こんにちは、メディア事業部のナッツです。
日本のオタク文化を海外に発信している「Tokyo Otaku Mode」や訪日外国人向けメディア「MATCHA」、株式会社nanapiが運営するグローバルメディア「IGNITION」など、海外向けに情報発信を行うメディアが増えてきましたね。
「英語で情報発信すれば単純に考えて読者数は数倍、広告収益も増やすことができるぞ!」ということで、まるで19世紀の米国であったゴールドラッシュばりに、金脈発掘を目指してグローバルメディアを考えている企業も増えているのではないでしょうか。
このゴールドラッシュの波に乗って、私自身も英語でブログでも書いてみようかと思ったのですが、「そもそもどうやって英語圏の人にブログを見つけてもらえばいいのか」と思ったわけです。もちろんSEOをしっかり設計することは当然ですが、それ以外に方法はないのでしょうか。
そこで今回は、お金をかけずにできる海外向けプロモーション方法を調べてみました。
目次
キーパーソンにアプローチする
1. 競合記事の被リンクを調べて、リンク元メディアに連絡する
- 使うツール:Open Site Explorer
https://moz.com/researchtools/ose/
メディアに取り上げてもらうために一番簡単な方法は、自分の記事と似たような競合記事を取り上げているメディアに連絡をとることです。
そのために同ジャンルの競合記事の被リンクを調べましょう。調べる方法は簡単です。Open Site Explorerというツールを使い、競合記事を検索にかけるだけ。そうすると、その記事の被リンクを閲覧することができますので、各リンク元のメディアや執筆者の連絡先を調べて、連絡をとりましょう。
メールで連絡をとるときに参考になる文例を、マーケティングストラジストのRobbieさんが紹介していたので引用させていただきます。
Hey NAME,
I just wanted to say that I’m loving the blog. I actually came across a great post of yours today, POST NAME.
As always, great stuff!
I noticed that you have a link to POST NAME
I really like this resource, some very valuable content in there. In fact, it inspired me to write an updated version called ENTER YOUR POST NAME. You can check it out here: POST URL. Might be worth adding to your article.
Either way, keep up the great work!
Cheers,
YOUR NAME
2. まとめ記事を探して、まとめてもらうよう連絡する
こちらも実は上記でご紹介したRobbieさんの記事で知ったのですが、英語メディアではよく「Weekly Roundup」記事というのが公開されます。“Roundup”とは「まとめ」のような意味で、“Weekly Roundup”は「今週のまとめ」という意味です。
例えば「startup roundup」で検索してみると、下記のような記事がヒットします。
Old City carpooling company behind Ride, vRide raises $5M [Startup Roundup]
Tuesday Morning Roundup: Startup Seeks Executive Assistant
こういったまとめ記事を毎週出しているメディアは、常にネタを探しています。
そこで自分のメディアのキーワードで「(キーワード) + roundup」で検索し、ヒットしたメディアにコンタクトをとりましょう。
もしかしたら、メディアの担当者が継続的にブログをチェックしてくれるかもしれませんよ。
3. 執筆する記事内にインフルエンサーのことを言及する
インフルエンサーの記事の紹介や引用、またインフルエンサー自身について言及するような記事を書いてみましょう。そして、記事公開後に本人に連絡をとるのです。「あなたについて記事を書きました、よければご意見ください」と。
記事すべてをインフルエンサーの記事にする必要はありません。例えばインフルエンサーが執筆した記事の一部を引用し、「あなたの記事がとてもスゴい役に立ったので、引用して紹介させていただきました」と連絡とることもできるでしょう。
インフルエンサーの方が気に入ってくれれば、彼らのフォロワーにシェアしてくれるかもしれません。
また、最初のコンタクトをキッカケに、今後も継続的に連絡を取り合う仲になる可能性もあります。積極的にいろいろなインフルエンサーに連絡をとってみましょう。
4. Buzzsumoを使ってインフルエンサーを探す
- 使うツール:Buzzsumo – Influencer Search
https://app.buzzsumo.com/influencers
インフルエンサーに連絡をとろうと書きましたが、そもそも海外でどんな人がインフルエンサーなのかパッと思い浮かびませんよね。
日本の企業に勤めて日本語で仕事をしている限り、Twitterで英語圏ユーザーをたくさんフォローして、海外の記事をたくさん読んで、英語圏の話題を常にウォッチすることはほぼ難しいでしょう。
