オウンドメディアの原稿チェックって何をすればいいの?Webエディターが解説します!

オウンドメディアの原稿チェックって何をすればいいの?Webエディターが解説します!

やぎ

やぎ

こんにちは。PRチームでメディアディレクター(エディター)をしているやぎです。私はふだん、所属するチームでこのLIGブログに掲載する、さまざまな企業の記事広告の制作をしています。少し前までは、別のチームで他社のオウンドメディアの記事制作代行や運用支援をしていました。

一般的に企業のオウンドメディアの運営体制としては、コンテンツをまるっと社内制作しているケースや一部を社内制作して一部を外注しているケース、まるっと外注しているケースのおよそ3つに分かれます。

エディターがいる制作会社に外注できる場合は任せればいいと思うのですが、ライターに直接外注して自分で原稿チェックをしないといけない立場の方は、何をどうチェックしたらいいかわからず困ることもあるんじゃないでしょうか。

そこで、今回は原稿チェックの工程にフォーカスして、最低限見るべき文章のポイントをライター歴2年、エディター歴7年の私が解説します。少しでも参考になれば幸いです。

前提として 

チェックポイントの解説の前に、まず前提としてお伝えしたいのが、そもそも媒体や企画に合うライターをアサインする必要があるという点です。そこがズレてしまうと、思うような原稿が上がってこない原因になり得ます。

また、記事の出来は質問案や構成案によってもある程度決まります。建物でいえば設計図、音楽でいえば楽譜にあたるので、それが不十分な仕上がりだとどうなるかは想像がつくと思います。

質問案や構成案は本来ならエディターがつくるものですが、いなければ自分でつくるしかありません。取材の質問案であれば、料金次第で作ってくれるライターもいるとは思いますが、その場合も内容をチェックして、記事をどうパート分けしてそれぞれどういうテーマで書いてもらうかはある程度一緒に決める必要があると思います。

SEOやコラム記事なども同様で、構成案が肝になります。構成案と聞いて見出しだけつくる方がたまにいますが、各見出しの中にどんな要素を入れるかまでしっかり落とし込んで作ることが大切です。また、記事の目的やターゲット、主題なども明確にしておきましょう。

記事に掲載する写真のカット数が多い場合は、事前に撮影案や香盤表もつくることをオススメします。香盤表は、何時にどの場所で誰のどんなシーンの写真を撮るかを決めておくタイムスケジュールのようなものです。

事前に用意するものが多く大変ですが、準備をしっかりしておけば制作はスムーズに進みます。質問案や構成案、撮影案の作り方は下記記事もぜひ参考にしてみてください。

原稿チェックで見るべきポイント

タイトル・見出し

検索流入を意識するなら、一般的にタイトルは30字前後がいいといわれています。検索結果の画面に表示されるタイトルの文字数には制限があるためです。検索流入を特段意識しない場合も、記事の主題を端的に表現できているか確認しましょう。言葉の意味合いが重複していたり、なくても意味が通じるワードはできるだけ削ってください。

また、主題と合わせて記事のターゲットをしっかりと意識したタイトルになっているかも、確認しましょう。ユーザーに「この記事のターゲットは自分かも」と潜在的に感じてもらえれば、読んでもらえる可能性が上がります。ターゲットをはっきりタイトルで示してもいいですし、入れない場合は想起させるようにしましょう。

それから、惹きのあるタイトルになっているかも見直してください。目を惹くフレーズやワードを入れたり、実績数字を出したりしてもいいと思います。ただし、誇張しすぎたり、実際に書いてある内容と違うことを書いて釣りタイトルのようにするのはNGです。タイトルはアイキャッチ画像と同じくらい読んでもらえるかどうかを分かつ大事な要素なので、原稿チェックの際にぜひ推敲しましょう。

そして、記事中の見出しも同様です。その章・パートの主題を簡潔に表していて、興味を喚起するワードやフレーズが入っているかどうか見直してみてください。
 

<チェックポイント>
  • 簡潔なタイトル・見出しか
  • ターゲットを意識したタイトル・見出しか
  • 惹きのあるタイトル・見出しか

リード

リードは記事の導入文のことで、入れるのが一般的です。記事の目的やジャンルによっても多少変わってきますが、たいてい時勢やターゲットを意識した話題からはじめて、記事の概要説明を簡潔にします。リードや目次を見て記事を読むか決めるユーザーもいるので、ターゲットの興味を惹く文になっているかチェックしてください。

 

