【コンテンツ制作の裏話】記事制作をしていたらなぜかポンポン付きのツノを作って結局使わなかったけど、記事を読んでくれればそれでいい

【コンテンツ制作の裏話】記事制作をしていたらなぜかポンポン付きのツノを作って結局使わなかったけど、記事を読んでくれればそれでいい

Nozomi Nishiyama

Nozomi Nishiyama

こんにちは、エディターののぞみーるです。

わたしが所属している外部メディアコンテンツ制作チームでは、クライアント様のサイトの記事制作をしています。

自社のサービスをPRするために記事を作りたいけど、どう作ったらいいかわからない、おもしろいアイディアがほしい、リソース不足で社内では作れない……そんなご相談を受けて、制作することもあります。

記事制作には時間がかかる

そう、一記事作るのに、実はけっこう時間がかかります。

一記事作るまでに必要な過程をあらためて書き出してみると、こんな感じです。

1記事制作するための過程
  1. 企画リサーチ
    クライアントからのヒアリング、トレンド調査、SEOキーワード調査
  2. 企画案作成
    この段階でざっくりとした企画の概要を作り、クライアントに企画テーマをセレクトしてもらう
  3. 記事構成案作成
    企画の方向性にOKいただいたら、詳細な記事イメージを固める
  4. スタッフ選定
    ライター、カメラマンアサイン。それぞれの記事に最適なスタッフを探す
  5. 出演者選定・アサイン
    スタッフと同様、記事に合った出演者を依頼。芸能人の場合交渉に時間がかかることも
  6. 質問内容考案
    インタビューがある場合は、質問案を事前に考えたうえで出演者に渡す
  7. 撮影カット考案
    撮影案イメージを探すか、細かい撮影が必要な場合は絵コンテを書くことも
  8. 取材備品(撮影小物)準備
    撮影に必要な備品を洗い出して、買い出しにいったり、作ったり
  9. スタッフへの取材の事前説明
    ライター、カメラマン、出演者に今回の取材の内容を説明
  10. 取材
    本番です! ここで成功するためにすべての準備があります
  11. 原稿編集
    ライターから上がってきた原稿の編集作業。文字校正のほか、文体・記事の方向性・ファクトチェックなども含む
  12. 写真選定
    カメラマンから上がってきた大量!! の写真の中から、記事内で使用する画像をセレクト
  13. アイキャッチ作成
    記事のトップ、記事の一覧ページなどに記事リンクとともに掲載されるアイキャッチを作成
  14. 初稿修正・2稿修正
    提出した初稿に対してのクライアントや出演者からの赤字や、修正点などを反映。修正が多い場合は2稿がある場合も
  15. 本画像作成
    カメラマンから最初に送られてきた写真はアタリ(仮)のものなので、レタッチ等して実際に掲載できる状態にする
  16. CMSに入力
    納品形態にもよるが、CMS(WordPressなど)の場合は入力してWeb上で確認できる状態にする
  17. 納品
    クライアントに制作した記事をお渡しする(CMS入力したURLorテキスト納品の場合も)
  18. 公開後、SNSなどの投稿文作成
    制作した記事が公開後、たくさんの人に読まれるようにがんばります。この記事もそう

それぞれの過程でどのようなことをしているのかはこれまでもいろんな人が書いているので、ぜひ読んでください。

基本的には、1記事が完成するまでぜんぶで25〜∞時間かかります(内容によっても異なります)。

時間がかかるところ(トラブル含む)は、

 

たとえば……

知識がないジャンルの調査だったり、

クライアントから企画案にOKが出なかったり、

急な取材日の場合、スタッフがぜんぜんつかまらなかったり、

出演依頼したい芸能人が多忙でなかなか連絡がつかなかったり、

取材後にクライアントからの要望が増えて、構成を考え直すことになったり……

 

などなどありますが、一番たいへんなところってどこだと思います?

今回は、そんな「コンテンツ制作にまつわる苦労」の話をしたいと思います。

それはBIC SIMコラムでのコンテンツ制作の話

わたしが所属している外部運用チームでは、クライアントのサイトの記事を制作しています。

わたしが現在担当しているサイトのひとつ、BIC SIMコラムでの出来事です。

はじまりは些細なひとこと

BIC SIMコラムで「格安SIMとはなにか?」という話を専門家に聞きにいく企画が立ち上がりました。

この企画は以前よりシリーズとして制作している「専門家トリビア」シリーズの第5弾です。

過去記事

それはライターさんのこんな一言から始まりました。

紳さんコメント
紳さんコメント

※ SIM太郎:BIC SIMにときどき登場する格安SIMの専門家。実は株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)の社員さんにご登場いただいています。

という言葉とともに送られてきた、Amazonのリンク。

 
羽はともかく、ツノ……?

