地方での採用活動のポイントをプロに聞いてみた

地方での採用活動のポイントをプロに聞いてみた

Masashi Naito

Masashi Naito

こんにちは、LIG広島のまさし(@nightoooon)です!

生まれ故郷である広島にUターンして、3年が経ちました。

周りに助けられながら、LIG広島では3つの事業で成り立っています。

  1. Webサイトの受託制作
  2. コワーキングスペースいいオフィス運営 (広島、安芸高田)
  3. 地方創生 (企業誘致や移住定住促進)

 

LIG広島と言っても、まだ組織としては、社員はボク1人。

これから広島の事業の柱を太くするにも、新しい柱を立てるにも、そろそろ社員1人の体制では限界が見えてきました。
 
広島を強くするにも、やれることを増やしていくにも、「採用活動」が不可欠です。

広島支店の「2人目の社員の採用」と考えると、なかなか慎重になるなぁ。

採用活動初心者のボクにとっては、なかなかハードな課題です。

「さて、どうしたものか」と悩んでいても何も解決できないので、採用のプロにポイントやコツを聞いてみたいと思います。

Wantedly広報の奈良さんに聞く! 地方採用の現状

採用活動を始める前のインプットとして、採用市場やトレンドを押さえたいと思います。

LIGでは、昔から採用活動で、Wantedlyを活用しています。それなら、Wantedlyの中の人に、採用のトレンドを伺ってみるのが一番早い!

ということで、Wantedlyの広報をしている奈良さんに、うかがってみました。
 

ico ウォンテッドリー株式会社 広報
奈良 英史 さん
慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。大手化学メーカー、ITベンチャー、大手総合PR代理店を経て、2019年4月にウォンテッドリー株式会社の広報担当としてジョイン。コーポレート、プロダクトの広報戦略立案から実行までを行っている。

コロナ禍での地方への人の動き

——ここ最近、「首都圏から地方への人材流出」などを耳にすることがありますが、現状は、地方での採用は追い風にあるものですかね?
 

転職を目的に、東京から人が離れているかというと、そこは「東京にいなくても働けるようになった」ということの影響のほうが強いと思います。

私も、会社に通勤するのが月に数回程度となって、東京に住む理由があまりなくなったと感じています。 

ただ、この1年で、働き方がオンライン主体となったので、地方での採用も、これまでと比べるとやりやすくなっていますね

採用フローの中で、「会う」がマストではなくなった

まずは、会わなくても採用活動ができるようになったということが大きいかと思います。

仕事をオンラインで行うことが当たり前になり、求職者とオンラインで接点が持ちやすくなりました。

これまでは、就職活動をする際に、地方の企業へエントリーしようにも、面接をしに地方に行くのがマストでしたので、ハードルがとても高い状況でした。

今は、オンラインでカジュアル面談を行うなど、接点を持つハードルは、下がったと思います。
 

地方の副業案件へのエントリー数が増加

また、これは弊社の調査データなのですが、地方企業が募集をしている副業案件へのエントリー数が、2020年の1月と5月を比べた際に、2倍以上になったというデータが取れています。
 

出典:地方企業による副業関連の募集掲載数が3.9倍に ウォンテッドリー、仕事の動向に関する調査結果を発表

この背景には、通勤時間が削れて副業時間を確保できるようになったということが考えられますが、地方に興味のある人が地方と関われるようになったということにもなります。

地方に興味があった人なら、副業をきっかけに、より地方を知ったり、移住を検討することもあり得ると思います。
 

地方の採用活動で意識すべきこと

——地方で採用活動を行う上で、意識すべきことってありますか?

