こんにちは、エディターのハダタローです。
外部メディアコンテンツ制作チームのエディターとして、クライアントのオウンドメディアに掲載する記事コンテンツを制作しています。チームのミッションは、クライアント企業のコンセプトやサービスの価値を、コンテンツを通して最適な形で多くのユーザーに届け、高めていくこと。
【LIGの制作実績】外部のメディア・Webサイトのコンテンツ制作事例を公開!
僕たちはさまざまなジャンルのメディアに関わっているため、日々多くの外部ライターさんと一緒に仕事をしています。専門性の高いメディアで記事を制作することもあるため、その分野に知見がある専門的な知識を持ったライターさんに記事のライティングを依頼する機会も多いです。メディアが変われば、制作する記事の依頼内容も変わってきます。
そこで今回は、Webメディアでライターさんに記事のライティングを依頼する際に、エディターが押さえておくべきポイントについて紹介します。
目次
掲載先メディアとクライアントの情報
はじめに共有しなければいけないのが、コンテンツの掲載先メディアの特性です。
どんなジャンルのメディアで、どういった記事が掲載されているのかがわからなければライターさんも書きようがありません。掲載先メディアの情報としてタグライン、ペルソナ、トンマナ&表記ルール、クライアント情報についてもしっかりと伝えましょう。
タグライン
タグラインとは、そのメディアのキャッチフレーズやスローガンのようなものです。わかりやすくシンプルなものであることが多く、そのメディアを一言で表現するときに使われます。直接的にコンテンツに関わるというより、メディア全体の方向性を理解してもらうために、はじめに伝えておくといいでしょう。
ペルソナ
ペルソナとは、メディアのターゲットとなる読者層のことです。30代主婦、定年後の男性など、ペルソナ設定はメディアによってさまざまです。メディア全体でペルソナが統一されているケースもあれば、記事ごとに異なるペルソナを設定しているケースもあります。たとえば、LIGブログのメインターゲット層はIT・Web業界の人ですが、記事の中にはエンジニアやデザイナーといった専門職種をターゲットにしたものもあります。
ターゲットからかけ離れた情報は、メディアの信憑性や信用に関わってくるため、その記事が誰に向けた記事なのかを明確に伝えることは重要です。ターゲットの年齢層、性別、職業、趣味、家族構成など、わかっている情報はなるべく細かく伝えるようにしましょう。
トンマナ、表記ルール
どのメディアにも、メディアに沿ったトンマナ(トーン&マナー)があります。トンマナから大きく外れた原稿は、編集作業に大きなコストがかかってしまいます。たとえば、ビジネス系のお堅いメディアなのに変にくだけた表現になっていたり、逆に若者向けのメディアなのに堅苦しい表現になっていたりするケースです。
こういった原稿が手元に届いてしまうと、編集者は猛烈な後悔の念を味わうことになります。どんなトンマナで書いてもらいたいのかは、必ず事前に言語化して伝えておくべきです。
また、原稿の文字数を伝えることも当然、重要です。紙媒体と違い、Webメディアの中には明確な文字数が決まってないケースもあります。その場合は、掲載先メディアの平均的な文字数や最低限必要な文字数を伝えてあげると親切です。
また、NG表現や言葉の「閉じ・開き」(漢字かひらがなか)、「です・ます調」なのか「だ・である調」なのかなどの表記ルールもまとめて伝えましょう。とくに言葉の「閉じ・開き」に関しては、メディアによってルールが異なるので注意が必要です。
ちなみに、LIGブログの文字校正ルールは下記の記事で網羅的にまとめていますので、参考にしてみてくださいね。
まだ「文字校正」で消耗してるの? LIGブログの表記ルールについて整理してみた【2018年版】
クライアントの情報
メディアの情報と一緒にクライアント(運営先企業)の基本情報も伝えるようにしましょう。メディア以外にどんな事業をやっていて、どういう社風なのかを知ることで、メディア運営の裏側にある背景を想像することができます。
依頼の内容
メディアとクライアント情報について共有したら、次に伝えるべきは、いよいよ記事の依頼内容です。企画説明、制作スケジュール、画像や撮影の手配についてご説明します。
企画説明
インタビュー記事なのか? 体験記事なのか? 調査して書く取材記事なのか? まずはその記事がどんな属性の記事なのかを伝えましょう。
ある程度記事の構成が決まっている場合は、見出しを立てて、さらに各見出しでどんな内容を書いて欲しいのか、構成案を事前にまとめておきましょう。インタビューの場合は聞いて欲しい質問項目、調査記事の場合は参考になる書籍やWebサイトなど、エディターが持っている情報を細かく共有することが、良い記事を作るためには必要です。
