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2015.06.17

【フォントの些事】番外編 欧文(英語)書体の種類と文字の構成について

もりた

こんにちはこんばんはおはようございます、デザイナー兼イラストレーターの森田です。

相変わらずフォントの些事シリーズの続きを書けずに悩んでいたら「こんなネタはどう?」と心優しい(ほんとです)アートディレクターの野田さんが提案してくれたので、今回のテーマははじめての欧文書体です。

野田さんありがとう。それではどうぞ。


【フォントの些事シリーズ】

 
※2015/6/18 18:40追記
内容に一部誤りがありましたため、修正をいたしました。ご指摘いただき、誠にありがとうございます。

欧文書体の種類

まずは基本的な欧文書体についてご紹介しましょう。

種類を大きく5つにわけました。

セリフ書体

serif

セリフ書体とは、フォントの先端に“セリフ”と呼ばれる小さな飾りがついた書体のことです。
中でも代表的なものが2つあり、“ブラケットセリフ”“ヘアラインセリフ”です。
“ブラケットセリフ”は“セリフ”部分が手描きのようなカタチをしており、“ヘアラインセリフ”は“セリフ”部分が繊細なカタチをしています。

セリフ書体は古代ローマの碑文を元にして作られました。
古代ローマ時代には大文字と小文字という概念がなく、文字はすべて現在の大文字で書かれていました。
そのため、古代ローマの石刻文字にならって作られたTrajanやLithosのような書体は、小文字の代わりに小さめの大文字を使用します。

フォントデータによっては、フォントファミリーの中にRoman(ローマン体)とItalic(イタリック体)が用意されています。
ローマン体は垂直なものを指し、イタリック体は斜めに傾いているものを指します。

サンセリフ書体

sanserif

サンセリフ書体とは、フォントの先端に小さな飾りがない書体のことです。
“サン”はフランス語で“~のない”という意味だそうです。
日本ではゴシック体と認識している方も多いと思います。

サンセリフ書体でもフォントファミリーにイタリック体が用意されているものがあります。イタリック体は主に、英語などのアルファベットを用いた文章で強調したい言葉に使用され、タイプフェイスが斜めになったときにラインが美しくなるよう設計されています。

これに対してローマン体を機械的に斜めにすると、文字がひし形に変形するのでラインの太さに強弱が出ます。これをイタリック体と区別してOblique(オブリーク体)と呼びます。
オブリーク体を収録している書体はイタリック体を収録しているものよりも少ないですが、有名なところではHelveticaがあります。
(Helvetica Neueではイタリック体に置き換わっています)

oblique_italic

スラブセリフ書体 / エジプシャン書体

slabserif

スラブセリフ書体とは、フォントの先端に厚い飾りがついた書体のことです。
“スラブ”“厚い”という意味だそうです。

スラブセリフ体はポスターなどの文字が遠くからでも見やすいようにと作られた文字なので、タイプフェイスの縦線と横線がほぼ同じ太さで構成されています。

スラブセリフ書体は、その縦線が台座にまっすぐ立っているエジプトの柱のようだというところから、エジプシャン書体とも呼ばれています。

スクリプト書体

script

スクリプト書体は、主に“筆記体”のことを指します。しかし“script”という単語には手書きという意味もあり、分類の仕方によってはラフな雰囲気の手書き風書体も含まれます。

スクリプト体と言ったときに思い浮かびやすい、流れるような曲線と細いヘアラインで構成された書体はCooperplate Script(カッパープレート・スクリプト体)と呼びます。カッパープレートとは銅板のことを指し、銅板印刷に使われた文字を元にしています。

ブラックレター書体

blackletter

日本ではサンセリフ書体がゴシック体として認識されていますが、海外(アメリカは不明ですが)では、ブラックレター書体のことをゴシック体と呼びます。

中世中頃から後半にかけてのヨーロッパでよく使われた文字がベースになっていますが、ドイツではフラクトゥール(ドイツ文字)が20世紀まで使われていたため、ブラックレターのことを「ドイツ文字」と呼ぶこともあります。

その他

今回はこのように大きくまとめてみましたが、欧文書体の種類はとても細かいので、興味をもった方はぜひご自分で調べてみてください。

今回取り上げていないものにはディスプレイ書体やディングバット(ピクトグラムや絵文字で構成された書体)などがあります。
また、取り上げたものの中でさらに細かい分類があったりと、書体の世界は尽きるところを見せません。