こんにちは。LIGのディレクター、はっしーです。
僕はサラリーマンとして働きながら、趣味でLINEスタンプを作っています。
初めて作ったスタンプがなんと12万個も売れるという奇跡を起こし、過去にLIGブログでもその時のことを書かせていただきました。
スマホOK!LINEスタンプの作り方と12万個売れたアイデアの出し方
へたくそでも大丈夫!12万個売れてわかったLINEスタンプの作り方【制作編】
今までに販売したのは、こんな感じのゆるいスタンプです。僕は自分で「へたくそシリーズ」と呼んでいるのですが、このゆるさがウケたのか思ったよりも売れ、素晴らしい小遣い稼ぎになってました。
・
・
・
が………
ここ最近作ったスタンプがまったく売れない。
正直、あの12万個売れたやつはまぐれだったのかも知れません… これまではノリで自分が好きなようにスタンプを作ってきましたが、もっと真剣にデザインについて考える必要があると感じました。
世の中はどんなスタンプを求めているのでしょうか?
そこで今回、「ミルトーク」という無料から使えるサービスを使って、ユーザーのホンネをいろいろと聞いてみたいと思います!
- ミルトークとは?
- Web上で生活者から意見やアイデアを集めたり、チャット形式のオンラインインタビューができる、マクロミルが開発したマーケティングプラットフォームです。短時間で多くの意見を集めることができます。
ミルトークを使って集めたアイデアを基に、新作スタンプを作る!
ユーザーが求めているものを作れば、必ず売れるはず。いや、バカ売れするはず!
ミルトークを実際に使ってみた
早速、ミルトークを使いながらスタンプをつくっていきたいと思います。
1.売れるスタンプとは何か?仮説を立てる。
売れるスタンプとは何か? すなわち、どういうスタンプがあれば人は買いたくなるのか? 仮説を立てて色々と考えることにしましょう。
ミルトークの【きいてミル】という機能では、掲示板を立ててお題を投稿すると、生活者が意見やアイデアをどんどん投稿してくれます。
まずは仮説構築のため「どんなLINEスタンプがあったら使ってみたいか?」とストレートに聞いてみました。
その結果…
なんと3時間で300件以上、トータルで720件もコメントが集まりました!
普段、こんな気軽にたくさんの人を対象としてアンケートを行うことはできません。
スタンプを使うシチュエーション、キャラクター、セリフなど、さまざまな要素について貴重な意見を聞くことができて、かなりありがたかったです!
そんな中、「帰り遅くなる」「今日飲み会になった」などの” 旦那さんが奥さんに送る用のスタンプが欲しい “という意見が多く目に止まりました。実は僕も既婚で、こういったシチュエーションは自分事のように考えることができます。
さらに言うと、10代〜20代の女性向けにつくられた可愛い動物のスタンプなどは多く発売されているのですが、” 旦那さんが奥さんに送る用 “というコンセプトのスタンプはあまり見たことがありません。比較的手薄で勝負しやすいジャンルなのではないか?
そこで、「既婚男性向けにデザインされたスタンプは少ないため、需要があるならバカ売れするのでは?」という仮説が導き出されました。
今回のスタンプのテーマは「旦那さんが奥さんに送りたくなるようなもの」でいきます!
2.詳細な意見を基に、ラフデザインを考える。
そうと決まったら、今度はコメントをいただく対象者を「既婚男性」にセグメントをきって、再び掲示板を立てることにしました。【きいてミル】では、性別や年齢、子供の有無などさまざまな属性で絞り込みができるんです。
「奥さんとのLINEのやりとりであったら便利だと思うスタンプは?」という質問に対し、既婚者男性から多くの生の声が届きました!
“飲みに行ってもいい?とか、帰り遅くなるとか”
“夕飯必要、夕飯不要”
“面と向かって言いにくい言葉”
などなど、ピンポイントな意見が集まります。わかる、わかるぞ、同志達よ!
その声、しかと聞いた!!
うおおおおお!!!
一気にラフを書き上げました。「実際にそれが欲しい」という意見が聞けたので、クリエイターとして創作意欲がどんどん湧いてきますね。
3.デザインに合いそうなセリフを募集してみる。
今度は実際にデザインしたスタンプを見てもらい、「どんなセリフが入ってたら使いやすいか」を聞いてみました。
きいてミルの掲示板では、テキストだけでなく画像を投稿して意見を集めることもできるんですよね。
“稼いでます!”
といったニュアンスのセリフが合うという意見がもらえましたので、早速、反映していきます。
こんな感じでしょうか。 朝、出勤する際に奥さんに送りたくなりますね!
「行ってきます!」とか、「これから頑張る!」というメッセージの代用にもなりそうです。
皆さんの協力を得て、どんどんスタンプができ上がっていきます。
4.スタンプの改善に関する鋭い意見を求める。
いよいよ、スタンプのデザインも最終段階です。
現状のスタンプの使い勝手を改善するため、スタンプの使いづらい点を深堀したいと思いました。
例えば、この「飲んで帰りまーす」という何気ないスタンプ。
一見、すごく使いやすそうに見えますが… これにも罠が潜んでいそうです。
ちょうど今回のスタンプのセリフ募集をしていた掲示板で、改善のヒントになりそうなユニークな意見を出していた方を発見しました!
