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確定申告の期限までに確認したい必要書類・領収書のまとめ方と経費について

しん


確定申告の期限までに確認したい必要書類・領収書のまとめ方と経費について
※この記事は、2015年1月26日にLIGブログで公開された記事を再編集したものです。

こんにちは。メディア事業部のしんたくです。

寒くなってきた今日この頃、気になるのが確定申告ですね。「確定申告」と聞くと、支払いを費用として認めてもらうときの証明にするために「領収書をもらわなければ」と思いますよね。皆さん、領収書や必要書類をどうやって管理していますか?

今回は、「今さら聞けない 確定申告前に確認したい領収書・必要書類などのまとめ方」について、会計ソフトで実績のあるマネーフォワードよりご紹介いただいた益田税理士事務所の税理士 益田あゆみさんにお聞きしました。

益田あゆみさま 益田あゆみ

税理士業界にメンタルサポートを取り入れ、女性経営者の抱える悩みに応える経営相談を行っている。クライアントには女性起業家も多い。米国会計事務所に勤務経験があり、アメリカ税務の相談にも応じている。

 
税理士さんから直接のアドバイスもありますので、確定申告を行う方は必読です!

▼目次

 

確定申告で必要な領収書について

まずは収入と費用の計算に不可欠な領収書をまとめ、それぞれを確認します。ここでは、領収書を扱う際の注意点をご紹介します。

 

1. 領収書をもらうときの注意

領収書と言われて何を思い浮かべますか? 横長の紙に、領収書というタイトルがあって、日付や金額が書いてあるものが一般的ではないでしょうか。

しかし、領収書にも確定申告に使えるものと使えないものがあり、下記 6 点の内容が記載されている領収書だけを確定申告の際に証明として使用することができます。

領収書イメージ

 

 
・受け取った日付(発行年月日)
・領収金額
・宛名
・取引の内容
・発行する側の所在地・氏名・連絡先
・捺印

 
また、領収書をもらう目的としては、

 
売上(商品・サービス)などの代金の支払いを証明する
代金支払いの再請求をふせぐ

という 2 点があります。

つまり、いわゆる領収書ではなくても、上記 1 〜 6 の内容が記載されていて目的を果たせられれば、支払いの証明になるのです。

確定申告の際に費用として支払いの証明に使えるものは、以下の 4 つです。

 
・レシート
・クレジットカードの利用明細書
・振込明細書
・電子メール

お店の名前や領収日が入っていないレシートや、購入した物の記載がないクレジットカード明細は領収書の代わりにはなりません。そういった場合は、購入時の電子メールや Web 画面をプリントアウトして、証明の度合いを高めておきましょう。

 

2. 領収書がもらえない場合の対処法

まれに領収書をもらえない場合があります。そういった場合は下記の方法で証明をします。

交通費としての乗車券の場合
切符や乗車券で領収書が発行されないものは、市販の出金伝票に、支払いの相手先名、日付、金額を記載します。または、交通費精算書などの精算書を別途作成し、行き先、移動経路を書いておきましょう。最近では交通系電子マネーの利用で利用履歴が印字できるようになっているので、この利用履歴を元に、事業用の移動経路と金額を費用計上します。
クレジットカード決済の場合
携帯電話料金などの毎月の利用料金をクレジットカードで支払っている場合は、Web から取引明細をプリントアウトして利用しましょう。
インターネットで取引した場合
電子メールなどでのやり取りを経て振込したものは、メールなどをプリントアウトしておき、振込明細で支払いを証明するようにしましょう。オークション取引なども、同様です。代引きについては、支払いの際に領収書が発行されます。この場合、日付が記載されていないものがありますので、ご注意ください。
給与の支払い
給与明細を受け取った際に、控えを作成しておきます。
給与は現金払いが原則ではありますが、「証明」という側面では弱いので、別途領収印をもらうようにしてもいいでしょう。雇用者の同意のもと、銀行振り込みにしてもらうことも検討してください。
祝儀や香典、お礼で現金を渡した場合
お客様やお取引先へ祝儀や香典などで現金を手渡す場合は、招待状・会葬礼状とともに出金伝票で対応します。

 

3. 領収書の保管方法

もらった領収書の保管はどうしていますか? A4 の紙やノート、スクラップブックに貼るという方もいると思います。時間があればそれでよいのですが、大事なのは保管期間中紛失しないようにしておくということです。

