オウンドメディアのコンセプト設計方法【コンサルタント直伝】

Jo Ota

Jo Ota

オウンドメディアのコンセプト設計でお困りのみなさまへ

「オウンドメディアを立ち上げたけど、方針をたてるのが難しい」「本当にこのコンセプトでいいのか不安」などとお困りではありませんか?

・SEO対策で自然流入が14倍。うち10位以内は0%→7%に
・認知拡大を目的とするオウンドメディアで、コンテンツ企画〜制作までを継続的に支援し、月間40万PVまで成長

など、15年近くオウンドメディアの運営・支援をおこない実績をだしてきた弊社が、オウンドメディア運用支援プランをご用意しました。2023年8月のコアアップデートの状況も踏まえてオウンドメディア運営におけるコンセプト設計や編集体制などの課題を明確にし、最短で成果を出すためのノウハウを提供します。ぜひ一度、資料をご覧ください。

資料請求はこちら

 

LIGでメディアコンサルタントをしている太田ジョーです。前職では地元のうどん県(香川県)でコピーライターや広告のプランナーをしていました。

その経験から、オウンドメディアにも広告のコピーにも、一番大変で、一番大切なことがあると私は考えています。

それが「コンセプトの設定」です。ここが決まるかどうかでその後の運命を左右すると言っても過言ではないほどに大切なステップです。

例えば、先ほどの「うどん県」も香川県の魅力を訴求するひとつのコンセプトと言えるでしょう。「うどんといえば香川県」という特産品を観光資源に持ち上げるキーワードとして、世間的にも広く認知されてきました。

では、コンセプトとはそもそも何を指す言葉でしょうか? どのように決めるべきなのでしょうか?

本記事では、オウンドメディアにおけるコンセプトとは?という基本的な情報に加え、コンセプトの作り方を3ステップで紹介させていただきます。

オウンドメディアのコンセプトとは

コンセプトとは、存在意義を一言で言い表すものだと考えています。

”concept”と辞書で引いてみると「構想」「発想」「概念」という意味があるようです。(英和辞典・和英辞典 – Weblio辞書より)この中で一番イメージしやすいものは「概念」だと思います。

「なぜオウンドメディアが存在するのか」「オウンドメディアが読者にもたらすメリットは何か」「オウンドメディアは企業と顧客をどのようにつなぐものか」など、これらはすべてオウンドメディアのコンセプトに直結する問いです。この部分を初期の段階から固めていくことが大切です。

「コンセプト」はオウンドメディアに限らず、あらゆるアウトプットの場面で最初に決められるものです。みなさんが世の中で触れるものすべてにコンセプトがあると考えて物ごとに触れると、少しだけ楽しくなってきますよ。

オウンドメディアのコンセプトの事例を紹介

出典:https://kaelife.hondaaccess.jp/

これまでLIGが担当してきたオウンドメディアの運用実績から、ホンダアクセス様のオウンドメディア「カエライフ」のコンセプトをご紹介させていただきます。

このメディアは、「カスタムで暮らしをカエる」をコンセプトに、クルマを中心としたライフスタイル全般にわたって、さまざまなカスタマイズのアイデアや楽しさを発信しているメディアです。

こちらのコンセプトについて、公開後のクライアント様へのインタビューでとても素晴らしい内容がありましたので再掲させていただきます。

ホンダアクセス伊藤さま
ホンダアクセスが開発する純正アクセサリーは、クルマで広がるライフスタイルの楽しさを提案する商品群です。目指しているのは、お客さまのカーライフをより豊かにすること。

ホンダアクセスが生み出す価値は、ただの「モノづくり」だけではなく、その先の「コトづくり」にある。ですから、読者のライフスタイルをより豊かに変化させられるようなメディアにしたいという思いがあります。

『カエライフ』というメディア名の発案は飯田さんです。『カスタム エンジョイ ライフ』という意味と、『カスタムでライフをカエる(変える)』という意味が込められています。

