全クリエイター必見のいいオフィス下北沢に潜入ッ!30名規模のプロジェクト成功の裏には“青春”と“汗”が詰まっていた…。

全クリエイター必見のいいオフィス下北沢に潜入ッ!30名規模のプロジェクト成功の裏には“青春”と“汗”が詰まっていた…。

いいオフィス広報部

いいオフィス広報部

こんにちは、都内でフリーのWebエンジニアをしているokutaniです。

「山から下りてきたの?」って聞かないでください。付けヒゲじゃないです、引っ張らないでください。

最近、こんな噂を耳にしました。

下北沢に”クリエイター特化型”のイカしたコワーキングスペースがあるらしい

“コワーキングマエストロ”の異名(自称)をもつ僕は、いても立ってもいられず、カルチャーと愛と欲望渦巻く下北沢駅に静かに降り立ちました…………。

下北沢駅から歩くこと3分。

 

おおっと! なにやらコワーキングスペースの気配を察知。「野生の勘」とでもいうのでしょうか。ゲゲゲの鬼太郎よろしく、僕のヒゲがビンビン反応しています。

 

ほーらね、やっぱりここに間違いない。ここが噂に聞いた「いいオフィス下北沢」だッ!

 

おいおい! なんてことだ、ジーザス! なんだこの超イカした壁面ペイントは!? 入って2秒だぞ、アートすぎるだろ!

 

ちょっとまって。もしかしてここ、中が会議室になってるんじゃ……!? 一体どんなアーティスティックな奴らがおしゃミーティングしてんだ……

 

小池:こんにちはー! 今日はどうされました?

 
壁面ペイントに見とれている僕の隣に、美人のお姉さんが声をかけてくれました。僕は心の中でひっそりと、彼女のことを”下北のみちょぱ”と呼ぶことにしました。
 

okutani:どうもこんにちは。コワーキングマエストロ(自称)のokutaniです。このコワーキングスペースめっちゃ気になっているんですけど、すこしお話お聞かせ願えます?(紳士口調)

小池:もちろんですよ! あ、そしたらちょうどいいかも。

 
下北のみちょぱこと小池さんが、なにやら怪しい集団が楽しく談笑するデスクまで案内してくれました。どうやら、いいオフィス下北沢立ち上げメンバーのようです。

〜登場人物紹介〜

ico 人物紹介:小池 知美下北のみちょぱこといいオフィス下北沢 by エー・ディー・ワークスのコミュニティマネージャー。会員同士の繋がりをサポートしたりイベントなどの企画をしている。好きな食べ物は卵。
ico 人物紹介:小島 亮株式会社ヒトカラメディア ワークプロデュース事業部 プランニングチーム所属。その場を使う人が、本当に必要とする働き方・暮らし方を追求し、その行動・活動が誘発される空間をデザインしている。
ico 人物紹介:若狭 悠輝TENGU WORKS主宰。デザイナー/ペインター。グラフィックデザインをベースに、アートディレクションから壁画のペインティングまで、特定のジャンルにはとらわれない多様なスタイルで、幅広い創作活動を行っている。
ico 人物紹介:石井株式会社EAST END CREATIVE取締役。エンタテインメイト業界のデザイン・クリエイティブを数多く手掛けており、制作物を通じてユーザーがクライアントの想いを受け取れるよう「機能性とロマンの融合」をテーマに、どうすれば最高の表現や体験を生み出せるかを企業として日々追求している。

いいオフィス下北沢の特徴と背景

okutani:風の噂を聞いてやってきたんですけど、いいオフィス下北沢ってどんなところですか?

