こんにちは! Webクリエイタースクール デジタルハリウッドSTUDIO by LIGの運営担当の天(@10TEN10TAN10)です。
デジタルハリウッドSTUDIO by LIG(以下、デジLIG)未経験からのキャリアチェンジを目標に多くの受講生さんが学習をしており、その中で転職相談を受けることも多々あります。
そんなとき、私がおすすめする転職活動方法の一つとして「Wantedlyに登録する」というものがあります。実際私がLIGにジョインしたきっかけもWantedlyからの応募なんです!
現在LIGでもメンバーを募集しており、Wantedlyから求人している方へ連絡(スカウト)をしたりと、採用方面でもお世話になっています。
せっかくなら効率的な使い方があるのではないか……?と考え、ウォンテッドリー株式会社にてPRをご担当される奈良さんに、未経験からの転職活動に活かす方法を質問しました!!
奈良さん(Wantedly広報担当)慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。大手化学メーカー、ITベンチャー、大手総合PR代理店を経て、2019年4月にウォンテッドリー株式会社の広報担当としてジョイン。コーポレート、プロダクトの広報戦略立案から実行までを行っている。 |
目次
Wantedlyの個人ページって、どこを見られるの?
天:今日は貴重なお時間をいただきありがとうございます! 本日はよろしくお願いいたします。
奈良さん:よろしくお願いいたします!
天:Wantedlyにはいろいろ項目があるかと思うのですが、実際採用担当の人ってどの項目を見ているのでしょうか?
奈良さん:そうですね、やっぱりこれまでの所属企業とか経験業務とか何年間どこで何をやってきたか、ということももちろん重要なんですが、Wantedlyの特徴として「この先やってみたいこと」をわかりやすく表現できるというものがあります。
この人はこの先こういうことをやりたいんだなぁ〜という部分を採用担当者の方に見ていただいて、だったらうちの会社と合っているな、とスカウトを受け取るきっかけに繋がります。
「自己紹介文」「この先やってみたいこと」とありますが、それぞれ130文字程度が適しています(Web版で見た時にだいたい3行程度)。これ以上多いと「さらに表示」を押さないと一部が隠れてしまうので、130文字程度ボリュームがさらさらと読みやすいです。
こちら僕のプロフィールになります。
下記の点が伝わるような構成にしています。
- 仕事を楽しんで出来る人が一人でも多くなるといいなぁ
- 自分自身も仕事を楽しんでいたいなぁ
- 仕事について考えているのが楽しいという環境がいいなぁ
- 一人でやるより、仲間と一緒にやりたい
- 現状、コミュニケーション領域の中でPRを担当しているが、広げていきたい思いもある
プライベートの内容もいいですが、ここはわかりやすく、なおかつしっかり入れておくのがポイントです。
天:わぁ、私は結構長く書いてしまっています……。
奈良さん:職務経歴書に書いていることをここに丸々持ってくると、高校のときにこれをして、大学のときにこれをしてこうなった!というので自己紹介文がとても長くなってしまいます。
経歴ややってきたことを「カード」という形式で表現できるという、Wantedlyのプロフィールの特徴をうまく活用するのもポイントです。行ってきたことを絵や図、写真で説明ができる機能があり、これまでの経験を視覚的に見せることができます。
▲私の前職での経験
天:私はカード機能は使ったことがなかったです。リンクを貼ればサムネイルが表示されたり、Wantedly内に自身のブログ的なものを作り、反映できることは知っていたんですが、記事を書くのも億劫だしなぁと思っていて更新できずにいました…。ですがカード形式だと、自分の経験が数字など視覚的に表現できてとても便利ですね!
奈良さん:カード機能は使いこなすまでが少し大変かもしれないですね……。そもそもWantedlyは「想いと行動であなたを綴ろう」というコンセプトで、2019年末に大幅にアップデートしています。
想いと行動? という感じがするかもしれないんですが、これまでの会社を記入する部分に「あなたがここで目指したこと、役割だと思ったこと」と書く枠があります。
職務経歴書の場合だと、役職と所属期間の後には職務要約を書くと思うのですが、Wantedlyのプロフィールはそこが大きく異なっていて、職務要約の代わりに自分がそこで働いていたときに何を目指していたのか、自分の想いを書く場所になっています。
淡々と事実を並べるのではなく、どのような「想い」で仕事をしていたのか、カードでどんな「行動」をしたのかを表現することで、その人の仕事を物語る1ページにすることができるんです。
天:想いですか……! とてもいいですね。
「話を聞きに行きたい」を活用しよう!