ホンダアクセス飯田さま
クルマのカスタムと聞くと、とっつきにくい印象があるかもしれませんが、つきつめると「ライフスタイルを自分らしくこだわること」と一緒だと思うんです。

出典:https://liginc.co.jp/477074

上記の通り、元々は「クルマのカスタムを訴求するメディア」というニッチなコンセプトでした。それを「読者のライフスタイルをより豊かに変化させられるようなメディアにしたい」「ライフスタイルを自分らしくこだわること」と、モノ訴求からコト訴求に捉えることで、メディアとしての目的も再認識されています。

掲載されている記事も、一歩踏み込んだカーライフを楽しめる記事が中心であり、メディア全体に一体感が出ています。

コンセプトの設計方法を3ステップで解説!

それではコンセプトの目的を理解したところで、早速コンセプト作りをしてみましょう。実際にお客様のコンセプトを考えるときと同じような思考で、文章に残していきたいと思います。今回は仮の企業として下記のようなケースで考えてみましょう。

モデルケース
あなたは香川県で創業100年を超える老舗のうどん製麺企業「LIG製麺」の広報担当者です。県内にはたくさんの製麺企業が立ち並び、お土産屋さんを見ても商品の差別化が難しい現状があります。LIG製麺が大切にしているこだわりのうどんへの想い、うどん文化の価値を伝えたい社長の一声でオウンドメディアを開始することにしました。担当者のあなたはオウンドメディアを通して、会社への共感獲得はもちろんですが、販売店への売上強化や、ECへの誘因といったマネタイズも最終的に狙っていきたいところです。

コンセプトを考える第一歩は存在意義を明確にすること

まずは徹底的にオウンドメディアの存在意義を考えましょう。「オウンドメディアは弊社の◯◯のために存在している」と説明できることが理想です。

特に現場担当の方だと今回の例のように「上層部から言われて」「気がついてたらメンバーになっていた」など、ご自身の本意ではない形でプロジェクトに入り、目的が把握しきれていないことが実務では多々起こり得ます。

そのような際に起きてしまうことが「手段と目的が入れ替わっている」という状況です。つまり、オウンドメディアを作ることや、記事を更新すること自体が目的となってしまうのです。

手段と目的の逆転を防ぐために、まずは以下のような定義を見直しましょう。

  1. オウンドメディアの目的は?
  2. オウンドメディアの目標は?
  3. そもそも実施に至った経緯は?

上記のようなオウンドメディアの存在意義を理解することが大切です。

実際、私はオウンドメディアのコンサルタントですが、時と場合によってはオウンドメディア以外の手法をご提案することもあります。

例えば「知名度を上げて来月のイベントへの集客を強化したい」という依頼であれば、即効性がある広告を使うことをまず推奨します。

おそらくこの記事を読まれている方は、少なからずオウンドメディアの運用に携わっていることでしょう。決してオウンドメディアを運用することを目的とせず、「どうしてこのオウンドメディアは存在するのか」という目的を見失わないようにしましょう。

今回のLIG製麺の場合は「売上獲得」「EC誘因」などの目的もありますが、根本の目的は「競合との差別化」「うどん文化の価値を伝える」ことです。その結果として、売上やEC誘因が着いてくることを考えるべきです。

存在意義を整理できたところで、それをどのように表現するかが難しくもあり、奥が深いポイントです。特に私は前職がコピーライターであったことから、非常に大切にするポイントです。

これは私の経験と諸先輩方からのアドバイスを元に生み出した現時点での自己流ですが、さまざまな考え方を掛け合わせた良い方法だと自負しております。

ステップ①まず、そのまま言う。

多少不恰好でも、まずはそのまま言いましょう。何事もストレートに伝えることが一番効きますし、いきなり綺麗なコンセプトはできません。客観的に確認するためにも必ず書き出して考えましょう。今回の例だと以下のような存在意義でしょうか。

「名産地の香川県の老舗製麺企業が、うどん文化の価値を伝えて、うどんが食卓に並ぶ機会を増やす提案をする。その提案を通して自社商品のEC起点での売上貢献や、土産屋などの卸先との取引を拡大する。」

