はじめまして! LIGのセブ支社でブリッジSEをしているおみどです。
去年、前インターンのきょうたさんが優勝したイベント「StartupWeekendTokyo Cebu」が今年もセブのiiofficeで開催されました(ちなみに、弊社のプレジデントせいとさんはフィリピンのボホール島で行われたSW Boholeで優勝をしています)! セブで開催されたStartupWeekendTokyoに出場して優勝しました! 【速報】LIGのエンジニアがフィリピンのStartup Weekendに出場して優勝しました!
そして今回は、かくいう私もSWTに参加させていただきました!
結論から言うと、残念ながら入賞できずに終わってしまったのですが……、とにかく「動く」「考える」「動く」がひたすらに行われた3日間は、非常に濃密な経験となりました。せっかくのイベントなのでレポートを残しておきたいと思います!
目次
スタートアップウィークエンドとは
さて、そもそもスタートアップウィークエンドってどんなイベントなんでしょうか? 本サイトからそのまま引用させてもらいますと、
“スタートアップウィークエンド(SW)”は、金曜夜から日曜夜まで54時間かけて開催される、「スタートアップ体験イベント」です。週末だけで参加者は、アイディアをカタチにするための方法論を学び、スタートアップをリアルに経験することができます。
(引用元:STARTUP WEEKEND JAPAN/スタートアップウィークエンドについて)
詳しく説明すると、ハスラー、ハッカー、デザイナーと3役にわかれてチームを作り、2日半でアイデアを必要最低限のビジネスモデルとして試験モデルとなるプロトタイプにまとめて、プレゼンテーションを行い、1位を決める大会になっています。最低3人からのチームで参加することができ(2人以上同じ役の人がいても問題ない)、自由度がとても高い点も特徴です。参加者は自分の興味のある役割を選んで担当します。
だれが運営しているイベントなの?
日本の「スタートアップウィークエンドトーキョー(SWT)」は特定非営利活動法人(NPO)として全国各地で活動しているため、毎回有志のボランティアメンバーで開催されているのが特徴です。また、「ルールがない」ことをルールとしており、ファシリテーター(イベントを円滑に進めるための先頭に立って進行する役)によるイベント進行に関する決まりのほかは「何でもOK」。ちなみにファシリテーターに関しては全世界共通の内容でイベントを進めていくため、どこの国で参加してもルールがわからずに迷ったりすることがないようになっています。
海外はセブから始まり、香港、中国、そして再びセブへ
国内を中心に開催されていたSWTですが、去年セブ島で開催してから、今年は香港のホーチミン、中国の深玔を経て、再びセブ島へ戻ってきました。SW自体は全世界で4,500回以上開かれ、36万人以上が参加しているスタートアップ実践イベントなのですが、その中でも今回ファシリテーターを務めている中本卓利(なかもと たくと)さんは年間の開催数が世界一なんです。ちなみにイベントの準備には国内で半年、海外では1年以上もの時間を費やしているとのこと。そうした中で去年は20回を超える開催数でした。すごすぎる……。
海外ならではの熱気
海外でやるとなると、当然日本で参加するよりもお金がかかりますよね。イベントの参加費に含まれているのは宿泊費と食費のみ、航空券は自分で用意する必要があります(宿泊費がついてるだけでも魅力的ですが……)。また、これは開催地問わずですが、運営側からは最低限の情報のみ提示されるため、人任せなスタイルでいると現場で困ってしまうでしょう。
参加者はみんな覚悟を決めてやってくる、行動力のある人たちです。だからこそ、このイベントは本気度が高い! 実際に参加してみて、ほかの参加者の方ともお話したのですが、熱意にあふれた方ばかりでした。
「SWT Cebu」当日レポート
それではイベントの様子をレポートしていきたいと思います!
