こんにちは、外部メディアコンテンツ制作チームのエディターののぞみーるです。
前回Webコンテンツ制作における「撮影案」についての記事を書いたので、今回は「質問案」の作り方、考え方について書こうと思います。 【事例あり】Webコンテンツにおけるストーリーを膨らます撮影案の考え方
これまでもコンテンツ制作する過程をご説明してきました。その中でもコンテンツの方向性を決めるために作成するのが構成案であり、その構成案の核となるのが「質問案」です。
この「質問案」をもとに、当日のインタビューが行われるので、質問案によってコンテンツの良し悪しが変わると言っても過言ではありません。
目次
質問案の作り方
まずは、一般的な質問案の作り方の流れを説明します。
①取材対象者についてとにかく調べる
取材先が決まったらまずは対象者の過去のインタビュー・SNSアカウントを徹底的に読み込みます。とくに今回の取材に関するネタに触れている発言は質問案のネタになるので、チェックします。
またタレントさんの場合、最近はSNSでいろんなお写真を撮っている方も多いので、撮影で使う小道具がSNSでご本人が使われていたものと被らないように用意する、というようにSNSのチェックは欠かせないです。
②コンテンツのテーマ・ゴールを設定する
企画の段階で決めたテーマで伝えたいこと、ゴールとするところを決めます。たとえば、わたしが担当しているBIC SIMコラムで「ハッシュタグ検索」についての調査コンテンツを作成した場合を例にすると、下記のようになります。
テーマ:世代別の検索する際のツール、方法の違いを検証
ゴール:30代〜以上はGoogle、10〜20代はInstagram中心と想定。それぞれの使い分け方や強み、検索方法の良さがわかるような結論に。
③質問のカテゴリを決める
まず質問を書き出す前に、ざっくりとした質問のカテゴリを書き出します。そうすることにより、文章の構成を整理することも。
・普段のスマホの使い方について
・検索方法について・学生時代のスマホの使い方
・現在のタレント活動におけるスマホの使い方について
・スマホ代やデータ通信量について
④質問の優先順位を決める
その後、カテゴリにあった細かい質問を作成していきます。そして、その中で絶対聞いて欲しいものを◉、その次に聞いて欲しいものを◯など、インタビュアーに伝わるように優先順位を決めます。優先順位の付け方は、コンテンツのゴールに近しい回答を得られると想定されるものを優先します。
インタビュー時間が決められているので、時間切れで肝心なことが聞けなかった……という失敗を防ぐためです。
◉最近検索したことはなんですか?
・定期的に検索していたり、よく検索する言葉はなんですか?
◉ブラウザで検索するときと、Instagramなどで検索するときはどのように使い分けていますか?◯今まで「検索で助かった!」という経験はありますか?
・検索するよりもLINEなど人に聞いちゃった方が早い! と思ったことはありますか?それはどのようなことですか?
◉スマホで調べたことの情報源の信ぴょう性についてどういう判断基準で接していますか?
⑤事前に取材先へ質問案を共有する
当日いきなり質問されると考え込んでしまって答えられない……というタイプの方もいらっしゃるので、事前に考えておいてもらうためにも、一週間前を目安に取材先に質問案を共有します。
そうして、出来上がったのがこの記事です。
あなたはググる?それともタグる?検索対決してみて分かった「検索」方法の最適解は・・・?
脳内インタビューから考えるOKインタビュー? NGインタビュー?
しかし、ずっとエディターというコンテンツを制作する側にいると、取材対象者の気持ちをついつい忘れがちになることも……。
今回はあらためてインタビューする側(インタビュアー)とインタビューされる側(インタビュイー)それぞれの気持ちになって、良いインタビューするための質問案について考えてみたいと思います。
相手の気持ちを知るには、相手の立場になってみるのが大事ってばっちゃんが言ってました。
ということで……
はい! 分裂できました!
ここからは、わたしののぞみーる(A)とのぞみーる(F)の脳内インタビューの例でお届けします。
アイスブレイクは大事
OKインタビュー取材の時間が短い場合、質問案を読み上げるだけで精一杯ということもありますが、短い時間でインタビュイーから本音を聞き出すためにも、アイスブレイクで気持ちの距離を縮めておくことが大切です。 |
他コンテンツとの差別化する質問を入れる
OKインタビューコンテンツのテーマに沿った質問ばかりだと、他のコンテンツと同じものになってしまうことがあるので、わたしの質問案作成のテクニックとして、1〜3つは他のメディアでは聞かれない変わった質問を入れるようにしています。 |
インタビュイー(取材対象者)のことは念入りに調べる
OKインタビュー企画時に、どのようなコンテンツにするのか議論や調査をするので、「取材対象者を知らない」ということはほとんどありません。企画とのミスマッチを防ぐためにも、事前に調査することは重要です。 |
インタビュイーのマイナスになる質問は聞かないように注意
NGインタビュージャーナリスト的なインタビューの場合、ズバリと切り込むことで情報を聞き出すことがよしとされることもありますが、わたしが普段作っているコンテンツは、あくまで「出演していただいている」ということを忘れてはいけません。答えづらいであろう質問は避けましょう。 |
深掘りして広げられるように大枠の質問を作る
OKインタビュー質問案はいつも多めに作っていて、その中からどこか深掘りができたらいいなと思っています。実際、インタビューで聞いたお話はすべて原稿にできるわけではなく、5〜6割程度原稿にできればいい、という割合です。 |
答えを誘導してしまうのはダメ
NGインタビュー企画案・質問案の段階で、どのようなコンテンツにするのかはある程度想定しているので、それにあったインタビューをするのですが、思い通りにいかないこともままあります。だからと言って、インタビュアーが「誘導して言わせる」ことはNGです。 |
で、「聞く力」を高める良い質問案とは?
無事にインタビューを終え、のぞみーる(A)ものぞみーる(F)も無事に和解してのぞみーるへと戻っていきました……(茶番へのお付き合いありがとうございました!)
さて、あらためてわたしが質問案を作成するときに心掛けていることをお伝えします。
- 気になったことを細かく深掘りできる余地があるように、大筋のカテゴリから質問を作る
- コンテンツにオリジナリティを出すため、ほかのコンテンツにはない変わった質問を入れる
- インタビュー時間内に必要なことをが聞けるように、質問に優先順位をつける
皆さんもぜひ良いインタビューライフを!
おまけ:ライター募集中
私の所属する外部メディアコンテンツ制作チームでは、外部のライターさんと一緒にクライアントのオウンドメディアの記事制作にあたっています。LIGではライターを常時募集しているので、下記のいずれかに当てはまるライター歴のある方は、ぜひ一度ご連絡ください。
- スマホ・ガジェットの知見がある
- IT分野に知見がある
- 金融分野(証券・暗号資産など)に知見がある
- 企業取材が得意
- おもしろ企画の立案・執筆が得意