絶対に成功させたいインタビュー取材の経験から学んだ13のポイントとコツ

絶対に成功させたいインタビュー取材の経験から学んだ13のポイントとコツ

しん

しん

こんにちは、メディア事業部のしんたくです。
最近はいろいろなご縁から、仕事でも個人的にもインタビューをする機会をよくいただいています。

インタビューって、経験がない人にはすごく難しいですよね。僕もまだまだ初心者なのでいろいろと勉強をしています。今回は、そんな僕が学んだ、インタビューをするときに押さえておきたいポイントとコツをまとめてみたいと思います。

インタビュー前(事前準備)

事前準備がインタビューの成否を左右すると言っても過言ではありません。取材前に、しっかりと準備をしておきましょう。

1. インタビュイーについて徹底的に調べる

経歴や所属する組織についてはもちろん、ブログや本、過去のインタビュー記事から直近の出来事(出版やイベントへの登壇)まで、徹底的に調べましょう。どれくらい事前に調べてきたかは、相手にすぐに伝わります。「よく調べてきてるな」と思ってもらえれば、こちらの誠意も伝わり、協力的な姿勢で答えてくれるでしょう。

人によっては「事前準備に取材時間の倍をかける」とも言います。時間がポイントではありませんが、30分のインタビューなら1時間、1時間のインタビューなら2時間近く下調べしておけば、気持ち的にも自信を持ってインタビューに臨めるはずです。ただし、ここでインタビュイーのイメージを決めつけてしまわないように注意しましょう。

2. 聞きたいことを整理し、質問を考える

インタビュー実施の際に戸惑うことのないよう、聞きたいことを整理し、質問を考えておきましょう。

MustとWantで整理する

インタビュイーに聞きたいことは「絶対に聞く(Must)」と「時間があれば(Want)」に分けて整理しておきましょう。インタビューは大体時間が限られているものです。聞き忘れを防ぐためにも、「これだけは絶対に聞きたい!」という部分を明確にしておきましょう。

質問は「起・承・転・結」で考える

事前に考えておく質問は、上記の「絶対に聞きたいこと(Must)」を軸に

  • 出だしの質問(起)
  • 展開を促す質問(承)
  • インタビューの核や転機となる質問(転)
  • 締めの質問(結)

を押さえておくと、全体のストーリーができあがってきます。あまりたくさん質問を考え過ぎても聞けないことがほとんどなので、ポイントを押さえた質問を厳選しておくと良いでしょう。

3. 目的や聞きたいこと(質問)はできるだけ事前に共有する

ケースにもよりますが、インタビューの目的や聞きたいこと(質問事項)は事前に相手にも共有しておきましょう。目的を確認しておくことで「一緒にインタビューを作っていく」という意識が生まれます。大まかな質問を先に渡しておけば、インタビュイーも事前に考えることができるので、よりイイ話が聞けたり深堀りした質問ができるはずです。

4. カメラマンを用意する

インタビュー記事に写真を掲載する場合は、できるだけカメラマンを用意しておきましょう。以前に全て一人でインタビューをおこなった経験があるのですが、とても大変で段取りも悪くなりました。個人的には、インタビュアー2人(メイン / サポート)とカメラマン1人の3人体制で行うと、気持ち的にもリラックスして臨めるのでおすすめです。

インタビュー中のポイントとコツ

インタビュー中の姿勢や心構えも、いいインタビューのためには大切です。

5. ファンであるという姿勢で臨もう

インタビュイーに対しては、忙しい中時間を割いてくれことに対する感謝の気持ちとリスペクトを抱きつつ、ファンであるという姿勢で話すようにしましょう。相手はその気持ちを敏感に感じ取るもので、心地よく話してもらうための前提になります。またファン・読者として聞く率直な質問は、案外核心を突いていたりすることが多いのです。

6. オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンを織り交ぜて聞く

質問の仕方にはオープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンがあります。それぞれに長所と短所があるので、両方を織り交ぜながら、相手に合わせて質問していく必要があります。

オープン・クエスチョンの使い方

制約を設けず相手に自由に答えてもらう質問です。(ex. どう思いますか? / ○○はどうでしたか?)

相手の話からより多くの情報を引き出すことができ、深い話・イイ話を聞ける可能性も高くなります。一方で、話が抽象的になり過ぎたり、相手が答えに窮する場合もあるので、使うタイミングを考える必要があります。

クローズド・クエスチョンの使い方

回答範囲を限定した質問の仕方です。(ex. ○○は好きですか? / AとBどちらが好きですか?)

