『村上春樹いじり』を書いたドリーくん、「もう何もしたくない」って本当?

『村上春樹いじり』を書いたドリーくん、「もう何もしたくない」って本当?

菊池良

菊池良

岡山駅でドリーくんを待つ

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早朝6時、バスが岡山駅に到着しました。

 

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ドリーくんとは午後1時に駅前で待ち合わせしています。岡山について何も知らないので、途方に暮れてしまいました。

 

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とりあえず朝食がとれるところを探しましょう。

 

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いい感じの喫茶店で、モーニングを注文。

 

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でも、モーニングって10分ぐらいで食べ終わるんですよね。店内で極力ダラダラしてみるも、まだ午前9時。どうしよう。

 

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近くの川でボォーっとしていました。小雨が振ったり止んだりしていて、水面がポツポツしているのを、ただ凝視していました。

ついにドリーくんと会えた!

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何とか午後まで時間を潰し、待ち合わせ場所の噴水に。

 

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よく考えたら顔も見たことないし、ほんとに会えるのか不安になってきました。

あのブログの感じだと来ないかもしれない。岡山まで来て、主に川を見つめて帰るのか。

 

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「あの・・・菊池さんですよね。ドリーです」

d_ico 人物紹介:ドリーくん
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』のAmazonレビューがきっかけで作家デビューしたライター。25歳。ずっと引きこもり同然の生活をしている。

来ました! 彼がドリーくんのようです。

 

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k_ico_d「いやぁ〜、ちゃんと会えて良かったです」

d_ico_e「こっちのセリフですよ。いきなり『会おう』って。怖かったですよ」

k_ico_d「会いたいから会おうって言ったんですよ。会いたくないなら言わないですよ」

d_ico_eいや、意味わかんないです。昼ご飯って食べました? ラーメン屋に行きましょう」

 

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内心、とんでもない根暗野郎が来るんじゃないかと思っていたんですが、ちゃんと笑える普通の人でした。

 

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ドリーくんが週1で通うラーメン屋へ。気質が似ているからか、順番待ちですっかり打ち解けました。

 

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k_ico_d「週1で通っているって、お金はどうしているんですか?」

d_ico_e「貯金を切り崩してますよ。引きこもりの生活ってお金かからないんで、少しずつ」

k_ico_d「印税を使っているんですね。売れたんだ。そういえば50万ぐらいあるってブログに書いてましたね」

d_ico_e「いや、あと3万ぐらいしかないんですよ。なので、バイト始めましたよ」

 

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k_ico_d「バイト!? すごい。あんだけ怖いって言っていたのに」

d_ico_e「面接の電話かけるだけで一年ぐらいかかってますけどね。もう辞めたいですし」

k_ico_d「僕、今バイトの応募と面接やれって言われても、やれる自信ないですよ。すごい」

d_ico_e「どんだけ社会性失ってるんですか。会社員なのに」

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