こんにちは! ディレクターのともぞうです。
最近はカーソル移動がEmacsに汚染されはじめていて、Emacsも悪くないな…と思ったりしています。
さて、みなさん! サイトの運用・改善していますか?
僕はは運用案件にアサインされたことがきっかけで、数値を見たり改善案を出してテストをしていました。
より精度の高い解析・提案をおこなえるようになりたいと思い、今回の「LIG’s DIRECTION school 2016 with 日本ディレクション協会」に参加してきました!
目指せ! KAIZENおじさん!
目次
「LIG’s DIRECTION school 2016 with 日本ディレクション協会」とは?
- ディレクションってなに?
- 具体的にはどんなことをするの?
- どんなスキルが必要になるの?
などなど、体系的に学びにくく、独自で現場でしか学ぶことができなかった「ディレクション」を学ばせてくれるスクールです。
初級と上級の2コースがあり、難易度に合わせて受講可能!
なんと次回が最終回です!
本日の講師
今回の講師はディレクター協会の会長! 中村さんです!
今回の講師:中村 健太 氏株式会社ビットエーのCMO。数多くの大手メディアコンサル、およびディレクターとしてのサービスグロース施策を展開、成功させてきた実績を持つ。 2013年からは日本ディレクション協会会長を務め、多くの講演に登壇。主な著書に『超実践的 Webディレクターの教科書』など。 |
さて、今回の「LIG’s DIRECTION school 2016 with 日本ディレクション協会」どんなイベントだったのか振り返っていきたいと思います。
運営を任せられる人に求められる能力
Webサイトの運用に携わるうえでWebディレクターには、解析提案能力という考え方が求められています。
クライアントにとってWebサイトはリリースしてからがスタートラインです。
そして、クライアントの事業を成長させるためにはWebサイトの運用・改善が必要になるため、Webディレクターに求められる能力になっているのでしょう。
現在は、本当に運用・改善をまわすことができる人が不足しているようです。これはディレクターとしてキャリアアップのチャンスかもしれません!
では、具体的にどういった行動ができる人が求められているかを見ていきましょう。
チームとして提案できる
クライアントに施策を提案するとき、ディレクターだけで施策を考えたりしていませんか?
提案は制作チームで提案できることが望ましいです。
ディレクターやアナリストだけが考え提案するのではなく、デザイナーもエンジニアもその案件に携わる人全員で提案をすることで、
複数の視点からの意見・提案ができるためです。
ここでの注意点は思いつきでの提案を避けることです。提案した施策を実施してうまくいかなかった場合に何が正解かがわからなくなるためです。
ディレクターとしては制作チームにビジネス自体に携わっているという当事者意識をもってもらい、チーム内で活発に意見がでてくるようにする、チームビルディングの能力が求められているのだと思いました。
解析の目的
運用・改善していくうえでWeb解析をおこなうのは非常に重要な作業の1つである解析!
解析の目的は大きく3つあります。
- サイトを改善する理由を見つけ成長させる
- ユーザーニーズを把握して次の施策を考える
- うまくいっている施策の加速と上手くいっていない施策の原因究明と改善
解析は仮説を立てるための行為で、数値データを調べる仕事ではないのです。
ぼく自身も仮説を立てるため、検証のためにテストをおこなったりしてました。
仮説を立てることでテストに目的ができるため、テストの結果への判断が明確になり、次のアクションを決めやすくなると実感した覚えがあります。
Web解析の基本的なやりかた
運用を回す上でクライアンから求められているものと、解析の目的を理解したところで、実際にWeb解析のやり方をご紹介します。
具体的なやりかたは4ステップにわけることができます。
- このサイトはダメだ! と決める
- 理想の導線を考える
- 仮説と取るべき数値を決める
- 何をどの順番でやるのか決める
それぞれ内容を見ていきます。
1. このサイトはダメだ! と決める
未完成のものであることを前提として受け入れ、数字に向き合うという心構えの話です。
たしかに、自分が関わっているプロダクトは愛着が湧いてしまうものですよね。こんなにいいコンテンツをもっていて魅力的なのに! みたいに色眼鏡になってしまいがちな気がします…。
そういった気持ちを抑え、運用・改善を試みることが大事です。
2. 理想導線を考える
みんながみんな、こういう導線を辿ってくれると嬉しいよね! というパターンを洗い出す作業です。
初回訪問、2回目の訪問、男女などの特性によって理想導線は変わるので、複数パターン考える必要があります。
