二重敬語でも慣例として定着しているものもある
二重敬語をいくつか紹介しました。
ただ、敬語の指針にも記載されているのですが、語によって二重敬語にも関わらず定着されている語もあります。
日本語って難しい……。
尊敬語が二重に使われている例
お召し上がりになる、お見えになる
謙譲語が二重に使われている例
お伺いする、お伺いいたす、お伺い申し上げる
敬語連結というものもあってだな
最後にちょっと変わった例を見てみましょう。
「編集長がこの卑しい私めの書いた原稿をお読みになっていらっしゃいます。はふはふ。」
この場合はどうでしょうか。
一見、二重敬語のようにも見えますが、こちらは正しい敬語の使われ方をした文章になります。実はこれ、「敬語連結」と言われており、二重敬語とは別のものなのです。
「敬語の指針」にはこう書かれています。
二つ(以上)の語をそれぞれ敬語にして,接続助詞「て」でつなげたものは,上で言う「二重敬語」ではない。このようなものを,ここでは「敬語連結」と呼ぶことにする。
つまり、間に接続助詞の「て」が入ることで、一つの語の中に二重に敬語が入ることを回避しています。つまり、二重になっていないんですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
意外とこのあたりの日本語は奥が深く、理解するのに時間がかかるのですが、正しい使い方はちゃんと覚えておきたいですね。
それでは!
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