当日撮影したポートレイト
以下は、当日のイベントで撮影させてもらった湿板のスキャン画像となります。
先述したとおりレンズは100年以上前のもの。古いレンズと古い技法での撮影と聞くと、画質は悪くてシャープじゃないとか写りが悪いとか思う方がいるかもしれません。
しかし、そういった疑惑を払拭できるくらいの性能を、昔のレンズは持っています。
こんな素晴らしいレンズを使えることが本当にありがたいのですが、まだ自分の技術が追いついていない部分があり、悔しいことに数々の予測不能な失敗がありました。
紫外線量の不足による光のモヤ
髪の毛の光のモヤは、おそらく紫外線量が不足していたことが原因だと思います。
しかし、本当の原因はもっと根深く、薬品同士のバランスの問題です。
問題点はなんとなくわかったのですが、その場で対処することができなかったのは力量不足です。
影
彼は、目にドラゴンボールのスカウターみたいな影が入ってしまいました。
実際とは異なる雰囲気
失敗とはちょっと違うかもしれません。
彼はとても物腰の柔らかい人なのに、この写真で見ると、黒人ラッパー相手に物怖じせずフリースタイルバトルを挑めそうな貫禄があります。
こういった実際の雰囲気と変わってくるのも、醍醐味です。
ダニーと彼の奥さん
これはガラス板ではなく金属板を使用したものです。
かっこ良くて好きなんですけど、なんでこんなにスクラッチが入ってしまったのか……。
以前同じ板を使ったときはこんな風にはならなかったのにな。
カオスな出来栄えに……
申し訳ないことに、この方のポートレイトが一番カオスな出来栄えとなってしまいました。
90年代に流行ったサイコパスの映画などで、犯人の部屋内に貼られていてもおかしくないような雰囲気があります。
貴重な成功例!
カオスっぷりが目立つものが多いなか極めて貴重な成功例がこちらです。
常にこれくらいのものは出していきたいなと思っていますが、なかなか上手くいきません。精進します。
味がある・・・?
意図的にノイズを加えたのでなく、初めからキレイに撮ろうとしてこういった出来栄えになってしまうので、湿板写真は本当に難しいですね。
とは言えありがたいことに、モデルとなった方たちは、口々に「これはこれで味がある」「カッコいい」といった好感触な反応を寄せてくれました。
しかし、湿板写真において「味がある」という評価軸をありにすると、ほぼ無敵ゲーになってしまうので、慢心せず技術向上をはかっていきたいと思います!
まとめ
当初は、イベントに人が来てくれるのか心配でしたが、合計20名ほどの方々に来ていただけて、イベントそのものも楽しんでもらえた様子でした。
ぼくは10~20時の間ほとんどひっきりなしに作業をしていたので、対応できるほぼ上限数の人が来てくれた感じです。初めての催しにしては、決して悪くない結果だと思います。
それでも写真のクオリティ面では納得のいかないところがあるので、これから改善していきたいと思います。
日にちや場所、やり方など、何もかもが未定ですが、次回やるときもぜひいろんな方々に足をお運びいただきたいものです。
それでは、また!
【写真で魅了したい!】
※ ミニチュア・ジオラマ風の写真を撮りたい!簡単にチルトシフト写真を作る5つの方法
※ カメラ初心者が魅力的な写真を撮影するための実践的テクニック「屋内ポートレート編」