こんにちは、転職エージェント「ReNew by LIG Agent」キャリアデザイナーの大澤です!
「ReNew by LIG Agent」とは?LIGが運営するクリエイター専門の転職エージェント。約20年のWeb制作会社としての経験から、企業が求めるスキルやマインドをふまえた転職支援が可能。独自のネットワークを生かした非公開案件も紹介している。 https://re-new.liginc.co.jp/ |
WebデザイナーやWebディレクターの転職を考えている方にとって、LIGのようなWeb制作会社は候補の一つだと思います。ですがWeb制作会社は、会社によって得意とする領域や社風がかなり違います。
そこで今回は「ブランディング」領域に強みを持ち、Webデザインスクール「デジLIG(デジタルハリウッドSTUDIO by LIG)」の講座にも講師としてご協力いただいた株式会社シフトブレインにインタビューを実施。
会社の特徴や「プロジェクトマネージャー」という少し変わった職種の魅力などについて伺いました。
SHIFTBRAIN Inc. デジタル領域を中心にブランディング戦略の設計、コミュニケーションプランニング、デザイン、テクノロジーまでを一気通貫で行うデジタルクリエイティブエージェンシー。ミッションは「FEEL DRIVEN」。物事の価値を変え、人の心を動かし、世の中をより良くしていくために、企業/製品/地域のブランディング、採用、キャンペーンなどを中心に、紙/デジタル/映像など幅広く制作を行っている。 https://shiftbrain.com/ |
ブランディングに関わるあらゆるクリエイティブを制作。
大澤:以前、プランナーの浦川さんに取材をさせていただき、LIGブログに掲載した浦川さんのインタビュー記事は大変好評で、読者の関心の高さを感じます。
- ▼浦川さんのインタビュー記事はこちら
- シフトブレイン浦川さんが、ブランディングにおいて大切にしていること。
- ぜんぶあなたが決めればいい|シフトブレイン浦川氏からデザインを学ぶみなさんへ
そこで今回はもっとシフトブレインさんについて深掘りしていきたいと思っています。まず会社の特徴や得意領域を教えてください。
▲株式会社シフトブレイン プロジェクトマネージャー 寺西さん
寺西:シフトブレインは「ブランディング」に関する案件をメインにお受けしています。ブランディング施策としてコーポレートサイトやサービスサイトを制作することが多く、ほかにもロゴ制作、名刺などのツール作成、ミッション・ビジョン・バリューの策定なども行います。
大澤:多様なクリエイティブを制作されているのですね。単発でサイトやロゴを制作することもあるんですか。
寺西:はい、ありますね。ただお客さまから「そもそもなぜWebサイトを作りたいのか」という部分を細かくヒアリングすると、その段階でお客さまがブランディングの重要性に気づかれることが多く、結果として一からブランディングの提案に進むことがあります。
その際は、事前にヒアリングを行い、プロジェクトの範囲や内容を明確にした上で、お客さまと合意して進行していきます。
大澤:ブランディングとなると、企業に入り込んである程度の時間をかけて進めていくイメージがあります。
寺西:各プロジェクトの期間は、数カ月から1年半くらいですね。関わる人数も短期のものは数人ですが、時にはシフトブレイン側だけで10名規模になる場合もあります。
大澤:それほどの規模のプロジェクトに携われるとなると、やりがいも大きいでしょうね。
寺西:そうですね。たとえば私が長く担当しているアパレルブランド「45R」さまのプロジェクトは、当初は創業45周年に合わせたサイトリニューアルのご依頼でした。
寺西:サイトリニューアル後も取り組みが続き、新商品発売に合わせたWeb企画や店舗で配布するリーフレットの作成など、多岐にわたるクリエイティブを制作し続けています。
こういったプロジェクトでは私たちは単なる業務委託先ではなく、お客さまの「パートナー」になっています。
制作物のクオリティの高さに感動!面白い仕事を求める柔軟な社風
大澤:寺西さんが考えるシフトブレインの強み、働く魅力を教えてください。