 

小池:一言でいうとクリエイター特化型のコワーキングスペースです。2020年7月にオープンしたのですが(いいオフィス下北沢)プロジェクトは1年前以上前から話が進んでいて、オープン前からクリエイターを巻き込んで公開・運用しようというアイディアがありました。そこで、ヒトカラメディアさんやエー・ディー・ワークスさんに相談しながら、クリエイターを巻き込んだ上で下北にコワーキングスペースを作れないかなと。とくに下北沢の立地とオープンする物件が、クリエイターが集まりやすいんじゃないかと考えていたんですね。

okutani:なるほど。オープン前からクリエイターを巻き込むってなんか変わってますねー。

小池:マーケティング的な側面ももちろんあるのですが、コワーキングスペースってコミュニティがすごく重要だと思っていて。かつ、オープンする場所が下北沢だからというのもありました。下北沢ってちょっとカオスな街ってイメージがあるじゃないですか。それってクリエイティブなコワーキングスペースとすごくマッチすると思ったんですね。オープン前からクリエイターのコミュニティが作れたら、「最強のコワーキングスペース」になるんじゃないかなって。

okutani:おおーなるほど。なんか面白い話になってきたぞ……。でも、オープン前にクリエイター集めるってなんかめんどうで大変そうだなー。

 

小池:実は「オープン前にクリエイターを集める」ってアイディアは前例がなさすぎて、社内でも反対意見が少なくなかったんです。LIGのブログで募集をかけたときもそれはもうドキドキでしたよ。

okutani:おお、そんな前例のないチャレンジだったんですね。も、もっと詳しく聞かせて!

小池:あ、それでしたら運用メンバーと、実際に参加したクリエイターの方が今日いらっしゃるので、ぜひいろいろお話聞いてみてください! ヒトカラメディアの小島さん!

オープン前に“クリエイター集合”!?

小島:こんにちは。ヒトカラメディアの小島です。

okutani:こんにちは。小島さんはなにをされてる方ですか?

小島:ふだんはオフィスの移転などお手伝いする仕事をしていて、今回のいいオフィス下北沢の企画・立ち上げを行っています。

okutani:クリエイターを集めてコワーキングスペースをオープンしたって話、いろいろ聞かせてください!

小島:わかりました! 世の中にはいろんなクリエイターがいると思うんですが、ジャンル問わずいろんなクリエイターにこのプロジェクトに参加して欲しいって思っていたんですね。なぜかというと、世の中にあるコワーキングスペースを見渡してみて「コワーキングスペースが掲げているスローガンやテーマって本当に機能しているか?」って疑問に思っていていたんです。

 

okutani:なるほど。必ずしも企画した人が現場で活躍しているわけじゃないですもんね。

小島:コワーキングスペース立ち上げ時に企画した人が、実際にちゃんとコミュニティマネージャーで現場に立っていたり、立ち上げ時に関わった人が血と魂がこもった運用ができていれば、より良い体系を作れるんじゃないかなと僕は考えていて。だったら、オープン前からクリエイターを巻き込んでしまえば、より理想の運用ができるんじゃないかって思ったのがきっかけです。

okutani:おおーなるほど。そうするとオープン前に参加したクリエイターが気に入れば、そのままコワーキングスペースの利用者にもなりうる、ということも想定してたんですか?

小島:そうですね。たとえば、お笑いをやっているクリエイターがオープン前から参加してくれてると仮定するじゃないですか。そうしたらオープン後に「お笑いイベントを一緒に開催」できるかもしれない。初めから下北沢で活動しているクリエイターを巻き込んで、立ち上げ→運用することができたら、より理想のコワーキングスペースを作れるなと!

okutani:おお! それはすごい! しかもオープン前だと運用の内側も知れるし、クリエイターにとってもかなり勉強になりますね。でもそれって、運用側からしたらすごい労力かかるし、そう簡単にできることじゃないですよね。よくそんなことやろうとしましたね。

小島:うちの会社(ヒトカラメディア)では、新しいことをやるとき社内であまりうるさく言われることがなくて。社内で新しい企画やワークショップなどがあれば社内で積極的に発言するようにしているんです。もともとそういう空気が社内にできていたのは大きかったと思います。

okutani:は〜。風通しがよくて良い会社ですね。

 

小島:うちの代表(社長)にも「現場に来て欲しい」なんて発言をちょっとした会話の中にやんわりいれるようにしています(笑)。そうすると、他の社員も「社長も行ってるし自分も行ってみようかな」なんて思ってくれるんですよね。実際、壁面ペイントのワークショップにはうちの社員が積極的にこれるような空気を作ったりしていました。

okutani:小島さんは空気感の作り方がすごくうまいですね。風通しが良い社風だからこそ「クリエイターをオープン前に集める」って大変でめんどうなこともできた。なんかヒトカラメディアに転職したくなってきたな……。

小島:あとはヒトカラメディア、いいオフィス、エー・ディー・ワークスの運用メンバーがプロジェクト立ち上げ当初から「仲が良かった」のもあります。言いにくいことも言えたし、前例のないことでも前向きにチャレンジすることができました。そこからLIGブログを通じてクリエイターを募集して、結果的には30名近いクリエイターの方が参加してくれました。

クリエイターとペイント、そして“青春感”

okutani:それにしてもこの壁面のペイント、迫力あってすごいですねー。このペイントはどうやって生まれたんですか?