どのような真意でこの発言をしたのか、より詳細なホンネを聞くため、オンラインでチャット形式のインタビューができるミルトークの【トークルーム】という機能を使って直接メッセージのやりとりをさせていただきます!
トークルームでのやり取りの結果、僕が考えたデザインには「申し訳なさが足りない」ということが判明しました。
確かに既婚者のリアルな感情から考えると、飲んで帰るという行為には多少なりとも罪悪感が生まれるはずです。
ちなみに、このトークルーム内でも感情を表現するために様々なスタンプを使えるのがLINEっぽくてユニークでしたね。テキストだけでなくスタンプを使用することで、ユーザーとの会話もフランクになりホンネを引き出しやすいと感じました。
意見を反映し、デザインを申し訳なさそうな感じに改善。ちょっと表現を変えるだけで「使いたいスタンプ」に早変わり!
こういった見逃しがちな点を改善できたのも、トークルームでしっかりとユーザーの考えを深掘りして聞けたおかげですね。
5.おかげさまで、スタンプ完成!
こうして、”旦那さんが奥さんに送りたくなる”というテーマで作られた40種類のスタンプが完成しました。
ミルトークで協力してくださった皆さんとの合作とも言えますね!
無事に審査も通り、販売してみたところ…
販売初日から、かなり良い滑り出しでした。 1日の平均の7倍以上の売り上げを達成!
これまで、新作を出しただけでこんなに売り上げが伸びたことはありませんでした。ちゃんと仮説立てをして、ユーザーの本音を深堀したからだと思います。
新作と一緒に、以前発売したスタンプの売り上げも伸びて言うことなしです!
・
・
・
何より、実際に僕が嫁に送りたくなるスタンプですしね。
早速、愛する嫁に使ってみると…
うん。恥ずかしいので、これぐらいにしておきますが良い感じ。
嫁も気に入ってくれたようで、なりよりです(笑)
※既婚者男性の皆さん、もし良かったら是非ダウンロードしてください!
サービスの改善、アイデアに困った時はミルトーク
というわけで、今回はミルトークの様々な機能のおかげで素晴らしいLINEスタンプをつくることができました。
【きいてミル】では「どんなLINEスタンプがあったら使ってみたいか」「奥さんとのLINEのやりとりであったら便利だと思うスタンプは?」について聞き、短時間でさまざまな意見を集めることができました。
調査会社を介して本格的なインターネットリサーチをすれば、こういったユーザーのホンネや生の声を聞き出せます。しかし、調査にある程度の期間が必要となり、金額面でのハードルが高いと感じる人も多いと思います。
また、【きいてミル】の掲示板は、オプション機能を使うことで、掲示板の内容を他社に見せないようにすることが可能です。そのため、こっそりと新商品開発のアイデアについてヒアリングしたい!といった場合にも安心してご利用いただけます。
セルフ型のミルトークなら、即時に大多数のユーザーにヒアリングすることができ、無料で使用できる機能も多いです! 気軽に使えて、とても使い勝手が良いツールだと感じました。
【トークルーム】では、チャット形式で直接ユーザーと会話をすることができます。マンツーマンでも可能ですし、一度に最大10名とグループで会話することもできるんです。ホンネを深堀りできるため、新しいアイデアの根本となる決定的なヒントをいただくことができました。
当初は「旦那さんが奥さんに気軽に送れる愉快なスタンプ」の開発のみを考えていましたが、ユーザーの意見を深堀りしていく内に、送るときのリアルな感情も考慮しなければいけないのだと気づかされましたね。
必ずしも愉快なデザインのみが求められているわけではなく、シチュエーションに応じて使い分けられ、より使い勝手の良いデザインへと改善できたのは非常に大きかったです。
【フォトコレ】という機能も良かったです!ユーザーが掲示板にテキストだけでなく写真(画像)も一緒に投稿できるという機能なのですが、これのおかげで細かなニュアンスのやりとりが容易でした。
例えば、今回は「買ったけど使ってないスタンプの画像」をフォトコレで募集して、そこに集まったスタンプを見ながらデザインの修正・改善を進めてきました。実際に使ってないというスタンプのデザインを見ながら、「どうしてこのスタンプが使われないのだろう?」と考えることができ、クリエイターとしてとても良い勉強になったのです。
また、今回はLINEスタンプについてさまざまな意見を集めましたが、ミルトークに参加しているモニターの方は地域、年代、職種など非常に幅広く、色んな属性を持っているんですよね。
ミルトークには【きょうのひとこと】という、モニターの方たちが自由に意見を投稿する場があります。日々のちょっとした困りごとから、「こんなものがあったらいいのに」という要望まで、様々な意見が集まるんです!
そのため、サイトに訪問すれば簡単に新商品のアイデアやサービス改善のヒントになるようなちょっとした気づきを得ることができますし、特定のキーワードで検索ができるので、今すぐに欲しい意見を集めることが可能です。
ミルトークは、格安で(あるいは無料で)色んな商品・サービスについてさまざまな意見、要望が集められる画期的なサービスだと感じました。商品開発、販売戦略に是非、お役立てください!