こんにちわ。メディア事業部のまゆです。
小学生の時の夏休み、ふと家出をしようと思い立ってうちわとお気に入りの玩具を持って家を出をしました。数時間歩いて「結構遠くまで来たな、ふふふ」とニヤニヤしていたら近所のおばさんに出くわして「世界って小さい… 」と落ち込んだことを覚えています。
大人になった今、私は自分の世界を広げてみようと、
ではでは博物館をご紹介しましょう!
拷問器具
石抱拷具(いしだきごうぐ)
そろばん板の上に正座をさせて重さ20キロ以上の石盤を両膝に積み重ねていく拷問です。強制的な尋問に使われる場合が殆どだったので「恐れ入りました」と白状させるまで石盤を積み重ねられます。しかも苦痛で失神します。
脛は筋肉や脂肪が少なく皮膚と骨の間に神経が通っているために痛みを感じやすいデリケートな部分です。この拷問を受ける場合は下手に逆らわず流れに身を任せましょう。そして監視の隙をついて「すみません、自分がやりました」と謝り倒すことをおすすめします。
獄門首台木(ごくもんくびだいき)
獄屋(牢屋)の門の前に首を掲げていたので「獄門」という名前らしいです。牢屋で斬った首を形場へ運び3日間、見せしめとして晒し首にしていました。
赤の他人ではありますが人の首が目の前にある空間は苦痛ですね。「これが数日後の自分の姿なのか…」と不安になって夜も眠れなくなってしまいます。よく時代劇で「介錯はいらぬ!」と言いますがそんなこと絶対に言ってはいけません。事体が悪化するだけです。首切りを極めた匠に土下座で介錯をお願いしましょう。
磔柱(はりつけばしら)
親や師匠、主人を殺害した罪人の処刑台です。男性は複十字型、女性は足台のついた柱に縛り付けて槍で突き殺したそうです。
これから処刑されるのに女性には足台が付いている気配りに涙が出ます。涙をこぼしながら「ごめん..ごめんよ…お前を守ることもできない自分を許してくれ…」など適当なことを呟きましょう。処刑人に「こいつを本当に処刑してもいいのか…俺は一体、今まで何をしてきたんだ…!!」と思わせることができると思います。
ギロチン
フランス革命において受刑者の苦痛を和らげる人道目的で採用され、以後フランスでは1792年から1981年まで使用されていました。フランスではギロチンが採用される以前、平民は首絞刑の適用が決まっており、斬首刑は貴族階級に対してのみ執行されたそうです。
1778年のフランス革命前は車裂きの刑(くるまざきのけい)が流通していたのですが公開処刑の場で民衆が無実を叫ぶ死刑囚に同調して暴動が勃発、処刑台を破壊するという事件が起こりました。死刑執行人の職務に対する忌避のタブーが破られたためにギロチンが発明されたとのことです。
ニュルンベルクの鉄の乙女
罪人はこの鉄の乙女の中に入れられます。中が空洞になっていますが扉の部分に刺があるので全身が串刺しになってしまうんだとか…。罪人が死亡したら「落とし穴構造」で、死体が下に落ちる設計になっています。ちなみに三角帽子と胸の飾りは当時の流行ファッションだったそうです。
外見で判断することは愚かなことですがこれは完全に乙女の顔じゃないです。写真からも伝わってきますが幾人もの罪人を処刑してきたプロの顔をしています。ゴルゴ13のような風格も漂っていますね。後ろから近寄るときは注意してください。
拷問に関する資料
釣責の図
釣責拷具(つるしぜめごうぐ)の使用例となっています。釣責拷具を使用した前屈姿勢のまま縛り上げられる「海老責」は「最も過酷な拷問法」とも言われており、自白させる為の最終手段でした。
私は一度だけ緊縛体験をしたことがあるのですが慣れてない人が縛ると本当に痛いです。縄が腕に食い込み、少しの揺れにさえ苦痛を伴います。また拘束されていることには変わりないので精神的にも相当なストレスがかかります。
清朝刑罰図
22枚の彩色を銅版画で描き、清朝時代の刑罰を資料にしたものです。1808年にロンドンで出版されました。
男性の表情がなんとも言えないです。これからのことを考えて放心状態になっているのでしょうか。どうやってごはん食べるんだろう…。床に置いてあるお茶碗との距離が絶妙な雰囲気を醸し出しています。
新入りのしゃくり(牢内深秘録より)
牢名主たちが新しく入牢した罪人に罪状を白状させて持参金を取り上げている様子です。入牢する時は持参金の有無で牢内の待遇が決まっており、持参金がない罪人は板で叩かれたそうです。
色彩がパステル調なのでなんだか可愛らしい絵に仕上がっています。なんなんだろう、この可愛らしさは…。
暁斎画談(きょうさいがだん)
河鍋暁斎(かわなべ きょうさい)という幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師が描いた投獄に関する資料です。
河鍋暁斎が反骨精神の塊のような人物だったらしく投獄経験もある人物で多くの戯画や風刺画を残しています。また筆力、写生力は群を抜いており海外でも高く評価される実力者でした。「暁斎百鬼画談」という妖怪画、化物画はおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
展示ブースは小さめだったのですが資料の数は多かったので一部をご紹介させていただきました。お茶の水駅から徒歩5分程の距離にあるので興味のある方はぜひ行ってみてください。
※刑罰がテーマなので処刑後の写真も何点か展示されています。器具とかは見たいけど実際の写真はちょっと…という方はご注意ください。
ではでは失礼します。
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