Webデザイナーの将来性は?市場動向とこれから必要なスキルを解説

Webデザイナーの将来性は?市場動向とこれから必要なスキルを解説

ケビン

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こんにちは! 教育事業部のケビンです。

これからWebデザイナーを目指す人の中には、「長く働ける?」「将来はどんなキャリアステップがある?」といった、将来性について不安を持っている人もいるのではないでしょうか。Webデザイナーについて調べていると、「やめとけ」「現実は厳しい」といった意見もあり心配になりますよね。

そこで今回は、Webデザイナーの需要や将来性がないと言われる要因から、仕事をし続けるために必要なスキル・知識について解説します。

これからWebデザイナーを目指す人だけでなく、既にWebデザイナーとして活躍している人もぜひ参考にしてください。


※編集部注:この記事は、2021年7月に公開されたものを最新情報を踏まえ再構成・編集しました。

現在のWebデザイナーの需要・求人動向

まずはWebデザイナーの需要や求人動向について、お話していきます。

Webデザイナーの需要

Webデザイナーの仕事は、Webサービスの普及、強いてはWeb業界の発展に依存します。

2021年に経済産業省が発表した「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2020年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.3兆円でした。2013年の11.2兆円から、70%以上も増加していることがわかります。

続いて、Webデザイナーを含むIT業界の人材についてのデータを見てみましょう。2019年に経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」では、IT人材の需要ギャップは年々増え続け、2030年時点では約45万人の人材が不足すると予測されています。

IT人材需給に関する調査(経済産業省)出典:IT人材需給に関する調査(経済産業省)

以上のことを踏まえると、Webデザイナーの仕事は、この予測と同じように伸びていくと考えられます。続いて、グラフィックデザイナーと比較した場合の将来性について見ていきます。

グラフィックデザイナーとの将来性の差

※グラフィックデザイナーとは
雑誌や新聞などの紙媒体の広告、パッケージや看板などのデジタル(Web)ではないデザインを行うデザイナーのこと。

紙媒体の販売額は落ちている?

2020年版 出版指標年報(公益社団法人 全国出版協会出版科学研究所)出典:2020年版 出版指標 年報(公益社団法人 全国出版協会出版科学研究所)

2020年版出版指標年報によると、紙媒体の出版物の販売額は年々減少傾向にあることがわかります。現役世代の紙媒体離れやマスメディアの台頭から、現在のインターネットの普及に伴い、今後さらに紙媒体の販売額が低下していくことが予測されます。

  • 書籍:1996年のピークを皮切りに長期的低下
  • 月刊誌:1997年をピークに、以降22年連続低下
  • 週刊誌:速報性を重視した週刊誌はスマートフォンなどの普及などが原因となり低下の傾向

紙媒体の需要とバトンタッチのような形でWebの需要はさらに増えていくでしょう。身の回りを見ても、新聞や雑誌などの出版物の電子化も急速に進んでいますよね。

また、Webデザイナーとグラフィックデザイナー求人数の違いを見ても、需要の差を物語っています。

各デザイナーの求人数比較

グラフィックデザイナー Webデザイナー Webディレクター
求人数 9,696人(8,194人) 42,922人(26,354人) 29,053人(20,778人)
年収 428万円 462万円 500万円

※求人ボックス2022年06月20日時点の情報※()内は前年比較。

求人ボックスで求人数と年収の比較をしてみると、年収については職種ごとにさほど差はない印象ですが、求人数をみてみると、グラフィックデザイナーはWebデザイナーの4分の1ほどの求人数となっています。

さらに前年からの求人増加数を見ても、同じデザイナーでも、Webと紙媒体のデザイナーの需要の差があることがわかるでしょう。

なぜwebデザイナーの将来性がないという意見があるのか

ここまで紹介したように、Webデザイナーの需要は今後も引き続き高まっていくことが予測されています。ではなぜ、Webデザイナーの将来性がない・仕事がなくなるといった意見があるのでしょうか。

これらの意見を見ていると、だいたい以下の意見に集約されていました。

Web制作をするだけの会社は将来性がない、という話

Brandon K. Hillさんの記事が、今から7~8年ほど前にSNS上で話題になったようです。この記事では、アメリカにおいてはWebサイトを制作をするだけでは生き残れない、といった旨の内容が書かれていました。

その理由を要約すると、以下のような内容です。

  • 多くの企業ではデザインの内製化を進めている
  • デザインのコモディティ化が進み、コストの安い国外に発注する事が増えている
  • 優秀なフリーランスがたくさんいる

この話が派生した結果、Webデザイナーの仕事がなくなるという考えになってしまったのかもしれません。

もし日本で同様のことが起こるにしても、逆に言えばインハウスのWebデザイナーは需要が高まると言えますよね。また、フリーランスとして活躍できる場がより増えるとも考えられますし、悪いことばかりではないかなと思います。