相手の考えや事実を明確にしたいときに有効で、内容も答えやすいものであるため、最初の雑談(スモールトーク)などにも使えます。ただし、こればかりだと話が広がらず盛り上がらないので、あまり連発しないようにしましょう。

7. 「6W2H+時間軸」を意識して聞く

When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、Which(どちらが)、How(どのように)、How many(どれくらい) の「6W2H」に加えて、「過去・現在・未来」を意識すると質問がどんどん出てきます。

「過去」と「未来」の話は思い出したり考えたりする必要があるので、「現在」から切り込むことで相手も答えやすくなります。

8. 具体的に聞く / 変化を聞く / 比較して聞く

掘り下げた話を引き出す際には、次の3つの点を意識してみましょう。

具体的に聞く

例えば「ホテルが汚かった」という話でも、「どう汚かったのか?例えば何があったのか?」など、その場の臨場感も伝わるくらいに聞いてみる。

変化を聞く(Before / After)

「○○に行く前と後」「成功する前と後」のように、変化が起きたタイミングについて聞いてみる。

比較して聞く

「私は○○と思うのですが」や「一般的には○○と言われていますが」のように比較対象を置いて質問してみる。

9. アクティブ・リスニングを心がける(リアクション)

インタビューにおいて一番大切なことは、インタビュイーに心地良く話してもらうことです。そのためには、相手の話に合わせて相づちを打つなど「あなたの話をしっかり聞いてますよ」と伝えるリアクションも大切になります。主には次の3種類があります。

    • 反応(相づち)する

ex.) 「本当ですか?」「なるほど」「そうなんですね」「そうですか」「そんなことってあるんですか?」

      • 共感する

ex. )「それは大変でしたね」「私ならそれはできないな」「◯◯さんにとってそれは『●●』なのかもしれないですね」

      • アクティブ・アスキング(相手への共感やリスペクトが込もった反応の発展形)

ex. )「不安じゃなかったんですか?」「普通はそんなことできないですよね?」

10. メモはほとんどしない!会話することを意識する

記事にすることを考えて全部メモしようとすると、書くことばかりに注意がいってしまいインタビューは盛り上がりません。内容の記録はボイスレコーダーに任せ、インタビュイーと目を合わせて会話すること意識しましょう。これも相手に心地良く話してもらうためにはとても大切なことです。

メモをとるのは記事作成時の確認用として「数字」や「固有名詞」といった情報程度でOK。あとはインタビュイーの表情や仕草、周囲の様子なども少しメモしておくと、書く際にその場を思い出しやすくなります。あくまでメモは参考程度。インタビューでは会話を大切にしましょう。

11. なによりその場を楽しむ!

インタビュアーになると次の質問・展開ばかりを考え過ぎてしまい、結果「今」話していることが頭に入ってこないときがあります。僕の経験上、スムーズに進んだインタビューはいつも「楽しかったインタビュー」です。事前準備で用意したMustの質問はもちろん聞くわけですが、あまり気負い過ぎず楽しんでやりましょう。

その場の盛り上がり、楽しさは、最終的に記事になって読者にも伝わると僕は感じています。

インタビューが終わったら

インタビューは、話を聞き終わった後にも大切なことがたくさんあります。

11. アフタートークは絶好のチャンス

「ありがとうございました!」とインタビューが一区切りついた後も、実はまだ質問チャンスは続いています。ボイスレコーダーの録音を止めリラックスした状態になったときに軽い質問をぶつけると、案外いい話が聞けるもの。机の上を片付けながら「そういえば、○○ってどうなんですか?」などと聞いてみると、インタビュー内では聞けなかったこぼれ話が聞けるかもしれません。

聞きそびれてしまった質問、ふと思いついた質問もここで軽く聞いてみましょう。

12. 感謝の気持ちをしっかり伝える

帰ったらすぐ、または翌日のうちに、インタビューのお礼を伝えるようにしましょう。感謝の気持ちとリスペクト、ファンの姿勢を最後まで大切にすると、相手にも「インタビューを受けて良かった」と思ってもらうことができます。

13. 記事はできるだけ早く仕上げる

インタビューはできるだけ早く記事にすることをおすすめします。録音テープなどがあっても、その場の雰囲気はどうしても忘れていってしまうものです。臨場感のある記事を書くためにも、早めに記事を書く時間を作るようにしましょう。

また、インタビュイーも自分の記事ができるのを楽しみにしているものです。「あれ、そういえば俺の記事ってどうなったんだろう?」などと思われてしまわないよう、気をつけましょう。

さいごに

いかがでしたか? 僕もまだまだインタビューの初心者なので、できていない所だらけなのですが、やはりインタビューには技術が必要だなと感じています。特に「質問する技術」なんかは、本当に奥が深い。調べれば調べるほど何か出てきます。

もしインタビュースキルをアップさせたい!という人が僕の他にも多くいたら、次回は「質問力」についてもっと掘り下げて書いてみようかな・・・。勉強しておきます。

なお、インタビュー取材についてはこちらの記事「取材をうまく行おう!プロがまとめる取材のコツ10」「ライター初心者がインタビュー取材をするときに知っておきたい5つの手順」も参考になるので、あわせてご覧ください。それでは、また。

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