「いきなり会社のリブランディングプロジェクトを任されてしまった!(汗)」
と頭を抱えるみなさん……! 昨年その状況に陥りました、LIGのマーケターのまこりーぬです。
昔から “なんでも屋” 的に動くことの多かった私ですが、ある日突然ゴウさん(LIG前代表&創業者)から
「うちのCI(コーポレート・アイデンティティ)を変更します! この一大プロジェクト、一緒にやろう! まずはパートナー会社を探すところからお願いしていい?」
とDMをもらったときは、「だいぶ重たいミッションだな」と感じたことを鮮明に覚えています(笑)。
当記事では、リブランディングをおこなった一事例として、我々LIGがどのようにしてパートナー会社を選び、リブランディングプロジェクトをスタートさせたのかを赤裸々にまとめました。突如として会社のリブランディングプロジェクトを任されてしまった現場のみなさまにとって、少しでも参考となれば幸いです!
どうやって候補を洗い出したのか
「企業のリブランディングが得意な会社っていったいどこ……!?」
からスタートしたパートナー会社探し。
Web制作会社LIGの一社員として同業者の名前は多数知っていた私であっても、“コーポレートのリブランディング” という今回のプロジェクトにぴったりな企業様の名前をバチッと思い浮かべることはできませんでした。同業界ではない方であればなおさらパートナー探しは難しいことでしょう。
しかもプロジェクトオーナーであるゴウさん(LIG元会長)は生粋のクセありクリエイターですし、社内にはプロとして活躍しているデザイナーが多く在籍しています。
「うちのみんなが納得できるパートナーを探すって、だいぶハードル高いぞ……!?」
という、なんとも涙目な心境でした。
取り急ぎ「ブランディング 会社」で検索して上位の記事をパラパラと見てみたものの、「こうして比較記事にまとめられている企業様は正直あまりマッチしないな」という印象でした。おそらくブランディングに強いというより、 “SEOに強い企業様” なんだと思います(それはそれですばらしいことです)。
ということで……
「これはもう、業界に詳しい人に聞くしかねぇ」
と早々に紹介経由でパートナー会社を探すことに舵を切りました。おもにOB/OGに相談したところステキな企業様がたくさん候補にあがったので、この探し方は間違っていなかったと感じています。
※ちなみに先日、そんな昔の私におすすめしたい「クリエイターが選ぶデザインに強いWeb制作会社11選」という記事を出しました。業界に詳しい弊社クリエイターが厳選した制作会社様をまとめておりますので、ぜひご参考ください!
クリエイターが選ぶデザインに強いWeb制作会社12選
どんなオリエンをしたのか
リブランディングプロジェクトなんて経験したことのない私は、「とりあえず各社と話したらなにか前進するだろう」という発想で「まずは30分打ち合わせのお時間をください」と7社に問い合わせました。
こちらからお伝えしたことは以下の情報のみ。
「CI変更の目的(おもしろブログ発信をする企業からDX支援企業へイメージチェンジ)」
「必須のアウトプット(ロゴとWebサイト)」
「こういう状況なんですが、御社とパートナーを組んだらどのようにプロジェクトが進み、どれくらいお金がかかりますか?」
たったこれだけでしたが、とにかくまず動いてみたことで業界事情やその後のプロジェクトの進め方がかなりクリアになりました。
第一に、打ち合わせの時間ももらえずお断りの企業様が2つありました。「あれ……まだ予算も伝えていないのに……」と軽くショックだったことを覚えています。きっとみなさん忙しいのですね(苦笑)。
続いて、「コンペには出ません」「発注前のデザイン提案はやっていないんです」と開口一番におっしゃる企業様も2〜3社ありました。弊社の場合はコンペありきで考えていなかったので課題になりませんでしたが、もしみなさんが「コンペで決めよう」と考えていらっしゃるようであれば、注意が必要です。
なお、私自身コンペありきで考えていなかったのは、「ウェブ制作会社はコンペで選んではいけない」というベイジ枌谷さんの記事に共感し必要性を感じていなかったからというのと、ゴウさんならコンペという形式にこだわらず意思決定してくださるだろうと確信があったからです(笑)。
最後の決め手はなんだったのか
大前提、キラキラの実績をバンバン公開している企業様にしか問い合わせていないため、過去の実績から各社の差を見出すことはほぼ不可能です。となると、コンペを開かない我々が比較検討できるポイントは一点しかありません。
それは「この一大プロジェクトをリードしてくれるイメージが湧くかどうか」です。
不思議なもので、たった1〜2回のアポイントであっても「我々の課題に対する解像度の高さ」「自社のブランディングプロセスに対する自信」って、十分に察せられるものなんですよね。こうしてパートナー候補を絞っていきました。
約1.5ヶ月かけて吟味した結果、最終的にはB&Hさんに依頼しました。
なかには非常に気持ちのよいレスポンスでプロジェクトマネジメントに長けているであろう企業様もいましたし、10人がかりで熱心に提案してくださった企業様もありましたが(その節は本当にありがとうございました)、最終的になぜB&Hさんにお願いしたのかというと、期待を超えるアウトプットが生まれる可能性を十分に感じたからです。
そう感じさせるのは、B&H代表のgenkiさんのブランディングに対する圧倒的な知見だと私は思います。唯一不安だったのはgenkiさんとゴウさんとの相性でしたが、無事意気投合したようでした(笑)。
その後プロジェクトがどう続いたのかは、ぜひこちらの記事をご覧ください。
見た目だけのブランディングはもうやめよう|B&H×LIG対談
おまけ:そもそもなぜ内製化しなかったのか
「今回のリブランディングはB&Hさんに伴走してもらいました」と言うと、「内製できるのに外部パートナーに依頼したのはなぜですか?」とたびたび聞かれます。
内製化の場合、なんといっても課題は “リソース” です。どれだけ事前にクリエイターの工数を確保していたとしても、クライアントワークの部署にいる以上はお客様のご要望を優先せざるを得ません。ということで、今回は外部を頼るという選択肢をとりました。
また、外部のプロフェッショナルにお願いすれば、第三者視点で「LIG」を深掘りしてもらえるのではないか、という期待もありました。実際のところB&Hさんに伴走いただいたおかげで、とてもクオリティの高いアウトプットが生まれたと感じています。
ただ、結果としてCIリニューアルの過程に巻き込めた社員の数が少なく、それが裏目に出てしまった側面はあると感じています。「いきなり新しいCIが爆誕した」と感じた社員がきっと多かったでしょう。これは完全に私の反省点ですが、なぜこのロゴに、なぜこのデザインになったのかをもっと深く、もっと繰り返し全社に共有すべきでした。
もしもう一度リブランディングプロジェクトをやるのなら、社内の巻き込みはしっかり意識して進めていきたい所存です。
さいごに
これからリブランディングプロジェクトに臨むみなさんに改めてお伝えしたいことは、
- パートナー候補の洗い出しは、その業界に詳しい人に聞くと間違いない
- 当然ながら、制作会社側もクライアントを選ぶ権利がある
という2点です。納得のいくパートナー探しを、ぜひ貪欲に進めてみてくださいね。
ちなみに、我々LIGもブランディングのお手伝いをしている会社です。もしご興味あれば制作実績をのぞいてみてください!
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