ステップ②顧客視点でわかりやすくする。

それでは上記の目的を顧客視点で考えてみましょう。ここでは言葉を絞ることと、言い換えることを意識して取り組んでみてください。

基本的に顧客は企業の売上に貢献しようとして購買行動には移りません。そのような言い回しは一旦、胸の内に残すことにして絞りましょう。

また、同じような言い回しは避けます。文章が長くなればなるほど、意味は伝わりにくく、受け手との距離も離れていきます。

ステップ1を顧客視点でわかりやすくすると以下の通りでしょうか。

「名産地の香川県の老舗製麺企業が、うどん文化の価値を伝えて、うどんが食卓に並ぶ機会を増やす提案をする。その提案を通して自社商品のEC起点での売上貢献や、土産屋などの卸先との取引を拡大する。」
 ↓
「名産地の老舗企業が発信するうどん文化の価値で、うどんが食卓に並ぶ機会を増やしたい。」

ステップ③言葉を削り、磨く。

さあ、ここからが大切なポイントです。言葉を削り、磨いていきます。ここで大切にしたいのは会社らしさです。

例えば冒頭の「名産地の老舗企業」という点についてです。

名産地だけだと香川県のあらゆる企業が対象となりますが、老舗企業と名乗れる企業は限られています。ここは歴史ある企業名をより大切にすることに決めました。また「うどんが食卓に並ぶ機会を増やしたい」もまだ企業寄りな意味が強いですね。

「食卓にうどんを増やしたい!」という顧客は残念ながら僅かですし、そう考えている顧客には既にうどんの価値が伝わっています。この言葉はまだまだ磨きがいがありそうですね。このステップでは、みなさんの頭の中に「なぜ」「要するに」の鬼を宿しましょう。

まず、「なぜ」このような考えに至ったかを考えます。この「なぜ」は何度も繰り返しどんどん深堀りすることがおすすめです。

自分の考えだけでわからない場合は担当者や他のメンバーに聞きましょう。これは理論的に存在意義を因数分解していくことに役立ちます。

深掘りできたところでさらに整理するために「要するに」という言葉とともに説明してみましょう。本来の存在意義を考え直したところで、それをもっとシンプルにわかりやすく伝えるステップへ切り替えます。

例えば「うどんが食卓に並ぶ機会を増やしたい」というそれらしい目的がありました。なぜ、このような目的が出てきたのでしょうか。もちろん「売れたいから」ということなのですが、それ以上の要因がありそうです。「うどんが食卓に並ぶ機会を増やしたい」なぜなら……

  1. うどんは、昼ごはんに食べるイメージが強い。
    なぜなら、大手チェーン系のお店や価格帯からランチのイメージが強いから。
  2. うどんは、食卓の主役にはならず鍋の締めなど脇役のイメージが多い。
    なぜなら、うどんはラーメンとは異なり、麺単体でのバリエーションが少ないと思われているから。
  3. うどんは、安くて早いファーストフードのイメージで、栄養を摂りたい家族の食卓には不向き。
    なぜなら、うどん単品では栄養が偏っており、野菜不足のイメージがつきやすい。

(ソウルフードをディスったようで心苦しい……)

このように複数回深掘ることで、潜在的に持っているイメージの要因や、直感的に思考したオウンドメディアの存在意義の根本に迫りましょう。

深掘る過程で見えてきたものを「要するに」でまとめていきます。それぞれで上がった項目を見比べながら、共通項や同じような印象を整理していきましょう。

前述のうどんの例の場合は、どれも「うどんへのイメージ」がかなり固まっている要因が見えてきましたね。安くてササッと食べれるイメージや、お腹を満たす役割が強いイメージが強い印象です。そのイメージを覆すような情報発信が一番求められそうです。