そこで簡単にインフルエンサーを探せる、非常に便利なツールが「Buzzsumo」で、キーワードを入力し検索すると、関連するインフルエンサーやブロガーが一覧になって見ることができます。
「Buzzsumo」のスゴいところは、彼らのフォロワー数などが分かるだけでなく、「リツイート率」や「リプライ率」までもが分かるところです。(あざといですが、連絡をとるならリツイート率が高い方がいいですよね)
なお「Buzzsumo」は、インフルエンサーだけでなく「特定のトピックでどういった記事が多くシェアされているのか」というのも調べられる便利なツールです。
プラットフォームサービスに登録・連携する
5. triberrとブログを連携させる
- 使うツール:Triberr
「Triberr」はブロガーのためのソーシャルネットワークサービスです。
「Triberr」に登録してアカウントをつくり、ブログを連携させると、RSS配信機能を使って自動で「Triberr」上に告知されます。「Triberr」上で他のブロガーのコンテンツにコメントができたり、フォロー機能もあります。
「Triberr」の効果的な使い方に関しては下記ブログが参考になりましたので、ぜひご一読を。
- 参考:13 Tips for Using Triberr to Increase Your Blog Traffic Quickly
http://www.bloggingfromparadise.com/13-triberr-tips/
6. Blogomamaにブログを登録する
- 使うツール:Blogorama
「Blogorama」は日本でいう「にほんブログ村」のようなサービスで、ブログのランキングサイトです。サイト内の投票機能でランキングが形成され、各カテゴリのブログランキングを閲覧することができます。ランキング上位に入れば閲覧数は増えるでしょうし、逆にインフルエンサーを探している企業などから連絡がくるかもしれません。
なお登録申請後、承認されるまで約30日かかるそうですが、自分のブログに指定のリンクを設置し、ユニークな10クリックを獲得することで24時間以内に承認されるようです。
登録しておいて損はありませんので、ぜひブログをつくったら登録してみてください。
7. Alltopにブログを登録する
- 使うツール:Alltop
「Alltop」はブログディレクトリサービスです。各カテゴリ別にサイトがまとめられており、“Submission”ページから自分のブログを登録申請することが可能です。
こちらも「Blogorama」同様、登録しておいて損はありませんので、ぜひ登録してみましょう。
8. Bloglovin’に登録する
- 使うツール:Bloglovin’
「Bloglovin’」はRSSリーダーです。UIがお洒落で、「Bloglovin’」の登録バナーをブログ内に設置しているファッションブロガーも多くいます。
RSSリーダーなので、リピートして閲覧してもらうこともそうですが、「Bloglovin’」内の登録ブログを検索することも可能です。
現在、月間2,500万以上のユーザーが「Bloglovin’」を利用しており、フォローすべき新しいブログを探しているユーザーも多くいることでしょう。「Bloglovin’」に登録するだけで、認知してもらえるチャンスが広がりますので、こちらもぜひ登録しましょう。
9. Feedlyに登録する
- 使うツール:Feedly
こちらはご存知、RSSリーダー「Feedly」。
「Bloglovin’」と違い、自身のブログを登録する機能はないのですが、まずは自ら自分のブログをフォローします。あわせて「Feedly」ボタンをブログ内に設置し、ブログ読者に「Feedly」で購読してもらえるよう告知しましょう。
「Bloglovin’」同様、他のブログを検索することができますので、認知してもらえる機会を増やすことが可能になります。
- 参考:Feedlyボタンの設置について
http://feedly.com/factory.html
告知できる場所でひたすら告知をする
10. BizSugarで更新記事を告知する
- 使うツール:BizSugar
「BizSugar」はスモールビジネス向けのソーシャルネットワークサービスです。
スモールビジネス向けということで、カテゴリはマーケティングとファイナンス、マネジメント、テクノロジー、スタートアップの5つしかありません。これらのカテゴリに該当するのであれば、自分のブログの記事を告知することができるので、こちらもフル活用していきましょう。
11. Redditに投稿する
- 使うツール:Reddit
「Reddit」は非常にメジャーなソーシャルブックマークサービスです。若干違うところはあれど、「はてなブックマーク」の海外版のようなイメージです。
なんと言ってもスゴいのが、月間のUU数が1億7千万人というマンモスサービスであること。(参考:About reddit)
「Reddit」内で上位表示されれば、多くのトラフィックを集めることができるでしょう。「Reddit」の効果的な使い方は下記記事が参考になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 参考:How to Use Reddit to Drive Huge Traffic to Your Blog
http://techbloggerbd.blogspot.jp/2013/04/how-to-use-reddit-to-drive-huge-traffic.html
