地域や自社の良さを発信する「地方の採用広報」を実践しよう

地域や自社の良さを発信する「地方の採用広報」を実践しよう

Masashi Naito

Masashi Naito

こんにちは! LIG広島支店のまさしです。

地方企業の皆さん、地方での採用活動は大変ですよね。

地方では、僕と同じように、人事の経験もないし、見様見真似でなんとか採用活動をされている状況の方も多いのではないでしょうか。僕はディレクター職ではありますが、地方拠点の責任者として支店を大きくしていきたいですし、そのために「いい人はいないかな~」と、いつでも採用を意識している状況です。
 
今日は、僕と同じように、人事ではないが採用活動をする必要がある地方企業の方々に向けて、「地方の採用広報」をテーマに、お手本を見つつ自分たちの広報発信に活かせるヒントを見つけていけたらと思います。 
 

「採用広報」とは
採用を目的として、採用ターゲットに向けて情報発信を行うこと。事業の説明、仕事の内容、職場やメンバーの雰囲気など、自社の魅力発信をしつつ、採用ターゲットに理解度を高めてもらい、採用につなげていく広報活動。

 

地方が置かれている状況のおさらい

まずは、いま地方が置かれている状況についておらさいしておきましょう。

地方って、人口少ないし、若者が減っているし、ビジネスも採用も難しいだろうな~と、ネガティブな要素が容易に見つかります。

やはり、人口は減っている

こちら、政府が発表している人口統計のサイトの一部です。
引用元 : e-Stat 住民基本台帳人口移動報告 年報(実数) 2020年~

実際に、政府が発表している数字を見てみても、首都圏、大阪府、福岡県、沖縄県は転入がプラスになっていますが、全国のほとんどの都道府県はマイナスの状態です。

日本の総人口も減少しているので、地方での人員確保は数字上で見る限り、どんどん困難な方向に向かっていることは事実でしょう。

コロナと働き方の変化

コロナの影響によって、「テレワーク」「リモートワーク」と出勤をしなくても働けるスタイルが普及してきました。多くの企業がコロナをきっかけに、ニューノーマルな働き方をいち早く取り入れ、社員の安全確保と、事業の拡大の両立に取り組んでいます。 

先日も、メルカリが「出勤スタイル」「住む場所や働く場所」を社員それぞれが選択できる新しいワークスタイルの導入を発表していました。(参考:メルカリ、多様な働き方を尊重した 「メルカリ・ニューノーマル・ワークスタイル “YOUR CHOICE”」の導入を開始

このように、これまでフリーランスやフットワークの軽い企業の特権だった柔軟な働き方が、今や大企業などにも普及しつつあります。

地方の可能性を上げるファクト

この8月に日経新聞で報じられた、この2つの記事は、これからの地方の可能性を感じることができる内容でした。

今、首都圏一極集中だった人の流れが変わろうとしています。「テレワークの普及」がその要因なので、「採用」には直接繋がりませんが、感度の高い人が地方に移り住んだり、新しいコミュニティが生まれたりすることで、これから地方の魅力はもっと高まっていきます。

そこに付随して、地域に移住する人が増えたり、地元の若者が戻ってきたりと、地方企業の「採用」にもいい影響が出始める地域が生まれていくと思います。

これから地方の時代にシフトしていくと言ってもよいのではないでしょうか? 

お手本的な「地方の採用広報」を見てみよう

さて、現在の地方が置かれている状況をおさらいしたところで、現在の状況を踏まえ、地方で上手に採用広報をしている企業のお手本を見てみましょう!

「地域での暮らし」の魅力を発信する

株式会社ウーオ

出典:Uターン・Iターン就職活性化の為、オリジナル資料「広島県移住&定住ガイドブック」をリリース

企業サイト 株式会社ウーオ
所在地 広島県
取り組み内容 広島県にUIターンする人に助かる、暮らしの魅力を詰め込んだスライドを公開
ポイント 地域の良さを発信することで、会社に興味はあっても移住することに抵抗がある求職者の背中を押せる。また、資料もしっかり作り込まれていて、見やすい! そして、公開されているので、誰でも見れる環境に置かれています。

 

地域の仕事をまとめて発信する(してもらう)

一般社団法人ドット道東

出典:#道東ではたらく|ドット道東|note

企業サイト 一般社団法人ドット道東
所在地 北海道
取り組み内容 地域のお仕事を取材し、インタビュー記事を公開
ポイント 地域事業者の魅力や求人情報をまとめて発信することで、1社だけでは成せないバリエーションを見せることができ、結果、掲載されている企業は多くの人の目に触れやすくなる。また、自社からの発信にしない場合は、発信内容に第三者視点が入るため、信憑性が増す。

 

ファンと一緒にプロジェクトを取り組む

株式会社ヤッホーブルーイング

出典:「ファン」と共にミッションを実現する!

