ポートレート・人物写真の撮り方のコツ13選【スマホでもできる】

ポートレート・人物写真の撮り方のコツ13選【スマホでもできる】

LIGブログ編集部

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こんにちは、LIGブログ編集部です。

普段、写真に収める機会が多いのはどんな被写体ですか? 私は風景写真やペットの写真が多いですが、ときどきモデルさんを撮らせていただく機会があります。ポートレートは写真のなかでもとくに奥が深いですよね。私もなかなか上手に撮ることができません。

今回は、ポートレートを手っ取り早くワンランクうまく撮れるテクを12個あげてみました。

利用できる対象を コンデジ デジイチ スマフォ 初心者向け 中級者向け で表示しています。

※この記事は2022年3月に編集部が情報を更新しました

カメラの設定

テーマをはっきりと!背景をぼかす

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、初心者

カメラをF値が調整できるモードにしてF値を低めにし、背景をぼかしましょう。何が主役かはっきりします。

ちなみにF値とは絞りのことで、絞り値が小さい(絞りが少ない)ほど背景がボケやすく、絞り値が大きい(絞りが大きい)ほどくっきりします。

▼カメラの基本設定についてはこちらの記事もご覧ください

F値を11で撮った女性の写真とF値を4で撮った女性の写真を比較した画像

F値を11で撮った写真(左)・F値を4で撮った写真(右)
 

カメラ(NikonのD7100)のF値をF4に設定した写真

NikonのD7100の場合は人差し指側にあるダイヤルを回す設定になっています。お手持ちのカメラの取扱説明書をご確認ください。

色合い!ホワイトバランスに気を使おう

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、初心者

RAW現像(未加工のデータ)を使う場合はオートでかまいませんが、そうでない場合はカメラの撮影メニューからホワイトバランスを変更しましょう。とくに蛍光灯の下では目で見えている色と大幅に異なるので要注意です。

カメラのホワイトバランス調整画面の写真▲カメラメニューのホワイトバランスから調整します

レンズの選び方!望遠側で撮る

対象 デジタル一眼カメラ、中級者

ポートレート向きのレンズは焦点距離が50mm以上のレンズです。

▼焦点距離がわからない方はまずこちらの記事をご覧ください

レンズは50mmがもっとも人間の目で見た状態に近いと言われています。そして、望遠になるにつれ像の歪みがなくなります。

広角レンズなら被写体と近い距離で全身を写すことができるので便利ですが、その分顔が歪んでしまうんですね。また、望遠のほうが背景も整理されます。街頭スナップなども80mmくらいのレンズで遠くから撮っているものが多いです。

24mmで撮った顔写真と70mmで撮った顔写真を比較した画像

24mmで撮った顔写真(上)・70mmで撮った顔写真(下)

動いている被写体には!親指AFを使う

対象 デジタル一眼カメラ、初心者

デジタル一眼レフの場合、シャッターボタンを半押しすることで被写体にピントが合うよう設定している場合が多いですが、ピント合わせとシャッターの両方の機能を人差し指一本で行うのは忙しいですね。

ピント合わせの機能をAE/AFボタンに割り当ててやることで、被写体にずっとピントを合わせながらシャッターを切りつづけることができます。

動いている被写体のイメージ写真
カメラのAE/AFボタンの位置を示している画像

設定方法

Nikonの場合

MENU > カスタムメニュー > f操作 > AE/AFロックボタンの機能(f4)> 押し時の操作 > AF-ON

Canonの場合

MENU > C.FnIII:操作・その他 > 測光・AF開始

※機種によって違う場合がありますので詳しくは取扱説明書をご覧ください。
また、最近では被写体を追尾してくれるモードが搭載されている機種もあるので活用しましょう。

光の選び方!半逆光で撮る

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、スマホ、中級者

写真はよく「逆光を避けて撮りなさい」と言われますが、順光(カメラの背後から被写体に向かって光源が照らす状態)だとコントラストが強すぎて影ができ、また被写体のすべてが見えすぎてしまいます。

被写体の斜め後ろに太陽がある程度で撮れば、白飛びや黒潰れが出ず、肌のアラも隠された柔らかい写真が撮れます。また、モデルさんにとっても眩しくないので良い表情が撮れます。

ただし太陽を画角の中に入れてしまうとフレアやゴーストが発生するので気をつけましょう。

ほぼ順光で撮った写真と半逆光で撮った写真を比較した画像

ほぼ順光の場合(左)・半逆光の場合(右)

コピー用紙でOK!レフ板を使う

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、スマホ、初心者

レフ版というのは、それほど大げさなものを用意する必要はありません。バストアップならコピー用紙一枚で十分光を周りこませてやることができます。

レフのない状態の写真とコピー用紙一枚をかざした状態の写真を比較した画像

レフのない状態の写真(上)・コピー用紙一枚をかざした写真(下)

もちろん、実際には画角に入らないようにかざしましょう。

全体を明るくしよう!露出補正を使いこなそう

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、初心者

カメラは自動的に適正露出(ちょうどいい明るさ)に設定してくれますが、それはいつも正しい露出とは限りません。時によっては適正露出から明るさを自分で変更したほうが、撮りたいイメージに近づくという場合があります。そこで使うのが露出補正という機能です。

明るくしたければ+側に、暗くしたければ−側にして撮影しましょう。

Nikon D600で露光補正をする際の手順を示した画像

Nikon D600の場合は画面の上にあるボタンを押しながら画面下のダイヤルを回して露出補正をする設定になっています。お手持ちのカメラの取扱説明書をご確認ください。