12. LinkedInのグループに投稿する
- 使うツール:LinkedIn
ご存知、ビジネスSNS「LinkedIn」。日本ではプライベートでもビジネスでも「Facebook」を使っている方が多いかと思いますが、海外では「プライベートはFacebook、ビジネスはLinkedIn」と使い分けるのが一般的です。
そして「LinkedIn」内にはグループ機能があり、さまざまなコミュニティが形成されています。自分のコンテンツと相性が良さそうなグループを探してメンバーになり、グループ内で告知しましょう。
13. Google+のコミュニティに投稿する
- 使うツール:Google+
「Google+」はGoogleが提供するSNSで、「LinkedIn」同様、コミュニティ機能があります。「Google+」にもさまざまなジャンルのコミュニティが存在しているので、記事を公開するたびに、ぜひ最適なコミュニティに投稿してみましょう。
14. Pinterestにブログ内の画像を投稿する
- 使うツール:Pinterest
「Pinterest」は現在、Facebookの次にサイトへトラフィックをもたらすSNSとして知られる画像専用SNSです。ブログに設定するアイキャッチ画像を引きのある画像にして、記事公開の度に自ら「Pinterest」に投稿してみましょう。
投稿された画像には画像元のリンクが設置されますので、自分のブログの画像を投稿することで、「Pinterest」ユーザーにブログへ訪問してもらうことが可能になります。
なお「Pinterest」内で検索に引っかかるよう、画像を投稿するときのディスクリプションに狙いたいキーワードを入れることをお忘れなく。
15. Tumblrに投稿する
- 使うツール:Tumblr
「Tumblr」はマイクロブログサービスの1つ。ユーザー数は4億2千万人とも言われており、世界的に使われているブログサービスになります。私自身も「Tumblr」を使っているのですが、「これはブログを告知するのに使える!」と思った点が2つあります。
1つはハッシュタグ機能があること。投稿に対していくらでもハッシュタグを付けることができるので、4億人超のユーザーが検索するであろうハッシュタグを設置して、多くのユーザーへ知ってもらう機会をつくることができます。
そしてもう1つは、テキストなしで画像だけで投稿してもいい気軽さ。たとえば「ブログ更新しましたー」というテキストとブログのアイキャッチ画像だけを投稿してもいいのです。ブログURLをクリックしてもらうためにはもう少しテキストは必要かと思いますが、気軽に投稿できて、かつ世界にアプローチができる可能性があるなら、使わない手はありませんね。
協力者を集めて告知する
16. Thunderclapを使ってオンライン上のフラッシュモブを実現する
- 使うツール:Thunderclap
「Thunderclap」はクラウドスピーングプラットフォームと呼ばれ、シェアしてほしいコメントに対して協力者を募り、協力者が目標数に達したら一斉にFacebookやTwitter、Tumblrにシェアされるサービスです。「Thunderclap」内では「オンライン上のフラッシュモブ」と表現していましたが、まさにその通りですね。「この記事だけは、絶対バズらせたい!」というときに使ってみましょう。
日本では「GHORUS」というサービスが有名です。
17. KickStarterを使ってメディア単体ではできないプロモーションを行う
- 使うツール:KickStarter
「KickStarter」はオンライン上で資金調達を可能にするクラウドファンディングサイトです。「KickStarter」には数多くのプロジェクトが投稿されており、中には1億円以上の資金調達を実現したプロジェクトも存在します。
ブログメディアが「KickStarter」をどう使うかはアイデア次第ですが、「ブログ読者を集めたパーティーを開く」「支援者限定ペーパーマガジンの発行」など、資金が必要なプロモーション企画を「KickStarter」で告知し、支援者からの資金が集まったら実現する、という流れも十分にあり得る話です。
「ポテトサラダをつくりたい!」というユニークなプロジェクトにはなんと500万円以上の資金が集まりました。「KickStarter」自体に投稿するために必要なお金はかかりませんので、実現したいプランを明確にして挑戦したいですね。
なお、現時点では日本からは銀行口座などの関係で「KickStarter」に投稿することはできません。しかし「KickStarter運用代行サービス」を行っている企業もありますので、ぜひ企画を練ってみてください。
まとめ
上記でご紹介した方法はすべて無料、お金をかけずにできる方法です。そしてお気づきの方もいるかもしれませんが、海外だけでなく、日本国内においても実践できそうなことありますよね。
「いい記事を書く」ということは大大大前提ではありますが、 記事を書いて終わりではありません。書いた記事が誰かの役に立ったり、何か読者の生活をプラスに変える記事なのであれば、積極的に告知をしましょう。
そして新渡戸稲造さんが「日米両国の架け橋」を志したように、日本と世界の架け橋となるような記事を書いていきたいですね。
それでは、また次回もグローバルメディア運営について書いてみたいと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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