小池:その話はペイントチームリーダーの若狭さん! 説明をお願いできますか?

 

若狭:ペイントチームリーダーの若狭です。仕事はグラフィックデザインをベースに、アートディレクションから壁画のペインティングを一貫して行っています。壁のペイントは参加してくれたクリエイターさんたちとペイントのチームを組んで、みんなで力を合わせて制作しました。

 
▲1Fミーティングルーム上のイラスト

▲実際のペイント風景

▲B1の壁にもペイントが施されている

▲階段にもみんなでペイント

▲入り口壁面にも文字のようなイラストが

若狭:今回のプロジェクトは、ペイント初心者のチーム編成、オンラインでのワークショップなど自分の中でも新しい挑戦でした。おそらく、従来の仕事のかたちで進めていたら、ここまでのペイントアートはできなかったと思います。よくチームメンバーで言っていたのは大学の文化祭みたいな感覚でした。その感覚で参加してもらえたから、最後まで良いペイントができたんだと思います。

okutani:なるほど。ふつうの仕事の感覚なら、まずできなさそうですね。それに参加したクリエイターと共同してうまくやっていくのも、参加したときの空気感がうまく作れないと難しそうですね。

 

若狭:仕事のようで仕事じゃない感覚というか。みんなが楽しんで参加できる空気感を作れるようにかなり意識して進めましたね。ペイントのあとはみんなで談笑したりして、なんか部活のあとのような。学生のときの感覚を久しぶりに思い出しました。ペイントが終わった帰り道はセミが鳴いてて、みんなで「部活の帰り道みたいだね〜」って話しながら帰ったり。

okutani:おお、まさしく青春ですね!

若狭:楽しんでやるってことがほんとに重要でした。その環境をサポートしてくれたヒトカラメディアさんやエー・ディー・ワークスさんのおかげっていうのもありますし、時代や地域性にマッチした新たな仕事の形だったとも思います。これは簡単に狙ってできることではないと思うし、いろんな視点を持ったクリエイターさんたちと共同でできたこともすごく大きかったです。

okutani:なるほど、たしかに狙ってできることじゃないですね。

 

若狭:あとは、コワーキングスペースのオープン後も自由参加型の公開ペインティングとして進めて、実際のコワーキングスペースの利用者の方や、参加しているクリエイターさんたちも毎回ペイントが進化しているのを体感できるようにしたんですね。そういう面も、参加すればするほど変化を体感できて「楽しく参加できている」って体験を提供できたかなと。時には、外に張り紙をして、たまたま通りかかった方が一緒にペイントするってこともありました。

okutani:えーそんなことまで!? でもそれって参加しやすい空気を作るのすごく大変ですよね。よくそんなことできましたね。

若狭:いろいろ考えましたし、実際にやるのはかなり難しかったですよ。僕はふだん一人で仕事してますし、しかもクリエイターといえども「ペイント初心者」のチームでやるわけで。その中で心がけたのは自分の世界観をみんなに描いてもらうのではなく、みんなのクリエイティブをシェアするということです。下北沢という街やこの施設ならではのアイデアをみんなで話し合って、それをデザインして形にしました。ZoomやFacebookのメッセンジャー(グループチャット)をうまく活用して、参考になるペイントの画像をみんなで積極的にシェアしあったり、ペイントとは関係ない雑談も入れたりして、メンバー同士のコミュニケーションを図ってきました。

okutani:おおーそれは楽しそう!

