こんにちは! メディアコンサルティンググループ・アカウントプランナーの鈴木です。これまでオウンドメディアのSEO対策をする中で、以下のような相談を受けることがありました。
「SEOを狙って記事を書いても、なかなか順位が上がらない」
「リライトしようにも何をどう改善すればいいのかわからない」
近年はSEO対策の難易度が高くなっており、このような悩みをお持ちの方がより増えている印象です。そこで今回は、私が実践してきたSEO対策に効果的なリライトの基本手順と、それをやっても順位が上がらない! という人のために、+αでできるリライト方法を紹介します。
初心者の方にもなるべくわかりやすく解説するので、リライトでお困りの方はぜひ参考にしてください。
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目次
リライトの前に:SEOコンテンツの順位は何で決まる?
リライトに入る前に、そもそも順位がどう決まるのか知っておきましょう。
Googleは200以上のアルゴリズムをもとにランキングを決定していると言われていますが、ここでは近年の動向を踏まえた上で、知っておくべき代表的なランキング要素を2つご紹介します。
コンテンツの質
Googleのアルゴリズムの本質は、ユーザーにとって質がいいコンテンツであることです。とはいっても抽象的でピンとこない人もいると思うので、ここでは逆に上位表示しづらい記事について紹介します。
オリジナリティがない
いくらユーザーのニーズを満たしていたとしても、上位コンテンツの内容をまとめただけの記事は順位が上がりづらいと感じます。
Google検索をよく利用する人はその変化にお気づきかもしれないですが、今から5年ほど前は似たようなタイトルや内容のコンテンツが上位に並んでいました。
現在の検索結果を見ると、以前と比較して多様性のある記事コンテンツがランキング上位に入っていることがわかります*(*検索クエリによっては、似たようなコンテンツが上がっている場合もあります)。
つまり、似た内容のコンテンツがすでにある場合は、よほど良いコンテンツであるかドメインが強くない限り、なかなか上位表示しづらいということです。
そのため、SEOで順位を上げていくためには、ユーザーのニーズを満たす1次情報を入れるなどしてオリジナリティを出すことが重要です。
E-A-Tを満たしていない
E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとったもので、コンテンツの質の判断する軸の一つです。
例えば専門性に関しては、1つのトピックに集中して情報発信すれば、Googleはそのトピックに対し専門性が高いと判断し、検索順位の上昇が期待できます。
権威性に関しては、病状に関する記事の場合、一般人よりも医師のほうが権威があるという判断になりますし、信頼性に関しては匿名の個人よりも運営元や筆者を明かしているほうが信頼しやすいはずです。
ドメインの強さ(ドメインパワー)
コンテンツの質以外に、ドメインパワーも順位に大きく影響します。ドメインパワーとは、その名の通りドメインの力です。
そのドメインがGoogleからどれくらい信頼されているかを表す指標と言い換えることもできます。
ジャンルによりますが、上位表示しているサイトと自社サイトのドメインパワーを比較して差がある場合、質の高いコンテンツを作成しても順位が上がりづらいことがあります。
この場合、ドメインパワーを強くする対策も必要です。
ドメインパワーを測定できる無料ツールやドメインパワーを強くする対策方法はこちらの記事で紹介しているので、気になる方はご覧ください。
ドメインパワーとは?SEO対策への影響と対策方法を解説
初級編:SEO対策で効果的なリライトの基本手順
上記でSEOの順位を決める要素について紹介しましたが、リライトはコンテンツの質を高めるために有効な手段です。ここからは、SEOで効果的なリライトの手順についてみていきましょう。
なお、以下ではリライトするページがすでに決まっているものとして手順を説明しています。
STEP1.検索クエリを調査する
※元々狙っているキーワードがあり、今後も変わらずそのキーワードで順位をあげたい場合は次のステップに進んでください。
検索クエリとは、ユーザーが実際に検索しているキーワードのことです。リライトの前に、そのページがどんなクエリで表示(または流入)しているのか確認します。
検索クエリを調査する目的
