松の内の賑わいも過ぎ……寒い毎日が続いておりますね。LIGのメディア事業部、外部コンテンツ制作チームエディターのたまきです。
鏡に映った自分の異変に気づき、年始に久しぶりに体重計に乗ったのですが、思った通り。体重計は過去最大(妊娠・出産期をのぞく)の数値を叩き出しました……! まずいです……非常にまずいので今年の目標は有無を言わさず「ダイエット」に決定です。
その話はひとまず置いておいて……。
今回はダイエットのお話ではなく、入社してから仕事をする中で学んだことを前後編にわたる大作にまとめてくれた後輩エディター・バズーの記事を読み、私自身はどんなことに気をつけて仕事をしていたっけ? と振り返ってみました。
新卒の私がベテラン編集者のたまき先輩から学んだこと【前編】〜企画考案からライター・カメラマン手配まで〜
新卒の私がベテラン編集者のたまき先輩から学んだこと【後編】〜取材場所の手配から取材当日まで〜
フリーランスという立場で仕事をしてきた期間が長かったので、依頼元の担当者や編集者と一緒に仕事をすることはあっても、アシスタントと一緒に仕事をする機会はほとんどありませんでした。ましてや20歳以上も年下の若者と仕事をするだなんて!「イマドキの若者はどんな感じなの?」と最初は少し先入観を持って接していたかもしれません。
これまでに後輩を指導したことのない私が上手く一緒に仕事を進めていけたのは、バズーだったからというのもあるかもしれませんが、子育ての経験が役に立っているような気がしています。もちろん社会に出た立派な大人なので、子どもと同じように接していたわけではありませんが、「ちょっと似ているかも?」と思ったことをまとめてみます。
「できること」で成功体験を積み重ねる
私が編集アシスタントとして出版社に入った頃はDTP(デスクトップパブリッシング=パソコンのデータから印刷物を作成すること)黎明期で、まだ版下を切り貼りすることもあったような時代です。1社目で配属された編集部はゲームとパソコン誌の編集部だったのでDTPを取り入れていましたが、転社した先の演劇専門誌は、広告はコピーを切り貼りした版下、誌面データは編集部員自らQuark Expressで作成し、印刷所にMOディスクにコピーして入稿するといった、限りなくアナログに近いデジタル……な環境でした。
何が言いたいかと言うと、私たちが20代だったころとは、明らかに時代が違います。そのことは常に忘れないようにしました。「仕事に使うツールは最初から使えて当たり前」の時代に生まれた彼らとは、スタート地点も違うのです。若い彼らは、PCの操作からレクチャーしてもらっていた当時の私と比べてとても優秀。なので、最初はまず「できること」から手伝ってもらうことにしました。
具体的には、クライアントと共有する企画提案シートをスプレッドシートで作成してもらい、シートができたら企画考案の仕方をレクチャーし、資料を集めてもらいながら企画を一緒に考えました。するとまあ、仕事が早い、早い。そう、「できないこと」もあるけど、それ以上に「できること」も多いのです。
以前、IT企業の社内報の編集をしていたことがあります。そのときにも思ったのですが、新卒として入社してきた若者たちは、真面目で純粋です。その真面目さや純粋さを仕事に活かしてもらうことが会社にとっての一番のメリット。とにかく、「やる気の芽を摘んではならない!」という使命感のもと、まずはたくさんの「できること」で仕事に関わってもらい、小さな成功体験を積み重ねてからステップアップしていく、ということを心がけました。
これが実は子育てから学んだことです。乳幼児期に身につけておくといいと言われている「非認知能力」を伸ばすには、「できること」で得られる成功体験がとても役に立つと言われています。まずは「できること」を後輩にやってもらい、「まだできないこと」は自分でする。「できること」で仕事の流れをつかんでもらった上で応用編に入ると自信にもつながるし、効率よくスムーズに業務を進行することにつながります。
非認知能力とは?