天:私は実はリニューアルされる前のWantedlyの仕様のときに、LIGに応募したのですが、当時はアピールのためにいろんな情報をたくさん追加していました。
それで、LIGともカジュアル面談からお話させていただいたのですが、LIG以外でもちょっと興味のある会社さんとWantedlyを経由してたくさんお会いしに行きましたね!
▲現在のデジLIGのWantedlyのページ
奈良さん:そういう使い方、とても大事です。ただ登録していても意味が無いので、プロフィールを埋めたらまずはカジュアルに会いに行こう!というフットワークの軽いスタイルがおすすめです。
就活や転職活動というと多くの会社に応募やエントリーをして、「志望動機はこれです!自分の強みはここです!」というふうにお互い自分を作り上げて戦って、入った後に結果「あれ?」となる、ミスマッチが起きてしまうことが多いですよね。
Wantedlyの募集ページには「応募」「エントリー」でもなく、「話を聞きに行きたい」というボタンが設置されていて、はじめは個人も企業も一旦フラットに会ってみて
というような、肩肘張らないざっくばらんな会話の中でマッチするかどうかをお互いにみてみる「カジュアル面談」から始まります。
はじめにフラットに気持ちの面でお互い共感するかどうか、目指すものがマッチするかを見極わめ合います。
そして「いいね!」と互いに思えたら本選考に進んでいくことでミスマッチが減り、より夢中になれる仕事とも出会いやすくなると思っています。会わなければわからないことは多いので、一度会ってみるというのはとても重要です。
天:実際に何度か興味のある企業さんに「話を聞きに行きたい」のボタンから、お話を聞きに行ったことがありました。
そこで「私達はこういう会社で、こういう人を求めていて、こういうビジョンを掲げていているんだれども、あなたはどう?」とお話いただいたのが印象的で、デジLIGの受講生さんにも「一回会いに行くことは大事だよ」とお話しています。
奈良さん:企業は人の集合体で、自分は一人の人間である以上、相性があります。会ってみて気が合ったり、逆に会ってみてなんかちょっと違うなぁというのが絶対あるので、カジュアル面談でお互いをたしかめるということがもっと広まったらいいなと思います。
採用担当の人って、プロフィールのどこを見ている?
天:私が採用サイドとしてWantedlyを使っていい人いないかなぁと探すとき、まず「ログイン履歴」「アクティブか否か」をみて、次にプロフィールを見て……とすすめるのですが、採用担当の人はプロフィールのどこを見ることが多いのでしょうか?
奈良さん:ちゃんとログインしているアクティブユーザーなのか、また転職や副業への意欲の設定はやっぱり重要ですね。そして、過去、現在のお仕事内容がしっかり入っているかは大事です。
天:できるだけ情報が多いほうがいいんですか? 私、自己紹介がめっちゃ長いかもしれないです…。
▲私のWantedlyのプロフィールです。
奈良さん:確かにちょっと長めですね(笑) どのタイミングでそういう想いを持ったのか、何をしたのかはその経歴部分でカード形式で表示させると見やすいですね。
「自己紹介文」「この先やってみたいこと」はシンプルにまとめて、このときにこのアワードを取ったことをきっかけに、次の会社に行った…というようにカードを充実させると、よりストーリーが繋がりやすくなります。
天:視覚的に見やすいって、やっぱりいいですね!
奈良さん:また、採用担当の方にお話を伺うことがあるのですが、意欲があるのかどうかはやはりしっかり見ているそうです。例えばこれまでの経験を記載する部分に「特になし」と入っていたり、あまりにも短い内容だったりすると不安になってしまいますね。
また「その人のやってみたい・挑戦したい内容が具体的に書かれているか」なども大事です。例えばデザインをやりたい、だけでなく何のためにどんなデザインをやりたいと思っているのかまで具体的に記載されているとより良いです。
天:「Webディレクターになりたい!」という人であれば「お客様の問題解決ができるようなWebディレクターになりたい!」などと書かれているほうが良いっていうことですか?
奈良さん:そうですね! なんでWebディレクターなのか、より具体的に書かれているとわかりやすいですね。またその人の意思が会社にマッチしているのかを判断するのにも「この先やってみたいこと」はやっぱり重要になってきますね。
職務経歴書と同じ内容を切り貼りしているようなプロフィールだとちょっともったいないです。
天:Wantedlyの良さを活用したほうがいいんですね。
奈良さん:その人の意思や何がしたいのかが見えるのが良い、という採用担当の方からの声もよく聞きます。ベンチャーやスタートアップに多いですがビジョンの強い会社であればあるほど、この人とビジョンやカルチャーがマッチしそうだなぁなど、その想い部分を重視したい採用担当の方は多いです。
自分の成長を記録しよう
天:情報がそろっていないと転職活動はできない、という考えをお持ちの方も多いのですが、カードを活用すると想いや、作品の掲載も気軽にできますね!
