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【計算式付き】DIYで階段を作ったら、実社会での数学の使われ方を知った話

どうも! ガイドの遊です!

突然ですが、

数学。

それは人生において何の役に立つんだろう?

テストにしか出てこない公式なんて進学のため以外に覚える必要あんの? まじいらなくネ?

……というふうに中学生の頃は思っていました。

ですが、最近仕事で数学知識(図形問題の知識)が必要な場面がちょこちょこ出てきたので、「こういうときにこうやって使います!」って感じで今回ブログを書いていこうと思います。

 

っていうかガイドの遊ってだれ?
LIGが運営するゲストハウスLAMP野尻湖に併設されているサンデープラニング・アウトドアスクールの専任アウトドアガイド。ガイドのかたわらThe Saunaの制作に携わったり、LAMPのあれこれを作ったり直したりと、LAMPに関するDIY作業はだいたい担当しています。

▼過去にやったDIYはこんな感じ


「遊さん、階段作ってください!」

そう頼んできたのは、The Saunaスタッフのカケル。なんでも、サウナに入ったお客さんが体の火照りを冷ます「内気浴」をするための小屋へのアクセスが悪いので、いい感じの階段を作ってなんとかして欲しいとのこと。

ここは以前ウッドデッキがあって小屋へシームレスに繋がっていたのですが、今シーズン、ウッドチップを敷いた広い空間に作り変えた結果、ウッドデッキが撤去されてしまい、小屋の入り口が高くなってしまったというわけです。

そしてとりあえず切り株を置いて出入りしていたみたいです。

うん、これは階段作らないとダメだねw

採寸してデザインを決めよう

さて、まずは現場の採寸から始めましょう。そして階段デザインのラフをさらっと描いて、寸法も書き込みます

実際のメモ書き。ちょっとグチャグチャしていますが、ご容赦ください。

材料の必要な長さなどを考えよう

さて、採寸の結果、階段の高さは70cmと出ましたが、何段で上がる階段にすればいいのでしょうか。

建築基準法などでは「これくらいの上がり幅で作ってね」という目安がありますが、今までの経験則で言うと、だいたい一段につき20〜23cmくらいの上がり幅がきつくもなく、緩くもない、ちょうど良いくらいの段差になります。

今回は、高さ70cmの階段なので、

1段にしたら、一歩で35cmの上がり幅、2段にしたら、一歩で約23cmの上がり幅になります。

ということは、2段階段でちょうど良さそうですね。

ほい。ざっくり図解するとこんな感じですね。底辺の92cmは、地面の凹凸などを考慮して着地する場所が決まっていたのでその寸法となります。

そしてここで、斜辺のXが何cmでしょうか! という図形問題が出てきます。

Xがわからないと、どれくらいの長さの板(着色してある部分)を用意すれば良いのかわからないので、買い出しにも行けません。

計算してみよう

さて、ここでXを求めるには中学校くらいで習ったであろう、ピタゴラスの定理(三平方の定理)を使います。

「直角三角形の3辺のうち、2辺の長さが分かれば、残りの1辺の長さもわかる」ってやつですね。このときに出てくる公式が

a2+b2=c2

2乗は同じ数字同士をかけるって意味だから……

c2 = 70 × 70 + 92 × 92
c2 = 4900 + 8464
c2 = 13364
c = √13364
となります。

手計算だとメッチャめんどくさいので、Iphoneの計算アプリを使って計算しました。

横向きのロックを解除すると、実は√(ルート)の計算や()付きの計算もできます。

今回の場合は、(70×70) +(92×92)= 13364 と入力して2√xのボタンを押せばOKです。

これで斜辺cの長さが出ます。

こんな感じですね。

ということで、c= 115.6cmということがわかりました。つまり、階段の横板は115.6cm以上のものを買ってくればOKということですね。そして角っちょをバシッと切れば横板の完成です。

じゃあその「角度」はいくつになるの!?

長さの問題の次は、角度の問題が出てきました……。そうです。角度がわからないと、板を買ってきても基準となる垂直線も水平線も引けません。なんとなくの角度で作成すると、傾いた踏み板になってしまいます。

ここはまたひとつビシッと計算してみましょう。

ここで出てくる三角比

調べてみると、直角三角形の角度を求めるには、三角比、サイン、コサイン、タンジェントという記憶の彼方へ消し去った単語達を、頭の中へ呼び戻してこなくてはならないようです。

あいにく、そんなに脳のキャパが多くないのでここからはカンニングをします。keisanという超便利サイトを用いれば、数字を入力するだけで知りたい情報が一瞬で出てきます。

入力した結果、θ=37.2°と出ました! これで必要な情報がすべて出揃ったので、いよいよDIY開始です! 毎度のことですが、DIYはここまでが長いんですよね。

板に線を書き込んでいきましょう

今回はおよそ2×8(ツーバイエイト)サイズの板が倉庫に転がっていたので、それを横板に使います。とりあえず115.6cmのところに直角線を引きましょう。

次に基準となる水平線と垂直線を、丸ノコガイド定規のジャスティーと差し金を使って書いていきます。



安心のシンワ測定製です。

おおよそ37.2°の角度にメモリを合わせて板に当てます。

 

この約37°の角度はそのまま水平線(=踏み板の角度)になり、そこに直角の差し金を当てれば垂直線が引けます。ついでに23cmの踏み板の高さも測っておけば一気に線引きが終わります。

 

このとき引いた水平線は踏み板の上のラインになるので、下側に踏み板に使う板の位置を書き込んでおきます。

 

あとは同じ要領で線を引いていき、次の踏み板の位置を決定していきます。

 

こんな感じで線が引けました!

ここまでくれば階段のイメージがはっきりと見えますね。これで横板の片方が終わったので、もう片方も同じ感じで線引きしていきます。※今度は左右逆転するので注意!

 

端の部分が余るので、踏み板の受けを作ります。だいたい5cmくらいかな。

材料の切り出しと組み立て

あとは線に沿ってチュイ〜ン! とカットしていきます。一緒に踏み板も採寸のメモに走り書いていた寸法で切り出します。

 

ほい、切り出しが終わりました。板の反対側に線を引いてたり、計算ミスって二重の線になっていますが、気にしないでください。切り出しが終わったらビスで各パーツの取り付けをしていきましょう。

 

まずは踏み板の受けをビス打ちしていきます。

 

こんな感じですね。

 

受けに当てながら、側面から踏み板に直接ビスを打ち込みます。

 

ちなみにこの「受け」を作っておかないとビス数本で、乗った人の体重を支えなくてはいけないので危険です。

 

確実に固定していきます。

 

組み上がったら取り付け位置へ持って行き、あわせてみましょう。

 

うむ! ぴったり! あとは階段を小屋側へビスで直接止めれば完成です!

 

登りやすくて丈夫な階段ができて、かけるも大喜びです。上手くいってよかった〜♪

終わりに

さて、いつもこんな感じでDIYしていますが、やればやるほど、大工さんって頭いいなぁ〜、すごいな〜としみじみ思います。

また、「ピタゴラスの定理はこんなところで使えるんだ!?」とか「ここであの公式が使えるのか!」とか色々な発見があってとても面白いです。

もっと勉強しておけばよかったな〜、とも思いますが、こうやってやりたいことができるようになっていくので、いくつになっても学ぶことは楽しいですね。これで、このブログを読んでいただいた方はDIYで階段が作れる!……はず!

もっと簡単なやり方があるよ! という方はぜひ教えてくださいね!

それではまた!