「いいデザイン」を決めるのは、依頼主でも先輩でもない。|nanocolorカワバタ氏からデザインを学ぶみなさんへ

「いいデザイン」を決めるのは、依頼主でも先輩でもない。|nanocolorカワバタ氏からデザインを学ぶみなさんへ

Mako Saito

Mako Saito

LIGブログ編集長のMakoです。

弊社が運営するWebクリエイタースクール「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG」(通称デジLIG)は、2023年に「リーダーズ講座」を開講します。

リーダーズ講座とは
本気でクリエイターを目指すみなさんの学びを支援すべく、業界歴10年以上のトップクリエイターを講師に迎えお届けするデジLIGだけの特別講座。詳細はこちら

初回講座に先んじて、講師陣からデザインを学ぶみなさんへメッセージを頂戴しました。第一回目はnanocolor代表のカワバタさん@nanocolorkwbt)。デザイナー・マーケターとして成果を追求し続けるカワバタさんからのアツい言葉の数々、ぜひご注目ください。

講師:株式会社nanocolor 代表取締役社長 川端 康介 氏2004年、EC事業スタートアップに参画。デザイン/広告/商品開発などの知見や技術を独学で身につけ、2010年に株式会社nanocolorを設立。BtoCを中心に広告/ECサイト/LP/CRM/ブランディングなどを中心に顧客のデジタルマーケティング領域を支援。
聞き手:株式会社LIG Digital Education部マネージャー 林 隼平日本大学芸術学部卒業後、テレビ、ラジオ、Webメディア、プロスポーツイベントなど、複数の媒体にてディレクター職を経験。2018年9月からLIGにセールスメンバーとして入社し、教育事業部に配属(現デジタルエデュケーション部)。自身のクリエイターとしての経験を生かし、現在はマネージャーとしてWebクリエイタースクール事業「デジタルハリウッドSTUDO by LIG」の事業企画、運営を行い、クリエイター育成をミッションとしている。

「なにを作りますか?」と聞いてはいけない

林:お忙しいなか、講師をお引き受けいただきありがとうございます! はじめに、当オファーをご快諾いただけた理由を教えていただけますか。

カワバタ:「デザイナーにとってマーケティングは、必要というより “不可欠” だ」と僕は考えます。そのためnoteやTwitterを通じてその重要性を発信し続けてきましたが、残念ながら最近は「デザイナーにマーケティング視点を持ってもらうのは無理かもしれない」と感じる瞬間が増えました。

これはビジネスモデルによる影響が大きいと考えています。ほとんどのデザイナーにとって、「いかにビジネスの成果につなげるのか」に向き合う時間はお金になりません。成果ではなく、納品物という結果の数や質が対価・評価に影響するので、「いかに早くスムーズに要望通りに多く納品するか」が優先されてしまいます。

それでも、やっぱり僕は、ビジネスで成果をあげるデザイナーでありたいし、そんなデザイナーを増やしたい。これからデザイナーを目指すみなさんには、依頼主の嗜好品を作るだけの人になってほしくありません。

そんな想いがあり、講師をお引き受けすることにしました。僕の話に共感し、行動してくださる方が1人でも増えれば嬉しいですね。

林:今回の講座がカワバタさんのような「マーケティングに強いデザイナー」を生み出すきっかけになれば、僕たちにとっても嬉しい限りです。

カワバタ:講座では、「なにを作りますか? と依頼主に聞くのはやめましょう」と真っ先にお伝えするつもりです。

「コンバージョン単価が高い」「目標に対して獲得数が未達」と困っている依頼主に「なにを作りますか?」と聞いてその通りにデザインしたって、成果が出るわけありません。なぜなら「売れていない」という課題の原因が、その依頼主の仮説にある可能性が高いですからね(苦笑)。

林:たしかに……。おっしゃるとおりですね。

カワバタ:なぜこの数字なのか、相手が立てた仮説の根拠はなんなのか、それらをきちんと把握して、“自分の力で” 適切な仮説を導き出せなければ、成果につながるデザインなんてできません。

それに、こう言うと怒られるかもしれませんが、デザイナーの先輩からの見た目に対するフィードバックもそんなに聞き入れなくていいと思っています。だってその先輩、「このデザインがいつ誰に届き、ビジネスにどんなインパクトをもたらすのか」をきっと把握していませんからね。それは意見であり答えではないので、扱い方に気をつけなければいけません。

林:おそらく、その一言にドキッとする先輩のほうが多いのではないかと思います(涙)。

カワバタ:「いいデザイン」を決めるのは消費者や利用者です。正しく機能して、依頼主の課題が解決すればその良し悪しは数字にあらわれます。なので依頼主が言うことも先輩が言うことも、正しく疑うほうがいいと僕は思いますね。

同質化するな。ポジションをとれ

林:そんなカワバタさんはどのようにしてマーケティング視点を身につけていったのでしょうか?