要するに、食卓の主役とは思われていないうどんのイメージを変えるために、うどんの食材としての価値を発見してほしいと考えた。

当初は「うどんが食卓に並ぶ機会を増やす提案をする」という企業よがりの想いが「価値に気づかせる」という形に変わりました。うどんの新しい使い方を提案できると、それは顧客にとってのうどんの価値が上がり、文字通り「食卓に並ぶ機会が増える」ことに繋がりそうですよね。

「なぜ」を掘り下げて「要するに」でまとめると、目的は同じでも、わかりやすく端的なコンセプトに繋がりました。

このように、「なぜ」で存在意義の根源に辿り着き、それを「要するに」という言葉で端的に説明できると自然とコンセプトが見えてきます。

ここで気をつけてほしいことは、「カッコよく心に響く言葉にする!」と考えすぎない、ということです。そこまで考えてしまうともはや広告のコピーや企業ブランドを考えるステップになります。(もちろんそこまで考え続けることも大切です!)

オウンドメディアのコンセプトを考える目的は、存在意義をチームメンバーで共有するためであることを忘れないようにしましょう。

コンセプトできました!

ここまでの言葉をコンセプトに落とし込むと「新しいうどんの価値を LIG製麺から。」というコンセプトが生み出されました。

うどんの新しい価値をLIG製麺から提供することが一番の存在意義なので、それをシンプルに表現しました。決して変わったことは言っていません。しかし、オウンドメディアの想いが磨かれたコンセプトになっています。

LIG製麺のオウンドメディアの記事は、うどんの新しい価値を訴求できているか、という観点でのチェックや記事の企画が考えやすくなりますね。

「コンセプト」は誰のためにつくるの?

ここまでコンセプトの設計方法についてお話させていただきました。

「ここまで考える時間があれば記事が1本は書けたかもしれない!」「他の業務もできたかもしれない!」「コンセプトを立てる必要はあるのか?」という議論が行われることもあります。

ここで私が伝えたいのは誰のためのコンセプトか、ということです。

もちろん顧客のために作ることが大前提ですが、私はそれ以上に担当者を含めたオウンドメディアに取り組むチーム全員のために作るべきだと考えています。

オウンドメディアの運用はひとりでは難しいです。複数人のメンバーで取り組み、新しいメンバーや外部のライターに依頼することもあれば、立ち上げのメンバーが離職することもあるでしょう。どのようなことが起きても、オウンドメディアの目的を見失わないために、オウンドメディアの意義を全員で意思統一するために必要な基準がコンセプトです。

特に記事を書くときやチェックをするときは「コンセプトに沿っているか」という観点で読むことで、個人の好みだけで判断することがなくなります。

オウンドメディアのコンセプト、一緒に考えませんか?

LIGではオウンドメディアの立ち上げから運用まで、伴走して支援するメディアコンサルティングを始めています。もちろんこの記事でご紹介させていただいた、オウンドメディアのコンセプトの策定や見直しもしっかりと協力させていただきます!

「なんのために記事更新してるんだっけ?」「このオウンドメディアの目的ってなんだっけ?」と、少し目的が迷子になってしまった担当の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒にコンセプトを考えてみませんか?

コンセプトを一緒に考えるワークショップもありますので、ご興味を持たれた方はぜひお問合せください。

もちろんそれだけでなく、LIGブログのナレッジを元にした記事企画の提案、キーワードツールを元にした獲得キーワードの設定など、お客さまの状況に合わせてフルオーダーメイドで対応します。

ナイスなコンセプトを元に、世の中へ御社だけの有意義な情報を発信していきましょう!

 
LIGのメディアコンサルティングの詳細はこちら

この記事のシェア数

地域密着系広告会社のプランナーとして7年間、企業の広報活動を支援。WebディレクションやSNS運用、企業タグライン開発や広告クリエイティブ制作など、守備範囲の広い業務を柔軟に対応。コピーライターとデジタルマーケターの2つの視点を活かした提案が得意。WACA上級ウェブ解析士。地域広告賞受賞多数。週6日は水玉の服を着ている。Twitter:@jo_ota_dot

このメンバーの記事をもっと読む
オウンドメディア | 32 articles