佐藤可士和に聞いた「打ち合わせ」を有意義にするために意識している6つのこと

佐藤可士和に聞いた「打ち合わせ」を有意義にするために意識している6つのこと

梅田 カズヒコ

梅田 カズヒコ

4.ファシリテーターになったら、失敗を気にせず思うように進める

打ち合わせは、誰かがファシリテーターになり、仕切らなければ絶対にうまくいきません。会議を引っ張る役目に任命された場合、どのように振る舞えば良いのでしょうか。

可士和さん「まずはプロジェクトの全体像をきちんとつかみましょう。始まる前に、全体像をきちんと相手に説明することが大事です。それに、出席者それぞれがその会議にどんなミッションを持って臨んでいるのか、それを感じ取らなければいけません」

ここで、可士和さんに、打ち合わせで起こしがちな失敗を聞いてみました。

可士和さん「出席者全員にしゃべってもらおうと気を遣って、端から順番に意見を求めていく人なんかはいますが、それはあまりおすすめできませんね。どうしても前の人の意見に引っ張られるし、自分の番になるまでにあらかじめ意見を整理した発言になるので、面白いアイディアがなかなか出てきません」

でも、僕などはいろいろ気を回せるほうじゃないので、心配になってしまうと伝えると……

可士和さん「あなたにファシリテーター役を任命した人は、何か勝算があって任命したのだと思います。もうバッターボックスに立っている状態なので、失敗しても気にせず、とにかく思うようにやってみることです」

と、素敵なお言葉を頂きました。

5.ブレストでは、とにかくどんなくだらないことでもいいからしゃべる

ブレインストーミング、通称ブレストとは、参加者皆でアイディアを出し合う場です。面白いと感じる人がいる一方で、苦手だと思う方もいるでしょう。苦手な方はどうすればいいのでしょうか。

可士和さん「苦手だと思う人は、まず最初は誰かの言ったことに相づちを打つとか、そういうことからはじめてください。とにかく黙り込んでしまうのがいちばんいけないことです」

確かにブレストでは、何よりもまず口を開くことが重要です。可士和さんは著書の中でも“黙る人はボクシングでたとえるなら一度もパンチをださなかった人”と述べています。よい言葉ですね。それがどんなパンチであれ、繰り出すことから勝利は始まるのですから。

6.なかなか打ち解けられない人には、周囲の人にリサーチして、何か共通点を探す

これまで可士和さんにノウハウを展開してもらったけれど、人間には苦手な人というものが必ず存在します。もし自分にとって苦手な人が担当になったら、どうしているのでしょうか。

可士和「周りの人にリサーチするなどして、なんとか仕事以外の共通点を見つけ、雑談できるように努力することが大事です」

リサーチは大事ですね。共通点が1つもない人間はいないと思いますし、もしいたとしたらそれはそれで運命の人だと思うので、オープンマインドで取り組んでいきましょう。

また、相手の発言がいちいち気に障ったとしても、周囲によくよく話を聞いてみると、それなりの考えがあることもあるでしょう。そういう意味でも、周囲のリサーチは有効そうです。

まとめ

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今回可士和さんにお話を伺ってみて、とにかく自分がへたくそでも、目の前にいる相手が理解できなくても、とにかくしゃべろう、頑張って伝えようと思いました。
日本を代表するクリエイターが、ここまで打ち合わせに真摯に向き合っているのですから。

余談ですが、佐藤可士和さんの事務所では、本当に良いタイミングでコーヒーや炭酸水といったそれはそれはステキな飲み物が出てきます。
オリジナルブレンドのお茶が異常にうまかったので、今度は『佐藤可士和のおもてなしレシピ集』をぜひ出版してほしいと思いました。

参考:

 

【インタビューあれこれ】

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LIGが上野経済新聞に掲載されました。

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