被写体に合わせて明るくしよう!測光モードを使いこなそう

対象 デジタル一眼カメラ、中級者

測光とは、被写体の明るさを測ること。被写体の明るさは、レンズを通してカメラ内の「測光センサー」によって測られ、それに応じてカメラはシャッタースピードとF値をコントロールし適正な露出(明るさ)にしています。

※シャッタースピード(シャッターの開け閉めの速さ)が遅ければ、その分フィルムに光があたっている時間が長いので光を多く取り込み、速ければ少ししか光を取り込めません。F値は数値が小さいほどレンズの絞りをあけ光を多く取り込み、数値が大きいほど絞りを絞って光を少なくします。シャッタースピードとF値は相関関係にあります。

被写体の明るさと一概に言っても、被写体のどの部分で測るかによって大幅に変わりますね。それを決められるのが「測光モード」です。

測光の3パターンを示すアイコンの画像
測光の3パターンを写真を使って説明した画像

マルチパターン測光

画面をいくつかに分割し、全体の明るさから露出を決めます。

中央部重点測光

画面の中央部を重点的に測光します。

スポット測光

フォーカスポイント(ピントを合わせたところ)周辺のみを測光します。

Nikon D600の測光モード設定部分を示した写真

Nikon D600の場合の測光モード設定部分はここです。お手持ちのカメラの取扱説明書をご確認ください。

逆光だって怖くない!日中シンクロ

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、スマホ、中級者

外付けストロボでもフラッシュでも手持ちのライトでも良いのですが、そのままでは表情が読み取れないような逆光の暗い状態で被写体に光を当ててやります。これを日中シンクロといいます。名前はとっつきにくいですが簡単ですね。

逆光で撮影した人物写真と日中シンクロを利用して撮影した人物写真を比較した画像

完全に逆光の場合(上)・デフューザーを付けて少しのストロボを直当てし軽く日中シンクロした場合(下)

また、撮りたい人物が逆光にいる場合、そのままだと暗い写真になってしまうけれど、コツその9の露出補正を利用し全体を明るくすると、今度は背景が白くなりすぎてしまうという場合がありますね。その場合にも日中シンクロは有効です。

露出補正なしで撮った人物写真と、顔に合わせて露出補正した人物写真と、ストロボを使用した人物写真の3つを比較した画像

露出補正なしの場合(左上)・顔に合わせて露出補正した場合(右上)・ストロボを使用した場合(下)

ちなみに、ストロボは上に向けています。ストロボを使用する際はデフューザーを使ったり、バウンスさせたりなど、被写体に直接当てないことが大事です。コントラストが強く不自然にテカった写真になるのを防ぐためです。

構図

被写体との距離感!頭をちょっと切る

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、スマホ、初心者

被写体との距離感って難しいですよね。バストアップを撮るにしてもつい、顔を画角の中心に置き全体像を入れて日の丸のような構図で撮りがちですが、グラビアなどを見ていると多いのが「頭をちょっと切る」構図。おまじないのように「頭をちょっと切る」と脳内で唱えながら撮れば、ぐっと心理的距離が縮まる写真になるように思います。

日本人の頭の形は一般的にハチが張っていてトップが潰れているので、頭をちょっと切ってやることで小顔に見せる効果もあるのかも。

普通の人物写真と「頭をちょっと切る」構図で撮影した人物写真を比較した画像

その他

白い手袋でOK!アイキャッチを入れる

対象 コンパクトデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ、スマホ、初心者

顔の印象は瞳で随分変わりますね。人は無意識に潤いを求めているので瞳を見るとかなんとか……。

被写体の視線の側に、光や白いものを配置して瞳に潤いを入れてあげましょう。白い手袋をはめてカメラを構えたり、バストアップなら顔の下に白い紙を敷いたりし、できる限り光を取り込みましょう。

アイキャッチなしの場合の瞳の写真とアイキャッチありの場合の瞳の写真を比較した画像

アイキャッチなしの場合(上)・アイキャッチありの場合(下)
 

外付けのストロボと白い軍手、白い紙の写真

外付けのストロボ(ホットシューに付けるスピードライト)を使用する場合は、デフューザーと共にアイキャッチが装備されている場合が多いので、これを必ず出して使いましょう。

夜景と撮るなら!スローシンクロを使う

対象 デジタル一眼カメラ、中級者

夜景って見たままに写真に収めるのが困難な被写体の上位にくるのではないでしょうか。人間の脳は光の量を調整してどんな被写体も明るく見ることができます。でもカメラの場合は手前の人物はフラッシュで明るく写せても、遠くにある夜景まではフラッシュの光が届かない……ということがありますね。

そんなとき、機能が搭載されていればスローシャッターを使いましょう。フラッシュが消えた後にもシャッターを一定時間開き続ける(シャッタースピードを遅くする)ことで光をより多く取り込み、背景までも明るく写し、人物と背景両方綺麗に写します。

Nikon D7100でフラッシュの設定を変更するための手順を示した写真

Nikon D7100の場合は左手側にあるフラッシュボタンを押しながら、右手親指側のダイヤルを回すとフラッシュのモードが切り替わります。お手持ちのカメラの取扱説明書をご確認ください。

iPhoneのポートレートモードを使う

対象 スマホ、初心者者

iPhone 8 Plus、iPhone X以降のiPhoneのカメラには、ポートレートモードがついています。照明も、自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明から選ぶことができます。

iPhoneの普通のカメラで撮影(上)・iPhoneのポートレートモードで撮影(下)

ポートレートモードは背景がぼけ、人物がくっきりします。

まとめ

なんやかんや言って、ポートレートで必要なのはまずは被写体との距離感作りですね。それは私にとっても大きな課題です……。いい方法がありましたら教えてください!

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