地方企業が首都圏の人材と接点を持ちやすくなったのと同じで、東京の企業も地方の優秀な人材と接点を持ちやすくなりました。

求職者にとっては、地方に住みながら東京の企業に所属できるようになり、魅力的な選択肢ができてしまった状況です。

東京の企業と給与比較されると、地方の企業としては厳しい戦いになってしまうことが多いと思います。

給与条件じゃないところで勝負する

あと数年で、日本の労働人口におけるミレニアル世代以降の割合が50%を超えるそうなのですが、これから採用する人材のほとんどが、この世代にあたると思われます。

彼らの働く価値観の中で、「報酬」の優先度は上位には入らず、「自分らしく働けること」、「仕事内容」、「働き方の柔軟さ」などが優先されるそうです。

この点を考えると、選ばれるためには、「やりがい」を感じてもらえるように発信をしていくと良いと思います。
 

  • 会社としては何を目指しているのか
  • どういうことを具体的に実現していくのか
  • どんな仕事を任されるのか

このようなことを発信することで、地方の企業も首都圏の企業と十分に戦えると思います。

転職者のハードルを知ろう

あと、地方に移住して転職するのは、「ハードルがあること」だということを採用担当者は知っておくべきです。

転職すること自体、「新しい仕事を覚える、会社のルールを覚える」、「新しく人間関係をつくる」 というハードルがあるものなのに、地方への転職となると「これまでと違う土地に住む」というハードルがさらに追加されます。
 
どんなに相性の良い会社に転職するとしても、移住が伴う地方への転職となると、一定のハードルがあるということを意識しておいたほうが良いと思います。
 

Wantedlyの上手な使い方

——採用がうまくいっている企業に共通することで、何か思い当たることありますか?

うまくいっている企業さんは、ものすごい特別な運用をしている、というよりもWantedlyの基本的な機能をちゃんと使ってくれている印象ですね。基本を抑える。これだけでも、地方では際立てると思います。
 

  1. プロフィールを整える 
  2. 募集を書く 
  3. 応援・シェアしてもらう 
  4. ストーリーを書く

この辺りを「ちゃんとやる」というのが、共通していますね。
 

どんな人が働いているかを可視化

あと、どんな人が働いているのかを可視化するのが大事だと思っています。

Wantedlyでは、個人の発信の場として、自己紹介だけでなく、仕事のポートフォリオや価値観についても伝わるプロフィールページが作れます。

求職者は、一緒に働く人がどんな人なのか気になりますよね。

本気度の高い人ほど、一緒に働く人のこともチェックします。
 
だからプロフィールページも、ちゃんと作っておかないと求職者が不安に感じてしまいます。……内藤さんは、全然、作り込めていないですね(笑)。

(う、、、確かに何も入力していなかったので作ってみます。。。)
 

地方なら、まだまだ、目立てる

基本的なことをちゃんと行えば、地方ならまだまだ目立てると思います。

地方に興味があるけど、地方には魅力的な仕事がなくて、諦めてしまっている方も少なくないと思います。

そんな人に届けるつもりで!

ぜひ、Wantedly を活用してみてください♪
 

採用コンサル栗田さんに聞く! 採用の流れとポイント

地方の状況や、採用のトレンドについては理解できました!

次に、具体的に採用活動に入っていく際の、ToDo押さえるべきポイントを、採用コンサルタントの栗田さんに教えてもらいました。
 

ico 採用コンサルタント
栗田 康二 さん
第二新卒で入社した大手人材企業では1,000名を超える転職サポートを行う。その後、株式会社ビズリーチに入社、企業の採用コンサルティングを行う。2018年に広島へIターンをし、ホテル運営を行う株式会社サン・クレアに1人目人事としてジョイン、2ホテル60名組織から7ホテル120名組織に至るまでの採用活動をリードする。また個人事業として、人材採用コンサルタントも行う。

最初に準備するもの

——採用活動の初心者なのですが、まずは何から始めればいいものですかね?

まず、採用活動ってどんなことを行うか、イメージできるようになってもらいます。

やったことのないことって、難しく考えてしまいがちです。そこで普段の仕事に置き換えてもらうと、イメージしやすくなります。

Webサイト制作に置き換えてみると

「サイトを作る」ってなったとき、まず最初に何をしますか?

——どうして、サイトが必要なのか、を考える?