対策キーワードと実際のクエリにずれがないか確認することです。ずれがある場合は、検索クエリに合わせて対策キーワードを変更するか、あるいは元々狙っていたキーワードのままいくか判断します。もしくは、複数のキーワードを一つのページで対策する場合*もあります。*対策キーワードのボリューム数や、競合の強さを踏まえて判断します。
調査方法
使うツール:Google Search Console
Google Search Consoleのメニューから「検索結果」をクリック。
「+新規」から分析したいページでソートをかける。すると、検索クエリごとの表示回数、クリック数を確認できます。
キーワード選定の判断基準
基本的にはそのサイトの目的に合わせてキーワードを選定します。
例えばPV数を目的としている場合は、月間検索ボリュームを調査して一番流入が見込めそうなキーワードで対策をする、コンバージョンを目的としている場合はよりコンバージョンに近いキーワードで対策する、といった具合で判断します。
STEP2.ユーザーのニーズを分析する
キーワードを選定できたら、あらためてニーズを調査します。上位表示できていないということは、現在のコンテンツ内容がニーズとずれているか、情報が不足しているかのどちらかの可能性であることが高いです。
新規でコンテンツを作成したときと同様に、あらためてニーズを洗い出してみましょう。
関連キーワードを取得して定量的なデータをみたり、上位に表示されているコンテンツをみて自社コンテンツに不足している箇所がないか確認します。
ユーザーのニーズを定量的に知るのに役立つ無料ツール:ラッコキーワード
※関連キーワードの取得や、上位表示しているコンテンツの見出しを抽出できるツールです。
STEP3.リライトをおこなう
ニーズを分析した結果を元に、情報の加筆・修正を行います。SEOで効果を得るためのリライトのコツは、以下の2つです。
- 語れるくらいそのトピックに詳しくなる
- 顕在化しているニーズに対して適切な情報量を与える
コツ① 人に教えられるくらいそのトピックに詳しくなる
前半で紹介したような一次情報を入れてオリジナリティを出すには、まず前提としてそのトピックについて人に教えられるくらい詳しくなる必要があります。
このとき、単にネット上にある情報をまとめるだけでは、ユーザーからしてもそのコンテンツの価値は感じにくいです。
例えば商品をレビューページを作成するならその商品を実際に使ったり、加えて比較対象となる他社製品も使ってみるなどして、自分の中に知識を蓄えることが重要です。
専門性が高いトピックの場合は、知見のある方に協力してもらうことも検討してみてください。
コツ② 顕在化しているニーズに対して適切な情報量を与える
リライト時には、顕在化しているニーズに対して適切な情報量を与えることも重要です。
例えばよくあるのが、熱量が高すぎて語りすぎてしまうことや、関連する話題を膨らませすぎてしまうことです。逆に、ユーザーにとっては詳しく知りたい情報なのに内容が薄い、という場合もあります。
記事を読んでいるユーザーの温度感やリテラシー、各見出しでユーザーが期待していることを常に考え、それに合わせて提供する情報の範囲や濃度、タイミングを調整するように意識してみましょう。
「多分この記事を読んでいるユーザーはここまで求めてないだろうなぁ」という情報は、別記事を作成して内部リンクを貼ることをおすすめします。
以上が基本のリライトの手順です。ここまでは多くの人が実践している内容かと思います。しかし、これをやっていても順位が上がらない! という人もいるでしょう。次項目では応用編として、リライト時にさらにできることを解説します。
応用編:順位が上がらないときに試すリライト方法
ここまで紹介したリライト方法を実践してもなかなか順位が上がらないときに、+αでできるリライト方法を紹介します。
ヒートマップツールでユーザー動向を分析する
すでにそのページに流入がある場合は、ユーザーがそのページでどんな動きをしているのかを確認してみましょう。具体的には以下のポイントをチェックします。
- 記事のどこがよく読まれているか、または読まれていないのか
- 離脱が多いポイントはどこか
具体的な改善方法は次のとおりです。
まったく読まれていない箇所の改善方法
記事内でまったく読まれていない箇所がある場合、まずそもそもその情報は本当に必要なのか? を考えます。
関連キーワードや競合他社の上位表示しているコンテンツをヒントに、ユーザーのニーズをあらためて調査してみましょう。
