こんにちは、メディア事業部のハマです。
オウンドメディアなどを運営していると、ライターさんから期待どおりの原稿がもらえないこともありますよね。
そんなとき、編集者としてどのようなスタンスでのぞむのが良いのでしょうか。今回は、自戒も込めて、心がけるべき基本的な姿勢について考えてみたいと思います。
▼もくじ
編集者が心がけるべき姿勢
期待どおりの原稿が届かなかったとき、残念ながらライターさんが明らかに手を抜いてしまっていたというケースもあるかと思いますが、今回そのケースは置いておくこととします。
今回考えてみたい問題は、一生懸命書いてくれているのに、原稿がこちらの希望する水準を満たしていないケースです。
1. ライターさんの成長を少しでもお手伝いしよう
ひとつの方法として、ライターさんには原稿を戻さず、編集側で大きく手を加えて記事を仕上げてしまうというやり方もあります。たしかに、そのほうが効率的な場合があるのも事実です。
ただ、その方法では、ライターさんの実力は伸びにくくなってしまうでしょう。場合によっては、「このライターさんは期待通りの記事を書いてくれない」というイメージが残ったまま、ビジネスの関係が途絶えてしまうかもしれません。
せっかくならば、編集者として、出会ったライターさんとのご縁は大切にしましょう。
そして、実力のあるライターさんばかりに依頼をするのではなく、新しいライターさんを発掘し、その成長のお手伝いをすることも編集者にとって大切な仕事のひとつです。新人ライターの成長は、業界全体の底上げにもつながります。
だからこそ、もし水準に満たない原稿であったとしても、赤ペンをできる限り丁寧に入れた上で、ライターさんへ原稿をしっかりと差し戻し、最後まで責任をもって仕上げてもらうようにサポートすることも必要です。
都合上、編集側で修正してしまったときにも、フィードバックという形で修正済み原稿をお返しし、今後のアドバイスを伝えるのがベストではないかと思います。
2. ライターさんのことをもっと知ろう
ライターさんへ原稿を差し戻す際の大前提として、「差し戻しになってしまったことの本質的な責任は編集者にある」という謙虚な視点でのぞむことが大切ではないかと思います。「ライターさんの魅力を充分に引き出せなくて、申し訳なかったな……」というスタンスです。
なぜ、ライターさんの魅力を効果的に引き出せなかったのかといえば、編集者としてそのライターさんのことを充分に知らなかったから、というのが大きなひとつの要因ではないかと思います。というわけで、ライターさんの情報をしっかりと把握することからやり直さなければなりません。
当然、ライターさんに直接お会いできないこともあります。その場合にはライターさんの過去の記事やSNS、Webサイトなどは最低限読み返し、ライターさんの個性や人間性をすこしでも感じ取ることを努めましょう。
3. ライターさんの魅力を記事に編み込もう
編集が「さまざまな情報を編んで集める」という意味なのだとすれば、編集者としては、上記のステップで垣間見えたライターさんの人間的な魅力までも、しっかりと記事に編み込めるようになるべきではないかと私は思います。
読者の方に「この記事はおもしろいね」と思ってもらえるだけに留まらず、「こんなにおもしろい記事を書いているライターさんってどんな人なんだろう」と、ライターさんの人物像にまで一歩踏み込んで興味を持ってもらえるようにできたとしたら、編集者としてこれほど嬉しいことはありません。
そしてその結果として、その記事を掲載しているメディアへの愛着心を生み出すことができるのではないかと思います。
まとめ
こうした姿勢を保つことは、もちろん簡単なことではありませんし、私自身も完璧にできているわけではありません。ただ、少なくともそういったスタンスを心がけてみるだけで、結果として、今までよりも魅力的な原稿がライターさんから届くようになるということは実感しています。
ぜひ、参考にしてみてください。それでは。
【編集者が心がけておきたいこと】
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