしたり、クリエイターの社会的地位向上につながったり、クリエイティブ業界の発展に寄与したいと考えています。
LIG CHの出演にご興味がある方、ぜひお気軽にご連絡ください!
市場の大きさが大事
デザイン系のチャンネルというのはそもそもの市場が小さいので、爆発的に伸びたり、100万人いくのはかなり難しいと思っています。
そのため、今のスタイルの「デザインノウハウを喋り続ける」だけではかなり厳しいと感じます。
だからこそただのノウハウチャンネルではなく、非デザイナーの人にも響くようなコンテンツにしていきたいと思います。
新規でチャンネル立ち上げるときは、市場規模を考慮してコンセプト設計したほうが良いと思います。
ということでリニューアルしました!
1年間の反省と今後のさらなる伸びを期待して、LIG CHリニューアルしました!
もっともっと見やすく、楽しく、ちょっと学びになるコンテンツをお届けしたいと思っています。
リニューアル後に公開した「旅好きデザイナーのBEST BUY」動画は、ありがたいことに公開から3週間で10万再生を達成しました! ぜひご覧ください!
まとめ
長いブログになってしまったかと思いますが、最後までご覧いただきありがとうございます。
自分なりに試行錯誤してやってきた領域だからこそ熱が入ってしまいました。
まだまだ小さなメディアかもしれませんが、ここからさらに飛躍できるように今後も頑張っていきたいと思います。
ぜひチャンネル登録よろしくお願いします! またLIG CHの出演にご興味のある方もぜひぜひぜひご連絡お待ちしております!
