5. 供花・花輪・供物
供花・花輪は、1つを一基(いっき)、2つで一対(いっつい)と数えます。親族でもない限りは、一基だけ贈るのが一般的です。それぞれの違いは以下のとおりとなります。
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- 供花
「供花」とは、故人に供えるお花のことで、祭壇の脇に飾られます。白い色の生花を贈ることがマナーとなっており、百合・蘭・菊などが一般的です。
- 花輪
「花輪」とは、意味合いとしては供花と同じなのですが、造花でできており、会場の外に並べて立てかけられるものになります。
- 供物
霊前に供える品物を「供物」といいます。
遺族・親族が供花、近所の方などは花輪、と明確に分けられている地域もありますが、最近では外観の問題から花輪が禁止となる斎場も多いため、遺族の周りの方も供花を贈るようになりました。
飾り付けが必要となる供花や供物は、その葬儀を担当している葬儀社に頼んで準備してもらうのが一般的です。デザインをそろえたり、総数を把握する必要があるためです。
注文と清算について
供花や供物は、遺族の了解を得てから贈るようにしましょう。最近では故人の遺志を尊重して、供花や供物を辞退するケースがあります。
喪家が注文を取りまとめる場合は、訃報の連絡を受けた際に注文することになります。
供花の打診が無い場合でも、会場と日程さえ分かっていれば、供花をお贈りすることは可能です。
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まず会場へ直接問い合わせ、日程と喪家名をお伝えし、担当葬儀社と連絡先を教えてもらいます。
※葬儀社の会館だった場合は、そのまま供花を依頼すればよいでしょう。 -
次に、教えてもらった葬儀社へ直接問い合わせ、喪家名と日程を伝えたうえで注文します。
※くれぐれも喪家へ直接電話することのないようにしてください。
精算については、葬儀当日に受付で支払うか、葬儀社に直接支払います。 金額は一基につき15,000円~20,000円が一般的なようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
お通夜や葬儀の前にも準備しなければいけないことは、たくさんあります。突然の訃報は悲しいものですが、誰よりも個人との別れを悲しみ、そして葬儀終了までを慌ただしく過ごさなければならないのは残されたご遺族です。
まずは私たち自身が急な準備の発生にも慌てることなく、失礼のないよう通夜や葬儀当日を迎えられるようにマナーや知識をしっかり身に付けていきたいですね。次回は、通夜や葬儀に参列した際に必要となる基礎知識を中心に紹介していきたいと思います。
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。このシリーズで、知っているようで知らない冠婚葬祭のマナーや基礎知識についてしっかりマスターしていきましょう。
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