事業を行っていると日々の取引に応じて、領収書をはじめ、支払請求書、見積書、納品書、売上に関する書類、通帳、給与明細などの書類が発生します。また、決算で作成した在庫表や支払調書などは税務調査の際に必要となります。総勘定元帳、簡易帳簿などの売上・費用の集計用紙も、まとめて「平成○○年分」としてファイルする、または封筒に入れておくなどしましょう。

個人事業主の場合は、これらの書類について7 年間の保管が必要ですので、何年度分の書類なのかわかりやすいようにまとめておくと良いでしょう。

スクラップブックを作るのは難しいとしても、自分なりに整理して、ある程度「見栄えが綺麗」「スッキリしている」という保存を目標にしましょう。

 

「経費」になる費用とならない費用について

領収書で収入と費用を確認したら、次に「経費」にあたる費用を算出しましょう。

しかし、そもそも「経費」とは何でしょうか?

必要経費(ひつようけいひ)は、所得税法の規定により所得金額を計算する際に、収入金額から控除される支出金額。

つまり、事業を行う上で必要だった費用を指します。年間総売上から経費を引いたものが利益とされるので、確定申告には経費の算出が必要不可欠です。費用のなかには「経費になる費用」と「ならない費用」があるので、確定申告の前にチェックしておくと良いでしょう。

 

1. 事業に関係のある費用は?

仕事に関係ある費用であれば経費になりますが、その仕事に関係のない費用であれば、いくら領収書を入手して保管しても経費にはなりません。

ちなみに経費にならない費用の例としては下記になります。

 
・所得税、住民税
・生計を一つにする親族に支払う家賃などの対価
・一定の要件を備えてない場合の生計一親族への給与
・ご自身への給与
・購入した商品で、まだ売れていない在庫

ご自身への給与が認められていないので、たとえ事業主といういわば「社長」の地位であっても、ご自身への福利厚生費のようなものは費用として認められにくいでしょう。

 

2. 事業分と家事分の両方である費用は?(家事関連費)

家事関連費は、事業用部分を明らかに区分することで、該当部分を経費にすることができます。その「明らかに区分」の例としては下記になります。

自宅兼事務費 自宅用部分と区分できる空間分の家賃分
水道光熱費 自宅使用だった時に比べ、どの位増加したか
携帯電話 通話記録から把握
自動車 走行距離から把握

区分の仕方については決められてないので、上記のような一例を参考に経費部分を算出します。

 

3. 固定資産になるものは?

領収書に書かれた金額の全額を経費にできればいいのですが、一年以上使える金額が 10 万円以上のものは「減価償却」という固定資産として計上し、毎年少しずつ経費にしていく方法をとります。詳しくは下記サイトをご参照ください。

 
国税庁/減価償却のあらまし

 

4. 生活費で費用扱いになるものは?

経費にはならないのですが、所得税・住民税を計算するにあたり「所得控除」といって費用扱いできるものがいくつかあります。

 
・国民年金・国民健康保険料の支払い
・ふるさと納税など一定の団体への寄附金の支払い
・医療費の支払い
・生命保険料の支払い

支払い側から発行される証明書をもとに、しっかりと確定申告で控除して節税していきましょう。

 

確定申告書作成に必要な知識

経費の算出が完了したら、いよいよ確定申告書の作成に移ります。以下の点に注意しながら、申告書を作成しましょう。

 

1. 必要書類

 
・決算書(白色申告者は「収支内訳書」、青色申告者は「青色申告決算書」)
・確定申告書の用紙(確定申告書B)※手引きもあった方がよい
・納付書(振替納税の方は不要)
・生命保険料や国民年金などの控除証明書
・医療費控除を行う場合は医療費の領収書と封筒
・給与所得の源泉徴収票
・印鑑
・のり
・電卓
・筆記用具(フリクションは不可)
・還付申告の方は銀行口座情報がわかるもの(通帳など)

毎年申告されている方は、決算書・申告書が税務署から郵便で送られてきます。一度でも電子申告で送信したことがある場合は、郵送されてきません。その際には、国税庁のホームページからダウンロードしましょう。

 
国税庁/確定申告書等

 

2. 確定申告と還付申告の違い

申告には 2 つの形態があります。

確定申告
一年間の税金を自分で計算し、申告により確定させて税金を納めること
還付申告
確定申告の義務のない人が、払いすぎた税金の還付を受けるためにする

確定申告書の提出という作業と、税金の納付という作業は、まったく別のものです。還付金入金のための銀行口座を確定申告書に記載しておけば入金されますが、納税には期日までに「税金を納める」という作業が必要です。1 月 1 日から受付をしており、早めに提出すると早く還付金を受け取ることができます。