若狭:今回、僕は仕事として依頼を受けてやっていますけど、参加しているクリエイターさんはプライベートで参加しているようなものですからね。参加の強要はできないですし、でも参加者0人だとペイントを進めることができない。だから「楽しそうなペイントで参加してみたくなる」っていうのは”マスト”だったんですね。

okutani:それを成立させてしまう若狭さんもすごいですし、参加しているクリエイターの方々も情熱があるというか、ふつうできないことをやっててすごいですね……。

若狭:コロナの影響でプライベートに時間の余裕があったことが、タイミング的にちょうどよかったのもあります。本業が忙しかったら参加人数も少なかったかもしれません。

 

okutani:なるほど。ちなみにイラストぜんぶすごく可愛いですけど、ベースとなるデザイン自体はどのように制作したんですか? 外注とか?

若狭:イラスト自体はチーム内にイラスト部を作り、そのメンバーに描き起こしてもらいました。僕は基本的に監修という立場で、方向性やチームをまとめることに注力していました。

okutani:え、すごい! でも、もし参加したクリエイターで誰も絵が描ける人がいなかったらどうしてたんですか?

若狭:その場合は僕がイラストを描くことも想定していましたが、参加していた方にイラストレーターやアート経験者がいたのはよかったです。他にも、参加してくれたクリエイターさんたちの興味や得意分野を活かせるパートを、それぞれお願いしながら進めてきました。

okutani:臨機応変というか、そういうことさらっとできてしまうのってものすごいことだな……。

なぜ(クリエイターとして)参加したのか

okutani:いやーすごい面白い話。次はクリエイターの方にもお話聞きたいんですけど!

小池:今回参加していただいたクリエイターの石井さんがいらっしゃるので、石井さんよかったらお話お願いします!

 

石井:石井です。ふだん私はエンターテイメント系のデザイン業務を主に行う会社に勤めております。

okutani:今回どうしてクリエイターとして参加したんですか?

石井:そうですね、きっかけは「LIGの記事」でした。仕事柄、LIGブログはよく見ていて、たまたまいいオフィス下北沢立ち上げの記事を読んで、すごく面白そうだなって。

okutani:やっぱりLIGブログの影響って大きいんですねー。

石井:僕は学生のころから下北沢はよく来ていて、かつ下北でバンド活動をしていたのもあって「下北でクリエイターを集めてコワーキングスペースをオープンする」って内容は自分にはぴったりだなと。私自身も下北に愛着もあるし、参加してみようって気になりました

okutani:おおー下北によく来ていて、仕事もクリエイティブ系。まさしく今回のプロジェクトにぴったりですね。

 

石井:あとはオープン前にクリエイター集めて進めるプロジェクト、その思考・方向性に単純に魅かれました。新しい繋がりができるかもしれないっていう欲求ももちろんありましたけど、それ以上に「楽しそう」っていうのが一番大きかったです。

okutani:記事を読んで楽しそうって思えるのも素敵ですし、それに実際参加しようって行動できる石井さんも素敵ですね!

コロナ禍でのオンラインワークショップ

▲下北沢プロジェクトメンバーによるZoomでのオンラインワークショップの様子

okutani:でも今って「コロナ真っ盛り」じゃないですか。その中でよくクリエイター集めてプロジェクト進めるなんてできましたね。もうそれって無理ゲーじゃないですか!

小池:その話は主にプロジェクトを進行していた小島さんが一番大変だったかなと思います。小島さん、実際はどうでした?

 

小島:実は、1回目の運用メンバーミーティングの打ち合わせは「コロナ前」だったんですよ。だからふつうに会ってミーティングしてたんですけど、クリエイター集めた初回のワークショップはコロナが流行り始めていて。オフラインのワークショップはできないなーって。

okutani:そうですよね、コロナが流行り始めてみんな外出できなかったですよね。

小島:しかも自分は完全な「オフライン野郎」なんですよ。Zoomとか、むしろ電話ですら無言になっちゃう(笑)。

okutani:ええ! それってかなり絶望的じゃないですか。

小島:だからワークショップは中止だと勝手に思っていました。でも、その背中を押してくれたのがオンライン野郎のダダさん(いいオフィス運営メンバー)でした。ダダさんは過去にオンラインセミナーを開いていた経験もあって「オンラインで絶対できるからやりましょう!」って強く後押ししてくれたんですね。だったら「オンラインでワークショップやってみるのも考えてみるか」って。