奈良さん:カード機能を活用し時系列に作品を掲載すると、最初の作品から、作品を追加していくことでその方の成長を見ることもできますよね。半年でこんなに成長したんだ!ということがわかると、その人の想いの部分も伝わりやすいですよ。
テキストだけではなくビジュアルとそれぞれに対する想いを載せることができるのが、カード機能のポイントでもあります。制作会社での実績はあるけれど、クライアントの情報なので掲載できない、というときもあると思います。そんなときは行ったことの抽象度を上げ、素材もフリーのものを活用するなどすることで、視覚的にアピールすることもできます。
設定をしっかり確認しよう
奈良さん:早く就職・転職先を見つけなきゃ!というときはPremiumメンバーシップというプランがおすすめです。
会社からのスカウトがたくさん(約10倍)届いたり、通常だと「話を聞きに行きたい」ボタンを押して、企業さんからの回答を待つというフローなのですが、「話を聞きに行きたい」ボタンと供に企業さんへの想いをテキストでお送りすることができるようになります。
また、プロフィールの訪問者一覧を見れまして、通常はどの企業の「採用関係者」の方が訪問したかは見れないのですが、Premiumメンバーシップに登録すると見ることができます。ここまでお話したのはPremiumメンバーシップの「Premium Basic」プランのお話です。
実は今月から新しく「Premium Career」という、定期的なキャリアサポート面談や、キャリアに関する学習コンテンツなどを受けられるプランを提供開始しました。今すぐ会社探しを加速させたいなら「Premium Basic」、中長期的に自分らしいキャリアを築きたいのであれば「Premium Career」にしていただきたいですね。
現在、会社としては42,000社が登録しています。「デザイン・アート」「PM・Webディレクション」「編集・ライティング」で検索すると…16,000件でてきますね…!
たくさんあるので、はじめから見ていくのは大変かと思うのですが、裏側の仕組みとしてこの人はこういうことに興味がありそうだな…と、これまでの検索内容などを学習し並び替えて表示させてくれていたりもするんです。
天:Premiumメンバーシップだけど、情報薄い!ってダメですよね……?
奈良さん:もったいない使い方になっちゃいますね。まずはプロフィールを埋めて、あくまでも最後の仕上げとして活用いただきたいですね!
また「公開範囲」もお忘れなく。項目一つずつに設定ができるんですが、いっぱい書いた〜と思ってたら、実は公開範囲がすごく狭く設定されていた…!ということが起こります。
現在だと、新規にカードを作れば基本的に一般公開になるんですが、昔から登録している人などは要チェックです。
そして、「基本情報」のタブに、「興味・関心」というところがあり、転職・副業の意欲を変更する部分があるんですが、本当は意欲がある方でも、ここをたまに「探していない」にしている方がいます…。
また、スカウトを受け取らないという設定にしてしまっている方もいらっしゃるので、この設定部分もぜひ確認して下さい!