寺西:アウトプットのクオリティの高さは、シフトブレインの最大の強みですね。そしてそれを間近で見られるというのは、ここで働く大きな魅力だと感じます。
完成物はもちろんですが、プランナーが作ったコンセプト案など、制作過程で出てくるものが毎回良いんです! クライアント自身も気づいていなかった魅力を、見事にデザインやコピーで表現されたときには、「すごいなぁ……」と社内の人間ながら感動してしまいました。
大澤:そこまで胸を張って自社のクリエイティブを自慢できるというのは、なかなかないと思います。寺西さんが携わった案件で、印象に残っているものはありますか。
寺西:大阪のDX支援会社「鈴木商店」さまのリニューアルサイトですね。テキストをメインとした非常に珍しいデザインになっていて、最初にプランナーからワイヤーフレームを見せられたときは、画期的すぎて衝撃を受けました(笑)。
大澤:制作実績として御社のサイトにも掲載されているものですよね。僕も見ましたが、スクロールするとテキストが展開されていって、こんな表現方法があるのかと驚きました! 日々こういうクリエイティブに出会えるなんて、ワクワクしますね。
寺西:そうなんです! ただ、クリエイターとお客さまで話が盛り上がって、当初予定になかった制作物を作り始めちゃうこともあって、目が離せません。
シフトブレインは「FEEL DRIVEN(みんなで楽しみながらつくり、課題をクリアする)」というミッションを掲げていて、面白い仕事をしたいという思いが強い。
だから「普通はこのやり方はしない」ということであっても、それがプロジェクトにとってベストであれば、実現に向けて取り組んでみる。そういう柔軟なカルチャーがあるんです。
もっと尖らせるためにWebディレクターを廃止し、2職種に分割
大澤:寺西さんが就いている「プロジェクトマネージャー」という職種は、どんな仕事をするんですか。Webディレクターとは違うのでしょうか?
寺西:プロジェクトマネージャーは、プロジェクトにおけるコミュニケーションに関係する業務をすべて行っています。プロジェクトの最初から最後まで携わり、納品後のフォローもすることがありますね。
シフトブレインにはWebディレクターという職種はありません。一般的なWebディレクターの業務を「プランナー」と「プロジェクトマネージャー」が分けて担っています。
具体的には「プランナー」がプロジェクトの企画やコンセプトメイキングを行ってワイヤーフレームを引き、「プロジェクトマネージャー」がそれを実現可能な形に落とし込んで進めていきます。
大澤:ユニークな仕組みですね。LIGはWebディレクター制なので、分けた背景が気になります。
寺西:シフトブレインも以前はWebディレクター制だったんです。ただ一般的にWebディレクターは業務範囲が広くて「何でも屋」になりがちです。
シフトブレインは制作会社の中でもクリエイターがすごく“尖っている”という特徴があるため、「Webディレクターも一定の領域に特化させて、尖らせていった方がいいのではないか」という話が出たそうです。
そこで2018年ごろにプロジェクトマネージャー職を新設。外部から一人目として私が採用されたようです。
大澤:クリエイターが尖っているからWebディレクターも尖らせようとしたというのは、御社らしい理由ですね。モデルとなる社員がいない中、なぜプロジェクトマネージャーに応募したのですか。
寺西:私は学生時代はデザイナーを目指していたんです。でも自分には向いていないと感じ、クリエイターを支える仕事をしようとWebディレクターになりました。デザイナーに挫折した経験から、クリエイティブ系の業務に苦手意識があり、特にワイヤーフレームがイヤでイヤで……。
ジョブチェンジをしたもののうまくいかずに退職。Webディレクターに戻ろうと思っていたときに、たまたまシフトブレインのプロジェクトマネージャーの求人を見つけたんです。
寺西:「クリエイターをサポートしながらWebディレクターに近い仕事ができて、しかも実際に手を動かして制作しなくていいなんて、最高だ!」と思って、すぐに応募しました。
大澤:それは運命的な出会いですね! 寺西さんにぴったりの仕事だったんですね。
プロジェクトマネージャーは情報を集めて組み立てる「編集」の仕事