企業サイト 株式会社ヤッホーブルーイング
所在地 長野県
取り組み内容 自社の商品のファンが参加できるプロジェクトを実施
ポイント 採用活動ということではなくファンと一緒に楽しみながら取り組める活動を実施している。社内のスタッフさんのモチベーションアップもはかれるし、ファンとの距離も近くなるため、そこから採用応募者も生まれる可能性もおおいにありそう。また、ファンを通じて、会社の活動が広く広報できる。

 

ローカルでしっかり広報活動し、地域で圧倒的なポジションに

ポート株式会社

出典:ポート株式会社 日南オフィス

企業サイト ポート株式会社
所在地 宮崎県
取り組み内容 地域の自治体、学校、事業者などと積極的に取り組みを行い、取材などのリリースも公開
ポイント 地域との関わりをしっかり持ち、活動内容をきちんとリリース文章として公開している。エリアでの露出や認知も多くなるし、エリア外からUIターンしたいと思った際に、求職者が一番に検討したくなる企業になっているのではないでしょうか。

フラー株式会社

出典:地域貢献 | フラー株式会社

企業サイト フラー株式会社
所在地 新潟県
取り組み内容 地域の自治体、学校、事業者などと積極的に取り組みを行い、取材などのリリースも公開
ポイント 地域との関わりをしっかり持ち、活動内容をきちんとリリース文章として公開している。エリアでの露出や認知も多くなるし、エリア外からUIターンしたいと思った際に、求職者が一番に検討したくなる企業になっているのではないでしょうか。

採用広報にトライしてみよう

ここまで様々なお手本を見てきました。それでは、自社の採用広報に、お手本で見てきたエッセンスを取り入れていきましょう。

お手本から見えてきた押さえるべきポイント

上で取り上げたお手本の要素を分解してみると、このようになるかと思います。
 

  1. 自分たちの活動地域の良さを発信する(移住を促す)
  2. 地域の事業者と一緒に発信して、より多くの人に知ってもらう
  3. 一番支持してくれる人(ファン)と、一緒に取り組めることを行う
  4. ローカルでしっかり活動し、リリース文章をちゃんと残す

いかがですか? まだ自社でできていない広報活動で、取り入れられそうなエッセンスはありましたか?

一番難しいのは「届ける」こと

さて、やるべきことは見えてきましたよね。なかには、すぐにトライできそうな内容も、あったかと思います。

がしかし! 

いざ、やってみたところで、それが実際にターゲットに届くのか、疑問ですよね。
  
そうなんですよね。皆さんが知っての通りで、「届ける」が一番難しいんですよね~。

これに関しては、「こうすればいい!」って言い切れる答えはないのではないでしょうか。できることを一つひとつ積み重ねていくことが大切かと思います。

以下に、「届ける」ための施策アイデアをあげてみました。

自社のリソースでできる施策

  • コーポレートサイトにしっかり情報を掲載する
  • 会社の公式や、代表者のSNSで発信する
  • ブログ媒体などで、定期的に進捗状況を発信をする

コストはかかるが届けるには有効な施策

  • Wantedlyなどの採用広報の媒体で発信する
  • クラウドファンディングなど幅広く周知させられるアクションを行う
  • 広告出稿などで露出を高める

地方だからこそ実施できそうな施策

  • 地域メディアなど働きかけ、媒体で取り上げてもらう
  • その地域の自治体に発信を手伝ってもらう
  • 地域住民に発信を手伝ってもらう 

地方だからと言って、発信にネガティブになる必要はないかと思います。上にあげたような施策を行うだけでも効果はゼロではないと思いますし、これ以外にもまだまだ方法はあるかもしれません。
 
LIG広島では、広島県の企業誘致のお手伝いをしているのですが、進出企業のなかには、上記のような手法で採用の結果が出た企業様もいらっしゃいました。

まとめ

地方の採用広報について、何か新しい発見はありましたか?

元々、広報の方にとっては、「あたりまえじゃん」って話なのかもしれませんが、いろんな業務を兼任されている地方の担当者さんに、何かの学びになれば幸いです。僕も、人事も広報も初心者なので、お手本に倣い、できることからトライしていけたらと思います。
 
地方企業の皆さん、これから地方の時代が来ることを信じて、まずは広報活動から一緒に地方を盛り上げていきましょう!!

この記事のシェア数

Masashi Naito
Masashi Naito Agency / Web Director / Manager / 内藤 昌史

LIG入社後、観光CtoCサービスの立ち上げから事業譲渡、コワーキングスペース事業の立ち上げからグロース、地方創生事業の立ち上げ、サテライトオフィス立ち上げなど、様々な事業をゼロから立ち上げて成長させるまでのプロセスを経験。現在は、いいオフィス広島 by LIG の運営をしながらWebディレクターを担当。

このメンバーの記事をもっと読む
地方での戦い方 | 3 articles
デザイン力×グローバルな開発体制でDXをトータル支援
お問い合わせ 会社概要DL