被写界深度
ピントが合う範囲のことを被写界深度と呼び、被写界深度が浅いほどピントの合う範囲が狭く、被写界深度が深いほどピントの合う範囲が広い、と覚えてください。たとえば、人間の顔を被写界深度が浅い状態で撮影すると、「鼻にはピントが合っているが、耳はピントがボケている」ということがよく起こります。
被写界深度は絞り値と、後述する焦点距離、そしてカメラマンと被写体の距離によって決まります。絞り値が低ければ低いほど、焦点距離が長ければ長いほど、カメラマンが被写体に近づけば近づくほど、被写界深度は浅く(ピントの合う範囲が狭く)なります。その逆もまた然りです。
画角・焦点距離
イメージセンサーに写る被写体の範囲を画角といいます。画角が広いほど焦点距離が短くなり、画角が狭いほど焦点距離は長くなります。
レンズによって限界となる焦点距離が決まっており、こちらのカメラレンズの場合は写真の赤い丸で囲ってある部分が限界となる焦点距離です。
小さい値に進むほど広角、大きい値に進むほどズームとなります。レンズによっては焦点距離が小さい値からはじまってかなり大きな値までカバーできるものがあり、そういうレンズのことを高倍率ズームレンズと呼びます。
また、イメージセンサーが大きいほど、画角は広くなります。
上の写真は35mmフルサイズと呼ばれる大きめのイメージセンサーを搭載したカメラで撮影したものですが、同じレンズ、同じ焦点距離、同じ位置からの撮影で、APS-Cとこれほど差がでます。
ホワイトバランス
ホワイトバランスとは被写体に当たる光の種類に応じて変わる色味を調整し、白いものを白に近い色として写すための機能です。
被写体に当たる光としては、外での撮影ならば日光、室内での撮影ならば電球、蛍光灯などが挙げられます。これらの光は肉眼で見るとあまり差異がありませんが、それは人間の脳内補正によるもので、カメラのイメージセンサーは実は光の色の違いを強く認識しています。
とくに、カメラが認識する白というのは、周りの色と比較した際の“白っぽさ”でしかないので、白いものを白くしようとした結果、写真全体の色味が黄色くなったり青くなったりする場合があります。これらはホワイトバランスの設定を調整することで改善できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。初心者の方には取っ付きにくいカメラ用語ですが、実はカメラの仕組みや性能と密接に関わり合っており、上記の用語については知っておいて損はありません。
※カメラ用語についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事「永久保存版!デジタル一眼レフ初心者のためのカメラ用語辞典」を参考にしてください。
というわけで、次回は実際に撮影をしながら「基本となる状況に合わせたカメラの設定」について説明します。お楽しみに!
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