メディアはとにかく折れずに続けること
ー LIGブログの課題ってどんなものがあるでしょうか?
LIGブログは「Web制作」や「英語」という分野は手堅く書けている印象です。繰り返しになりますが、こういった良コンテンツを今後も作り続けられるかどうかでしょう。アクセスが爆発することは少ないと思いますが、やり続けていることで読み手も定期的に読みに来るし、ブランドに対するロイヤリティも高まるというオウンドメディア()時代の基本をしっかり踏まえている感じがします。逆に、続かないのはそれまでということです。漫画とかでも、昔は面白かったのに……なんてことは往々にしてありますよね。
好悪は別にしても、 一定のクオリティのものを作り続けるというのは想像を絶するほど辛い戦いです。せっかく抱えていた読者さんが、ある瞬間から離れてしまうことも多い。だからLIGブログだけじゃなく、Webメディアを作っている人は本当に大変なんだろうなと思うんです。ダメ出し云々というより、ネタが枯れないように頑張って続けてほしいとか、そういう気持ちが強いですね。
ー メディアやブログを長く続けるコツってありますか?
半年に一度でも良いからドカンと大当たりが出れば、「ああ、このメディアは面白いな」となるのですが、欲張って無理にペースをあげると最悪です。すぐに臨界点に達してしまうし、焦りがユーザにバレてしまう。
バカを何十年もやるのってしんどいじゃないですか。しかも、いまの時代では炎上だってあり得ます。そういう状況に対して、自分たちは将来どこを目指していくのかをじっくり考えるべきなのだと思います。
私の場合、35歳で結婚して子供ができたとき、このまま「切込隊長」でいいのか? と思ったことがありました。いい歳して、景気良いハンドルネームを名乗ってたり、調子に乗ってキラッキラした馬鹿をやり続けるのも、おっさんになるとむつかしくなる。普通に生きていたって、必ず「親の介護」や「子供の受験」など、人生の転機が訪れるのです。
結婚した後で、家内から「あなた、シャブ野郎って何なの」と真顔で質問されて困窮したことがあります。ネットで通用しても、リアルに分かってもらうには長い説明が必要という悲しい思い出とともに生きていくことが運命付けられている気がします。
でも、それを乗り越える決意がなければ、いま取り組んでいる価値もないわけです。ならば、その先をどうするのかを考えましょうよ。何をしたって色々な批判が出てくるのだから、そこで折れずにやりきることが大切。昔から「チリも積もればゴミとなる」と言うじゃないですか。
Hagexさんは前の記事で「オチが弱い」とか言ってましたが、オチなんかぶっちゃけどうだっていいんですよ。アイキャッチ画像と最初の2行で読むかどうか決めるので。とにかく続けてください。そもそもHagexさんはハゲてもいないのにハゲを名乗るとか薄毛に悩むすべての男性を問答無用で敵に回していると思うんですよね。彼も2ちゃんねるや発言小町をしっかりウォッチし続けているという意味で尊敬していますが、ふさふさしているところは本当に許せません。百田尚樹か岩崎夏海にハゲ枠を早々に譲ってリブランドするべきです。いい加減にしろと言いたい。
すみません、熱くなってしまいました。続きをお願いします。
ユーザのベネフィットを提供できるメディアを目指す
ー LIGブログのようなメディアは、今後どんなものを出せば盛り上がるのでしょうか?
ひとくちに「盛り上がる」と言っても、そのポイントが何なのかを考えなければなりません。
PV(ページビュー)なのか、別の指標なのか。これまでのWebはずっとPV至上主義で、炎上マーケティングとかはまさにその典型ですが、これは問題。全く読者のことを考えていないので、もっと見る側の視点を考慮すべきです。
ー 見る側の視点を考慮する?
私が考えるメディアの理想的な指針は、大きく分けて二つです。
1つ目はユーザに対し「コミットする」こと。1日に記事を何本更新する等、メディアとしてのコミットを設けましょう。2つ目は「エンゲージメントを促す」こと。ただ情報を流すのではなく、ユーザの行動を促すようなコンテンツを作ることを意識しましょう。そういう話です。
情報をそのまま提供するだけでは、どんなメディアでもすぐに磨耗してしまいます。しかし、読者の人生にベネフィットを提供してくれるメディアであれば、ロイヤリティは必ず高まるはず。そして、「以前役に立ったから、もう一度見てみよう」とリピートを生むのです。
いまのメディアにはもっと、面白くて実際に行動を促せるコンテンツが必要だと考えます。PVではなく、ユーザのベネフィットを追求すべきではないでしょうか。
ー とても勉強になりました。やまもとさんって「怖い」イメージだったので正直ドキドキで。
よく言われます(笑)
自分はずっと日の当らないところにいて、それでも仕事はちゃんとやらないといけなくて。仕事での自分の強みと、ネットで感じ取られるイメージが異なるのは仕方のないことだと思います。だから、ネットでの見せ方と現実は違うんですよ。なので、会ってみると「大学教授みたいだ」とよく言われるのです。フサフサ過ぎずハゲてない、シルバーグレイで落ち着いた雰囲気を私が持っているからでしょうか。ちょっと批判するとブロックしてくるような金髪津田野郎とは趣が違うと思います。
最初にネット上の「怖い」というイメージが先行しているから、実際会うとギャップがあってみんな安心する。ただ結構、原理原則にうるさいタイプなので面倒くさいやつと思われるんですけどね。思ったよりハゲてませんねとか。ハゲてねえよ。