1日目:ウォーミングアップとチームビルディング
集合時間が近づくと、ぞろぞろと参加者が集まってきました。そして、中本さんよりSTWについての説明、そしてこれから3日間の流れについてのガイダンスが行われました。
まずはご飯。今回はiioffice cebuに隣接するMOTOKEYSから料理が提供されました。
グリーンカレーやカオマンガイなど、セブならではの美味しいご飯に、参加者のみなさんも感激されていました。準備してくださったもときさん、翔子さんありがとうございました!
ご飯を食べたあとは、簡単なチームゲームを行います。会場内に漂っていた緊張感も、段々と熱気へと変わっていきました。
その後、各自で案を持ってきた人たち(およそ30人ほど)が1分間で自己紹介とアイデアを発表します。日本から持ってきた人や飛行機内で考えた人、その場で考えた人など……さまざまな人がいました。
発表が終わり、参加者たちは気になるアイデアマンのもとへ質問しに行きます。そして、1人3つまで参加したい案に投票をします。そこで票を得て勝ち抜いた人は再度参加者にアピールができ、チーム編成の時間となります。ちなみに、投票で選ばれなかった案も人数が3人集まれば蘇生できます。とはいえ、勝ち抜いた案でも人が集まらなければチーム結成にはなりません。
1日目はチームを作成して終わりとなりました。その後はホテルへ帰る人や、チームで集まって作戦会議をする人など、動きはさまざまでした。
2日目(午前):企画の練りこみとフィールドワーク
2日目! 9時に会場に集合し、ファシリテーターの中本さんから2日目の流れ、3日目の発表の仕方などの説明がありました。そんな中、なぜか姿が見えないチームも。先述の通りSWTは基本的に「ルールがない」ということがルールなので、宿泊地からそのまま現地調査に向かってもOKなんですね。ちなみに何でもアリなため、チームリーダーを首にすることもできます。
私たちのチームはアイデアを紙に書き出してまとめて、そこから調査をする内容などを決めて現地赴きました!
ところがターゲットを日本人に絞っていたところ、肝心の日本人がいない……! なんと、予想していた結果を得ることができないという事態に。このように、フィールドワークでは求めていた内容が得れないことが大半で、そこからどう軌道修正していくか、という部分も問われるんですね。午後に差し掛かっていたのと、外の暑さに疲れてしまったので、オフィスへと戻りました。
2日目(午後):5名の豪華なメンターによるコーチング
2日目は午後からメンター陣によるコーチングがあります。自分たちが考えてきたアイデアをもとに市場調査をし、案を進めていこうという段階で、このコーチングタイムはかなり重要となります。
なんと今回は、(写真左から)ユナイテッド・リグロース(株)創業者兼取締役CFOの鈴木光貴さん、FreCre Inc.CEOの金子輝昭さん、Kredo IT Abroad.inc CEOの横田猛夫さん、Framgiaのブランチマネージャーの西出大介さん、医療英語HLCA 代表の海仲由美さん……という、とても豪華な面々が勢揃いしていました。
みなさんセブに在住しているため、現地のことには精通しています。また、起業やプロジェクトの立ち上げを経験してきた方々なので、ビジネスの視点からもとても鋭いフィードバックをいただきました。ここでのブラッシュアップが後の発表に大きな影響を与えるといっても過言ではありません。
「本当にこのサービスいるの?」「需要ないと思うけどなあ」「このマネタイズだと厳しいんじゃないかな」など、多方面からみっちりと厳しい意見をいただきましたが、そのおかげで私たちのチームも見直しが必要な箇所を明確にすることができました。
もっともコーチングタイム自体は終始和気あいあいとした雰囲気で行われており、ただ勉強になるというだけでない濃密な時間を過ごせたように思います。
コーチ陣からのフィードバック後は、再度一から企画の立て直しをはじめるチームや、市場調査にでかけるチームなどさまざまでしたが、どのチームも夜遅くまで活動し、戦略を深めていました。私のチームも夜中まで作業しました!
