こんにちは、ジョンです。
コピー分析記事も3回目を迎えました。本日のテーマはほどよい脅迫があるコピーです。
※過去の記事はこちらから
第一回目「コピーされるコピー」はこちら。
第二回目「衝撃の事実があるコピー」はこちら。
ほどよい脅迫があるコピーとは?
その名のとおり、脅迫をしているコピーなのですが、ポイントは「ほどよい」だと思っています。
キャッチコピーは、いずれにしても受け手の幸せを想って書かれるもの。受け手を想う気持ちがないと、それこそただの脅迫になってしまいますから、注意が必要です。特に送り手が自信に満ち溢れていたり、受け手を説得したくてたまらない気持ちが強いときほど、命令や押し付けになってしまいます。押し付けは反感を買い、嫌われてしまう原因になりますから、表現には細心の注意を払いたいものです。
百聞は一見に如かず。さっそく事例を見ていきましょう。
1. 朝日新聞
まず、このままじゃ、私、可愛いだけだ。で画像検索をお願いします。
こちらは、高校生に朝日新聞を読んでもらうための広告クリエイティブでした。
新聞を持った女子高生の写真が大きく使われたデザインには、思わず目を引くインパクトがありますよね。コピーはたしかに脅迫をしているんですけど、内容がすごくお茶目です。新聞くらい読まないとロクな大人にならんぞ!などと偉そうに言われるより、よっぽど効果がありそうです。
それに、企業側が「あなたはすでに可愛い」という前提に立っていることも、すごく素敵だと思いませんか?
2. LOFT バレンタインキャンペーン
このコピーが言いたいのって、告白しないと後悔しますよ。だと思うのですが、それを広告主に言わせるのではなく、「告白する私」の気持ちで描くことで、押し付けがましくない印象になっています。余談ですが、朝日新聞さんの例と同じコピーライターの方が書いています。
3. スポーツクラブ ルネサンス
企業としては痩せたほうがいいですよ。と言いたいところですが、そんなことを言ってくるスポーツクラブなんて、絶対行きたくないですよね。
でも、このようにちょっと大げさな言い方をすることで、ギャグで済むというか、こちらとしては笑って受け取ることができるような気がします。ほどよい〜。
4. パナソニック
これ、NOと答える人がいるでしょうか。
二択のはずなのに答えはひとつしかないような気がしたので、すごく上手な脅迫だなぁと思ったわけです。加えて、パナソニックの商品を使うことで、きれいなおねえさんになれることも約束しています。さすがです。
5. メトロPLAYLAND ZOO
知ってるぞお前のフォロワー母ちゃん一人で画像検索してください。
ぜひともデザイン込みで見ていただきたいのですが、こちらのコピーは、2次元の女の子のセリフとして使われています。広告主もゲームセンターということで、いったい受け手に何を思わせたくてこの表現になったのかは定かではありませんが、ともかく印象に残りますし、ついつい笑ってしまいます。
ネット上でも話題になっていて、最近見た中で強く記憶に残っていたので、紹介させていただきました。
6. リクルート
新卒採用メディア「リクナビ」の広告で書かれたコピーです。
利用する学生ではなく、出稿する企業向けに書かれていますね。リクナビへの掲載を考えていない、もしくは迷っている企業に焦りを生み出そうとしています。
新卒採用は企業の成長を左右する。そう信じているからこそ、採用にお金かけないでどうするのですか?と言いたいところですが、実に絶妙な言い回しで、受け手をドキっとさせる表現になっているのではないでしょうか。