その通りです。サイトが必要な理由がないと、どんな機能や情報を載せたらいいかわかりませんよね。

採用活動を始めるときに、始めから「どんな職種を募集するか」ってことから考えてしまいがちです。Webサイト制作とおんなじで、「どうして、人が必要なのか」を考えることから始めましょう。

それがわかれば、どんなページが必要か、どんなデザインがいいか、どんなシステムが必要か、などが見えてきますよね。

採用活動って、目的を考えて、そこに必要な情報を載せて、届けたい人に向けて発信する、という本当はシンプルな流れで成り立っています。

——募集したい職種から考えてしまっていました(笑)

よく陥りがちです。募集したい職種から考えてしまうと、「スペックは……」「条件は……」、みたいなことを考え始めて、人を採用することが目的になってしまいます。本来の採用の目的を見失ってしまうんですよね。

いったん冷静になって、「どうして、人が必要なのか」 ということを思い返してから、手を動かすようにしてください。

では、採用活動のアクションに移せるように、もう少し具体的に整理していきましょうか。
 

採用の背景・動機・目的をまとめる

——改めて、「どうして、人が必要なのか」を考えるにあたって、どう整理していくのがオススメですか?

整理する際、オススメなのが、採用の背景・動機・目的を考えてみることです。

背景は?: なぜ、採用が必要になりましたか? その背景を考えてみてください。

動機は?: 売上を上げたいから? 人が辞めてしまうからその補充? 自分の言葉で、簡潔に、動機を考えてみましょう。

目的は?: 採用をして、どうしたいのか、何を実現したいのか。目的を明確にしましょう。
 

——広島で採用活動を行う、背景・動機・目的を考えてみました!

 
その調子です。どうして人が必要なのかがハッキリしてきましたね。

目的を実現させるのに必要な体制は?

——ようやく、ここで募集職種ですね?

採用したい人を考える上で、最初に出してもらった「目的」が大事になってきます。

LIG広島の場合で考えると下記の問いから考えると良いでしょう。

  • 立てた目的に、コミットしてくれる人を採用したいのか
  • まさしさんが今やっている仕事を渡せる人を採用したいのか

目的を達成させる方法って、案外複数パターンあったりするものです。
 
——広島に必要な人が誰なのか、考えてみました!

だいぶ見えてきましたね。

整理してもらったように、いくつかパターン出ることがあります。その場合は、複数の募集をかけるのが正解です。

時間がなくて取捨選択しなければいけない場合、どこにチカラをかけるかを理想と現実のバランスを見て決めるのが良いでしょう。
 

いざ! 採用募集を出すときが来ました

——どういう人を採用すべきか見えました。あとは募集ですね!

はい、そうです。募集を書くうえでは、言葉選びや写真選びが大事になってきますが、正解はありません。

ただ、書くときに、誰でも簡単にできるコツがあるので、ぜひ試してみてください。

一緒に働きたいと思う人を思い浮かべる

これまで一緒に働いたことがある人の中から、一番一緒に働きたいと思う人を思い浮かべてみてください。その人をターゲット像として、以下について考えてみましょう。

「どんなときに転職を考えるか」
「どんな求人の探し方をするか」
「そのとき、どんな言葉が刺さるか」
「どんな価値観を持っているか」

それを行えば、言葉選びや写真選びも迷わなくなります。募集を書くテクニックは色々ありますが、それらを覚えるよりも、「誰向け」なのかハッキリしているほうが書きやすいはずです。

——書ける気がしてきました! ありがとうございます!!

ここからが、スタートですね。採用活動を楽しんでください!
 

まとめ

もし地方での採用活動で悩まれていらしたら、奈良さん栗田さんに教えてもらったことを試してみてください。

奈良さん、栗田さん、ありがとうございました。

採用について、まったく無知だったのに、「募集を書く」ところまで、できるようになった気がします。さっそく、教えてもらったことを実践に移していきます!!


さぁ、書くぞーーーー

ここから、次のアクションにつなげていくぞ〜
良い人と出会えますようにっ!!
 

LIG広島の採用募集は、2人のアドバイスを参考に、絶賛作成中!!
乞うご期待っ!!

 
(いち早く応募されたい方は、こちらのコンタクトフォームから「LIG広島応募」と志望動機を記入のうえ、送信ください!)
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Masashi Naito
Masashi Naito Agency / Web Director / Manager / 内藤 昌史

LIG入社後、観光CtoCサービスの立ち上げから事業譲渡、コワーキングスペース事業の立ち上げからグロース、地方創生事業の立ち上げ、サテライトオフィス立ち上げなど、様々な事業をゼロから立ち上げて成長させるまでのプロセスを経験。現在は、いいオフィス広島 by LIG の運営をしながらWebディレクターを担当。

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