また、税金を納める方法としては下記の 2 つの方法があります。

納付書で納める
納めるべき税額を記入し、金融機関などの窓口で税金を納付する方法
期日は所得税の確定申告書の提出期限と同じ( 3 月 15 日)
銀行から引き落としで納める
所轄の税務署へ「振替納税の申込」を申告期限までにし、銀行から引落してもらう方法
納付は振替日( 4 月 20 日)

確定申告書を提出して安心し納税を忘れる方もいますので、毎年申告であれば、振替納税の方が便利です。いずれも「期日」までに税金を納めることができない場合は、延滞税等の罰金がかかりますので注意しましょう。

 

3. 完成した申告書の提出方法

確定申告書の提出方法は、大きく分けて 2 つあります。

紙で提出する場合
  • 税務署へ持参する
  • 郵送で提出する

「提出用」と「自分の控え用」とで 2 部作成します。給与所得の源泉徴収票などは原本を提出してしまうので、添付書類としてコピーをしておくと問い合わせるときにスムーズです。

郵送の場合は、注意すべきことが 3 点あります。

 
・返信用の封筒に切手を貼りつけたものを同封
・確定申告書は「信書」に当たるため、メール便、普通郵便、ゆうパック、宅配などでは送付できません。必ず簡易書留で送りましょう
・簡易書留で送付した場合は、郵便局から発送した日が提出日とされます
電子申告(e-Tax)で提出する場合
電子申告(e-Tax)とは、インターネットで確定申告書や申請書などを提出する方法です。事前に利用開始届を提出し、利用者識別番号を入手します。また確定申告書の送信時には、電子証明書の添付が必要です。具体的には、お住まいの役所から電子証明書付きの住民基本台帳カードを発行してもらいます。また、送信時にはそれを読み込める IC カードリーダーが必要です。

このように、事前準備は少々手間ですが、今後のことを考えるならチャレンジしてみても良いかもしれません。

>> e-Tax [国税庁]

電子申告で提出した確定申告書は、自分の控え用を印刷しておきましょう。

 

4. 支払調書がもらえない場合の対処法

フリーランスで働いている方の場合は、支払い先から源泉所得税を徴収されて報酬が支払われていることがあるでしょう。支払い先に申告に使用するからと「支払調書」を要求したところ「発行しない」と言われてしまうこともあるかもしれません。支払調書は、支払い側が税務署に対し提出義務があるもので、受取人への交付は不要となっています。

ここは、しっかりご自身で管理しましょう。

請求報酬額(税込の総額) 売上へ
源泉所得税 源泉徴収額として申告書に記載
入金額 銀行預金との照合

税務署でも「支払調書を確定申告書に添付してください」という間違った指導をしているところもありますが、もらえた場合はラッキー!というぐらいの感覚で、それは確認のために使いましょう。

 

5. 書類の保管について

不動産の購入や銀行借り入れをする場合などは、確定申告書 3 年分を要求されることがあります。すぐに用意できるように、税務署に提出した確定申告書、そして決算書は、申告書ファイルなどをつくり保管しておくのが良いです。

 

2017 年から確定申告に必要なマイナンバー(2017年1月追加)

2016 年 1 月より制度がスタートしたマイナンバー(個人情報)制度。2017 年(平成 29 年)の確定申告は 2016 年分の所得が対象なので、本年度よりこの制度が確定申告にも導入されます。

対象となるのは個人事業主やフリーランスの方で、用いる確定申告書 様式 B にマイナンバーを記載する枠が設けられています。記載の際に改めてチェックしてください。

マイナンバーカードがあれば、これまで必要とされた本人確認のための身分証明書(運転免許証やパスポート、公的医療保険の被保険者証など)は不要になります。逆にマイナンバーカードがない場合は、「マイナンバーの通知カード」および「マイナンバーが記載された 住民票の写し または 住民票記載事項証明書」が必要になります。それらのいずれもない場合は、これまでどおり本人確認のための書類が必要です。

マイナンバーカードは準備する書類を減らしてくれる存在なので、ぜひ活用しましょう。

 

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MF クラウド会計・確定申告

 

余裕をもって取り組もう、確定申告!

所得税の確定申告書の受付は、この 2017 年も同じく 2 月 16 日から 3 月 15 日までです。この間は税務署も非常に混みます。また「あの書類がない!」という場合に再発行してもらう時間も充分にみておきたいものです。

確定申告書の作成に取り組む際は、余裕をもって取り組みましょう。頑張ってください!

 

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