文字の構成について
次に欧文の文字の構成についてご紹介します。
第2回で説明した和文の構成とは異なり、欧文の場合は横並びの高さを揃える5本のラインによって構成されています。
ライン
- アセンダーライン:hやfなどの小文字の、ミーン・ラインより上に突き出た部分
- キャップライン:大文字の高さ
- ミーンライン:小文字の高さ
- ベースライン:文字を並べるための基準
- ディセンダーライン:pやyなどの小文字の、ベースラインより下に突き出た部分
ハイトとパーツ
- エックスハイト:小文字の高さ
- キャップハイト:大文字の高さ
- アセンダー:小文字の、エックスハイトより上に突き出た部分
- ディセンダー:小文字の、ベースラインより下に突き出た部分
さまざまな書体を見てみると、セリフ書体ではエックスハイトが低めに、サンセリフ書体は高めに構成されている傾向があります。
名作といわれる書体について
名前は知らなくてもよく目にしている書体、さまざまな場面で使われている書体があります。
ここではその一部をご紹介します。
セリフ書体
Garamond <ガラモン / ギャラモン>
スタンダードなセリフ書体です。オールド・ローマン体の代表的な書体のひとつ。
個人的にイタリック体にしたときの美しさNo.1だと思ってます。
ローマン体とは違い、小気味良くはねたセリフがリズミカルですね。
Adobeのソフトにバンドルされています。
Caslon <カスロン / キャズロン / キャスロン>
Garamondと並んでオールド・ローマン体の代表的な書体のひとつ。
Adobeのソフトや、AppleのOSによっては「Big Caslon」というフォントが入っています。他にも○○Caslonという名前でさまざまなソフトに入っているのを見かけます。
これは各書体メーカーがそれぞれ復刻版を作っているためですが、それだけ愛されているフォントというのが分かります。
Baskerville <バスカーヴィル / バスカヴィル>
トランジショナル・ローマンと呼ばれる、オールド・ローマンからモダン・ローマンの過渡期に当たるポジションの代表格。
CaslonやGaramondに比べて文字のコントラストが大きくなっているのがわかります。
Century <センチュリー>
アメリカらしい堂々としたセリフ体ですね。これもBaskervilleと同じくトランジショナル・ローマン体です。
教科書などに使われているので、小さい頃に見ているかもしれません。
MicrosoftのOfficeにバンドルされています。
Trajan <トレイジャン>
このフォントには小文字がありません。
タイタニックやA.I、アイ・アム・レジェンドなど映画のタイトルロゴによく使われています。
“はらい”や“セリフ”が特徴的なので、すぐに分かると思います。
Adobeのソフトにバンドルされています。
Bodoni <ボドニー>
このフォントはモダン・ローマン体ともいわれ、セリフ体の中でも歴史が新しいものです。
モダン・ローマン体はジオメトリックなラインを持ち、印刷技術の向上からヘアラインがより細くなっているのが特徴です。
細かいセリフが特徴的で、とてもきれいなフォントです。
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