 

若狭:実は、自分もぜんぜんオンラインに免疫ないんですよ。むしろZoomも今回のワークショップで初めてやりましたし。そういうハイテクなものはどうも苦手で……。

小島:もうZoomを「ハイテク」って言っちゃってるもんね(笑)。

okutani:ええー、なんか不安しかないですね……(笑)。

小島:社内でも上の人はオフライン派が多かったんですけど、社内でオフライン派のある人に相談したら「え、オンラインいいじゃん。やってみれば?」って肯定的な意見が返ってきたんですよ。ダダさんもオンラインでって言っているし、じゃあZoomでワークショップやってみようかってなって。実際オンラインワークショップをやってみて、僕は必死に「はーいみなさーん!」とか30人ぐらい参加してる中でテンション高くやってたんですけど脇汗びしょびしょでした(笑)。Tシャツまでびっしょりでしたね。

小池:えーそれは知らなかった! そうだったんですか?

okutani:小池さんですら知らなかったのか……小島さんのメンタルつよすぎる……(笑)。

 

小島:参加している人の表情を画面越しにずっと追いかけたり、カメラがなくて名前だけ表示されてる人もいたりして、そりゃあもう緊張してました。ほんとに終わったあとはTシャツびっしょりでしたからね!

okutani:「オンラインは苦手」って人はよくいますけど、それはよっぽどですね……(笑)。しかもオープン前にクリエイター集めるなんて前例のないことやってるし。それを苦手なオンラインでやろうって思うのがすごいなぁ。

小島:それでも、オンラインでやって良かったこともあって。当初考えていた回数よりワークショップの回数を増やすことができたんですね。チームは3つあったんですけど(イベントチーム、空間デコレーションチーム、ペイントチーム)、各チームがワークショップ以外の分科会をさらに開くこともできたんです。オフラインだとそんなに気軽にワークショップって回数できないじゃないですか。

 

石井:参加したクリエイター側からすると、それは本当にありがたかったです。コロナもあったし「中止かな?」と参加前は思ったんですが、この人数でオンラインワークショップするって判断した運営の方々はすごいなと思いました。参加するクリエイターだって、オンラインに慣れてる人ばかりではないと思うんですよね。その中でオンラインワークショップができたのはとてもありがたかったです。

okutani:そっか、30人とかの大きいオンラインワークショップで成功したってこと自体すごいですよね。参加したクリエイターからしても絶対学べること多いですね。

オンラインワークショップ成功の秘訣

okutani:でもよくオンラインワークショップ成功できましたね。オンライン苦手な人ばっかりだし。実際にどうやって進めたんですか?

 

小島:まず初めに、最初の30分ぐらいを使ってプロジェクトの趣旨をしっかり説明しました。さらに、Zoomの「ブレイクアウトルーム」という機能をつかってミーティングルームを3つに分けたんですね。それで各チームでそれぞれ話し合ってもらいました。きちんと趣旨を説明したあと、人数を減らして別部屋を作って参加者が発言しやすくする。各チームには運用側が立てたファシリテーターを中心に話を進めてもらう、って流れです。

 
▲Googleスライドをうまく活用

okutani:え、すごい! しょっぱなからZoom使いこなせてるじゃないですか!

小島:でも僕は脇汗びっしょりだけどね(笑)。その流れをオンライン上でうまくできたっていうのはかなり大きかったですね。

okutani:石井さんはそのオンラインワークショップに参加してみてどう感じました?

石井:その裏側は知らなかったのでびっくりしてます。オンラインワークショップに参加していて印象的だったのは。参加者に名指しで意見を聞くというのをきちんとしていたことですかね。オンライン上だとどうしても一方的に喋りがちになってしまいますから。

小島:あ、それは意識していましたね。参加者の反応がないとむしろ不安になるというか……。それ以外にもGoogleスライドを共有モードにして、参加者にリアルタイムに書き込んでもらったり、いろいろ工夫しました。それがうまくいったのって自分自身がオンラインに抵抗があるから”わかりやすく進めるしかなかった”からだと思います。

 