3日目:あっという間に発表へ
いよいよ最終日。どのチームも朝早く集合し、発表へ向けてもくもくと資料作りに励んでいる様子でした。普段は3日目になると、チームが分裂したり、新しいチームができたりと変動が見られることも多々あるようですが、今回は一切見られなかったのでオーガナイザー陣も驚いていました。
発表の時間が近くにつれてどのチームも形が見えてきて、「あのサービスいいな」……と、横目に映る他の班のプレゼン内容に緊張は増すばかり。あっという間に時間はすぎ、本番の発表がやってきました。
時間は5分と限られた中で、各チーム作り上げたビジネルモデルを発表します。
私のチームは私が発表をさせていただいたのですが、練習では5分をかなりオーバーするほどだったのに、本番では1分も余らすという事態に。時間配分の練習をもっとすべきだったと反省しました……。
今回審査員として参加されていたのは、(上記写真の左から)株式会社ブラウンシュガーファースト代表取締役 荻野みどりさん、株式会社ウィズグループ 代表取締役社長 奥田浩美さん、株式会社Cultures Factory 取締役 鷹鳥屋明さん、Pinaka Pot Distribution Inc 創業者 佐藤ひろこさん、という面々です。どのチームも、新規事業をはじめるために資金を獲得しようと、発表の熱量がはんぱなかったです!
しかし、審査員の方々からの鋭い質問攻めにやられている班も……。ここをいかに上手く返せるか、というのも重要なポイントとなります。
3日目:結果発表、そして懇親会
そして、見事入賞したチームのプロダクトは……、
- 1位 Smile Art:アプリで写真を送り、日本の画家に似顔絵をオーダーするサービス
2位 BOB+A:旅行先での衣類のレンタルサービス。
3位 SHISHO:フィリピン人エンジニア(師匠)と日本人(弟子)をつなぐプログラマーのための育成サービス。
でした。
参加してみて感じる優勝するチームとは、チームリーダーの揺るぎない気持ち(熱意)を前提として、プロダクトにおいては地域に根付いたニーズを汲み取り、マネタイズなどを含め実現の想像をしやすいことが重要かと感じました。私たちのチームは、マネタイズの面がどうしてもネックとなってしまい、うまくまとめることができなかったのが惜しいポイントでした。
「Smile Art」チームは、フィリピン人の特徴をよく捉えていたのはもちろん、チームリーダーの熱い思いを一丸となって体現しようとするその姿勢が優勝につながったのではと思います。現地調査に行った際に実際に絵が売れて、ニーズをつかめたのも大きかったようです。フィリピン人にとっても嬉しいし、日本で絵描きとして活躍したい人にとっても嬉しいサービスですよね。優勝、おめでとうございます!
ほかのチームも含めて、本当に素晴らしいアイデアがたくさんでした。
最後は懇親会! 参加者、審査員、コーチ陣、スポンサー、観客全員で美味しい食事と共に歓談で盛り上がっておりました。また、実際にビジネスの実現のためにとスポンサーや審査員、コーチ陣などに質問をしているチームの姿もありました。今回のイベントの参加特典には起業応援のための相談チケットなどもついているので、今後のサービス開発において大きな武器になりそうですね!
まとめ
参加してみて思ったのは、とにかく「あっという間に終わってしまった」ということです。参加者は3日間という限られた時間の中でチームを編成し、戦略を練り、プロトタイプまで仕上げてプレゼン〜と、スピーディーに動きます。特に私のチームは最小人数の3人だったこともあり、遅れないように追いついてくのにも必死でした。
また、人前で話す機会が数回あり、とても緊張しましたが、練習と本番を何度も繰り返していけば慣れてくものなのだ……と、その点は少しだけ自信がついたような気がします。
個人的には、現地からの参加者が少ないと感じたので、留学など長期でセブに来てる人はこのチャンスを是非とも利用してほしいです。
今回の「SWT」のほかにも、iioffice cebuでは週末にさまざまなイベントが開催されています。セブにいらした際はぜひ遊びにきてください!
そしてセブ支社では下記ポジション、ブリッジSE、Webディレクターに加えて、人事の募集も始まりました! セブで一緒に働きましょう〜!
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