自分に合った仕事の見つけ方とは?キャリア理論を紹介

自分に合った仕事の見つけ方とは?キャリア理論を紹介

Mio Kato

Mio Kato

こんにちは! みおです。

前回の記事では、モチベーションのあげ方についてご紹介しました。

今回は個人の「キャリア」にフォーカスして、キャリアに関する理論を2つご紹介していこうと思います!

世の中にはさまざまなキャリア理論があり、キャリアカウンセラーやキャリアコンサルタントはこのような理論や知識を通じてお客様と向き合い、仕事が成り立っています。私もさまざまな年代、職業の方のカウンセリングを担当させていただくなかで、キャリア理論がお客様のお悩み解決の糸口になることがあります。

今回はそのキャリア理論のほんの一部をご紹介するので、キャリアにお悩みの方はぜひ参考にしてください!

自分に合った仕事の見つけ方とは?

フランク・パーソンズの特性因子論

フランク・パーソンズとは?
1900年台、「職業指導の父」や「職業指導の創始者」と呼ばれた人物です。当時のアメリカは産業革命によって社会環境が激変し、若者は仕事への向き・不向きにかかわらず働かされているという状況に。アメリカの社会改革運動家フランク・パーソンズは、定職に就かず職を転々とする人々を見て、その原因としてその人の技術不足だけではなく場当たり的な職探しを行っていることに着目しました。

そしてフランク・パーソンズは職業指導運動をスタートし、キャリアカウンセリングの歴史がスタートしていきます。人が適切な職に就くためには適切な指導が必要だとし、人と職の適合について研究を重ねていきました。

フランク・パーソンズは基本原理を「人と職業の適合」と掲げ、これは「特性因子論」とも呼ばれています。特性因子論とは、自分の個性(特性)と仕事(因子)をマッチングさせることを意味します。個人がもつ能力や適性と、職業が求める要件やスキルの一致度が高くなるほど、個人の仕事への満足度やパフォーマンスが高くなるということです。

では、自分に合った仕事はどうやって見つけるの……? というと、これに関してもフランク・パーソンズは、職業選択をするうえで3段階のプロセスを推奨しています。

職業選択の3段階のプロセス
  1. 自分自身(適性、能力、興味、目標、強み、弱み、そしてそれらの要因)についてはっきりと見極めること
  2. 仕事に付随する各種の情報(仕事の要件、成功の条件、有利な点、不利な点、報酬、就職の機会、将来性)を得ること
  3. これら2つをマッチングさせること

”自分の特性に合った仕事をマッチングさせる”と聞いてそんなの当たり前じゃん! と思うかもしれませんが、自分は何が得意で、どんな能力に長けていて、将来の目標は○○ですと、言語化させるのが難しい方も多いのではないでしょうか。

また、人との出会いや社会の変化や個人が置かれる環境の変化によって、やりたいことや目指す先も変化します。なので、この職業選択の3段階プロセスは一度きりの話ではなく、適宜キャリアのターニングポイントで試してみるのはいかがでしょうか。

特性・強みを見つけたい方へ

自分の特性や強みがわからない……という場合は、下記のサイトや書籍をぜひご活用ください!


上記の「ストレングスファインダー」は無意識に繰り返し現れる思考、感情、行動のパターンをから才能や強みを発掘しようというオンライン診断ツール付きの書籍です。

上記はとあるLIG社員のストレングスファインダーの結果です。詳細にその人物に関しての特性が記載されており、この方は就職・転職活動の際にかなり役立ったと話をしていました。

人生の転機(転職、結婚や出産等)の向き合い方は?

4Sトランジション・モデル

結婚、出産、離婚、引っ越し、失業、親の介護、家族との死別など、世の中にはさまざまな転機があります。転機により、ピンチや困難を乗り越えることもできれば、苦しい状況が続くこともあるかと思います。人生における転機にどのような行動を取るかの判断って難しいですよね。

アメリカの理論家のナンシー・K・シュロスバーグという人物が就職、転職、結婚、離婚、早期退職、死別、失業、退職、病気など、人生に起こるさまざまな転機に着目し、転機への対処法として4Sトランジション・モデルを提唱しました。

4Sトランジション・モデルとは
転機には2種類あり4つのS(Situation、Self、Support、Strategies)を整理しキャリアの転機を対処していこうという理論。

まず、2種類の転機とは下記の2つのことです。

  1. イベント型
  2. →出来事として実際に起きたこと(就職、転職、結婚、失業、病気、出産など)。

  3. ノンイベント型
  4. →期待していたことが実現しないこと(昇進できない、希望する職に就けない、結婚できないなど)。こちらは実際に起きなかったことなので、何か変化が生じるものではないですが、自分自身にとって重要な転機です。

上記2つの転機に対してどう乗り越えるのか? それには転機を乗り越えるために活用できるリソース(変化をコントロールするためにに利用できる力)を整理する必要があります。ナンシー・K・シュロスバーグはリソースを下記4つの「S」でまとめています。

  • 状況(Situation)
  • 自己(Self)
  • 支援(Support)
  • 戦略(Strategy)

4Sで転機をコントロールする方法

転機に対して自分はどのように認識しているのか、そしてそれを解決するためのリソースは十分にあるのか、ということに対しては「4Sの整理」を行っていきましょう。

  • 状況(Situation)
    このような状況がなぜ起きたのか、転機は予期していたことなのか、転機は一時的なものなのか、過去に経験したことがあるものなのか、この転機はポジディブ? それともネガティブに捉える?
  • 自己(Self)
    自分にとって仕事の重要性は? この転機をどのように感じている? この変化へどのように対応しようとしている?
  • 支援(Support)
    周りの人からのサポートを受けられるか? 励ましてくれる人はいるか? 経済的な支援、実質的な支援を得られるのか?
  • 戦略(Strategy)
    上記3つの「S」を整理したうえで転機に対して、どのように対処していくかの行動計画を立てる

4Sの整理は転機が訪れた後だけでなく、将来起こり得る転機への対処法として今から戦略を整理していく際にも有効のように感じます。特に女性はライフイベントによってキャリアが変化しやすいので、今から整理しておくことで、ライフイベントから逆算して今何をするべきか? ということが見えてくるかもしれません。ぜひ4Sの整理を行ってみてください。

まとめ

このようなキャリア理論が昔から確立されていることを考えると、昔も今もキャリアの悩みの根本は変わらないんだなあと感じます。もちろん今回ご紹介した2つでは現代のキャリアの問題をすべてカバーできないかもしれません。

しかし長い年月を経て、現在では数多の研究者により様々な理論が確立されています。悩んでいる方は一度理論に落とし込んで考えてみるといいのでは、と思います!

キャリアに関することはこちらでも紹介されていますのでぜひご参考にしてください!

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Mio Kato
Mio Kato Digital Education / Career Designer / Leader / 加藤 美欧

キャリアデザイナーとして、採用・転職支援やキャリアサポート、事業企画に従事。青山学院大学卒業後、会計コンサルティング会社で上場企業の経理実務と業務改善を担当。2019年2月にLIGへ参画し、英会話スクールの運営やWebクリエイタースクールの営業・企画を経験。現在はクリエイティブ人材の育成とキャリア支援に注力している。

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