若狭:自分もオンラインは苦手なので、オンラインワークショップではゆるくてもいいから楽しく参加できることを意識していました。自分を含め、オンラインが苦手な人ってけっこういるじゃないですか。そういう人でも参加しやすい空気をオンライン上で作るっていうのは常に意識していましたね。

小島:楽しくやるっていうのはほんとそうですね。時にはクリエイター側から、チームのことに関係なく「いいオフィス下北沢の運用戦略を考えてみました!」とか意見が出たり(笑)。

 

若狭:そうやって楽しく進めて意見を出しやすくするのはもちろん重要ですけど、その中でも参加しているクリエイターはみなさんクリエイターとしての意識の高さをもって話し合いができていていましたね。少なくとも意味のある意見ばかり出ていました。

石井:参加している側からすると、とても発言しやすい空気感はたしかにありました。それに参加しているクリエイター全員が「良い意見を出そう」っていうのも僕個人は感じてました。

小島:良い意見が出せる環境を作るのはすごく大事ですね。それは運用メンバー同士もしかり。努力が必要です。

これからのいいオフィス下北沢

okutani:これからいいオフィス下北沢をどんなところにしたいって思っていますか?

 

小池:いいオフィス下北沢でクリエイターチームが作れたらいいなと思ってます。チームのオリジナルTシャツを作ったり。それでいいオフィス下北沢を拠点に、いろんなクリエイティブなことが生まれていったら楽しいだろうなって思います。

 

小島:僕は参加していただいたクリエイターさんと一緒に別のプロジェクトなんかもやりたいなって思っています。実際に、この建物とは別の建物ですが、参加してくれたクリエイターにペイントしてもらう話なんかも進んでいて。この場所に関していえば、ふらっと「いいオフィス寄っていくかー」ってみんなが思えるような場所にしたいですね。大学のサークルみたいなものよりはもっと意識が高いものだとは思いますが、ふらっと集まってみんなでわいわいクリエイティブができる場所にできたら素敵だなと思います。

小池:クリエイティブ系のフェスの主宰を、参加したクリエイターたちがやったりしてたら楽しそう!

若狭:僕は地域の人たち(下北の人たち)をもっと巻き込んでイベントができたらいいなって思いますね。ペイントも1年ごとに塗りつぶして更新してもいいですし、周りを巻き込んで定期的にそういうことができたらいいなって思います。あとは、架空の宇宙人バンド(THE EMOTIONS)のペイントを今進めているんですが、そのバンドからグッズになって「2Dから3D」にすることも考えていて。MVとか作りたいですね(笑)。

石井:もしそのときはCDジャケット作らせてください(笑)。

okutani:ほんとすごい人たちだな……! これからもいろんなクリエイティブがいいオフィス下北沢から生まれそう!

おわりに

いいオフィス下北沢に実際に潜入してみて、僕が想像していた以上の面白い話がたくさん聞けました。オープン前にクリエイターを集めた話、コロナ禍でのオンラインワークショップの話、青春のようなペイント作業など……。どの話もすべて熱がこもっていて、たとえそれが自分が苦手意識を持っているものでも、前向きにチャレンジしていく姿勢。

話を聞き終わった僕はたかぶる感情を抑えられず、いいオフィス下北沢のパンフレットを片手に、小池さんに熱い想いをぶつけました。

 

okutani:あ、あの小池さんッ! 僕も”いいオフィス下北沢の一員“として、参加したいんですが!

 

小池:もちろん、OKですよ!

 

okutani:ほんとですか!? やったー!

小池:でも、そのヒゲはちょっと……

okutani:……えっ?

小池:あ、こんないいところにバリカンが

okutani:……えッ!?

 
〜5分後〜

 

これで本当にいいオフィスメンバーになれるのだろうか。なにか大切なものを失った気がする。口まわりがスースーする。

いいオフィス下北沢、いろんな意味で恐ろしいところでした。以上、潜入調査でした。

※ いいオフィス下北沢ではおヒゲの方もそうでない方も大歓迎です!

 

補足:okutaniは石井さんと同じく実際にプロジェクトに参加したクリエイターの一人でした。もしかしたらいいオフィス下北沢に行けば会えるかも? そこの君、下北沢で僕と握手!

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(文章:okutani、写真:櫻井 智輝)

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