妖精ってツノあったっけ……?

いやでもあのSIM太郎さんであればおもしろくなり、そう……?

LIGはおもしろ記事で有名な会社だと思うのですが、わたしはどちらかといえば真面目系記事担当です!(です!)

わたしがおもしろが得意ではないぶん、ライターさんのおもしろいというアイディアは貪欲に叶えていきたいと思っているので、さっそくこの2つをAmazonで購入しようとしたら……

通常配送を利用した場合、最短で2〜3週間後のお届け予定です。

いやっ、取材日に間に合わないし!!

こうしてわたしの羽とツノ探しの旅がはじまりました……。

撮影小物の買い出しの旅

通常の撮影小物を買いにいくときは、東急ハンズやLOFT、100円均一や雑貨屋などをめぐります。

が、今回は羽とツノ……?

これがハロウィーン前だったらまだ仮装用のグッズが世の中にあふれてたはずなのですが、今回たまたまハロウィーン後……。

なので、わたしは思いつくままの雑貨屋やバラエティーショップ、手芸屋さんを回りました。それは池袋から新宿、秋葉原、ときに埼玉のほうまで……。

  • オカダヤ
  • ユザワヤ
  • ドン・キホーテ
  • LOFT
  • 東急ハンズ
  • クレアーズ -claire’s-
  • ミカヅキモモコ
  • 3COINS
  • ダイソー
  • Can Do
  • セリア

同じ店でも店舗によって取り扱いが違うので、何店舗も巡った店もあります。コスプレが趣味の友人にも相談しました。

同僚にやたら「撮影小物買い出ししてんな……」と思われながら、足を棒にして、そう出会ったのです。

ドン・キホーテ秋葉原店 5階コスプレ館で、羽に!! けっこう近い!!

※ 弊社LIGは新御徒町駅近です。

 
撮影小道具・羽

しかも、SIM太郎さんが担当している格安SIMサービスのIIJ mioカラーであるピンク! 買いー!

(本当は途中クレアーズで羽を見つけていたのですが、ベージュカラーだったので一旦保留しました)

しかし、ツノはいまだ見つからず……。これだけ探して見つからなかったので、さすがにひよって、見つからなかった場合のためにライターさんにお伺いをしておくことに。

 
紳さんコメント3

そうしたら、追加で「白い布」を頼まれました。

白い布の用途を聞いたら、妖精が上半身に羽織るものとのことだったので、白いタンクトップを購入し代用しました。

撮影小物にこだわる理由

BICSIM撮影小道具

ツノ以外の撮影小物は集まりました。

そして近づいていく撮影日……。

わたしは、もう諦めてもいいかなと思い始めていました。

花の冠良いですね! ってライターさんも言ってくれてるし。とくに今回の場合、ツノがなくても花の冠があれば、記事は成立します。

で、でも……もしかしたら、ツノのほうがおもしろい、かもしれない…………。

撮影小物にこだわっているのは、わたしが雑誌出身の編集者だからという理由があると思います。

グラビアを担当しているときに、編集長から撮影時の撮影小物の重要性を教わりました。

撮影における「撮影小物」は、記事のテーマを象徴するものであり、デザインの方向性を決めるものであり、背景を彩るものでもあります。

たとえば、かわいいページにしたいのに、撮影小物がかわいくなかったらかわいくなりませんし、表現したい世界観とマッチしていない撮影小物にしてしまったら、違和感を与えてしまうという逆効果になることも。

今回でいえば、花冠の妖精さんと、黒いツノの妖精さんだと、キャラクターが変わる可能性もあるのです。

(グラビアの場合は、出演者の表情・魅力を引き出すためのものでもあります。ふだん笑顔をあまり見せない俳優さんに猫ちゃんと遊んでもらって笑顔を引き出すシチュエーションを思い浮かべてもらえばわかりやすいかも?)