企業さん側も意欲は重点的にチェックするので、ここは忘れずに。その時々の意欲に合わせて更新してください。
天:凡ミスは避けたいですね。
奈良さん:そうなんですよ。たまに全然スカウト来ないんですって相談いただいて、話を聞いてみるとスカウトを受け取らない設定になっていたり、ということもあります。ブラウザのシークレットモードを活用したり、友達にお願いするなどして、他の人からみたらどう見えているかを確認しましょう。
あとはプロフィール写真、カバー写真は大切ですね。顔がしっかりわかるお写真だと、本気度も伝わります。カバー写真も設定し忘れてしまう人が多いですが、大きな画像も使えるので、設定しておきましょう。
天:採用の方ってやっぱりそこも見ますよね。
奈良さん:はい、顔写真などポイントを押さえつつ全体としてしっかり埋まっていることが結構大事です。
あと、プロフィールを多くの方に見てもらうための工夫として、Twitterのプロフィールの関連リンクにWantedlyのプロフィールのURLに設定している方もいらっしゃいます。Twitterをみて、興味を持っていただけたらWantedlyでもっと深く知ってもらうという流れを作っています。
いろんな仕事探しのサービスがあり、履歴書・職務経歴書を送って下さい!といわれることがあると思うんですが、個人的にはWantedlyを作り込んで、Wantedlyのリンクをコピーして「これ見て下さい!」と渡しさえすれば、大体のことがわかる、みたいな世の中になっていくと楽だし何より伝わりやすくていいなと思ってます。
天:私も最近プロフィール下さいと言われたら、Wantedlyのリンクを共有していますね! 他のサイトに登録する時に、自分の経歴ってそんな細かく何年まで覚えていないので、Wantedlyに全部入れてしまってます(笑)
奈良さん:これまでのWantedlyって、オンライン版職務経歴書的なポジションだったんですが、最近は「あなたのシゴトを物語る、1ベージ」というコンセプトを考えています。
Wantedlyを見ればお仕事のことも、プライベートのことも、その人の人となりも伝わる、そんな自身について知ってもらえるツールを目指しています。
例えば、初対面でオンラインでお話するときって結構味気なくなったりしませんか? 僕は結構このプロフィールを使ってお話することもありますね。
Wantedlyのリンクを送って、こういう大学でこんな勉強してて〜こんな会社でこんなことしてました〜というふうに話すことで、会話の共通点や興味をもってもらえるポイントを相手に見つけてもらってアイスブレイクに繋げます。自己紹介ツールとしても優秀です。
思いを伝える場所として活用しよう
天:Webデザインや、クリエイティブ関係への転職って、お仕事大変なイメージがどうしてもありますよね…。
奈良さん:とはいえ、がむしゃらに打ち込める環境も良いですよね。最近思うのは自分が夢中になれるかが大事だと思っていて、嫌だけど頑張っている人と夢中になっている人だと、やっぱり夢中になっている人が勝つんですよね。
夢中になるとアウトプットの量や質、インプットもどんどん変わっていくと思うんです。夢中になる=モチベーションがとても高い状態ですよね。モチベーションの研究って結構進んでいて、どうしたらモチベーションが上がるかは意外と明らかになっています。
一つ大事なのが「共感」で、会社のミッションやそこで働く人に「共感」できるか、カルチャーマッチしているかです。他にも自分で意思決定できることや、最適な難易度の挑戦をすること、とかもあるのですが仕事選びのときはこの「共感」を大事にして欲しいと思ってます。
Wantedly上で自分の思いを書いたり、ポートフォリオの作品で思い描いていることを表現すると、企業側もこの人うちに向いているかもしれないなって、思うのではないでしょうか。
天:Wantedlyはこれまでの経験を表現する場所と思っていました。ですが今日の話を聞いて、現状勉強中でスキルがまだ足りなくても、自分の想いを伝えたり綴ることはできるので、Wantedlyで今の道を目指したきっかけや思いを綴るハードルが低くなった気がしました。
実は受講生さんからの相談で、一旦は制作会社に入って経験を積みたいけど、将来的にフリーランスになりたいと考えており、フリーランスになるということはいつかは辞めてしまうということなのでこんなこと書いていいのか? とご質問いただくこともあるんです…。
奈良さん:長期的にこれをやりたい!と思っていて、今これに没頭しています!ということ書いてしまうほうが清々しいなと思います。
その目標に向けて今行動をしてるのはとても素晴らしいことで、その方の想いを知ったことで、「あなたがやりたいことは分かりました。そのためにこういうフェーズの弊社でこんなチャレンジをするのはいかがでしょうか」と声をかける判断にも繋がります。
他己紹介も活用しよう
奈良さん:他己紹介って、書いてほしいって頼みにくいですが、重要です。受講生さん同士でも、過去にお仕事をご一緒していた人に書いてもらっても良いですね。
天:私も書いていただいたことがありますし、単純に嬉しいですよね。
奈良さん:「良い人」みたいな一言がたくさんある、というよりかは、数は少なくても気持ちが入った紹介があるといいですね。最近選考過程のバックチェックなども増えていますし、職場の同僚などにお仕事での活躍などを書いてもらうと良いですね。
一緒に働いてもらった人に書いてもらえるのがベストですね。色んな所を卒業する時の「寄せ書き」のようにプロフィールの他己紹介機能を使ってほしいなと思います。
インタビューを終えて
奈良さんに貴重なお時間をいだきました。コロナウイルスなどいろんなことが起こるなかで、自分の目標も環境もどんどん変化していきます。
インタビューの中で「この先やってみたいことをどんどんアップデートしていって、夢中になれる環境でお仕事できることが理想的ですね」とお話いただき、今の自分が夢中になれる環境にいることに感謝しつつ、そんな会社や環境に受講生にも出会ってほしいと思いました。
早速私もWantedlyのプロフィールを見直してみようと思います!
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天でした◎