大澤:新たにプロジェクトマネージャーを募集されているそうですが、どういった人材がプロジェクトマネージャーに向いていると思いますか。
寺西:「クリエイティブが好き」「人をサポートするのが好き」という方は、合うと思いますね。
自ら手を動かして作ることが好きというよりクリエイティブそのものを愛している、そして尖ったクリエイターたちをサポートしてプロジェクトを形にしていくことを楽しめる。「右腕的なポジション」にやりがいを感じる方はマッチするはずです。
大澤:カルチャーやクリエイティブへの理解が大事なのですね。スキル面ではいかがでしょうか。
寺西:求めるスキルは二つあります。一つは「コミュニケーションスキル」です。シフトブレインのクリエイターが言語化できていない部分をくみ取って言語化し、社内のメンバーやクライアントに伝えていくのは、プロジェクトマネージャーの大事な仕事です。そのためにはコミュニケーション能力が欠かせません。
もう一つは「編集力」です。WBS(作業分解図)の作成、アサインするメンバーのリソースの確保・調整、クライアントとの調整、議事録の作成。プロジェクトマネージャーが担うこれらの仕事には編集の力が求められます。
大澤:プロジェクトマネージャーの仕事が「編集」に近いというのは、興味深い視点ですね。僕は編集というと自分と相手、それぞれのやりたいことが重なる部分を見つけてそこを切り拓いていくというイメージを持っているのですが、そういった側面もありますか。
寺西:まさにそうですね。行間を読んでやりたいことをくみ取り、ゴールを見据えて着地点を探していく。そんなふうに情報を集めて整理し、組み立てていく役割だと思っています。
あと実は客観的な立場でもあって、たとえばお客さまへの提案前の段階では、デザイナーやプランナーなどさまざまな視点から意見が飛び交うんですが、私は一歩引いた場所からそれを見て率直な意見を述べます。
そういう人はプロジェクトには必須です。だからクリエイターから制作途中のクリエイティブを見せられて「感想を聞かせて」と言われることもあるんですよ。
大澤:社内で頼りにされていることがよくわかります。
やりくりして切り拓くことで大きく成長できる
大澤:ちょっと気になっているのですが、尖っているクリエイターが多いとなると、大変なことも多いんじゃないですか。
寺西:そうなんです。自由ゆえに良い意味でも悪い意味でも、尖った意見が当たり前に出てくるんです。
たとえば期限前に「一応提出はできるが、もっとこだわってつくりたいので時間がほしい」と言ってくるとか。気持ちは尊重したいのですが、それを全面的に認めてしまうとスケジュールが詰まり、納品遅れにつながりかねない。
そこで他のプロジェクトメンバーと相談したり、後工程の進め方を工夫したりして、こだわりたい部分以外は先に進めたり、クリエイターの意見は聞きつつ調整します。
大澤:「ダメ」とスパッと断ると、クリエイターの気持ちが冷めてしまうかもしれない。できるだけ希望を叶えつつ、プロジェクト全体に支障が出ないように調整する。プロジェクトマネージャーの手腕が問われる部分ですね。
寺西:難しい状況に陥ることもありますが、それをなんとか組み立てて進めていくのが醍醐味であり、そこで論理的思考力や構成力が養われます。
自分の色をしっかりと持っていて素直な人、型破りなことでもまとめ上げる柔軟性がある人はきっと仲間になれると思います。
大澤:最高のクリエイティブに日々触れることができて、プロジェクトを推し進める力が身につく。御社で働くことで大きく成長できる未来が見えた気がします。本日はありがとうございました!
さいごに
シフトブレインさんのクリエイティブの質の高さは業界でも有名ですが、今回話を聞いて、それはプロジェクトマネージャーあってのことなのだとわかりました。ワクワクするクリエイティブに出会えてそれを支えられる、刺激的な職場ですね。
LIGではこれからも業界内のつながり、培ってきた知見をもとに、みなさんが気になる企業や職種について深掘りするインタビューをしていきます。
「ReNew by LIG Agent」では、長年のWeb制作会社の経験を生かして、クリエイターの転職支援を行っています。シフトブレインさんに興味のある方、転職を考えているクリエイターの方は、ぜひ会員登録してくださいね。