制作スケジュール
ライターさんが依頼を受けられるかどうかの判断基準として重要になってくるのが制作スケジュールです。別の案件と納品のタイミングが重なっていたりすると受けてもらえないケースもあります。案件が決まったら、なるべく早めにスケジュールを確認してください。
取材が必要な案件では、取材候補日、拘束時間、取材場所を伝えましょう。取材候補日は、余裕を持って3候補くらい出せると調整してもらいやすいです。
また、納品までの制作スケジュールと初稿から納品までのフローを共有しましょう。初稿から何日後に納品で、ライターへの修正戻しはあるのか? 戻しがある場合は、おおよそどのくらいのスケジュールで修正対応をお願いするのか? これを伝えずに、初稿から大幅な戻しがあった場合、ライターさんが「対応できない……!」 なんてことにもなりかねないので注意が必要です。
公開スケジュールは、わかれば依頼のタイミング、遅くとも納品のタイミングで伝えておくと親切です。公開のタイミングでSNSで発信したいライターさんもいると思います。拡散して多くの人に記事が読まれることは、お互いにメリットとなります。
画像や撮影の手配について
一般的にWebメディアでは、サムネイル表示されるアイキャッチ画像と記事内で使用する画像が必要です。アイキャッチ画像は、記事内の画像とは別にデザインを作るメディアもありますし、記事内の画像をそのまま使うメディアもあります。ライターさんに画像の選定もお願いする場合は、どんな画像が必要なのかもしっかり伝えておきましょう。
Webメディアではライターさんに撮影の手配をお願いするケースもあります。ライターさんが撮影するのか、カメラマンを別で手配するのか、その手配は誰が行うのかも一緒に伝えましょう。カメラマン以外にも、有識者や記事に出演するエキストラの手配までをライターさんにお願いすることもあります。この場合も、仕事としてそこまでお願いしたい旨を依頼の段階でしっかりと伝えておきましょう。
撮影がない記事の場合は、フリー素材を使って記事を構成するケースもあります。こちらの場合は、事前にどんなフリー素材のサイトを使うべきなのかも共有しておきましょう。
また、記事によっては、ライターさんが顔出しで一人称の記事を書くケースがあります。その場合、事前に顔出しでのライティングがOKかどうかも確認が必要です。
原稿料(ギャラ)
いちばん伝え忘れてはいけないのが、原稿料(ギャラ)です。雑誌などの場合は、ページあたりの単価が決まっていることも多いですが、Webメディアの場合は一般的に記事1本あたりいくらという価格設定になります。金額は掲載先のメディアやインタビューの有無、専門性の高さなどでも異なります。以前は、同じような内容でも紙媒体のほうが金額が高く、Webメディアの金額が安いといったイメージがありましたが、最近ではWebメディアの原稿料のほうが高いケースもあります。
ライターさんの納品後に原稿料を伝え忘れていたことに気づく、なんてトラブルも意外と起こります。毎回ライティングを依頼しているライターさんでも金額はその都度伝えておくのが安心です。
原稿料の他にも、下記のようなケースで金額が変わってきます。
- 原稿料の他にチェックすべきこと
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- 交通費や飲食費の有無
- 源泉徴収税や消費税が含まれているか
- 特急料金の有無
取材によっては交通費や飲食費などの経費がかかる場合があります。交通費や飲食費はギャラに含まれるのか、意外と見落とされがちですが源泉徴収税や消費税が含まれているのか別なのかでも総額は変わってきます。また、クライアントから急な依頼が入り、執筆までの時間がかなり短くなってしまう場合は、特急料金として普段の原稿料に上乗せして支払うこともあります。
エディターとライターの良好な関係性作りのためには、お金に関する詳細な打ち合わせが不可欠となります。
まとめ
エディターとライターは一緒に記事を作り上げていくパートナーです。お互いが気持ちよく仕事ができるよう共有すべき事項は漏れなく伝えるようにしましょう。
LIGの外部メディアコンテンツ制作チームでは、上記のことを徹底して、よりクオリティの高い記事が提供できるよう日々取り組んでいます。ユーザーの心に届く良質なコンテンツを定期的に配信したいという方や、オウンドメディアの運営でお悩みの方は、ぜひ僕たちにご相談ください。
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