経験の浅いWebデザイナーが多い

比較的未経験からでも目指しやすい・かつ在宅でも仕事をしやすいWebデザイナーは、コロナ禍の影響もあり目指す人が一気に増えました。

つまり現在は、経験の浅いWebデザイナーが市場に多くいる状況と考えられます。しかし、企業はやはり即戦力を求める傾向があり、このギャップから「(経験の浅い)Webデザイナーが多すぎる」「飽和状態である」といった意見がでてきたと考えられるでしょう。

デザインスキルがない人もWebサイト制作ができる

もう一つWebデザイナーの将来性が不安視される理由としては、コーディングなしでデザインができるWebデザインツールがでてきているから、というものがありました。例えば、以下のようなツールが例として挙げられます。

  • STUDIO
  • Wix
  • リスト
  • Jomdo
  • Ameba Ownd
  • Weebly
  • ペライチ

さっと調べただけでもこれだけでてきました。さらにはGoogleなどの大手サイトも同様のサービスをリリースしており、Webデザイナーがいなくてもいいのでは?といった意見がでてきているようです。

インバウンドマーケティングのプラットフォームの需要が上がっている

そもそもWebサイトを制作する目的は、自社の製品やサービスを知ってもらい、お客さんになってもらうことです。つまり、Webサイトを作って終わりではなく、どうやって潜在顧客から見込み顧客へ引き上げていくかを考える必要があります。(マーケティング用語では、これを「ナーチャリング」と言います。)

このような顧客主体のマーケティング手法をインバウンドマーケティングといいますが、近年は、米国HubSpot社のような、インバウンドマーケティングを一括管理できるマーケティングツールがでてきています。

このマーケティングツールでは、ほぼノーコードでサイトを制作できる機能も備わっており、簡単なサイトであればすぐに制作できてしまいます。そのため、Webデザインを外注するメリットが薄いと感じることも往々にしてあるでしょう。

以上が、Webデザイナーの将来性を不安視する声をまとめたものになります。

これらの意見を踏まえて言えるのは、AI技術などの発達によりWebデザイナーの求められる技術が上がってきている、というのは事実だということです。

ただし、これはWebデザイナーに限った話ではありません。AI技術に代替される仕事はなくなるというのは、何年も前から言われてきていました。そのため、必要以上に不安がる必要はないかと思います。

今後どんなスキルが求められるのかを理解しそれを着実に身につけていけば、Webデザイナーはこれから先も需要のある職業といえるのではないでしょうか。

Webデザイナーが今後求められる知識・スキルとは

では、Webデザイナーとして今後も仕事をしていくためには、デザインスキル以外にどんなスキルが必要になるのでしょうか。

マーケティングの知識

WebデザイナーはクライアントからWeb制作の依頼を受けた際、デザイン力だけでなくマーケティングスキルを求められることがあります。そもそもWebサイトはクライアントの課題を解決するためにあり、その目的に沿ったデザインでなくてはいけません。

例えばあなたがクライアントだったと仮定しましょう。下記のどちらのほうがお金を払ってサイトを作った甲斐がありますか?

  1. 社内からの評価が高いおしゃれなデザインのWebサイトを制作した。しかし、コンバージョン率が低いサイト
  2. 社内からの評価はイマイチだが、コンバージョン率が高いサイト

結果はほとんどの方が2番ではないでしょうか?

ここでいう「評価が高いおしゃれなデザイン」とは、あくまでの社内の定性的な評価であり、実際にそれを使うユーザーにとって使いやすいデザイン・刺さるデザインとは限りません。

Webサイトを制作するときにこの視点が欠けてしまうと、目的にそぐわないデザインになってしまいます。商業的な目的のサイト制作が多いなかで目的を達成するには、デザイン力だけではなくマーケティングの知識はとても大切です。上記のようなユーザー視点に加え、さらには運用を前提としたSEO戦略も行っていく必要があります。

動画編集スキルを身につける

Webサイトを見ていくなかでも、動画が組み込まれていることをよく見るようになりました。

バナーも広告動画としてのインディスプレイ広告など、映像を使った広告の需要も年々伸びてきています。
サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表

インターネット広告事業大手のサイバーエージェントの動画広告市場の統計をみると、2020年の2,954億円に対して2024年には6,856億円規模に達する見込みだと発表しています。

ネット広告などでの需要が高まることや、クライアントの要望として動画制作の要望も増えていくと見て取れるため、5G時代に突入するなかで動画編集のスキルも持ち合わせると、Webデザイナーの市場価値を高めることができるでしょう。

業界の最新情報やトレンドにアンテナを貼る

Web業界は、数ある業界の中でも移り変わりが激しい業界です。そのため、Webデザインの最新情報やトレンドに常にアンテナを貼っていく必要があります。

もちろん経験も重要ですが、仮に経験だけあっても時代遅れになってしまっては、社会から求められるWebデザイナーとは言えないですよね。

日頃からWebデザインに関する情報サイトをチェックしたり、SNSなどの最新の流行を追うようにしましょう。業界の変化に合わせて、学び続けることが重要です。

Webデザイナーのキャリアステップ

Webデザイナーの将来のキャリアステップとしては、「組織の中でキャリアップする」「フリーランスとして独立する」の2つのパターンがあります。

組織の中でキャリアアップする場合は、次のような選択肢が考えられます。

Webディレクター

Webディレクターは、Web制作のプロジェクトを管理する仕事です。クライアントの要望をヒアリングしたり、Webデザイナー・プログラマーなどプロジェクトに関わる人の指揮・監督を行います。

