Webメディア戦国時代を生き抜くためのWebライティング・編集術

Webメディア戦国時代を生き抜くためのWebライティング・編集術

たかち

たかち

こんにちは、LIGインターン生のたかちです。

私はLIGブログや自社メディア「温泉JAPAN」、いくつか他媒体でのライターを経て、現在はLIGMOというサービスで他社様のオウンドメディアの編集・運用を担当しています。

生まれてはバズり、そして消え、ソーシャルやアナリティクスで肉弾戦を繰り広げる、Webメディア市場。まさに世は戦国時代だな…とひとりごちる毎日です。

バブルのようにライターや編集者の需要は上がっていますが、実力がなければ生き抜くことは難しいのではないか、と思ったり思わなかったり。

そこで今回は私が経験の中で重要だと感じたWebライティング・編集のポイントをご紹介させていただきます。

最も重要な視点は「常識と情報」

Answer.

メディアというのは、どんな規模や媒体であれ、情報を発信し続けるものですよね。ですが、すべてを即時性・目新しさに長けた記事にするのは容易くはなく、私も頭を悩ませる毎日です。

ハウツーやライフハックであれば、「読者はどこまで知っているか」をはき違えることも多々あり…

まずは「常識と情報」の感覚を掴んでいく必要があります。

1. どこまでを常識とするか

「読者はどこまで知っているか」この正解は「何も知らない」ではないでしょうか。

どこまでを常識とするか、知識の押し売りになっていないかは気になるところですが、Webメディアという誰でも参入できて読める情報媒体だからこそ、記事の敷居も低くしたいものです。

まずは知識ゼロベースの記事作りを心がけましょう。

例えば「アロマオイルまとめ」であれば、題材(=アロマオイル)に関しては徹底的に書いた方がいいと思います。

また、「知られています」などの表現には特に気をつけましょう。知っているのは書き手であって、読み手ではないかも知れません。

常識のラインがゼロベースでなくなるのは、ライターがその道のプロであるか可視化・認知されていて、かつ読者がそのライターのファンである場合のみ、という認識でいれば行き違いも少ないかと思います。

2. 常識をいかに情報として有効にするか

とは言え、記事の論展開においては「常識」を挿し込む必要も出てきます。いくら知識ゼロベースな記事を心がけるにしても、やり過ぎれば読者が飽きてしまうので、難しいところですね。

そこで「なぜアロマオイルを紹介するのか」「誰に読んで欲しいのか」など、常識を情報っぽく書き換えるとスムーズになることに気がつきました!

出来るだけコンパクトに、するりと入り込む文章で展開していくのがコツだと思います。

「論展開」と「わかりやすさ」を大切に、記事を作っていく

次に、「誰が読んでもわかる文章にしよう」という姿勢が大切です。その上に、様々なWebライティング・編集技術がついてくるのではないでしょうか。

図化するとこんな感じ。

slide14

論展開〜情報の整理は編集スキルに、語尾・語感はライティングスキルにより近いかと思います。しっかり土台が出来ていればいるほど、文章が生きてきます。

以下で具体的に見ていきましょう。

論展開

Solved Maze puzzle

記事全体の流れ、パラグラフ全体の流れを滑らかにすることです。

冒頭と末尾の提案・倫理が崩れていないか、内容が右往左往していないかなど、基本的な部分をきちんと押さえましょう。

おおよそスマートフォンユーザーも視野にいれたWebメディアであれば、1500−2000字が適当とされることが多いですよね。

それより短い記事は量産・時事型、長い記事はPCユーザー&がっつり型に相当します。

つまり限られた文章の中で、常識にほど近い「基礎情報」から、いかに読者が得たい「展開情報」へ持っていくかが鍵です。

展開は、基本的にハッピーエンドを目標にしましょう。否定があっても肯定で被せ、マイナス情報があってもプラス情報で補ったほうが読後感がいいと思います。また、題材をいじるワードを統一すると、すっきりします。

例えばアロマオイルに関しての記事なら、「リラックス」なのか「マッサージ」なのか、何をもって記事を展開していくのかを定めましょう。

「アロマオイル」を「エッセンシャルオイル」にするなど、題材の言い換えは混乱を招くので、避けたいところですね。

分かりやすさ

Keep it simple

知識ゼロベースの記事作りは大前提として、単純明快な文章表現にしましょう。

まわりくどい表現になっていないか。専門用語、ピンと来ない単語が使われていないか。ライターや編集者の常識に身を任せず、徹底的にコンパクトでスッキリした記事へ。

もっと極端に言えば、私は「別タブを開いて検索させない記事作り」を心がけています。

ちなみに典型的な方法ですが、「あるある」で読者に寄り添うと「分かりやすさ」がグッと上がります。

プレゼントで貰ったアロマオイル…使い方が分からずに放置してしまった。そんなことはありませんか?

こんな導入部分であれば、簡単に展開できますね。

情報の整理

How to manage business concept

冒頭と末尾に同じ情報が入っている場合、内容が重複していて見た目が悪くなってしまうことも。リサイクルと一緒で、まず種類分けをして、同じ場所に集める必要があります。

ポイントは「基礎情報」なのか「展開情報」なのか、というところ。そして題材に対してそれぞれが「否定要素」なのか「肯定要素」なのか、重要度的に記事のどの部分にあるべきなのか、見極めましょう。

記事を俯瞰してそれぞれの情報を入れ替え、次にパラグラフ・文単位で加えたり消したりしていきます。

語尾

Frustrated man with laptop and boxes

翻訳したような文章にならないように、というのは気をつけたいところですよね。

「です」「ます」、「だ」「である」の統一はもちろんですが、それだけでは味気ない文章になってしまいます。ここで大事なのはリズム感ではないでしょうか。

文末まできちんと読み込まれにくいWebメディアだからこそ、視覚的に退屈な記事にならないようにしましょう。一定の表現方法をレパートリーとしてストックしておくことをおすすめします。

しかし、平仮名が多くなってしまうのは考えものです。「いかがでしたでしょうか」「ということになります」「させていただきます」などを多用すると、ちょっと間の抜けた印象に…。

平仮名・カタカナ・漢字のバランスをよく、視覚的な部分も含めて記事を作り上げていく必要があります。

語感

Businessman pointing at search bar

Webメディアは「読む」よりも「見る」に近く、「なんとなく分かる」記事を重宝する傾向にあるように思います。スクロールをし続けた時も、ある程度の情報が頭に入ってくる状態ですね。

論展開・分かりやすさ・情報の整理を「読んで」編集し終えたら、次はもっと口当たりの良い、適当な表現はないかと探す作業に入ります。同じ表現や「ダサい」と感じる言い回しは避けましょう。

おすすめなのは「類語」「対義語」「他の言い回し」を検索すること。情報の描写にバリエーションがあれば、情報がさらに目新しく映えます。

最終的に「見て」するっと入り、「読んで」納得できる記事になればOKです。

まとめ

エッジの効いた記事を早々に求めてしまいがちですが、これらのノウハウが頭に入っていないと空回りしたものになってしまうのが怖いですよね。

LIGブログだって8割が「まじめ記事」。まずはこの基礎を押さえておかなければ、Webメディアとしての価値は生まれません。

今後はさらに雑誌や新聞などのマスメディアもWebに参入し、爆発的に多様化していくことでしょう。

まさに世は戦国時代。埋もれず生き抜くために、真摯に地道に積み上げていきましょう。ではでは。

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LIGインターン生のたかちです。LIGの自社メディア『温泉JAPAN』にて日本一周湯巡り旅を連載、現在はメディアディレクターです。お酒と温泉と写真が好き。

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