カワバタ:昔、アルバイトとして入社した会社でECを立ち上げた経験が大きいです。その部署には僕1人しかおらず、商品開発や仕入れ、広告、顧客管理と、モノを売る一連の流れをすべて担当しました。PhotoshopやHTMLを独学で習得したのも同じタイミングです。振り返ってみれば、もとからデザイナー兼マーケターだったのかもしれませんね。

林:カワバタさんが「マーケティングに強いデザイナーになってよかった」と感じるのはどんなときですか?

カワバタ:「自分はちゃんと人の役に立っているんだ」と実感できる機会が増えたときでしょうか。こうしたやりがいが「もっと勉強してお客様をリードする提案をしよう」という原動力になり、さらに成果が伸びて、お客様満足度が上がる……という良いサイクルを生み出しているように感じます。

林:スキルが高まることで仕事のやりがいが増し、さらにスキルを高めようというモチベーションが生まれる。理想的なサイクルですね。

林:ちなみにカワバタさんなら「デザインも得意なマーケター」と名乗ることもできるかと思いますが、メインの肩書きを「デザイナー」にしているのはなぜでしょうか。

カワバタ:「デザイナーとしてマーケティングを語る」ほうがポジションをとりやすいからです。

「あなたの代わりなんていくらでもいる」と言われたら誰だってイヤじゃないですか。「あなたに相談したい」とお客様から選んでもらうためには、周囲との違いをハッキリと見せつけ、ポジションをとる必要があります。

昨今は「みんな一緒」であることに安心している人も多いように感じますが、「周りはみんな敵だ」と考えたほうがいいと、僕は思います。「あの人のデザインはすごいなぁ」ではなく、「今回は負けたけど、次は絶対負けない」と思っている人のほうが、将来的に活躍できるのではないでしょうか。

林:デジLIGはいままで「ともに学ぶ仲間を作る場」として提供してきましたが、今後は「刺激を受け合うライバルを作る場」にもしていきたいな、とお話を聞いて感じました。

デザイナーだからこそ、頭を動かそう

林:最後に、リーダーズ講座でどんなお話をされる予定なのか、ぜひ教えてください。

カワバタ:受講生のみなさんに「この商品、売れてないけどどうしたらいい?」という課題を投げかけようと思っています。

「なぜ売れないのか」を論理的に考えたり、抽象化と具体化を繰り返したりするなかで、「こうしたら売れるんじゃないか」「そのためにはこういうアウトプットが必要なんじゃないか」という自分なりの結論を導き出してもらいます。

学習カリキュラムは「答え」のあるものが多いかと思いますが、実際の仕事現場に「答え」なんてほとんどありません。自分の力で答えを導き出すことから逃げてしまうと、デザイナーとして活躍できない。だからこそ僕の講座は手ではなく、頭をフルで動かします。

「ちょっと難しいな」と感じられるかもしれませんが、ビジネスとクリエイティブを結びつけることに、ぜひ挑戦してほしいですね。

林:いままでにはない講座になりそうで、開講が非常に楽しみです。これからどうぞよろしくお願いいたします!

さいごに

私たちデジLIGは、「スクールを卒業してデザイナーになること」がゴールではなく、5年後10年後に「クリエイターとして良いキャリアを築くこと」を本気で支援したいと考えています。当講座が、クリエイターとして自身の価値を高めていく際の一つの基準になることを心より願っています!

カワバタさんの初回授業は2023年3月に開催予定です。本気でクリエイターを目指すみなさん、デジLIGにてお待ちしております!
 

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Mako Saito
Mako Saito In-house Marketing / Manager / Marketer / 齊藤 麻子

1992年生まれ。2014年九州大学芸術工学部卒業後に採用コンサルティング会社へ新卒入社。法人営業から新規事業推進、マーケティング業務に従事したのち、2018年にLIGへ。2021年にマネージャー、2023年にLIGブログ編集長に就任し、現在は自社のマーケティング、オウンドメディア運営に携わる。副業ではライターとして活動中。あだ名は「まこりーぬ」。著書『デジタルマーケの成果を最大化するWebライティング』(日本実業出版社)

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