<チェックポイント>
  • 記事の主旨・全容を把握できるリードか
  • ターゲットの興味を惹くリードか
  • 簡潔なリードか

構成

基本的には、ライターは構成案通りに原稿を作ってくれるはずです。とはいえ、とくに取材記事は実際に取材してみないとどういう展開になるかわからない部分もあります。また、ライターがより良いと思った構成に少しアレンジすることもあるので、原稿チェックの際に改めて記事の構成が適切か見直す必要があります。

たとえば、ユーザーが理解しやすい話の流れになっているか同じテーマの話が記事の中で分散していないか話が重複していないか、などです。場合によっては、章・パートの順番を入れ替えたほうが読みやすいかもしれないし、本筋とさほど関係ない章・パートをまるごと削ってしまったほうが、スッキリして主題がより明確になるかもしれません。

もし、そういった改善の余地がある部分があれば、ライターに提案するか再考してもらってください。

 

<チェックポイント>
  • ユーザーが理解しやすい話の流れか
  • 同じテーマの話が分散していないか
  • 話が重複していないか
  • 不要な章・パートがないか

間違い

細かく文章を見ていく中で注視したいのが、誤字脱字や文法上の間違いがないかどうかです。主語と述語がかみ合っていない「主述のねじれ」が起きていたり、本来なら「〜する」と自動詞にすべきところが「〜される」と他動詞になっていたり。こういった間違いは、実はプロのライターでもままあります。

それから、間違いではないけれど、ほとんど同じ意味の言葉が重複していたり、言い回しが冗長だったり、一文がやけに長かったり、といった部分も改善できないかみていきましょう。

また、ライターに限らず人には文章を書くときのクセがあります。たとえば、カギカッコを多用する、接続詞として「ところで」を多用する、などです。同じライターに何度も執筆を依頼するようになると、だんだんとその人のクセが見えてくるようになります。気になるようであれば、やんわりと伝えてみてもいいかもしれません。

 

<チェックポイント>
  • 誤字脱字や固有名詞、数字の間違いがないか
  • 文法上の間違いがないか
  • 言葉の重複がないか
  • 言い回しが冗長でないか
  • 一文が長過ぎないか
  • 文章に気になるクセはないか

補足説明・注釈

記事のジャンルによっては、一般の人が聞き慣れないような専門的な用語を使用することがあると思います。そういう場合は、用語の前後に補足説明を入れるか、注釈を入れるとユーザーに対して親切です。用語の意味がわからない時点で記事から離脱してしまう人がいるかもしれないので、しっかり読んでもらうためには大事な要素だと思います。事前に、補足説明や注釈を入れてほしいとライターに伝えておきましょう。

 

<チェックポイント>
  • 一般の人が聞き慣れない単語・専門用語に対して補足説明や注釈が入っているか

さいごに

通常はライターに気になる点を伝えて修正してもらうケースが多いと思いますが、自分で修正する場合は、修正した箇所を理由を添えてライターに共有してあげてください。

また、ライターが取材・執筆するうえで必要な情報は事前にそろえておいて、ライター側で制作上の疑問点がない状態にしてあげましょう。情報が不十分の状態で仕事を投げてしまうと、ライターがパフォーマンスを発揮できず、結果として納得のいかない原稿が上がってきてしまう、という事態になります。

それから、発注側であっても、ライターを尊重したコミュニケーションをぜひ心がけてみてください。尊重する意図が伝われば、やはりそのぶん応えてくれると思います。もちろん、適切な情報を提供して適切なコミュニケーションを図っても、いつもいい原稿があがってこない、ということもあり得ます。その場合は別のライターを検討することも必要になってくるかもしれません。いろいろな方に依頼してみて、貴社や媒体、企画に合う方を見つけて長く続くいい関係を築いていきましょう。そうすれば、きっと記事のクオリティアップにもつながっていくことと思います。

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以前は、〆切前で切羽詰まって原稿を書いてるのに、 目の前でギターを掻き鳴らしながらオリジナルソングを聞かせてくる、 社員思いの社長のもとでライターをしていました。 その後は経営者向けのWebマガジンで編集者をして、 2018年にLIGにジョイン。 (ジョインって言ってみたかっただけです)。 金曜の夜にドラマや映画を見まくったり、 本や雑誌を読みまくったりして夜ふかししまくることが得意です。 私はこれを堕落の時間、もとい“インプットの時間”と呼んでいます。 翌日はもちろん、時間を忘れて寝まくっています。 朝活に憧れた時期もありましたが、私には無理だったので諦めます。 ちなみに今これも、真夜中のテンションで書いてます。 夜ふかしストです。夜ふかし最高。

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