自尊心、自己肯定感、自立心、自制心、自信などの「自分に関する力」や、一般的には社会性と呼ばれる、協調性、共感する力、思いやり、社交性、善悪を判断する道徳性などの「人と関わる力」のこと。乳幼児期に身につけておくと将来的にメリットがあると言われている。
頭ごなしな物言いはせず「褒める」ことが大切
子どもたちを「やる気」にさせるためには、失敗しても「頭ごなしに叱らずに、できたことをきちんと褒める」ことが有効です。
仕事が忙しいと、家はまったく片づきません。忙しい中片づけたとしても、子どもたちが一瞬でぐちゃぐちゃにしてしまいます。目の前に広がる汚部屋に嫌気がさし、娘を頭ごなしに叱ってしまったことがありました。
「今やろうと思ってたんだよー!」と号泣する娘、「嘘つくんじゃない!」とさらに怒ってしまう母。こうなるともう手がつけられません。「もう二度と片づけない。バカヤロー!」と、覚えたてのバカヤローで母の怒りにさらに火をつける娘。見ていた息子が大声に驚いて泣き叫ぶという悪循環を繰り返し、「頭ごなしに叱るだけでは人の心は動かせない」ということをようやく学びました。
最近では、なるべく怒らず、子どもに伝わりやすいように指示をして、小さなことでもできたらまず「褒める」。お手伝いなどをしてもらったときにもまず「ありがとう」とお礼を言い、上手くできていなかったときなどには、改善点を優しく伝えるようにしました。それから、次にできそうなことを指示していくとケンカにならず、揉めることも少なくなるので、自分からやろうとする姿勢も見られるようになりました。
こういった「やる気スイッチの押し方」も、業務を進行する上で応用できると思います。子どもにするように手取り足取り教える必要はないと思いますが、段階を踏み、細かく指示していくと失敗は減っていきます。もし失敗してもきちんと理由を聞き、成功した場合は褒める。やりとりをする中で信頼関係を築くことによって、仕事の楽しさや、やりがいを感じてもらえるのではないでしょうか。
「ポジティブ」な言葉で楽しめる環境をつくる
日々の会話で何気なく使っている言葉も、子育てするようになってから気をつけています。
たとえば、子どもが何か失敗してしまったとして、「なんでできないの……」と嘆くよりも、「失敗しちゃったけど次はできるよ」と言ってあげたほうが次に挑戦してみようと思う気持ちが湧き、前向きになれます。我が家の夫はわりとネガティブな言葉を子どもに言ってしまうタイプで、6歳の娘とまあ、折り合いが悪い……。最近では「パパがいるとつまらない」とまで言われてしまうほどになってしまいました……(でも、出張でいないときには「寂しい」とは言っていますが……)。
このことからも、ネガティブな言葉を日常的に使うのは良くないことだとわかります。自分が聞く立場だとして考えても、いい気持ちはしません。親はもちろん、上司にネガティブな言葉を言われたら、やる気もしぼんでしまうのではないでしょうか。楽しく仕事ができる環境のほうがいいに決まってるので、なるべくポジティブな言葉を使うよう心がけていました。
以前、夫が子どもにネガティブな言葉を連発するのを見かねて、ネット上で見つけたネガティブな言葉をポジティブに変換する記事や本に関する情報を送りつけたことがあります。そのときにあらためて、「子育てにネガティブな言葉はNGだ」と感じたことを覚えています。
言い換えだけでポジティブになる言葉
- ずるい→世渡り上手
下手→過程を楽しめる
弱虫→慎重
わがまま→自分の気持ちに正直
キモい→存在感がある
頑固→芯がある
飽き性→好奇心が強い
ケチ→物持ちがいい
落ち着きがない→行動的
これらの言葉を実際に使う機会は多くはないとは思いますが、ネガティブな言葉を使わないように気をつけるのは、自分にとっても悪いことではないはずです。
最後に
会社が発展していくためには、次代を担う人材の育成が必要不可欠です。
私は時短勤務の身ですし、管理職の方々に比べると気楽なもんです。この記事を読んで、「甘い!」と思う方もいるかもしれません。ですが、バズーが書いてくれた記事を読んで少しだけ、「時短ワーママでも役に立てることがあるんだ」と嬉しくなり、調子に乗ってアンサー記事のようなものを書いてみました。
現在、バズーは私のもとを離れ(部署は一緒ですが)、アシスタントエディターからエディターとなり、さまざまな案件に携わっています。今後も活躍する姿を陰ながら見守って行きたいと思います。
ということでみなさま、2019年もLIGブログをどうぞよろしくお願いいたします。
私はとにかくダイエットが急務です!!頑張ります!!
(LIGブログで報告は……しません!!)