必要と判断した場合は、見せ方を変えるリライトをおこないます。例えば見出しをキャッチーにしてみたり、訴求の角度を変えたり、情報を置く場所を変えることでユーザーにとって適切なタイミングで情報が入ってくるように工夫します。
なお、不要と判断した場合は思いきって削除することも検討してみましょう。
離脱が多い箇所の改善方法
私の経験上、離脱は次の見出しへの切り替えポイントや、文章が続いてしまっている箇所で多い傾向があります。例えば見出しの終わりでは、以下のような文章を入れると離脱率の改善が期待できます。
- 例)
- 「ここまで○○について解説してきましたが、実はもう一つ、忘れてはいけないポイントがあります。次項目で詳しく解説するので、損をしないためにも確認していきましょう。」
また、文章が続いてしまっている場所では箇条書きや図解を挿入する、”ポイント”や”ヒント”として紹介することで、冗長な印象を改善できます。
- ※リライトのポイント
- 例えば文章だけで説明するよりも、このように要所要所でポイントとして紹介すると、冗長な印象を改善できます! 他にも”ここで注意!”や”上達のヒント”なども使えます。
論理的な構造になっているか確認する
ユーザー動向を大きく左右するのが、コンテンツの構造です。コンテンツ全体が違和感なく読み進められ、論理的な構造になっているかを確認しましょう。
SEOで上位表示しているコンテンツを見ていると、見出しの親子関係などがきれいにまとまっており、とても理解しやすいと感じます。
見出しだけを読んで記事の内容や見出し間のつながりを想像できるかチェックして、必要に応じて構成を考え直してみましょう。
具体的な解説や事例を入れること
これは先に紹介したような専門性に紐づくことでもあるのですが、抽象的な解説だけでは理解しづらく、結果的にSEOでも上位表示しづらい印象があります。
抽象的な解説に合わせて、具体例を挙げることもSEO対策で効果的なリライト方法の一つです。
リライト時の注意点
上位表示している記事は、大幅にリライトしすぎない
すでに上位表示している(例えば上位5位以内に入っている)記事は、リライトする範囲は多くても全体の3割程度にとどめましょう。
上位表示している記事は、Googleが評価している証拠です。大幅にリライトして順位が下がるリスクを追うよりも、少しずつ改善して上位を目指す方法がおすすめです。
記事の一部を削除するときも同様で、削除しすぎて全体の文字数を減らしすぎないように注意しましょう。削除しすぎた場合、情報量が少ないと判断されて結果的に順位が下がる可能性があります。
一度のリライトだけでは効果が得られないこともある
SEO対策は、かなり根気がいるものです。リライトした結果、順位が芳しくないことも往々にしてあります。
一度リライトしただけで1位を取得できるのは稀なので、順位変動を追い、少なくとも数ヶ月に一度はリライトをおこない改善を繰り返していきましょう。
▼こちらの記事も併せてご覧ください。 更新頻度はSEOにどう影響する?Webサイトの適切な投稿頻度を解説
単ページのSEO対策だけでは順位が上がらないこともある
“SEO対策といえば、コンテンツ作成やリライト”と思われる方もいるかもしれませんが、実はそれだけではありません。
もちろんリライトしてコンテンツの質を高めることが何よりも重要ですが、競争が激しいキーワードでは、それだけで上位表示をすることが難しいことがあります。
この場合、継続してコンテンツを改善しつづけることに加え、内部リンク対策や外部リンク対策といったSEO対策も必要です。
まとめ
ここまでSEO対策において効果的なリライト方法について解説してきました。最後に、ここまでの内容をおさらいします。
- SEO対策で効果的なリライトの基本手順
-
- 検索クエリを確認してリライトするキーワードを決める
- 改めてニーズを調査する
- 調査したニーズに対し、適切な情報を加筆・修正する
- それでも効果が得られなかったときは
-
- ヒートマップツールでユーザー動向を分析する
- 論理構造になっているか確認する
- 具体例を入れることでユーザー理解を助ける
以上を意識してリライトをおこなってみてください。長くなりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました!
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