また、俳優さんの映画の宣伝などの撮影になると、撮影時間5分ということもあります。1秒たりとも無駄にできない環境では、あらゆることを想定して、撮影小物なども複数用意します。

今回だって貴重な他社の方のお時間をいただいて、取材にご協力いただいているのです。なるべく無駄なく簡潔に、かつ最善を尽くした撮影にしなければなりません

【閑話休題】ツノの作り方

悩んでいても仕方ないので手作りすることにしました。

ないなら作る、これクリエイティブの基本です。

いろいろ調べたのですが、ツノの作り方というのはどこにも載ってないし、YouTubeにもないので、世界初!!

せっかくなので、ここでご紹介したいと思います。

 
ツノの材料

<用意するもの>
  • カチューシャ
  • 黒の毛糸
  • 黒のモール(長めがよし)

完成図は最初のほうに出てきたこれです。

①まずはツノの丸いポンポンを2つ作る

ツノの作り方1

一握りの紙を核として、黒い毛糸を丸くなるように巻きつけていきます。最初の部分はセロハンテープで貼ったほうがよいかも! ツノは2つなので、同じポンポンを2つ作ります。

②ポンポンにモールをつける

モール1本では強度が足りないので、2本くるくる巻いて補強しつつ、ポンポンにも巻き付けます。

③作ったツノをカチューシャに巻きつける

ツノの作り方3

あとはツノ2本を左右対称の位置になるようにカチューシャに巻き付けていきます。モールの強度が足りなくて、垂れてしまう場合はさらにモールを巻きつけて、ツノが立つまで巻きます。

ちなみにこれらの材料は100円均一で買ったり、バラエティーショップで100円程度で買ったので、経費的には300円程度でした。

もちろん、撮影小物は制作費の中の経費を使用するので、無駄遣いはしないようにしていますが、今回は300円だったので作ることにしたという事情もあります。使いたい撮影小物が制作費に収まらない場合は、泣く泣く諦めることも……。

撮影当日

撮影前にライターの紳さんに撮影小物の相談として、花の冠とツノを見せました。

 
紳さんとツノ

紳さん:え……すごく渋滞してません?

わたし:すごく……しています。

 
SIM太郎さん

SIM太郎さんに当日の衣装を着付けてもらったのですが、素晴らしいことにキャラクターとして成立していました……!

念のためクライアントの担当者様にも確認しましたが、ご満足されているようでしたので。

わたし:(これはツノの存在言い出せないな……)

こうしてツノの出番はなかったのですが、結果撮影はうまくいったのでよかったです。

いや、もともとその予定だったから、なんの問題もないんです、ほんと。

ここまで読んでSIM太郎とは??? と頭の中がハテナになった方は、ぜひわたしのこれまでの努力の結晶でもある、以下の記事を読んでくださいね!

「格安SIMってなに?」格安SIMの専門家がすべての真実を暴露した。【世界一わかりやすい格安SIM・スマホ入門】

そして、ツノのその後……

結局出番のなかったツノどうしよう……とフラフラとLIGの社内をさまよっていたら、広報のたびちんさんに「なんです? それ」と声をかけられました。

 
ツノをつけたたびちんさん

せっかくなのでツノをつけてもらいました(かわいい!)。

 
ツノをつけたバンビさん

近くにいたメディアディレクターのバンビさんにも(心なしかバンビさんの顔が嫌そうなような……)。

たびちんさん、バンビさんありがとう!!! これでツノも浮かばれたと思います!

まとめ

とある記事制作中におきた、撮影小物をめぐるあれこれを語ってみました。決して、わたしはこんなに苦労しているということを言いたいわけではないんです。

「そんなことより、わたしの作った記事読んで!」

コンテンツを制作している編集者の言いたいことはそれだけ!

「格安SIMってなに?」格安SIMの専門家がすべての真実を暴露した。【世界一わかりやすい格安SIM・スマホ入門】

この記事のシェア数

Nozomi Nishiyama
Nozomi Nishiyama Digital Marketing / Media Director / 西山 望美

大学卒業後、出版社にて記者・編集者としての経験を積む。編集者として、エンタメ雑誌の媒体担当として4誌を歴任。その後SEO・Webマーケティング会社に転職し、年間50社以上のSEOコンテンツ制作に携わる。LIGでは、主にLIGブログのPR記事を担当。Webツールレビューや経営者インタビューなど幅広いテーマの記事を企画・制作している。

このメンバーの記事をもっと読む