Webデザイナーとして経験を積んだ後、このような上流工程の仕事を行うWebディレクターとしてキャリアアップをするのも選択肢のひとつです。

UIデザイナー

UIデザイナーとは、Webサイトやアプリなどがより使いやすいように設計する仕事です。Webデザイナーの仕事と被る部分もありますが、より専門性のある仕事と理解しましょう。

Webデザイナーの知識・スキルがそのまま活用できるので、キャリアアップの選択肢として目指しやすいです。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、デザインをもとにHTML、CSS、JavaScriptの実装や、WordPressなどのCMS構築を行う仕事です。

Webデザイナーの仕事で身につけたHTML、CSSの知識を活かすことができますし、さらにデザインのバックグラウンドがあればより幅広い仕事を行えるので、自ずと年収も高くなっていきます。

未経験からWebデザイナーを目指すなら独学かスクールか

未経験からWebデザイナーを目指す方は多く、LIGにも未経験からの転職デザイナーが在籍しています。

しかし、スキルや知識もない状況でWebデザイナーに転職するのはハードルが高く、転職を考えたらまずはWebデザインについての勉強を行う必要があるでしょう。

今回はWebデザインスクールと独学でのメリットとデメリットをご紹介します。

Webデザインスクール

メリット

・デザインやコーディングなどを短期間で集中して学習ができキャリアチェンジを加速できる

スクールにはしっかりとしたカリキュラムがあります。充実したカリキュラムのなかでしっかりと着実に、そして短期間でのスキル取得が可能です。

・トレーナー(先生)のサポート体制がある

どんな勉強も最初は初心者のなかでわからないことや疑問を抱くことはたくさんあると思います。特にデザインは「これ!」といった正解がないなかで、デザイン知識を習得しながらツールを使いこなせるようになるために学習をするなかで、講師の方のサポートをいただけるのはスクールの最大のメリットです。

独学とは違い、しっかりとフィードバックをいただくことができる環境があるからこそ、デザインスキルを着実に高めていけます。

デメリット

・費用がかかる

スクールによっても様々ですが、学ぶためにお金がかかるのはスクールのネックな部分です。スクールに通いたいけど、金額面が心配だから費用の安いところにしたいという考えはやめましょう。費用面もそうですが、どんなことが学べるのかもしっかりと見極めてスクールに通うのが良いでしょう。

独学

メリット

・スクールに比べてお金がかからない

先ほどスクールは費用がかかるとお伝えしましたが、独学はスクールに比べると費用がかからないことが多いです。初めて学習するなかで、費用がかからないのは学習を始める上でありがたいことでしょう。Webデザインを始めたい人は、まず独学で始めてみるのが良いかもしれません。

・自分自身のペースで勉強できる

独学での学習はスクールと違って学習期間などカリキュラムの具体的な日程などが決まっていません。お仕事と並行して行うなかで、自分のペースで学習できるのは魅力の一つです。

デメリット

・フィードバックを受ける環境がない

スクールのように講師の方がサポートを行ってくれるなどの、フィードバックを受ける環境がありません。デザインは、数学や英語などと違い、答え合わせや正解がないため、フィードバックの環境がないのはかなりのマイナスなこととなります。

周りからフィードバックをもらえる環境があると独学でも学習がさらに有意義になります。

・ペースもやる気も自分自身

上記で記載した「自分自身のペースで勉強できる」はとても魅力がある反面、期間が決まっていない分怠けてしまったり、挫折してしまうことも多くあります。自分のペースのなかでもしっかりとスケジュール管理を行う必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

実際にWebデザインの将来性をご理解いただき、Webデザイナーになりたいと思っていただけましたでしょうか? これからWebの需要は年々伸びていきます。それに伴っていろいろな知識やスキルも求められます。

Webデザイナーになるのがゴールではなく、Webデザイナーになってからその先一生Webデザイナーとして働いていくためにはプラスαなスキルも必要になってきます。
他のWebデザイナーにはない自分自身で誇れるプラスαのスキルを身につけていきましょう。

以上ケビンでした。

働きながら。授業の合間に。Webデザインを勉強するなら……デジタルハリウッドSTUDIO by LIG

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ケビン
ケビン デジタルハリウッド / 中原 祥吾

こんにちは!ケビンです! 好きな言葉は短期は損気、負けるのは嫌いですが、争いは好まないネオ平和主義者です。 楽天的でノリで動くことが多いです。 楽天平和主義を目指し、世界平和に貢献します。