理想導線こそが、利益最大化につながるものと考えられるので、指針として非常に重要だと感じました。また、施策や仮説を考えるときも、理想導線に近づけるのか? という振り返りにも使えると思いました。
3. 仮説と取るべき数値を決める
「もしかしてこのサイトがダメなのって○○(取るべき数値の項目)が▲▲(その数値の実測データ)だからじゃない?」というフォーマットで仮説とKPIを決めます。KPIは○○と▲▲が該当します。
KPIはユーザーシチュエーションで見つける
仮説を立てるときのフォーマットもわかったし何がKPIになるのかもわかりましたが、取るべき数値を選別、判断するのが非常に難しいところですよね。
例えば、Googleアナリティクスだけでは取れないデータが本当のKPIの可能性もあります。
そんなKPIを見つけるコツとしてユーザーシチュエーションの分解が役に立ちます。
- ユーザーシチュエーションとは
- 「20代OLというユーザーは存在しない。
けど、昨日の女子会で食べすぎちゃったから、今日のランチをおさえようかな?と思っているユーザーはいる」
みたいにシチュエーションベースで考えるものです。
たしかに、「40代女性で台東区に住んでいて、世帯収入は…」 という情報よりも身近な感じがして想像しやすい気がします。
ペルソナ立ても最近では一般化され重要視されている印象ですが、いまの時代ペルソナが多様になりすぎてしまって、せっかく立てたペルソナも母数が小さくなりすぎてしまいます。
結果、取りこぼしが多くなってしまいWebサービスなどがスケールアウトしにくくなってしまいます。
4. 何をどの順番でやるのか決める
仮説ができたら、施策内容もできたら実施前に優先度をつけます。
予算もスケジュールも限られている中で、全部というわけにはいかないものですから…。
中村さんがよく使う判断基準は下記だそうです。
- ユーザーに届くスピード
- 数字に対するインパクトの大きさ
- 施策の簡易さと実装の早さ
この項目を見たしているテストは検証しやすそうで、良い仮説でもあるんだろうなと思いました。
ここまで、すごい濃厚な話が猛スピードでかけていったのですが、中村さんはざっくばらんな話し方でとても理解しやすかったです。
参加された方も同意見の方が多いみたいでした。
解析提案を実践してみる
座学が終わったら、ワークショップをおこないました。
実際のサイトを対象に「Web解析の基本的なやりかた」をおこなってみる! というものでした。
対象サイトは、ECサイトからLIGブログもあったりと多種多様でした。
各チームでブレストして、付箋をつかってまとめて、図を引いてみたりして、という仕事でも見られる光景が広がっていました。
そして、考えたユーザーシチュエーションをもとに、理想導線の作成にチャレンジしました。
また、ワークショップ中は中村さんも積極的にアドバイスしてくれていました。
最後に各チームで発表をし、中村さんが適宜質問をしつつ、レビューしてワークショップを終えました。
最後には、懇親会でお酒を酌み交わしつつ、中村さんに直接質問したり、チームが一緒になった人とわいわい情報交換をして本セミナーは幕を閉じました。
講座を振り返って
あっという間の4時間でした!
最後は時間が押すくらいに熱量のあるセミナーで、とても心地よい疲労感が残りました。
中村さんいわく、今回は初心者コース以上のボリューム感だったみたいです。
今回はぼく自身、運用案件に携わっていたこともあり実際の経験と照らし合わせることで理解が深まったり、ユーザーシチュエーションなどの新しい知見を得ることができました。
実際に座学で得たものをワークショップでアウトプットすることができる点や、なによりも講師の方にサポートしてもらいながら実践できたのでわからない点もすぐに解決できるのがとても良かったです。
仮説を立てるための解析だということを念頭に、チーム一体で運用・改善していけるようにしたいと思います!
LIG’s DIRECTION school 2016もとうとう次回が最終講義!
今回ぼくが参加したのは、『LIG’s DIRECTION school 2016 with日本ディレクション協会』初級コースの6回目でした! コースをお申し込みでない方も、単発での受講が可能です。
次回は12月11日(日)に、上級コースの6回目「Webを超え『商流とビジネスを設計』する 超具体的手法&失敗・成功パターン全公開セミナー」を開講します。
“成功事例から失敗談までお話してくれるようです! リアルな経験談を聞くだけでも価値があるかもしれません…!”
それでは、次回の「LIG’s DIRECTION school」でお会いしましょう!
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